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プロフィール
コメント数 450
性別 男性
自己紹介 大阪府出身、岡山県在住、阪神・下柳と同年月日生

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  グリード(1924) デスバレーのギラギラした太陽や、鳥かごを見つめる猫のアップのショットやゴールドや調度品を愛でる手のイメージショットなど、グリードを象徴的に見せるシーンがさりげなくそこに治まっているかのように、フィルム全体がグリードに染まっていますが、けっしてどぎつくなく、人間を根源的に見つめる真摯な視線を感じます。食べる飲む、愛憎、金銭、乗物、鳥の解放・・・様々な次元が絡み合い人は生き、いつの時代も人が人であることに変わりなし。[ビデオ(字幕)] 10点(2006-10-02 11:16:11)

2.  ホーム・スイート・ホーム(1914) グリフィスが「イントレランス」より前に、4話オムニバスで製作した作品。第1章でジョン・ハワード・ペインにより作られた「ホーム・スイート・ホーム」が2章、3章、4章に登場し、家族、夫婦、恋人の窮地を救うという、これもグリフィスの危機一髪救出劇。1章で旅に出た恋人のベインを待ちわびる女性、これがリリアン・ギッシュで、クローズアップはまだないものの、窓外からの逆光線にきらめき風に揺れる髪、編み物、祈り、この20秒ほどの彼女が素敵すぎてもう私はグロッキー状態。生活がどん底のペインが曲の着想を得ると、窓のカーテンが微かに揺れて一条の光が何度も差し込むのもニクい。2章、マーシュとハロンの側でただただパイプを咥えてそこにいる親父さん。3章、兄弟の乱闘と駆けつける保安官のカットバック。4章、結婚当日へのフラッシュバック。そしてラストを締めくくる天女リリアン・ギッシュの天衣無縫な美しさに息を呑みます。説話的なテクニックが音で束ねられ、風が通り抜けるこの映画、サイレントでありながら五感を刺激する作品であります。[ビデオ(字幕)] 10点(2006-02-11 09:19:38)(良:1票)

3.  フットライト・パレード これはもう前半のドラマ部をすっ飛ばして、後半の3本立てショーを見てやってください。その前に、そうそう途中でネズミの格好をして登場する坊や、あ゛っ、あの子だ!「ゴールド・ディガース」で誰やねこの子と私がベタ惚れした坊やだ、嬉しいな~。ショーはもう2つ目の水中レビューが圧巻、バークリー炸裂。照明のオン・オフによる万華鏡水中花はただただ見とれてしまいます。合間のエロチックなアングルもバークリーで、いったいレビューガールが何人いるのか数えてみるときっちり100人でした。バースデーケーキのような舞台を上から捉えた立体的なショットも迫力あります。そして「上海リル」に流水のように繋がっていくわけですが、いよいよギャグニー登場(ギャグニーだと分からせるまでが憎い見せ方)、リルに扮するのはルビー・キラーで、彼女のチャイナドレス姿の美しさには「オリエンタル~」と呟いてしまいます。温存していたルビー・キラーのタップが始まると、ギャグニーも応酬、アメリカ万歳で舞台は幕を閉じ、バークリー万歳で私のレビューは閉じるのでした。[CS・衛星(字幕)] 10点(2006-02-07 12:50:18)

4.  アイアン・ホース アメリカ大陸横断鉄道建設の夢と希望の固まりに、冒頭10分で愛と復讐の人間ドラマが絡みつくことが予示され、レールが延びるとともに待ち受ける苦難困難に、遥か大平原のロングショットが詩情的に絡みつくサイレントという名の饒舌な映画です。その舌の上で、大量エキストラの鉄道工夫、インディアン、勇壮な牛の大群、酒場の喧騒、ロッキーの雪山が豊潤に溶けていき物語を彩ります。オマハから出発したユニオン・パシフィック鉄道とサクラメントから出発したセントラル・パシフィック鉄道が金のスパイクで結ばれ祝福されたのは、小文字な男と女の再会と、大文字なアメリカ、リンカーン大統領であり、実際使われた本物のアイアン・ホースのキッスは、人間ドラマという小文字の物語と国家という大文字の神話の甘い蜜月関係の始まりであり、“ランド・オブ・プレンティ”なアメリカの始まりにも見えたのでした。媒酌人はジョン・フォード。[ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-23 17:53:49)(良:3票)

