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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
401. 追憶(1973) 《ネタバレ》 若い頃見た映画の中で、特に思い出に残っている映画。考え方や生き方が違う二人が愛し合い、別れ、そして再び巡り会う。そのラストの再会シーンが何と言っても秀逸、最後になってどっと涙が出てきたことを覚えている。 しかし最初見たときは前半から中盤までは消化不良だった。戦争を挟んでいる時代背景も今ひとつピンとこなかったし、赤狩りについては当時はよく知らなかった。だからどうしてこれほどまでにケイティが一生懸命になるのかが理解できなかった。 だけど年月が経って赤狩りだけでなく時代背景がわかるにつれ、ケイティのひたむきさがわかるようになったと思う。人には政治好きと言われようと、不幸な人や迫害を受けている人がいればじっとしておれない純粋な性格だったのだろう。だからハリウッドに赤狩りの嵐が吹き荒れ、表現の自由が損なわれたときは我慢できなかったに違いない。 しかし私を含め一般人は共感はできても、行動はなかなかそこまでついて行けないものである。映画の中のハベルも彼女に合わせようと最大限努力したのだが、それでも別れざるを得なかったのだと思う。 言い忘れたが主題歌を含めこの映画の音楽は実に良い。まったく同じメロディーなのに、時にはオーケストラで盛り上がり、時には一つの楽器でもの悲しく響く。[映画館(字幕)] 9点(2012-08-18 16:50:20)《改行有》 402. I am Sam アイ・アム・サム 何の役をやらせてもうまいショーン・ペンと、とてもかわいい天才子役ダコタ・ファニングとなれば、悪い点数になりようがないのだが、ありえないような映画設定には腰が引ける。自分自身が生活するだけでも障害が多々ありそうなサムに、果たして乳幼児期の子どもを育てることができたであろうか。母親がいて7歳で離ればなれになったのならばともかく、乳飲み子の段階で逃げられたというならばその時点で問題なく施設預かりが現実というもの。[DVD(字幕)] 4点(2012-08-17 14:28:33) 403. アイリス(米英合作映画) 言葉を失うことは作家としての生命を失う、そういうアイリスを大仰なくリアルに描いている。またそのアイリスを愛おしみ最後まで支え続ける夫ジョン、二人を演じたジュディ・デンチとジム・ブロードベントはとてもすばらしく、どちらが賞を受賞しどちらが逃したかの問題ではないと思う。 それに対し若きのアイリスは自由奔放さが際だち、ケイト・ウィンスレットは美しかった。また若き日のジョンを演じたヒュー・ボネヴィルは驚くほど顔立ちがジム・ブロードベントと似通っていた。 映画は自転車でサイクリングするシーン、二人が水に潜るシーンなど印象に残る。ジョシュア・ベルの独奏ヴァイオリンを含むジェームズ・ホーナーの音楽もまたすばらしかった。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-17 06:56:25)(良:1票) 《改行有》 404. きみに読む物語 妻が認知症になっても、記憶を取り戻させようとただひたすら、二人の物語を読んできかせる、実にロマンティックな愛の物語だと思う。湖一面のあひるにはびっくりしたけど、映画の雰囲気が実に良い。こういう映画は音楽が地味ながらそっと雰囲気作りをしている。[DVD(字幕)] 6点(2012-08-16 18:15:54) 405. シャイニング(1980) 意味不明と思われるわからないシーンが多くやたら長く感じるしおもしろくない。だんだん嫌になってくる。オープニングの風景は大変すばらしいのに・・・。そうか冒頭の音楽が幻想交響曲なのか。[DVD(字幕)] 2点(2012-08-13 20:25:35) 406. ミスティック・リバー 非常に重苦しく後味の悪い嫌な映画だ。米国社会の醜さが象徴されている。あのラストのパレードは何だ。デイブはなぜ殺されなければならなかったのか。こういう映画が賞になってほしくない。ヒューマンドラマと思ってみたのが間違いだった。