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性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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261.  マイアミ・バイス マイケル・マン作品と言えば何と言っても〝闘う男〟が魅力的であり、甲斐性なしの情けない男である私はマンが描く男世界にいつもいつも惚れ惚れし憧れを抱くのです。今回も当然、闘う男がテーマなのですが…、う~ん、今までと違って主演の二人が魅力的には見えません。冒頭の登場シーンや音楽のセンスは相変わらず良いですけどねぇ。例えば「ヒート」の敵対関係にありながらも共鳴し合う二人、「アリ」の人生と勝負し続けるアリ、「インサイダー」や「コラテラル」でも男たちの生き様が、弱者だろうと不器用だろうと男の持つ美学をもって鮮明に描かれていました。ところが本作は重々しくなり過ぎないよう意図的に排除したのかもしれませんが囮捜査の苦悩など皆無に近く、二人に〝俺とお前でなきゃ〟というようなコンビの必然性もあまり感じられず男の世界観にドップリ浸ることが出来ないのです。ジェイミー・フォックスもクールな捜査官より冴えないタクシーの運転手の方がよっぽど格好良かったですよ。以前にもこんな事あったなぁと考えてみたら、それは「ラスト・オブ・モヒカン」を観た時で、二作品の共通項は言わずもがな男女の恋愛が主体にあることです。もちろん「ヒート」や「アリ」にもラブストーリーが描かれている訳であり女人禁制などと極端な物言いはしませんが、あくまで恋愛は二次的な要素であり、マンには〝闘う男の姿〟を〝美学〟を徹底的に追求し描いて欲しいのです。というわけでマン作品としては少々期待外れでした。[映画館(字幕)] 6点(2007-01-23 17:42:48)(良:1票)

262.  レッド・ドラゴン(2002) 《ネタバレ》 はたしてこの映画にレクター博士の必要性があったのか?レクター抜きでも十分に成り立つ話だと思う。そもそも前作より過去に戻るというのは商業的な打算を感じるが、実力派スター勢揃いなのでついつい濃い内容も期待してしまう。しかも導入部のホプキンスとノートンのやりとりが興味を引くだけに残念だ。というよりオープニングテロップ前に二人の対決が決着してしまうのはいささか寂しい。そして本筋はダラハイドを中心に進行するが彼のキャラクターは今や稀有なものではない。もちろん盲目の女性との恋愛風景はドキドキものであり見せ場となっているが、やはり主要三人のキャラクターのうち最も複雑な人格であると思われるグレアムの方が興味深い。前半こそレクターに近い頭脳の持ち主であるそのグレアムが、善人であるが故に自己防衛を計りそれに気付かぬふりをする場面が描かれるものの、ダラハイド登場後は彼の人物描写が希薄になり始め棚上げされてしまう。わざわざグレアムを体現するに相応しいノートンを起用したにもかかわらず彼の苦悩を放棄してしまったのは実に惜しい。 それでも全体的には別に面白くない訳ではなく普通のサスペンスとしては楽しめる。しかし最高級の食材を使ってこのように料理されて出されたらレクターは料理人の方を食べてしまうだろう。[映画館(字幕)] 6点(2007-01-12 18:19:24)(良:1票)

263.  ロスト・ワールド(1925) おそらく世界最古の長編大作であり全ての恐竜、怪獣映画の草分けの記念すべき作品であるが、当時は驚愕の映像でも現在となっては子供騙しにもならないストップモーションの恐竜たちは陳腐で、無いも同然のストーリーは観るべきところがない。今となってはこの数年後に製作される「キングコング」の試作品であり長いプロモーションビデオのようにしか見えない。しかし本筋とは何の関係もなく暴れまわり格闘する恐竜たちに〝観客を魅了したいんだ〟という作り手の志を感じオブライエンの心意気に感嘆する。オブライエンの意志は弟子のレイ・ハリーハウゼンに受け継がれ、現在はスピルバーグらが後任を務めているようなものだが誰もがオブライエン師弟とはタイプが異なる。オブライエンはまるで奇術師が一つ一つ手品を見せるかのように有り得ない場面を次々映像化し観客を驚かせる。だから次は何?次は何が出るのとワクワクする。だが例えば「ジュラシック・パーク」シリーズなどはリアルな恐竜を再現しただけに留まりオブライエン作品のような興奮がない。確かにリアルさは架空のものに真実味を帯びさせ観客の心を取り込む重要な要素だが、恐竜映画に最も必要なのはそのリアルさの追求でも薄味な人間ドラマでも襲われる恐怖でもなく、本作のように恐竜で魅せるという事だと思う。だから私にとっての最高の恐竜映画は本作の延長線上にある「キングコング」なのだ。オブライエンは超一級のエンターテイナーであり、私は彼の恐竜たちが大好きだ。[DVD(字幕)] 6点(2006-10-31 18:11:10)