5.  罠(1949) 開始早々の街頭の時計は午後9時5分、それが終末では10時17分を指しているように、上映時間72分のこの作品は同時進行という手法で有名ですが、なによりも秀逸なボクシング映画に仕上がっています。マネージャー同士で八百長(SET-UP)成立、どうせ負けるからとロートルボクサーの主人公には伝えずピンハネするマネージャー、さてゴングが鳴ると・・・。その試合は誰も注目しないメイン戦の後のラストゲーム、ポップコーン売り、ピーナッツ売りの声が空しく響く中、そのボクサーの奮闘と街を彷徨う恋人とのカットバック、その動と静が良い。またその試合が始まるまで、ひたすら控室に据えたカメラはリングを一切映さず、試合前後に出入りするボクサー達の恐怖に怯える表情、自信に漲る筋肉を切り取り、ボクサーという職業の宿命を描き出す。フィルム・ノワールの雰囲気を全編にたぎらせた画面がラストに見せる「PARADISE CITY」と「DREAM LAND」の電光に、祝福の暖かな光が見えるのです。[ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-18 13:23:13)(良:1票)

6.  間諜X27 フォン・スタンバーグ+ディートリッヒのベスト1にはこの作品を推したい。仮装パーティ、鏡面、二重露光でスパイの二面性を徹底的に描き、獲得された愛をもって、その二面性を徹底的に破壊する。国家への忠誠→愛への忠誠、ディートリッヒの中に低温的で静かに燃える焔が見える。ラスト、娼婦の衣装を身に付けた彼女は同時に孤高な誇りを纏い、青白き焔がフィルムを焦がすように燃え続ける。我々はその仄かな煙を、流す涙の言い訳として受け入れるだけなのです。[ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-16 17:29:11)

7.  ゴールド・ディガース(1933) どうも私はエディ・カンターものなどバズビー・バークリーの振付で作品自体を高評価してしまう傾向があるのですが、今作もグー! 前半のナンバーは、ステージに風が吹き、雪が舞い、雨が降る。雨でズブ濡れになったショウガールたちが着替えるシルエットのエロさにニタ~っと見ていると、3才くらいの坊やがシルエットの幕を上げようとする。私の表情を見透かしたようなその坊やのニタ~っとした表情はすでに男のそれで、あれはバークリー自身の表情でしょうな。濡れたドレスを脱いだルビー・キラーは鉄の衣装を身に着けていて、これでは抱きしめることもできないと困ったディック・パウエル、さて鉄切りバサミを二タ~っと渡すのがまたこの坊やで、誰やねこの子、生きてりゃ会いたいな~。後半は「シャドウ・ワルツ」にのせたうっとり~のステージ。照明が落ち、ヴァイオリンのイルミネーションが輝き出す俯瞰ショットには、うわ~っと神戸のルミナリエが点灯された瞬間のような歓声を上げてしまいました。そんな光輝く一年になるよう今年もたくさんの素敵な映画に出会えまうように。[CS・衛星(字幕)] 10点(2006-01-01 20:34:23)

8.  サウンド・オブ・ミュージック ザルツブルクの街全体が一緒に踊り出すような「ド・レ・ミの歌」のシーンは何度見ても心躍りますね~。前半、家族の絆として歌われる「エーデルワイス」や「さようなら、ごきげんよう」が、後半では国家、民族の絆へと様相を変えるあたりに、サウンドの持つ広がりとともにこの映画の持つ広がりが感じられます。ワイズさん、さようなら、ごきげんよう![CS・衛星(字幕)] 10点(2005-09-19 21:28:35)(良:1票)

