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プロフィール |
コメント数 |
420 |
性別 |
男性 |
ホームページ |
http://onomichi.exblog.jp/ |
年齢 |
55歳 |
自己紹介 |
作品を観ることは個人的な体験ですが、それをレビューし、文章にすることには普遍さを求めようと思っています。但し、作品を悪し様にすることはしません。作品に対しては、その恣意性の中から多様性を汲み取るようにし、常に中立であり、素直でありたいと思っています。 |
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1. ドリームガールズ(2006)
ジェニファー・ハドソンがとにかく素晴らしい。最初はモータウン風のフランクリン・シスターズって感じですごく楽しめたし、彼女の抜けた後の現代風シュプリームスもよかった。ジェニファー・ハドソンの歌はまさにアレサ・フランクリンのゴスペル調のボーカルスタイルを彷彿とさせ、さすがにシュプリームスの中には入れられないかなと思うが、それはそれで十分楽しめる。それよりも何よりも、ステージシーンにも増して、ミュージカル仕立ての部分での彼女の「うた」がとにかく響きまくっていて、その響きの倍音が僕らの肌を粟立たせ、胸をぐいっと掴んでくる。彼女の状況語り、心理語りの「うた」が伝える響きこそが、実はこの映画が描きたかったことそのものではないだろうか、とさえ僕には思えた。
全編に響き渡る「うた」は、その浅薄なシチュエーションを越えて、僕らにある種の「身体的な意味性」とも言うべき感動(それはジャッキー・チェンのアクション映画から受ける感動にも似たもの)を訴えかける。それは従来の映画における分かりやすく意味の通った(そうであることを求められる)セリフ回しという映画的常識、その不自然なリアリティを方法論的に(自覚的に)変容してみせるのだ。(例えば、市川準『東京夜曲』で描かれる人々の会話が、その聞き取り難さ故に、各人の「ためらい」という身体性をリアルに表現するのと呼応する) 改めて言えば、『ドリーム・ガールズ』こそは、今、僕らの物語に求められる「身体的な意味性」を、映画的なコミュニケーションを、「うた」の響きによって体現している方法論的に革新的な映画なのではないかと思うのだ。(これこそがロックやソウルの感動であり、物語との融合である)
それには言うまでもなく、ジェニファー・ハドソン抜きにはこの映画を語れない。これは彼女の映画なのである。。。と、ビヨンセとエディ・マーフィーを忘れてはいけないか。もちろん、ビヨンセのとことんまでダイアナを表現してみせたポップセンスも素晴らしい。エディ・マーフィーもJBというか、ピケット風なシャウトあり、マーヴィン風のメロウサウンド、且つポリティカルソングもあり、マーヴィン&タミー風なデュエットあり、いろんなスタイルが楽しめて、MTV時代のParty All The Timeの軽いノリとは全然違う、彼の奥深さを感じた。これだけ感動できて、楽しめるんだから、この映画は傑作でしょう。やっぱり。[映画館(字幕)] 9点(2007-03-11 11:15:22)《改行有》
2. トレマーズ
現代人は、自らの過剰さに対する幻想に囚われるものである。その顕著な例が青春時代に僕らが経験する様々な鬱屈や疎外感であるが、それらの幻想は大人への成長という物語によって回収されるのがこれまでの常であった。しかし、僕らはもう、そういう物語によって、自らの過剰さを制御できないのではないか。
現代のラディカルな心情というのは無根拠の内に潜んでいるのだ。そこには如何なる物語も届かない。共同性が壊れ、薄っぺらな幻想が崩れた地平に現われた無根拠の過剰さは、まるで映画『トレマーズ』の怪物のように突如として地上に亀裂を走らせ、人を襲うのである。僕らは何だか訳の分からない怪物を相手に戦っているのだろうか。そうであれば、セキュリティがいくら強化されても、僕ら自身で亀裂を抑えることはできない限り、それは自身の無力さを実感するしかないというものだろう。
この映画、怪物という存在の無根拠さに由来する恐怖、それと闘わざるを得ない徒労、壮大なメタファーの上に描かれた実に現代的な物語なのかもしれない。
【後記】これってモンスターと戦うゲームだったんだね。無根拠さに由来する壮大なメタファーって、要はゲーム的リアリティのことだったのか。ゲームだから単純に楽しめるんだね。。[ビデオ(字幕)] 7点(2004-11-06 21:06:01)(良:1票) 《改行有》
3. ドアーズ
結構観れると思いますよ。ヴァルキルマーもわりと雰囲気があったし。ちなみに僕はドアーズ好きです。ロックファンなら1,2枚目とラストアルバムは必聴でしょう。ドアーズの音楽は30年以上経った今でも十分聴ける、普遍性のあるロックだと思いますけど。つまり本物ってこと。ボーカルのインパクトにも増して、演奏が素晴らしいし、曲もGoodです。まぁドアーズを知らないとか嫌いだとか言っている人は、この映画を観てもしょうがないのかもしれない。ただ60年代後半~70年代前半のロックが好きな人なら見て損はない。8点(2003-09-07 23:26:18)
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