264.  愛についてのキンゼイ・レポート 《ネタバレ》 本作についての鑑賞簡略レポート・・・・・・  ※考察・多数決の原理…作中幾度も多数の数的有利が実証される。いくつか列挙する。多数の授業参加者によりキンゼイの性の講義が承認。キンゼイ一家の食卓でのくだけた性談義は一般家庭では異常であっても、ここでは一人ついていけない息子がはみ出し者。キンゼイが同性愛を経験した切っ掛けは予想以上に体験者が多かったから。そもそも性行動の研究を始めたのは孤独感を軽減するため。他にも話題騒然の時と落ちぶれた時のキンゼイへの援助金に対する大学側の議決などがある。キンゼイは講義で〝相違こそが生命の基本原理〟と言及しているが、だからこそ人間は同士を欲し孤独ではない安心感を得たいのである。  ※結論…人間が避けて通るタブーに迫ったキンゼイの人生を賛否両論交えて描いたものの、途中から只管キンゼイの盛衰を駆け足で追うだけの描写になってしまっているのは否めない。例えば性格の類似性が見られる父子関係がキンゼイの人格形成の重要なファクターであったのは確実だが、物語における葛藤の位置付けはきわめて低い。率直に言って本作はキンゼイ教授の半分も突き詰められていないというのが私の鑑賞結果である。しかし興味深く観られたのもまた事実であり評価は6点とする。 [DVD(字幕)] 6点(2006-10-11 18:24:05)《改行有》

265.  タイタニックの最期 《ネタバレ》 タイタニックというよりもあくまで一家族の人間ドラマが主体です。奥さんが旦那さんに愛想を尽かした離婚間際の夫婦なのですが、旦那さんが言うほど悪い人には見えないので奥さんの方が暴走気味に思えます。沈没によって和解してしまうのもお約束と言いますか単純です。でも実際に生命の危機に瀕した時はこんなものかもしれませんし、父と息子の話は良かったです。しかし、映像と言いますかタイタニック題材ものとしてはどうなんでしょう。現実に起きた悲劇的な出来事に対してこんな事言うのもどうかと思いますが、ちょっと人間がキレイ過ぎるのです。割りと誰もが落ち着き払っていますが実際はもっと動揺したと思うし、醜い部分も出たと思うし目も当てられないパニックになったと思うのです。遠目から凄い勢いで沈没して最期の様子は省略ですので〝死〟の描写もないです。ですから悲惨さのようなものは殆ど伝わってこないのです。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-09-08 18:40:10)(良:1票)

266.  ダ・ヴィンチ・コード 《ネタバレ》 原作読後に鑑賞。原作が長編であったり複雑であるとよく起こり得る事ですが、本作も例に漏れず読んだ者には物足りなさを、読んでいない者には不明瞭さを感じさせるのではないでしょうか。本作の見所はラングドンとファーシュの追いかけっこでもなければ、導師の正体は誰だというネタバレでも何でもなく、ソニエールの残した天才的な暗号の解読にあります。ところが映画はフィボナッチ数列の説明をせず、クリプテックスを一つ省略しただけではなく言葉の壁にぶつかる度に難なくすいすいと進んでいくので、ソニエールの存在が非常に軽くなり、ラングドンやティービング、ソフィーの個人的必要性を感じられませんし、観客として謎解きを楽しむ暇もありません。そして原作と大きく筋を変えた結末は劇的な効果を狙ったのでしょうが映像としての印象は格別無く、私にはやはり原作の方が物語りの終りを感じました。 やはり〝言葉遊び〟に適した最たる媒体は活字であり映像とは思えませんので、ストーリーを追うだけになるのなら思い切った変更があっても良かったのではないでしょうか。という訳で、結局のところ新聞についているパズルを楽しむ類である私は楽しく読んで、楽しく観たのは確かですが、普通のエンターテインメントであり話題先行型であるのは否めないと思いました。・・・ところで、こういうのを見るとローマ字は良いなぁと思ってしまいます。漢字は一字だけで意味を成す素晴らしい文字だけれど、言葉遊びに関してはローマ字にはかないません。スペルの並び替えや短縮で幾通りも単語を作れるのですからね。[映画館(字幕)] 6点(2006-05-22 18:04:29)

