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321.  ザ・サークル 《ネタバレ》 巻頭のシーンをはじめ、ヒロインがカヤックを漕ぐシーンが幾度かあり、中盤のある事件の伏線として確かに強引に機能はするのだが、 それ以上の積極的な意味が見いだせない。人物描写としてもチグハグで、メタファーにもなりきれていない。 ラストシーンもカヤックだが、友人の命を奪ったドローンに対して、「Hello」はないだろう。 終始、血の通わぬキャラクターだ。 ある程度わかりきったストーリーでも画面で引っ張ってくれればいいが、その点 ヒロインの親友役:カレン・ギランの扱いが面白い。 まずは電話音声での登場、入社したヒロインを連れ颯爽と案内していく。 片や壇上でスポットライトを浴び、片やそれを暗い客席から見つめる二人の逆転と対比。 隣り合った個室トイレの中での、二人の交わらない切り返し。 そして暗いベッドの中と、開放的な自然の中、それぞれが小さなスクリーンを介して心を通わせる二人の切り返し。 決して上手い処理とは云えないが、二人の関係性の変化を描写する工夫の痕跡はみえる。 大スクリーンを使ったどんでん返し自体も大したものではないが、 トム・ハンクスとエマ・ワトソンの視線劇がなかなか見せる。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2017-11-12 20:37:49)《改行有》

322.  スクランブル(2017) 《ネタバレ》 いきなり高架上からトレーラーへのバンジージャンプというのがイーストウッドらしい。 乱闘で手傷を負ったり、勝気なヒロインに二度ほど平手でぶたれたりと、女難のシーンもそれっぽい。 拉致されて椅子に縛られて脅されるなんてシーンは『ルーキー』だったっけなどと、 ついついネタ元を詮索してしまいそうになる。 ヴィンテージカーということで、クラッシュも控えめ。崖道の追っかけと大音量のBGMで ハッタリをかましてくるのだが、敵方が最終的にかなり小者に落ち着いてしまうのが拍子抜けである。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2017-10-21 15:48:43)《改行有》

323.  ジャッキー ファーストレディ 最後の使命 《ネタバレ》 ナタリー・ポートマンの特に横顔を中心としたクロースアップが強調されるが、一本調子の印象。表情芝居に頼り過ぎか。 エイジング処理によるホワイトハウス案内番組の再現シーン、取材インタビュー、狙撃事件後の顛末などが交錯していく構成だが、 彼女の人物像が明瞭に浮かび上がるところまではいっていない。 ナイーヴな側面と、気丈な側面と、そして煙草をふかしながらの強かな表情と。一筋縄ではいかない彼女の多面性が表現されているからでもある。 彼女はこの後、ギリシャの富豪と再婚し、浪費の限りを尽くしたそうな。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2017-03-31 23:57:21)《改行有》

324.  セル 《ネタバレ》 空港内の雑踏の点描から、携帯通話者の氾濫状況を浮かび上がらせていく序盤なのだが、その程度の事にこれほどのショット数を必要と するものなのかと、まず呆れる。無駄。おまけに不安定な手持ちの画面はショットと呼ぶのも躊躇われる。 パニックがスタートしてからの乱雑編集はもう観るに堪えない。 帰郷の映画のはずなのだが、その帰り着いた家の佇まいも印象が薄い。 ラストの悪夢的イメージはまずまず。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2017-03-02 23:54:35)《改行有》

