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421. キートンのセブン・チャンス 《ネタバレ》 チャップリンやハロルド・ロイドと並び世界の三大喜劇王と称されたキートン、彼の数多くの傑作は世界中にフィルムが散逸してしまったが、1960年代に入って発掘修復され世界で再び日の目を見ることになった。 私は1973年に「警官騒動」と併せて再上映された「セブンチャンス」で、笑わぬキートンのあの独特な表情を見ることができた。 走りまわり、逃げまくるキートン、続々増えてくる花嫁候補、超アクロバットな追走劇、おもしろいと思う人もなんだこりゃと思う人もいるだろう。 27歳の誕生日の午後7時までに結婚すれば700万ドルの777にあやかって、この映画の点数も7点・・・。 ある人が花嫁候補の数を数えたら、777人だったとか・・・[映画館(字幕)] 7点(2011-03-13 09:12:39)《改行有》 422. 逃亡者(1993) 《ネタバレ》 諸君は、この映画が1960年代の米国で圧倒的な高視聴率を誇ったテレビドラマシリーズのリメイクであることをご存じだろうか。そしてまた、そのテレビドラマシリーズが実際に起きた「サム・シェパード事件」を元にしたものであることを・・・。 米国のテレビドラマ「逃亡者」は、4年間という長期に渡って放送され、日本でも好評を博した。当時受験生だった私はさすがに毎回視聴するというわけにはいかなかったが、評判はよく知っていた。 このハリソン・フォード主演映画が作られた時は、今度は仕事が忙しい盛りではあったが、何としても学生時代の切れ切れになったストーリーをつなげるために、映画館に足を運んだ。 映画はテレビドラマを見事にまとめたもので、キンブル医師とジェラード警部のスリル満点の追跡劇になっている。ポイントを絞ったのが良かったのだろう。これでテレビドラマも事件も知らないでも十分楽しめるものとなっている。[映画館(字幕)] 7点(2011-03-07 06:01:39)《改行有》 423. 愛の調べ 《ネタバレ》 クラシック音楽の作曲家ロベルト・シューマンの生誕200年に合わせて、近年「クララ・シューマン/愛の協奏曲」という映画が作られました。もちろんその映画も見ましたが、こちらの方はあのキャサリン・ヘプバーンが妻であるピアニスト、クララを演じた映画です。 若きブラームス、同年代のリストらも登場し、シューマン夫妻の物語としては良くできていて、クラシックファンでなくても十分楽しめる映画だと思います。[DVD(字幕)] 7点(2011-03-04 19:58:43)《改行有》 424. 三十四丁目の奇蹟(1947) 《ネタバレ》 昨年暮れに、女房から「何かクリスマスっぽい映画はない?」と聞かれ、どれにしようか迷ったあげく、この映画を二人で見た。正解であった。最後の方で、判事の子どもを証言させるなんて憎い。 この映画に出てくるサンタクロースは、本当にサンタさんらしい人だ。見ているだけで「子供たちのために、本当にご苦労様です」と言いたくなるくらい。 また「このこましゃくれた子は、何年か後にTonightを歌うんだよ」と言うと、妻はびっくりしていた。[DVD(字幕)] 7点(2011-02-28 15:25:16)《改行有》 425. 若草物語(1949) 《ネタバレ》 映画館で見た最初の若草物語、この映画は原作と姉妹の順番が違う。3女がエミー、4女がベスとなっている。エミーがエリザベス・テーラー、ベスがマーガレット・オブライエンという配役だったからだろうか。 4人姉妹の仲の良さは1933年版以上だが、逆に性格の違いはさほどなくなっているように思う。ストーリーの展開はほぼ同じで、カラー映像になった分だけきれいだ。 ところで、ロッサノ・ブラッツィが歌った曲は、字幕ではベートーヴェンの「あこがれ」となっているが、チャイコフスキーの「ただ憧れを知る者だけが」の間違いである。[映画館(字幕)] 7点(2011-02-27 22:43:24)《改行有》 426. 教授と美女 《ネタバレ》 初めて見たバーバラ・スタンウィック、映画に出るまではブロードウェイのダンサーだったらしく、この映画でも初めの方で「ドラム・ブギ」を歌い踊っている。登場シーンからして実に魅力的である。 さてこの映画はシンデレラと7人こびとたちならぬ、美女と8人の教授たちである。脚本もビリー・ワイルダー、おもしろいはずである。[DVD(字幕)] 7点(2011-02-25 12:36:56)《改行有》 427. ザ・ダイバー 良い映画だと思います。素直に感動しました。さらに実話だというのが凄い。 原題の「MEN OF HONOR」は、誇りある男たちという意味でしょうか。この「誇り」という言葉が、胸にじんときます。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-25 10:43:48)《改行有》 428. 天地創造 《ネタバレ》 映画「天地創造」は学生の時、封切りで見た。たぶん子どもの時見たモーゼの「十戒」が良かったからこの映画も見ようと思ったのだろう。今でも「十戒」と「天地創造」は混同することがある。 「十戒」は旧約聖書でも「出エジプト記」、「天地創造」はそれ以前の「創世記」、それも50章まである中の22章までである。こうして考えると、旧約聖書がいかに膨大なものかがわかる。 