267.  知らなすぎた男 《ネタバレ》 こういう勘違いものというのは何時気がつくかが鍵となってくると思うのですが、銃をぶっ放して壁に穴あけても異変に気づかない。死体に遭遇しても気づかない。警察に追われても気づかない。弟出てきても気づかない。麻酔薬撃たれて銃で撃たれてもまだまだ気づかない。と思っていたらとうとう最後まで気づきませんでした…ある意味やられましたね。もしかしたらあれから実際に諜報員になった後も気づかないのかも。ということで気づかない以外は良くも悪くも予想通りの展開。一般人が多くいるホテルのあたりからはさすがに白々しくなってきますが、マヌケなコサックダンスで持ちなおします。かつあげ場面やボリスや警察とのやりとり等はなかなか笑えます。ただこれはビル・マーレーじゃなかったら成立しないような気がしますね。[DVD(字幕)] 6点(2006-05-11 18:28:24)(良:1票)

268.  72時間(2002) 《ネタバレ》 刑事になりたかったドワイヤーはエメットを観察するうちに刑事のマネゴトをするようになり、最期には引き金を引くのではなく証拠を渡す。自分の殺人依頼をし殺人者が標的に憧憬を抱くというのは面白いです。エメットは残り時間を懸命に生きる事により新たな生を受けたかのようになり、夢破れ道をそれたドワイヤーは心残りがあるのか捜査の手助けをする。弁護士から人を騙すところまで落ちたマーロウはあえなく撲殺される。そこにはそれぞれの人生が描かれています。ですが命が狙われているサスペンスとしての緊張感やタイムリミット的なものはほとんど感じられませんね。断片的で、映像、音楽ともに地味なので実に淡々と進んで行きます。ティム・ロスは無口で不気味な男を、ガブリエル・バーンはいかがわしい男をそれぞれ好演していただけに、ストーリーにもう一捻り欲しかったです。それから、いくつか?なシーンがありますね。でもまぁ何にしても誤診だけは勘弁して欲しいものです。[DVD(字幕)] 6点(2006-02-10 18:15:10)

269.  ダウン・イン・ザ・バレー 《ネタバレ》 車が激しく行き交う交通量の現代と過去の遺物のようにテンガロンハットを被りカウボーイの出で立ちをするハーレンの対比は極めて明確ですが、物語自体は不明瞭な部分が多いです。憑かれてしまったようにウェイドを敵と確信し行動を抑制できないハーレンの姿に何かを感じるほど背景が描かれていないのですから。それでもトーブを撃ったもののロニーを救出しようとした行動にはハーレンの信念が窺えます。おそらく西部劇のヒーロー気取りで現代社会に巣くう病を敵視し、愛するトーブを守るという使命をえて実際に制裁を加えようとしている。その姿には恐怖を覚えます。我こそが正義と常軌を逸してしまったハーレン自身も現代社会の副産物であり病の一部としているのでしょうが、自称でも正義を異常に描くことにより逆に世の中の腐敗を表現しているとも考えられます。前半の甘いラブストーリーから一変する後半の狂気。鏡に銃を向けるシーンなどもあり「タクシードライバー」を彷彿させます。[映画館(字幕)] 6点(2006-01-18 00:55:25)

270.  PLANET OF THE APES/猿の惑星 《ネタバレ》 リメイクというのは良いところはそのままに、悪いところは改善できるので、基本的にはオリジナルより出来が良くなると思います。しかしオリジナルが名作であると、そのイメージを壊してしまうという事の方が遥かに大きく、評価を落とす事になってしまいます。さて「猿の惑星」は言わずと知れた名作です。しかも〝自由の女神〟の衝撃のオチがあってこその作品です。オチのある名作をリメイクする事が決まった時点で、バートン監督の敗北(世間が言う意味での)は決まったも同然だったと思います。ですからどうせなら、もっと〝バートンらしさ〟を出して欲しかったですね。  でも単品として考えればけっこう楽しめましたよ。特に猿側が興味深い。ヘレナ・ボナム=カーター演じるアリはなかなか魅力的でしたし。さすがに恋愛感情までは無理ですけど。それにティム・ロス演じるセード将軍は強烈でした。彼は人間の恐ろしさを誰よりも知り尽くし、絶対服従させようとする恐るべきモンスターです。セードに征服されてしまったラストも頷けますね。[DVD(字幕)] 6点(2006-01-17 15:03:44)《改行有》