325.  スター・トレック/BEYOND 《ネタバレ》 ソフィア・ブテラを起用したのなら、もっと彼女のアクションを増やしても良かったのでは。 狙撃シーンや格闘シーンで唯一サマになっていたのは彼女のシーンと、クリス・パインのバイクアクションだ。 この二人をもう少し絡ませておけば、乱戦のさなかに二人が手を取り合って転送されるアクロバティックなシーンは よりエモーショナルなものとなっただろう。 ひとたびアクションに突入するとカメラがひたすら落ち着きなく動き回るという癖があって、却って状況把握を難しくしている。 時代が許さないのだろうが、終盤は例によって『盗人にも三分の理』が登場。この「言い分の主張」、あるいは種明かしが始まると 必ずアクションが滞る。喋らずにはいられないから。 変則的な重力を利用した面白い舞台をクライマックスに用意しているのだから、着水してからタワー天辺までの追跡を途切れさせず 一連の流れとして身体アクション:活劇を見せて欲しいのである。 種明かしの作劇に頼ってしまうところが弱さである。 宇宙空間に鳴り響く音楽とドッグファイト。これはどう見ても日本製某アニメーションへのオマージュだろう。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-10-23 20:41:10)《改行有》

326.  ゴーストバスターズ(2016) 《ネタバレ》 清々しいくらいの「女尊男卑」映画で、学部長だか市長だかを始め、まとも(?)な男性はほとんど登場しない。 クライマックスで、あわや三人のメンバーが押しつぶされそうなところでクリステン・ウィグの登場によって勢ぞろいとなるのだが、 彼女は単なる遅刻でしかない訳だから、そこには再結束のケレンというものがない。 普通は事前にメンバー間の確執だとかを配置しておくのが定石なのだけれど。 メリッサ・マッカーシーとの過去のわだかまりもいま一つ判然としないので、ラストの救出もエモーショナルな起伏に欠けてしまう。 というわけで、ドラマの抑揚のつけ方がまるで拙いのである。 政治的に配慮されたキャスティングバランスと、先端のVFXでありながら陳腐なバカ騒ぎ。それだけでは戦略的に厳しいのは当然である。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-08-21 07:16:18)《改行有》

327.  アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅 《ネタバレ》 冒頭の帆船チェイスが、波間のローリングやマスト登攀による立体的なアクションになっていて クライマックスの「時間城崩壊」と併せて3Dの見せ場だが、スペクタクルありきで仕立てられたドラマの方は 相当に無理矢理である。 彼我の境界もあまり簡単に往来されては、別離の情感も半減である。 そして結局はヘレナ・ボナム=カーターがまたもやヒロインを凌駕してしまっている。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-08-12 16:38:58)《改行有》

328.  ターザン:REBORN 《ネタバレ》 格闘アクションのカッティングが雑で面白味が無い。 『レヴェナント』の熊の後では何とも見劣りしてしまう。 頻繁に挟まれる回想シーンの多さも、都度ドラマの流れを阻むばかり。淡々とした追跡劇だ。 クライマックスの大暴動のさなか、アクロバティックな動きでヒロインを救う主人公のアクションもセットの構造を活かして厳密に設計されてはいるはずなのに これまたどうも高揚感に欠ける。 二人の感情がスペクタクルの中でドサクサまぎれのように埋没してしまっている。 一瞬のアクションの快楽と同時にエモーションの昂ぶりが頂点となる、『天空の城 ラピュタ』中盤のヒロイン救出シーンを思い起こしたい。 あのくらいの、アクションと感情の融合が欲しい。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-08-04 22:34:04)《改行有》

329.  エンド・オブ・キングダム 《ネタバレ》 辞職願を出すか、出さぬか。生まれてくる子と妻の為にどうやら主人公は悩んでいるらしい。 事件を経て映画のラストにはあまりにも判りきった結論が出される訳だが、主人公の所謂人間味を垣間見せるための出来レース的設定としても、 つまらないエピソードだと思う。画面的にもパソコン前の入力作業でしかない訳で。 といいながら、一旦アクションが開始されればジェラルド・バトラーも機敏な銃捌きが様になっている。 クライマックスのアジト突入ではカメラも長廻しで縦横無尽に彼の動きを追い続けて臨場感をよく演出している。 その中で、現場リーダーとの間に交わされるやりとりと連帯感などさりげない部分が良い。 半面、反テロだとかの大きな物語の方ははっきり云えば胸糞悪い。 最終盤のアジト内の攻防もアイデア不足である。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-06-03 23:10:48)《改行有》