9.  恋の十日間 クリスマス・イブから始まる10日間の恋物語は、コットンとロジャースのこれぞメロドラマというメロドラマに仕上がっており、“テン良しナカ良しシマイ良し”の私の大大好きなラブロマンスです。二人の境遇が一発で語られる売店のオープニングに痺れます。始めは列車で向かい合った二人が切り返されるショットであったのが、二人の仲が親密になるにしたがい横並びや向かい合う二人をいっさい切り返さなくなるカメラに感心します。街灯の光が首から下を照らす・・・誰だ!コットンだ!・・・後年「第三の男」にコットンが出ていることを思うと、物語上泣けるシーンでありながら愉快なラストに拍手を贈ります。その他にも、ロジャースがドレスを買うシーンの巧い脚本、食卓を囲む五人を五パターンの2ショットで撮るカメラ、大晦日パーティで大人数に舞う紙吹雪、紙テープの量は凄いったら。最後にロジャースとコットンが投げた石が共に街灯の柱にコ~ンと命中した時、この映画は私のハートにも命中したのでした。二人の10日間に10点満点です。[ビデオ(字幕)] 10点(2005-08-26 20:52:46)

10.  山の王者 ルビッチなのにこんなに純愛で悲恋でいいのか~、と唸りたくなる作品。なんてったって原題が「Eternal Love」なんだから。効果音付サイレント映画で、鉄砲の音を利用した場面転換、ドアをノックする音による心理描写などを巧みに取り入れています。山男ジョン・バリモアが断崖でエーデルワイスを摘むシーンを崖下から撮り上げ、恋人の存在と親密度が分かるところなど、ルビッチは外に出ても大丈夫、ドアだけじゃないぞ。雄大なロケーション撮影と雪山のセット、「陽気な巴里っ子」でも見せた群舞シーン、湯気が立つ暖かな食事と冷めた食事の対比、仮面舞踏会の仮面を利用した見せない演出など見所はほんとに盛りだくさん。粗野なジョン・バリモアと清教徒的なカミルラ・ホルン、その恋路をあの手この手で妨害するそれぞれに想いを寄せる男女が登場するハンス・クレイリーの脚本もよく出来てますね~。男なるもの好きな女性には断崖のエーデルワイスを摘むぐらいでなきゃな~、ってやっぱり私は単純です。〔英語版DVD〕[DVD(字幕)] 10点(2005-08-09 23:54:40)(良:1票)

11.  モーガンズ・クリークの奇跡 プレストン・スタージェス、この作品も彼らしい無駄のない一気に畳み込むストーリィとドタバタの演出。顕著なのが長回しの多用で濃密な空間の中、溜めて溜めてド~ンと落とすといった感じです。しかも台詞量が凄まじくNGフィルムが相当にあるはずです、これは。しかし一番の見所はノーヴァル役のエディ・ブラッケン、気弱で人の良さそうな好青年役はまさにうってつけで、その雰囲気にすっかりファンになってしまいました。ラストシーンの彼のリアクションにはとにかく笑います。モーガンズ・クリーク(地名)の奇跡を体感したい方は是非ご覧下さいませ。[DVD(字幕)] 10点(2005-06-30 23:17:53)

12.  キートンのマイホーム(文化生活一週間) 13日の金曜日、と言えばこの作品!? 染之助染太郎の「いつもよりよけいに回っております!」ばりのマイホームの回転には唖然とするしかなく、家の中であっちこっち振り回される人間には笑うしかなく、線路のギャグは一旦安心させておいてからというタイミングのセンスに感心するほかなく、入浴シーンでにゅ~っとカメラを遮る手のひらは遊び心いっぱいで、とにもかくにもキートンが一杯詰まった1週間をテュラテュラテュララ~♪とお楽しみください。[DVD(字幕)] 10点(2005-05-13 17:16:39)(笑:1票)

13.  ハリーの災難 鮮やかな緑、黄、紅・・・。ヴィスタ画面ではハリーの全体を横長に据えるのではなく、足の裏のアップなど縦に捉える構図のユニークぶりが楽しい~。オープニングクレジットで横に転がっているハリーのイラストがお気に入り~。オトボケ調のハーマンの音楽もお気に入り~。銀幕デビューのキュートなマクレーンはもっとお気に入り~。ハリーの見え隠れとともに、取り巻く連中も自らの思惑や打算や思い込みが見え隠れし、妙な連帯感が生まれているところへ、スケッチされたハリーまでもが目を見開くユーモア性にヒッチを見ました。しかしホンマの災難は、職務に忠実であるだけで、観客から敵視される保安官代理のカルビンですな。[DVD(字幕)] 10点(2005-05-07 17:13:18)(良:3票)