271.  ステップフォード・ワイフ(2004) 理想の妻とは、理想の夫とはどういうものか?そして完璧とは?をシニカルに描いた作品ですね。男と女の視点ではまた違うものを感じるでしょう。男の私には、地位も収入も学歴も夜の生活も何もかも上の相手に、だんだんとみじめさを感じ始めた夫たちの気持ち、何となくわかります。しかしだからといってステップフォード・ワイフにして良い訳が無いし、もちろん私は〝ありのまま〟が一番だと思っていますよ・・・。本当ですよ。でも男はバカだからステップフォード・ワイフに少し憧れてしまうのです。  ストーリー的にはロボットなのにチップを削除しただけでもとに戻るの?など疑問点がありますが、その辺は話の設定上仕方ないことでしょう。それからグレン・クローズとクリストファー・ウォーケンの怪演は見事です。あやしくて、おかしくて、ちょっぴり怖い、こんな夫婦を演じさせたら二人はきっとベストカップルだと思います。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-04 17:02:02)(良:1票) 《改行有》

272.  スライディング・ドア 《ネタバレ》 〝もしあの時・・・〟というのは誰しも一度は思ったことがあるでしょう。この作品はそれを上手に扱っていると思います。二つの人生があまり入り組んでないので、混乱することなく観る事が出来ました。しかしどっちの人生にしろ彼女は運の悪い女性ですね。結局、地下鉄に〝乗った方が〟〝乗らなかった方が〟どっちの方が良かったのかなんて言えない事です。でも〝乗らなかった方〟の最後の場面でエレベーターで出会った二人が、あの後〝乗った方〟の人生のように発展したとしたら、駆け込み乗車はお止め下さいって事ですかね。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-04 16:16:03)

273.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち ジョニー・デップファンだから観ました。予想通りというかガッカリです。ストーリーがゆるいのは登場人物が皆、抜けているからでしょうか。せめてバルボッサぐらい間抜けじゃなくして欲しかったです。まぁ、そういう見方自体が間違っているのかもしれませんが・・・。  この映画の最大の功績はジョニー・デップを一般に知らしめた事だと思います。今まで「ジョニー・デップ好きなんだ」と言っても、映画ファンでもなければ「誰?」と言われる事が多かったのですが、もうその心配は無用です(映画雑誌の表紙率など凄く高くなった。勝手な独占欲で少し寂しくもあります;)。と同時に、これをきっかけに彼の昔の作品も見直されると嬉しいです。ジョニーには素敵な作品が沢山あるのですから。  ・・・《追記》最近再び観る機会があったのですが、初見での反省?を踏まえて見方を変えたらやっと楽しめました。ジョニーは楽しそうだし、キーラ・ナイトレイの顎のラインが綺麗だし、音楽もかっこいいです。続編は観ない予定だったけどやっぱり観ようかなぁ~。という事で点数もちょっぴりアップ。[DVD(字幕)] 6点(2005-11-13 17:12:40)《改行有》

274.  ヴェニスの商人 《ネタバレ》 『ヴェニスの商人』はユダヤ人を差別しているという見解があり、今作ではシャイロックをいわゆる〝悪役〟にせず悲劇の面もしっかり描いています。しかし、それが逆に鑑賞後の後味を悪くしてしまっています。シャイロックは確かに慈悲や情けと言ったものとは無縁だったかもしれませんが、それだけで信仰すらも失ってしまうのは観客として納得がいきません。ましてユダヤ人だからという理不尽な理由で酷な仕打ちを受けてきた彼の苦悩が描かれていれば猶の事です。その上、演じるのはあのアル・パチーノ。彼は善悪問わず悲劇的な役でオーディエンスを共鳴させてしまう第一人者でありシャイロックに荷担せずにはいられません。となると、ポーシャ側に素直に感情移入など出来る訳も無く、さらに指輪遊びがしっかり描かれると、人生を失ったシャイロックの悲劇が一層強調され物語自体が腑に落ちなくなってくるのです。唯一の救いはシャイロックの娘ジェシカがシャイロックから貰った指輪をしていたシーンを用意した事ですね。拠り所を失い、一人佇むアル・パチーノの悲しい目が忘れられないです。 出演者は皆実力派でヴェニスの街並みも良いのでクオリティは高かったんですけどね。[映画館(字幕)] 6点(2005-11-04 18:28:25)