330.  フィフス・ウェイブ 《ネタバレ》 大状況の収拾を放棄するのならば、いっその事その中でヒロインが熊のヌイグルミを弟に届けるドラマにもっと特化すれば良かったのに。 かなり単純な謎解きに加え、特に肝心なクライマックスとなるべき基地潜入後の大雑把さはかなりキツい。 いくらでも危機状況とサスペンスを創り出せる状況にありながら、それすら放棄しているように見える。 冒頭シーンから、若者が銃を持つこと・撃つこと・撃たれることの重みにも拘って描写しているのがわかるが、 ならばそのテーマについてもヒロインの行動を以て何等かの映画的回答をして欲しいとも思う。 単にヒロインの大腿を見せる為だけのマクガフィンでは駄目でしょう。 徴兵制の批評も、やるならもっと痛烈にやって欲しい。 さすがに食傷気味となってきた災害によるカタストロフィとデストピアのビジュアル・エフェクトだが、 津波体験者の方にとってはトラウマを蘇らせる映像かもしれない。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-04-24 21:49:37)《改行有》

331.  バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生 《ネタバレ》 内容とはあまりにも不釣り合いな、冗談きつい上映時間。これだけで、才能ありませんと云っているようなもの。 当然の事ながら、ドラマの流れは淀みまくる。 例によって、どこまで効いているのかいないのか、痛覚のさっぱり伝わらぬインフレCGアクション。 案の定、身体を通して発露させるべき情動は希薄で、単に派手なスペクタクルに終始する。 要するに、『マン・オブ~』の欠陥そのままという事である。 そもそもがヒーロー対決ありきの企画なわけで、観る側からすれば動機付けが後付けとなるのは解りきった事。 もっと開き直ればよいものを、無理に理屈付けしようとするから苦しい言語説明となる。 原作の絡みなど、知ったことではない。 9.11を出汁に使うかような冒頭のビル崩壊スペクタクルからして不愉快になる。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-03-27 19:39:04)《改行有》

332.  リリーのすべて 《ネタバレ》 『英国王のスピーチ』でのコリン・ファースの頼りなげな映画ヒーローぶりを大きく補佐していたのが、 ヘレナ・ボナム=カーターの魅力的な映画ヒロインであり、彼女の描写あってこそ主人公のコンプレックスも魅力に転化し得たといえる。 ここでも構造は変わっていない。エディ・レッドメインを献身的に見守るアリシア・ヴィキャンデルの表情を介することによって、 二人のドラマへの共感を促さんとする。そして、彼女も明快な心理的表情でもってよくそれに応えている。 例によって、映画は表情のクロースアップ主体。それによって衣類の肌触り・触覚性もまた拡大化されている。 密会場所となる集合住宅地の無味乾燥な佇まいとパースをつけたシンメトリックな縦構図や沼地の情景など、いかにも抽象的なロングショット が時折そこに挟まれるという具合だ。 ラスト、ようやく晴れ間を見せた空に舞うストールが主人公の開放を暗示する。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-03-21 20:26:04)《改行有》

333.  スター・ウォーズ/フォースの覚醒 《ネタバレ》 『クリード』などと共に、いわゆる黒人と白人が一致協力して活躍といった内容は米国内では現在的なテーマだろう。 そういう副島某的な一種の政治的配慮を勘ぐりだすと、映画の妨げになってしまうのだが。 ゴーグルをつけて廃船の中を探索し、小高い砂丘を滑り降りていくヒロインの姿からして『風の谷のナウシカ』実写版の趣があり、 キャラクターや構図など、参照したなと思わせる箇所が多々あるのも、再生産品の印象を強める。 敵方の黒騎士は登場シーンからして淡白で味気ない。宇宙船から降りてくる足元からあおるとかのケレンは出せないものか。 この敵将の貫禄不足・魅力不足はかなり致命的で、ドラマの進行に伴って益々テンションを下げていくのも困ったもの。 マーク・ハミルも、『キングスマン』等の後ではどうしても有難味に欠ける。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-01-03 10:15:09)《改行有》