[映画館(字幕)] 2点(2012-08-13 06:57:23) 407. ポワゾン 見始めてから、昔見たド・ヌーブの「暗くなるまでこの恋を」によく似ていると思ったらやはり同じ原作だった。つまりこの映画はリメイクということになるのだが、前半はストーリー的に同じでも、途中からオリジナルと雰囲気がまったく違ってくる。こちらはあくまで悪女でだます女である。そしてまた悪女と知りつつだまされる男の方は、愛情というより肉欲に負けたただの男にすら見える。そう何もかも安っぽい、しかしこれが現実に近いのかもしれない。 [DVD(字幕)] 5点(2012-08-10 10:36:20)《改行有》 408. 愛は霧のかなたに 婚約者を捨て青春を捨ててアフリカへ行くだけでも変人なのに、ゴリラに愛着を持ちゴリラと共に生活をする。もうこうなると変人を通り越して狂人と言わざるを得ない。しかしまたこれほどの狂人がいなければゴリラは絶滅しただろう。好き嫌いを抜きに大変感動を呼ぶ映画だと思う。DVDで撮影風景を見てさらにびっくり、もはや人間業とは思えないくらい。シガニー・ウィーバーは志願してこの役をかったそうだが、これまた大変な意気込みだ。映画はアフリカの大自然がとても美しい。[DVD(字幕)] 8点(2012-08-08 21:48:51) 409. グリース 年食った高校生の馬鹿騒ぎには多少ついて行けないところもあるが、ミュージカルシーンはすばらしい。歌と踊り、スポーツにカーチェイスとこれが青春で、はじけまくっている。オリヴィア・ニュートン=ジョンの歌はさすが、文句なし。ところであのカーチェイスはベンハーの戦車競走のまねか。 [映画館(字幕)] 6点(2012-08-07 08:11:51)《改行有》 410. サタデー・ナイト・フィーバー ビージーズの歌は当時大ヒットしていたけど、トラヴォルタに関してはあまり知られてなかったと思う。第一ダンス自体が品のないもののように思われていたし、トラヴォルタという若者も腰をくねくねと動かす妙な奴という感覚だった。それが映画とともにずいぶん印象が変わったと思う。またフィーバーという流行語さえ生まれた。 映画も若者たちがただ踊る青春映画でなく、ハドソン川を隔てたマンハッタンとブルックリンの街の違いや当時の若者たちの社会を表して意外と良かったと思う。 [映画館(字幕)] 6点(2012-08-06 23:08:42)《改行有》 411. ミッドナイトクロス 事件の謎を追う展開は良い。だけど真相がわかってからのジャックのパフォーマンスにはあきれる。これじゃ警察もあったものじゃない。それに殺し屋も最後はあっけないし、ラストの悲鳴は何じゃ馬鹿にしている。最後まで音響効果マンの腕の見せ所で勝負してほしかった。[映画館(字幕)] 6点(2012-08-06 19:12:47) 412. 殺しのドレス 昔見たときはよくわからず気になっていた映画。DVDになって改めて見ることができた。見直してみるとすぐわかるのだけど、事件に重要に関わり合っている部分とまったくそうでない部分の両方が入り交じっているわけだ。もちろん最初見るときはまったくそういうことはわからないので、食い入るように見て振り回されてしまう。この単純なストーリーをいかにも複雑にさせるのがデ・パルマなのだろうか。それとのどを切り裂くシーンがいかにも生々しい。[映画館(字幕)] 5点(2012-08-06 15:58:50) 413. さらば冬のかもめ 40ドルを盗もうとしただけで8年の実刑もおかしなことだが、その囚人を護送する水兵はもっとおかしい。狂っているとしか思えず、そういう異常な神経を作り出すのが米国の軍隊なのだろう。途中でお経を唱えれば願い事が叶うというとんでもないまちがいまでする始末。もうその後の筆おろし?に至っては開いた口がふさがらなかった。 こういうおかしな社会を映画にするのもどうかとは思うが・・・。 「カッコーの巣の上で」が良かっただけに、非常に残念だった。(日本公開は順序が逆)[映画館(字幕)] 2点(2012-08-02 14:49:10)《改行有》 414. マンマ・ミーア! ABBAのメンバーは私とほぼ同年代であり、歌も若い頃ずいぶん慣れ親しんだものだ。「ダンシング・クイーン」や「テイク・ア・チャンス・オン・ミー」などなど、この映画の中の曲は、ほんどとまではいかなくても、半分以上は知っている。