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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
41. フリーダム・ライターズ 生まれた時から貧困や差別で、生きていく事に夢や目標を求められない生徒たちが徐々に心を開いていく様子は、正直ウルッとした。ヒラリースワンクも素敵だった。結局、彼らも大変な人生を送っているが、戦争中、もっと悲惨な状況で生きてきた人生の先輩に直接触れたというのが、良い経験になったのでしょうね。教室が「家族」になっていった彼らはこの頃の仲間が親友として、社会に巣立っていくのでしょう。こういう「家族」が出来ていく映画って面白いと思う。いつまでも残って帰ろうとしない場があるなんて素敵だ。今の日本でこういう場を求めるとしたら、どこになるのだろうか?受験地獄の学校、競争社会の会社、そして離婚の多い家族。案外、テレビの「しゃべり場」や、魅力ある歌手のコンサート、そしてネットなどがその代わりになるのかもしれない。実話ってことは、こういう先生がいて、3年4年まで引き続き、その先生が教えると言う決断をした教育現場の判断が実際あったってことだ。そういうところは日本にいて、羨ましく思う。[DVD(字幕)] 8点(2010-12-02 14:17:59) 42. プリティ・ベビー 《ネタバレ》 さすが、ルイマル。ハリウッドで創られたのだろうけど、ちゃんとヨーロッパ映画になっている。ホント、この監督、すごいわ。特殊な環境におかれた人物を見事な想像力で描写していく。ここでも主人公の少女が、裸一貫で生き抜いてきた売春婦たちの中で育ったからだろう、何事にもけろりと経験していく、逞しさが見事に描かれている。売春婦たちには爽やかさすら感じられる。車が沼にはまった時、彼女らは裸になって笑いながら沼に入っていく。もう、それは無敵、という感じだ。やがて少女と結婚する写真家の青年が神経質にいじっていたカメラ。それがラスト、母親の再婚相手が駅で簡単に操作するカメラを見て、この少女は何を思ったのだろう。映画もそこで終わる。ルイマルの映画って観終わるといつも、手元に置いておきたくなって、DVDが欲しくなる。困ったもんだ。[DVD(字幕)] 8点(2010-08-17 15:03:24)(良:1票) 43. フェーム 何度も繰り返して観てしまう映画。特に食堂で、徐々にみんなのってきて、踊りだす場面は最高!また仲間内の優しい笑顔の中で受けるジョークが、ナマのステージですべるシーンは痛い。芸の厳しさ、楽しさが伝わってくる映画です。[ビデオ(字幕)] 8点(2010-06-26 22:53:50) 44. フィラデルフィア物語 《ネタバレ》 面白かった。いや、良かった。最後のヒロインの気持ちが解き放たれる瞬間、今までの退屈な話が急に意味あるものに見えてきた。最後まで観ると、ケーリーグラントが実にいい男だってことが分かる。こういうのをドラマでじっくり描くと、韓流ドラマのようになるんだろうな、と思った。舞台の映画化というけど、舞台でもこんなにセリフが単調なのだろうか?これは映画じゃないとラストのハッピーエンドに感動できないんじゃないのかな。いや、それにしてもいい映画だった。[DVD(字幕)] 7点(2010-02-02 14:54:04) 45. フロスト×ニクソン 《ネタバレ》 フランク・ランジェラの抜群の存在感に魅力を感じた。これほどの俳優を今まで知らなかったとは、と思い、略歴をみると、「デーブ」以外、自分が避けてきたタイプの映画によく出ている。まだまだ奥が深いぞ、アメリカ映画。それにしても、ロン・ハワードの映画って、きちんと創られてますね。彼の演出って地味だけど、映画のテキストのようにきちんと創られていると思う。これは悪口ではなく、あまり話題にはなりにくい正統派の映画こそ、どんどん日本にも配給されてほしい。殺し殺され、ていう映画はもういいよ。CGも飽きた。それにしても、この映画。インタビューで正直に心情を吐露してからのニクソンの方が、自分には魅力的に見えた。でも弱みを見せない、強いアメリカの方があちらの国では受けるんだろうね。[DVD(字幕)] 7点(2009-08-31 21:59:38) 46. フェイク シティ ある男のルール 《ネタバレ》 観客がラストを見抜きやすく創っている。フォレストウィッティカーがいい上司のままで終わるはずもなく、同僚も悪人面した連中ばかり。最近では、こういう先の読みやすい映画は、どんでん返しとは言わないですよね。キアヌファンには面白かったかもしれない。BGMの使い方が印象に残った。結局、後半は警官同士の殺し合い。まさにフェイクシティ。