334.  007/スペクター 《ネタバレ》 例によって、愛想の無いサム・メンデス。 その深刻ぶった語り口の割には、アクションは大ざっぱで物量頼みの旧態依然。 ヒロインの生命を守る、と誓ったはずのヒーローがいきなり雪山で彼女を巻き込みかねない無謀な突撃をやらかしてはまずくはないか。 列車での格闘にしてもアジトからの脱出にしても、盛り上がるべき箇所で盛り上がらないのは彼女を庇い、守りながら闘うというエモーションがアクションに欠如しているからでもあろう。オープニングのカメラからして技巧の披瀝にすぎず、カースタントを始めとするアクションは空虚なスペクタクルの羅列に留まっている。 二人のドラマにもう少し注力すれば、ラストの橋のシーンはもっと輝いたろうに。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2015-12-11 23:56:06)《改行有》

335.  エベレスト 3D 《ネタバレ》 かつて本多勝一氏が指摘したマロリーの「because,it is there.」が相も変わらず劇中で「そこに山があるから」などと日本語訳されている。 これはエベレストの映画ではないのか。何故に最高峰エベレスト(it)に登るのか、を語らう会話のシーンで字幕は「山があるから。」 頓珍漢な翻訳センスに頭が痛くなる。 映画とは関係ないが。 『エベレスト3D』だが、望遠のパノラマショットの3D効果は案の定、実に薄い。飛び出す絵本レベルで、平板さこそが際立つ。 断崖からの俯瞰の数ショットのみに効果を発揮し、遠近感の失せる嵐のシーン以降は有害でしかない。 深度の浅く薄暗い屋内シーン、人物はアップ中心でその顔貌の凹凸ばかりを3Dで見せつけられても苦痛なだけである。 サテライト電話の用法・見せ方も巧くない。[映画館(字幕)] 4点(2015-11-10 23:52:32)《改行有》

336.  メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮 《ネタバレ》 砂漠の荒野を超えてその先に聳える山を目指す。という西部劇的で魅力ある設定だが、これがあまりにもあっさり踏破してしまうので拍子抜けする。 どうやら2~3日で難なく麓まで着いてしまう程度の距離だったらしい。 ご都合主義こそ映画とはいえ、このシリーズでは所謂デストピアとその世界観が売りなのだろうから、その中でどのように食料を調達し、 水をどのように確保するかくらいの設定はせめて描写の中で提示して欲しい。子供相手とはいえ、申し訳程度に水筒一本で誤魔化そうとは虫が良すぎる。 一方では『マッドマックス』最新作があれだけ水の扱いを重視しているのに。 この時点で、まともに付き合う気はなくなる。 とりあえず、目先の危機また危機という小状況を繋げていくことで刹那的なサスペンスを持続させていくのは前作同様、ある意味簡単である。 その前提の部分で、もっともらしい嘘をついて欲しい。 腹も減らない、喉も乾かない、何百キロ歩いても疲れ知らずの若者達がどれだけの危機に陥ってもハラハラなどしようがない。 最近こればっかりといった感じの廃都市のCGスペクタクルを楽しむのみ。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2015-10-30 23:09:03)《改行有》

