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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ミュンヘン 製作決定とのアナウンスが出たときから観るのを楽しみにしていましたがやはり期待通りの作品でした。普通に家庭を持つ素人に近い男が暗殺要員になり、任務を遂行していくうちに玄人になるもののそれに伴って発生する苦悩。時折、主人公の中でフラッシュバックされるオリンピックテロの様子。彼は直接見たわけではないのに何故このような光景が脳裏を過ぎったのか。それは彼がこの任務で人を殺し続けることで自分もあの事件を起こしたテロリストと何ら変わらない存在になってしまったと気づいたからだと俺は思います。正義の名の下に報復を行う政府の裏にもこのように傷つき、自分を失ってしまう人が現れる。テロ攻撃も報復攻撃もどちらも同じようなもので同様の結果しか生まないことを改めて気づかされました。特にラストシーンで遠くに見える世界貿易センタービルが正にそのことを暗示しているかのように思えました。攻撃されたら報復する。今なお世界で現在進行形で起こり続けているこの負の連鎖の存在を切実にストレートに描いたスピルバーグ。この作品は正に彼しか作れなかったでしょう。[DVD(吹替)] 9点(2007-01-05 00:50:32)(良:1票) 2. M:i:III 《ネタバレ》 衝撃的なオープニングで幕を開けたシリーズ3作目。前作から6年経った本作ではどんなスリリングな展開を見せてくれるのか楽しみでしたがまず最初でいきなり驚かされましたね。ドイツやバチカン、上海と2時間の間に次々と舞台を変えるものの、テンポが良く観やすかったです。前2作と比べイーサンに奥さんが出来てより人間らしさが加わり感情的な面が垣間見えた気がします。アクションもより派手になり特に橋の上での一連の戦闘は凄い迫力でした。黒幕の正体もどんでん返しがありストーリー面でも面白みがありましたね。それにしてもトムの前作に引き続いて体を張ったアクションしてますね~。40過ぎてもまだこれだけ走ったりぶっ飛んだり激しく打ちつけられたりとイーサン・ハントとして自分の限界に挑むような姿にはやはり「さすが」の一言です。不満点を言えば上海でのビル内で何があったのか描いてほしかったと思うし、アクションシーンでのカメラの動きとカット割りも細かすぎて若干見辛かった気がしました。それでも脇役陣もどの人もしっかりとした存在感があり、映画を上手い感じに盛り上げていました。個人的な失敗は本作を映画館で観なかったことですね。映画館で観ていたらこの迫力をもっと楽しめただけに残念です(泣)ちなみに上海へ行くために変装した空港でのイーサンの姿、一瞬ジョニー・デップに見えました(笑)[DVD(吹替)] 8点(2006-12-18 18:02:46)(良:1票) 3. ミニミニ大作戦(2003) 《ネタバレ》 この映画を一言で表すと正に「痛快」と言う言葉がピッタリ当てはまりますね。確かに思い切りと言うほど印象に残るシーンが多い映画であるわけでもない。特別ストーリーに捻りがあるわけでもない。でも楽しめた。個人的な見解ですが、やはり登場人物1人1人にしっかりとした魅力と存在感があったからこそ、この映画は素直に楽しめる仕上がりになっていたと思います。マーク・ウォールバーグやシャーリーズ・セロンを始めとする「オー○ャンズ11」ばりの豪華なキャストが総出演していますが、「○ーシャンズ11」で感じた「この人は別に居なくても良かったんじゃねーか?」感が全くありませんでした。前半で早々に退場したドナルド・サザーランドも出番が少なかったもののベテランらしい演技力で好印象でした。アクションシーンもテンポが良く、とても気楽に観れました。本来なら7点が妥当だと思うけど久々に素直に楽しめる作品を観れたなと思ったので、1点おまけです。8点(2005-02-02 18:49:30)(良:2票) 4. ミスティック・リバー 《ネタバレ》 少しラストに言及します。ラストのパレードでベーコン演じるショーンが家族と居るのを見たとき、これがあの3人の本来の在るべき姿じゃないかと思いました。ロビンス演じるデイブも妻や息子は居るけど過去の暴行を受けた事件がトラウマになり、決して幸せな感じとは言えない。ペン演じるジミーも今回の事件で娘を失った。過去の事件と現代の事件で複雑になり、互いの心身のすれ違いで起きてしまったラストの悲劇。彼らの運命が少しでも変わっていたら、ラストに勘違いでジミーがデイブを殺すというこの悲劇にはならなかったかもしれないし、ジミーが(名前忘れたが)あの少年の親父を殺しておけば、この娘の殺人事件自体起こらなかったかも知れなかった。それらを全て集約して考えると「運命」というのはやはり残酷で、複雑な物だと感じさせてくれる。映画自体も過度な演出は少なく、比較的静かな雰囲気で物語が進み登場人物の心情に焦点を置いたカメラワークに音楽。それぞれの俳優の個性を引き出す演出も多く、イーストウッドならではの手法が全編に渡って冴え渡っていたと思います。最近何かと悪役が多かったベーコンも本作でまた新たな一面を見せてくれたような気がするし、オスカー受賞のペンもロビンスも観る側に感情移入しやすい迫真の演技で終始感嘆するばかりでした。最近娯楽映画ばかり観てきた俺にとってはこういう社会派ドラマは、あらゆる意味で深く考えさせてくれる物になったと思います。8点(2004-07-22 20:43:27)(良:2票)
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