275.  ケミカル51 「ロックストック~」などのこの手の映画を観慣れてしまった今、特に新しい驚きはありません。サミュエルとカーライルは良かったけれども・・・。ただこの作品、映画館で観たのですが、ちょうど外国人の方(どこの国かは不明)がいらっしゃって、「えっ、ここで?」というところで笑っておられました。この作品の笑いはアメリカとイギリスのカルチャーギャップだと思います。よって我々が普通に楽しめるのは、有名どころのキルトやフィッシュ&チップスぐらいになってしまいます(サッカーにくわしい方はカーライルの着ていたユニホームも)。両国の根本文化を理解していない日本人には堪能することは難しい作品なんだと思います。[映画館(字幕)] 6点(2005-10-30 10:51:44)

276.  トッツィー 《ネタバレ》 男が女になりきるコメディ映画としては消化不良を覚えます。例えば、ジェシカ・ラングの実家へ訪れた時、一つのベッドで眠るドキドキなどではなく、明朝ヒゲ面で飛び起きるパニックの一つや二つ見せてほしいですし、あるいはセクハラ役者はキスを迫るのではなく、体を求めるスキンシップ型変態でないと男女の身体的差異を活かしているとは言えません。結局、女装して女性に近づいたことで、分かち合えたという精神的な恋愛話に留まっているのです。  また、せっかく同一人物という問題も発生しているのですから、男のホフマンと女のホフマンと両方と知り合い、男女間の仕草の違いなどでバレるバレないのサスペンスだって盛り込んでほしいと思うのです。[DVD(字幕)] 5点(2012-05-15 18:01:02)《改行有》

277.  大列車強盗(1973) 《ネタバレ》 面白くなりそうな感じを維持しつつも面白くなることなく最後までいってしまっていて、登場人物たちも、その設定を活かすことなく終わってしまっています(と思ったら、やっぱり“大列車強盗”が始まる前に終わってる!)。 例えば、ジョン・ウェインへの反発が心酔へと変わっていく若者はウェインと殴り合いでもしてほしかったですし、修羅場を共にくぐり抜けたらしい旧知の仲の3人には連係プレーの一つや二つ用意してほしいものです。あるいは、アン=マーグレットの実は娼婦という設定もただのどんでん返しに過ぎず、映画には活かされていません。また、線路や列車、20騎の敵などの登場シーンも工夫が足りないと思います。[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-04-27 18:45:29)(良:1票)

278.  陰謀の代償 《ネタバレ》 ほとんど顔面どアップのショットで切り返されているだけで、やっつけ仕事の様にすら見えます。例えば、チャニング・テイタムの階段付きの自宅や娘のベッド、アル・パチーノと少年とが対話する光差し込む室内、ジュリエット・ビノシュが殺害されてしまう駅構内、あるいはラストの一同が会する屋上などのシーンは、せっかく面白くなりそうな場面設定と装置を用意しておきながら効果的に働いておらず、緊張感もありません。パチーノ御大やレイ・リオッタまで召集してこれではガッカリです。[DVD(字幕)] 5点(2012-02-07 18:26:13)

279.  ミスト 《ネタバレ》 扇動された人々が兵隊さんを生贄にしてしまうシーンは確かに恐怖を覚えましたし、〝怪物に殺させないで〟という妙な言い回しの約束から息子を殺さなければならないという展開はショックを受けますし(あざとくもある)、登場人物たちの生死が予測できないのもドキドキさせられますが…いかんせん肝心のミスト(霧)の描写がいただけません。人間の集団心理の怖さなどは何もこの異次元の題材で選択すべきものではなく、霧で閉ざされた視界の恐怖をどこまでも追求すべきであったと思います。例えば、シャッターを開けると襲ってくる触手のCGの粗さや、あのシーンの緊張感の無さはよろしくないですし、ラストの霧中にただ一人取り残された主人公も〝息子を殺してしまった〟という状況が衝撃的なだけであり、車外を取り巻く霧の恐怖が蔑ろにされています。詰まるところ展開としての〝驚愕のラスト〟を狙っているだけとしか思えないのです。[DVD(字幕)] 5点(2012-02-03 18:36:00)

280.  トゥー・フォー・ザ・マネー 《ネタバレ》 賭博や予想屋の世界を描いた作品かと思いきや、なぜ予想が当り、なぜハズれるかは全く重要ではなく棚に上げられ、若者が人生を左右する指導者と出会い成長していくという極めて抽象的な内容で、つまるところもっと具体的なものにしてくれないと映画としては面白くなりようがないと思います。 ラストにレネ・ルッソと抱き合いパチーノが涙するシーンがありますが(ここも別に良くはないが)、せめてあのようなシーンを効果的に使ってくれないと人間ドラマとしても盛り上がりに欠けます。[DVD(字幕)] 5点(2011-07-15 18:48:53)

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