337.  ターミネーター:新起動/ジェニシス 《ネタバレ》 追う、追われるという第一作のシンプルなシチュエーションが恋しくなる。 下手に状況を複雑化させることで、小賢しい理屈付けで戯れる羽目になって ますます映画から遠のいている。 ここでは逃走のサスペンスよりも、真贋不明のサスペンスが主となるのだが、 小状況が一旦終了するとひとまず収監のパターンで切迫感が途切れ、 作品を貫くべき大きなサスペンスが持続しない。 そしてジェイ・コートニーはクライマックスにおいても全くの奮闘不足であり、 それが為にエミリア・クラークとのラブストーリーも淡白すぎて中途半端だ。 彼らのエモーションを核としてこそヒューマンドラマが成立すると思うが、 擬似父娘のドラマの比重を高くせざるを得ないのは スター俳優を偏重するシステムの弊害か。 ともあれ、『マッドマックス』最新作にしても本作にしても、 女性の強さがよりアピールされている ところが時代性とマーケティングの反映ともいえそうだが。 それから、殺人マシン同士が激突する金属音の良さは特筆したい。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2015-07-10 23:56:54)《改行有》

338.  アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン 《ネタバレ》 例えとしては、さる方の表現を借りるなら 「スペシューム光線を打ちっぱなしのウルトラマン」みたい。 手始めに各人のアクションを順々に見せていく1ショットなど 児童向けの日本製特撮ヒーローものそのままだ。 神経症的に画面を動きと物量で埋め尽くし、視覚効果で押しまくって全編クライマックス化を図る。 あの大人数の見せ場をバランスよく配置して各キャラクターを立てねばならないのだから作り手も大変だろう。 いろいろと苦心しているのは良くわかるが 案の定、各キャラクターが入れ替わり立ち代りの飽和状態でシーンも裁断され、感情も持続しない。 緩急はつけたつもりでも、メリハリがある訳ではない。 クライマックスも『1000年女王』の関東平野レベルでは逆に 小ぢんまり感のほうが強くなってしまっていないか。 その戦闘の中、暗い屋内でのジェレミー・レナーがエリザベス・オルセンを励ますシーンが光る。 弾着跡の穴からの一条の光はジェレミー・レナーにだけ当てられていて、 エリザベス・オルセンの方はまだ暗がりの中にいる。 こういうちょっとした演出がその後の扉を開ける彼女のアクションを引き立てるのだが、 それも結局は単発的になってしまうのが惜しい。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2015-07-05 14:21:55)《改行有》

339.  ビッグ・アイズ 《ネタバレ》 ゴースト・ペインターが晴れて陽の目を見るという物語ならば、 もう少し画面の明暗、あるいは光と影を以て語って欲しいところである。 法廷内の入射光、判決後の正面玄関シーンなどは特にそうだ。 逃亡先のハワイの明るさなどにしても、雑多なエピソードにしても 実話をなぞることに拘りすぎている感がある。 絵画の映画は、出来るだけ静止した完成品ではなく 画家が絵筆を動かす様や、変化していく筆跡でもって 見せて欲しいところでもある。[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2015-04-17 23:56:39)《改行有》

340.  スノーホワイト(2012) すのー口づけの奇跡の根拠として観客を納得させるショット、 つまりクリス・ヘムズワースのクリステン・スチュワートに対する想い・ あるいは二人の関係性の変化を決定的に示す描写がないというのは如何なものか。 会釈する大鹿に向き合う彼女を見つめる視線がそれだとしても、あまりに弱い。 そのために、彼女が目覚める感動や驚きが観る側に届いてこない。 焼き討ちに遭う村の火を見て、クリス・ヘムズワースが翻意するシーン。 サム・クラフリンとの再会シーン。クライマックスの城門突破シーン。 基本的に盛り上がってしかるべき場面のエモーションがことごとく欠落しており、 淡白すぎて拍子抜けしてしまう。 スカートの丈をつめたり白装束や甲冑を纏ったりといったせっかくの衣装替えの趣向も、 コスチュームをドラマ的に活かす工夫が欠落していてさしたる面白みもなければ華もない。 よって甲冑を着けたヒロインのアクション自体も 『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカと代わり映えせず、 活劇的にも物足りない。 [映画館(字幕)] 4点(2012-07-04 23:59:08)《改行有》

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