14.  スイート・チャリティ ボブ・フォッシーの監督デビュー作であります。ストーリィはシャーリー・マクレーン演じる男運のないチャリティがただ男とくっついたり離れたりするだけなのですが、そこに彩られる数々のナンバーは、150分ほどの長さをも忘却させるドリーミィな舞台。静止画や逆回転、一気のズーミングアップによるシーン転換など映像も飽きず、歌い踊るマクレーンが表現する身体的言語は、喜びや楽しさや嬉しさといった和音を奏で見る者の身体奥深くへも届いていくかのようです。サミー・デイヴィス・Jrが登場する新興宗教のダンスシーンは既存のミュージカルとは明らかに異質でそこに未知のものに対する昂揚感が生まれ、マクレーンがニューヨークの街中を行く躍動感と相成り、すっかりハイと化した身体はクールダウンを要求してくるのですが、その期待に沿うかのように切ない幕切れへと向かいます。しかしまた歩き出すチャリティに希みを感じ身体は再び静かに燃え上がるのです。チャリティの本名は「チャリティ・ホープ・バレンタイン」。素敵なバレンタインデーをお過ごしください。10点(2005-02-14 12:13:07)

15.  群衆(1928) アメリカ映画、サイレント期の傑作と称される今作は、日常誰もに起こり得る人生の禍福をスターではない二人を起用することにより、より無色へと近づけることを狙いとした映画です。見ている観客のすぐ隣りの人かも知れない手の届きそうなドラマを切り取っていくという手法を映画に取り入れたキング・ヴィダーとゴーサインを出したタルバーグにはやはり感嘆符をつけずにはおれませんね~。ビルの外観から窓へと流れ、フロアへと吸い込まれていくカメラは、多数の机が整然と並べられたオフィスを捉え、主人公が群衆のワンオブゼムに過ぎないことを印象づけます。それは赤ちゃんが生まれた時の多数のベッドを捉えたショットに受け継がれ、累々とした歴史が刻まれていることを語ります。2階建バスの2階からサンドイッチマンを見下ろしあざ笑うシーンを伏線とした浮き沈みを際やかに描きあげるセンス、ナイアガラの滝でロケーションされたラブシーンも楽しく、ラストの劇場で主人公のアップからカットが割られるごとに大勢の観客へと引いていくカメラは、彼らがたんなる群衆であると同時に、かけがえのない人生を生きる個人の集合体が群衆であることを語っているようで、それぞれに生きる意味と希望を高らかに謳いあげた本作はやはり傑作なのであります。10点(2005-01-16 08:58:06)(良:1票)

16.  キートンの大列車追跡 キートンの映画を見る楽しみの一つは、こりゃ~どうやって撮っているのだ、という<HOW?>に満ち溢れているところにあります。鉄橋が崩れ機関車もろとも川へ落ちていくシーンは、河童に尻子玉でも抜かれたような、放心へと誘います。前半追うキートン、後半逃げるキートン・・・通信線を切断したり、線路にモノを放置したり、ポイントを切りかえたりといった鮮やかな反復のリズム、走る機関車を横から捉えたスピード感覚、縦から捉えたディープ感覚、機関車を線路をあっちへこっちへのアクション、ユニフォーム一つで笑いと感動を呼ぶセンス、そしてラストのラブシーンをお得意の大群ネタで締めます。なにくわぬストーンフェイスで尻子玉を抜いていくキートンは、サイレントコメディの流れの中を自在に泳ぐ河童だったのであります。10点(2005-01-15 23:11:16)(良:3票)

17.  突貫勘太 のっけからドーナツ工場を彩るゴールドウィン・ガールズの面々がセクシーないでたちでせっせと仕事をしており、「さあ体操の時間よ」の一言からダンスが始まります。さあこのダンスですが、途中からスティックをもったダンスへと流れていき、一列に並んだガールズを真正面から捉えた千手観音ショット、そして俯瞰の万華鏡ショット・・・健康的なお色気たっぷりのガールズダンスにすっかり瞳を奪われている者に「映画を見よ!」と言わんばかりのショットです。そして千手観音チックな偶像を崇拝するインチキ占い師へのシーン転換はユーモアセンスたっぷりです。その後はエディ・カンターの女装あり、ミンストレルショーあり、恋愛ありの活躍ぶりですが、途中にも池の鏡面を利用したガールズのダンスがあり、ここではなにやら丸い物をもったダンスへと流れていき、花が咲くような万華鏡ショットに時間が割かれ、気分はすっかりフラワーパーク。花の妖精と化したゴールドウィン・ガールズ・・・花博はここにあったのであります。10点(2005-01-09 22:20:02)(良:1票)

