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21. マグノリア
「千と千尋の神隠し」がベルリンで金熊賞を取った前々年、同じ賞を受賞した作品がこれ。ベルリン国際映画祭の基準て…。聖書からの引用であるというラストのアレ。それを知らずに観たので、この映画のラストの意図が当初は全く分からなかった。私はラストに何が起こるかをある程度知ってしまってから観たのでさほどの衝撃は受けなかったけれど、何の予備知識もなくこの作品を観た方はぶったまげると思う。こういう作品は何とも評価が難しい…。凄まじく荒技なあのラストシーン。解釈がそれこそ千差万別だろうと思う。むしろ、“解釈ののりしろ”だけで完結したような印象すら受ける。本体がなく、のりしろだけで(笑)。映画を観て色々と解釈を考えるのが好きな方にはお勧め。そういうのが嫌いな方には向かない作品でしょうね。長尺だしね。6点(2003-12-13 14:49:53)
22. マルホランド・ドライブ
この映画(他のリンチ映画もですが)は、その世界観に耽溺し、不可解さに翻弄されるのが醍醐味であり、明解な回答や辻褄合わせを求めるのは野暮で、そもそもそんなもの自体存在しないのだ、と個人的に思い込んでいました。しかし全く論理の破綻のない解釈をすることが可能であることを知り、目からうろこが落ちました。なるほど、辻褄合わせも出来るのか。でも答えなんて別にどうでもいいです。ラストのあの何とも言えない感覚、喪失感と充足感が同時混在する、あの不思議な耽美に酔えただけで、私は超絶大満足。10点(2003-12-01 20:45:00)(良:1票)
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