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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 女神の見えざる手 《ネタバレ》 ヒロインを取り巻くガラスや鏡は、彼女の読唇術を披露する機能にとどまらず、その姿を雨に滲ませたり、 フレームで画面を割ったりという効果も担う。 銃撃事件後の空港ロビーで大写しになるガラス窓は虚空を強調するし、オフィスの仕切りは時に硬質の質感で彼女を映し出し、 時に脆さとして象徴しもする。 ラストシーンで彼女を後ろ向きで去らせるか、前向きに歩ませるか。 映画はその期待以上のハードボイルドな表情と佇まいで締めくくってくれる。[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2018-01-19 23:09:35)《改行有》 2. メッセージ 《ネタバレ》 暗い天井から窓の矩形へ。冒頭とラストで釣り合わさるショットだが、この矩形は異星人と接触する舞台の疑似スクリーンとも酷似する。 勿論、各国との交流の場となるモニター群とも。 その窓外の湖畔や窓際のベッドの情景は、娘との思い出の場所としても通じ合っている。 その明るい矩形の中で、円形を象るコミュニケーションが為される。 本来ならそれらのモチーフが、大きな物語と小さな物語をパラレルに関連づけるべきだろう。 であれば、もう少しその視覚的な押韻効果とでもいうべきものを突き詰めて欲しいところでもある。 前作ではその浅いフォーカスが後景を効果的に引き立たせたが、本作ではヒロインの心理を中心化しすぎたようである。[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2017-06-11 21:19:44)《改行有》 3. メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮 《ネタバレ》 砂漠の荒野を超えてその先に聳える山を目指す。という西部劇的で魅力ある設定だが、これがあまりにもあっさり踏破してしまうので拍子抜けする。 どうやら2~3日で難なく麓まで着いてしまう程度の距離だったらしい。 ご都合主義こそ映画とはいえ、このシリーズでは所謂デストピアとその世界観が売りなのだろうから、その中でどのように食料を調達し、 水をどのように確保するかくらいの設定はせめて描写の中で提示して欲しい。子供相手とはいえ、申し訳程度に水筒一本で誤魔化そうとは虫が良すぎる。 一方では『マッドマックス』最新作があれだけ水の扱いを重視しているのに。 この時点で、まともに付き合う気はなくなる。 とりあえず、目先の危機また危機という小状況を繋げていくことで刹那的なサスペンスを持続させていくのは前作同様、ある意味簡単である。 その前提の部分で、もっともらしい嘘をついて欲しい。 腹も減らない、喉も乾かない、何百キロ歩いても疲れ知らずの若者達がどれだけの危機に陥ってもハラハラなどしようがない。 最近こればっかりといった感じの廃都市のCGスペクタクルを楽しむのみ。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2015-10-30 23:09:03)《改行有》 4. メイズ・ランナー 映画は暗闇の中に響く機械音で始まる。 視界の制限された舞台で、人物達がオフからの音を聞きつけることを契機に 場の状況が変化していくシーンが多い。 彼らは塀の奥から聞こえてくる音響に恐怖し、 発信音のテンポの変化を頼りに脱出口を探す。 ここでは音響が映画のサスペンスを高める要素となるわけだから、 その演出にはもっとデリカシーが欲しい。 前半に少なくとも二箇所、SEに余計なBGMを重ねて 却って音のサスペンスを損ねているところがある。 画面的には、開閉装置の映画であるから迷路のシーンにはそれだけで ある程度の奥行きと立体性は保証されるだろう。 もっとアクションの見せ方には工夫が欲しいが。[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2015-06-14 22:22:50)《改行有》
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