軽快なテンポで心うきうき自然と踊り出してしまうものばかりと言ってもよいくらいだ。 この映画も前半はまずまず、ところが男性3人組が出てくるともう耳をふさぎたくなるほどひどい。これじゃどんなにミュージカルが良くても映画は台無し。その余波か、後半は物語もだらけ(ズッコケ)てしまった。[DVD(字幕)] 5点(2012-08-01 21:18:06)《改行有》 415. チェンジリング(2008) すごく心を揺さぶられる映画である。しかし初め見たときは、クリスティンが精神病院を出てからの展開が嘘っぽく思えて、嫌な感じがしていた。ところがこのレビューを書くにあたってもう一度見直してみると逆にそれが良かったように思えた。 ロス警察の腐敗ぶりや少年を誘拐した凶悪犯の残忍さは事実だろう。この事実は私たちが決して忘れてはならないことである。しかしこの映画の主題はそのどちらもでもなく、親と子の愛情だろうと思う。だからこそ、事件が解決した後でも、子どもが生きていると信じ探し続けたのだろうし、犯人にわざわざ会いにいったのだろうと思う。 それからクリスティンが精神病院に入れた場面では、「カッコーの巣の上で」を思い出してしまった。[DVD(字幕)] 9点(2012-08-01 15:42:17)《改行有》 416. ビクター/ビクトリア 「サウンド・オブ・ミュージック」で初めて知ったJ・アンドリュースだが、映画出演する前はブロードウェイのスターだったし、「マイ・フェア・レディ」は大当たりを続けていた。低い音から超高音まで出せる幅広い声域とずば抜けた歌唱力は折り紙付きで、再び舞台のミュージカルに挑戦するということで大変期待して見た。 たしかにミュージカルとしては良いし、申し分ないと言っていいだろう。しかしどうも私好みではなかったし、オカマとかゲイといったものには嫌気がさす。男と女であっても、男と男であっても互いに相手を尊重するというのがテーマなのだろうが。[映画館(字幕)] 6点(2012-07-31 21:33:36)《改行有》 417. テン 10が10点満点の10とも知らずに見てしまったのだが、コメディのようでもあり、ロマンスか音楽もののようでもあり、はたまた不倫ものか18禁かとも思ったが、なかなか良かった。普通に始まった映画だったが、パトカーに車をぶつけたとたん、前年のファウルプレイを思い出す。やっぱりダドリー・ムーアだ。 ちなみにラヴェルのボレロは演奏時間が15分くらい。○○○をするにはちょうど手頃の時間か。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-31 16:51:50)《改行有》 418. じゃじゃ馬ならし(1967) 中盤まではとにかくおもしろい。カタリーナのじゃじゃ馬ぶりもすごいが、それを上回るペトルーチオは破天荒を通り超して何と表現してよいのだろう。とは言ってもカテリーナがどうしてあれほどまで変身したのかは合点がいかないし、後半から終盤の妙に説教臭くなるのが好きでない。 これが原作にちかいのだろうが、後年見たD・フェアバンクスとM・ピックフォードの映画を見たら、こっちの映画がかすんでしまった。[映画館(字幕)] 6点(2012-07-27 23:03:04)《改行有》 419. じゃじゃ馬馴らし(1929) シェークスピアの有名な喜劇であり、この映画は舞台劇のおもしろさを最大限に発揮していると思う。エリザベス・テイラーが演じた後の映画よりずっとコンパクトでおもしろい。後半を思いきりカットして説教臭さを排除し、コメディに徹したのが好きだ。[DVD(字幕)] 8点(2012-07-26 21:02:44) 420. グリム・ブラザーズ/スノーホワイト(1997) グリム兄弟の原作に近ければ近いほど、グロテスクで決してハッピーエンドにならないと覚悟して見たが想像通りだった。白雪姫(ここではリリー)の継母が最初から悪女だったというよりも、娘が父親と継母の間をやっかみ次第に親子関係が崩れていくといった方が超リアルだとも思う。それにしてもシガニー・ウィーバーの継母は見事で見応え十分。しかしながら、やっぱりこういう映画は好きではない。[DVD(字幕)] 5点(2012-07-26 02:15:22)
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