こんな町の住人じゃなくて良かった。それにしてもクリスエヴァンスは「セルラー」の軽薄兄ちゃんとは大違いで、やっぱ役者なんだなあと思った。[DVD(字幕)] 6点(2009-06-08 18:29:44)(良:1票) 47. ブラック・スネーク・モーン 《ネタバレ》 確かに自分もHなシーンを期待してはいた。しかし、観終わった後、あ~良かったぁ、と思いました。サミュエルがカッコいい。銃を向けられてあんなに堂々とできるなんて。しかも歌い手としてもカッコよく、酒場でライブをやる時は、町の人間も駆けつけてきてくれる。いいなあ。サミュエルはこれからも真っ直ぐに生きていくんだろうね。だから、リッチが自分を抑える事ができなくなりそうになっても、鎖がつながっている場所があって、そこに立ち戻る事で、乗り越えて生きていける。私は人生について、そんなに分かっている人間じゃないが、自分を安売りしなくても、優しく包み込んでくれる男性がいるということで彼女も心が少しづつ溶けていったんじゃないのか。そして結婚した元兵隊の彼とは、少女の頃の心の傷は治らないかもしれないけれど、似たような者同士、お互い受け入れあって、共に生きていけるのだ。[DVD(字幕)] 9点(2009-02-23 22:19:26) 48. フィクサー(2007) ジョージクルーニーがもう少し頭がいいとか腕っ節に自信があるとか、そんな設定だろうと思って観ていたら、ギャンブルしたり、お金に困っていたり、親戚に色んな人がいたりして、えらく頼りないので、観ててすっきりこなかった。同僚のフィクサーが大企業の野心家の女性の上役に殺されてから、やっと物語が見えてきました。「エリンブロコビッチ」や「インサイダー」を思い出したね。最後まで観て、映画冒頭の場面と結びついた時、やっと心に突っかかっていたものが取れて、すっとした。ラスト、タクシーの中でのクルーニーの表情を見て、「はやくニヤリとしろ」と思ってしまったよ。結局、緊張感から解きはずされて、ほっとした表情みせるだけだったけど。社会派サスペンスとして快作だと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2008-12-26 22:46:59)《改行有》 49. ブレイブ ワン 《ネタバレ》 映画の冒頭では、いくら、夜の公園で、自分らは男ばっかりの3人組で、イチャイチャしてるカップルに腹が立ったとはいえ、あそこまで殴る蹴るしないでしょう。彼らも人の子なんだから。ヘラヘラ笑いながらのトンネルでの暴力に「時計仕掛けのオレンジ」を思い出しましたよ。映画の半ばでは、ジョデイのような小柄な体で、女性一人で夜の街をうろつく。危ないって!それに娼婦と勘違いする人もいるでしょうよ。ラスト、あのままでは、連続殺人犯を捕まえられなくて、あの刑事は窓際にやられるでしょうね。警察内部にも敵が多いって映画の中で言ってたから、彼のこれからが大変だ。でも、この刑事を演じたテレンス・ハワードはいい顔してる。「クラッシュ」も良かったし、今後が楽しみ。ジョディの演技が良かった為か、自分はあのラストでほっとしました。男の子みたいな小柄な、笑顔がキュートな女性が、殺人マシーンになって、ラストは豪快に自分の心臓を撃ちぬくなんて話は、合わないと思う。警察に捕まったら、マスコミがよってたかって話題にするだろうし、そうすると彼女は悪い意味で大物になっちゃって、あのキュートな笑顔でなく、冷血そうな表情の女性になっちゃいそうだ。今のまま、逃げ延びても、顔から笑顔が消えて、不幸になりそうだ。いずれにせよ、人を殺めたら、ハッピーエンドは難しい。[DVD(字幕)] 6点(2008-06-30 02:29:56)(良:1票) 50. フレンチ・コネクション ジーンハックマンとロイシャイダーという、今考えると贅沢な二人組み。ニューシネマのあの見終わった後の寂しさもまたいい。映画が好きになった時、まず、かじったのがニューシネマでした。ホントは正統派の映画を観て、それからニューシネマを観れば、骨太のストーリーを好む、健全なおっさんになったろうに、ニューシネマから入ったものだから、映画の中で人が死んだりするのが何でもなく感じられるオタッキ-なおっさんになってしまった。でもジーンハックマンって絵になるよなあ。余談ですが、悪徳保安官のハックマンとこの映画と同時期に創られた「ダーティハリー」のイーストウッドがたたかう映画「許されざる者」がアカデミーを獲ったのは面白い。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-12-20 00:52:50)
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