18.  当り屋勘太 「アイ・ガット・マーマン」でその生涯がミュージカル化されたエセル・マーマン。この映画はなんといってもそのマーマンのショーダンスシーンが素晴らしい♪ 前半と後半に二度そのシーンがありますが魅せ方が大きく変わります。前半のシーンは、マーマンのクローズアップやダンサーを縦に並べた構図などを斜めに撮ったりしながら曲に合わせてそのショットをモンタージュし魅せます。後半は、引いたショットを立体的に使い、フロアの鏡面を利用した実像と鏡像のシンクロ美を綺麗に魅せるのですが、なんとフロアに写った像が実物と違う動きをみせる視覚効果に驚愕! マーマンはストーリィ内でもファムファタールな役柄を演じておりますが、ショーのシーンを見ても無表情な中に薄っすらと笑みを浮かべるチャームな雰囲気です。すっかりマーマンのことばかりですが、トーキーの申し子エディ・カンターも歌って踊って、ラストの遊園地での右へ左へ上へ下への大スペクタクルなドタバタには大爆笑です。そしてカンターのボディガード役のハリー・パークが神出鬼没、頼りになるのかならないのかのキャラもよく効いており、ほんと笑わされます。見事なアミューズメントパーク、満足度100%の100分間をお楽しみ下さい。10点(2004-12-10 23:52:57)

19.  我が道を往く クリスマス用のレビューに暖めていたのですが、街のムードが書かせるのでフライングさせていただこう。といっても特に↓に付け加えることもないのでこのへんで。と、ここで止めたら神父に説教をくらいそうなので何か書こう。そうそうクロスビーがセントルイス・ブラウンズのユニフォームを着てましたね。ブラウンズといえば、今年イチローの記録で一躍名前が出たシスラー選手の在籍していた球団です。新記録樹立時にイチローとシスラーの娘さん、お孫さんが抱き合っていたシーン、球場はスタンディング・オベイション・・・ほんと感動的でした。この映画のラストシーンもそんな雰囲気で、一人で見ている自分が周りのスタンディング・オベイションに包まれているような感覚でした。さて私もクリスマスへのカウントダウン用にと先日ワインを購入してきたのですが、そんなもんもうあるわけもなく・・・無くなるのが運命ならもう一本買うのが我が道だとまた買ってきましたが、こういう都合のいい解釈をすることが我が道を往くことになるのかどうか・・・う~ん、自省しているうちにアイルランドの子守唄が聞こえてきましたのでそろそろ寝るとします。10点(2004-12-08 23:43:01)(良:1票)

20.  キング・コング(1933) 愛は盲目・・・コングさん、まったくフェイ・レイしか見えていない(笑)。よってレイ点。んなわけなくて満点です。ラストで傷ついた左胸に手をあてていたのは、きっとハートが痛んでいたのでしょうね。しかしこの時代にこれだけの特撮技術が完成しているとは・・・。プロジェクトX海外バージョンでも作って、是非取り上げてもらいたいな~、「その時オブライエンは・・・」「レイは毎日叫んだ」てなナレーションが聞こえてきそうです。てなことはさておき、コングのモーションはリアルに、エモーションはちらりと描いています。コング初登場シーンでの愛嬌ある表情は、見ている者にコングへの愛着を少しだけ許し、その後のならず者ぶりで突き放し、さらにその後の盲目ぶりで、文明社会の被害者のように見せかけて実はなりふり構わぬ色欲狂じゃないのか、と思わし、コングへの過度な感情移入を許さぬ構成が、名作として普遍性を獲得しておるのでしょうね。まさにキングな映画です。10点(2004-11-13 23:52:51)(笑:1票) (良:3票)

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