さてこの映画「天地創造」の主題だが、私は「神への畏敬の念」だろうと思っている。神を冒涜し享楽にふける民は、ことごとく神の罰を受けている。 禁断の実を食べて、エデンから追われたアダムとイブ、弟アベルをねたみ殺してしまったカイン、ノアの方舟 、バベルの塔、ソドムとゴモラの滅亡と続いた・・・。 しかし、映画後半部の主役アブラハムは善人であり、神から罰を受ける理由は全くない。それなのに、年老いてできた息子イサクを神に献げなければならないという大きな試練を受ける。神の御心を得るには、我が子までを犠牲にしなければならないのか、これがこの映画の一番のテーマだろう。 息子を縄で縛り、まさに刃物を突きつけようとした瞬間、アブラハムは許される。それほどまでの信仰心ゆえに、後の人から崇拝されることになるのであろう。[映画館(字幕)] 7点(2011-02-24 10:44:15)(良:1票) 《改行有》 429. ウエスト・サイド物語(1961) 《ネタバレ》 ミュージカル映画を見まくった1960年代、もちろんこの映画も見ました。ただし、大学の時リバイバルで。私のまわり特に女性陣には、この映画の評判がよく、私は「ウェスト・サイズ・フトーリー見に行った?」と茶化しまくった覚えがある。その手前、私は後で一人でこっそり見に行った。 この映画がミュージカル版の「ロミオとジュリエット」だと知ったのは、オリビア・ハッセーの映画を見てからで、その頃はシェークスピアも何も知らなかった。 さてこの映画、ダンスシーンに定評があるようだが、なじめなかった私には、登場する人物の誰が誰だかわからないありさまだった。 評価が平均点以上になったのは、「ロミオとジュリエット」を見た後でもう一度見直してからである。 [映画館(字幕)] 7点(2011-02-21 08:52:17)《改行有》 430. この森で、天使はバスを降りた 《ネタバレ》 数年前初めてこの映画を見た時は、「なぜ・・・?」「どうして・・・?」という感覚だったが、今回2度目の鑑賞ではまったくその心配はなかった。それはある人の影響である。 その人は「映画は見るだけではない、感じとるものだ」と常々言っていた。 ハナの息子イーライはベトナム戦争に従軍したという。いくら志願したとはいえ、むごたらしい戦火の中で生死の境を彷徨し、深い心の傷を負ったとしたら、森の隠遁生活もわかるような気がする。 主人公パーシーは、16で養父の子を宿し流産、そしてその後も性的暴力が続いたとすれば、生まれてくるはずだった赤ん坊への執着もかかるような気がする。また、必死でイーライを庇おうとしたことも・・・。 このような初回に見た時の「なぜ」「どうして」をしまい込んで、映画を全面的に肯定的(あるがまま)に受け入れることで、この映画のすばらしさを感じ取ることができたと思う。 大自然はきわめて美しく、音楽も良かった。パーシーの葬儀のときのオルガンの響きも・・・。映画の後「There Is A Balm In Gilead 」の黒人霊歌をしみじみと鑑賞。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-20 06:46:40)《改行有》 431. キューリー夫人 《ネタバレ》 キュリー夫人が、ラジウムの発見者でノーベル賞をもらった科学者として日本ではよく知られていますが、それ以上のことは知らない人が多いと思います。私もその一人でしたが、この映画を見て少しだけ垣間見ることができました。 自転車で新婚旅行をしたことや、夫を交通事故(馬車に轢かれる)で亡くしたことなど・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-19 15:01:46)《改行有》 432. モダン・タイムス 1970年代、ビバ!チャップリン・シリーズと名打って、日本で立て続けにリバイバルされた第1弾である。 「街の灯」が制作されて5年後、チャップリンはようやくトーキー映画を制作した。しかしそれは文明発展に逆らい、人間の機械化や映画のトーキー化を大いに皮肉った映画となった。 「街の灯」の心の暖かさと好対照な冷ややかな笑いである。それが顕著に表されているのが、ラストの歌詞がでたらめな歌であろう。[映画館(字幕)] 7点(2011-02-19 13:16:20)《改行有》 433. 十二人の怒れる男(1957) 良い映画だし、映画史上に残る名作かもしれない。しかし、私は恐ろしさを感じる。 もし、ヘンリー・フォンダ演じる第8陪審員が別の人だったら、どうなっていたであろうか。おそらく短時間で有罪になっていたはずだ。そう考えると恐ろしい。 陪審員が12人いたとしても、白か黒かを決めるのはむずしいことで、ましてや日本のように多数決で判断したり、量刑まで考えてよいものだろうか。死刑執行をされてから、間違っていたではすまされない。 この映画はそうした裁判の恐ろしさや緊張感を十分に伝えているだろうか。ところでこの映画、どうしてAngry Menなのか? 何に対して怒っているのか? それもかわらない。誰か教えてほしい。[DVD(字幕)] 7点(2011-02-16 09:02:28)《改行有》 434. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 PART1と2は関連し合って、続けて見ることが多かったが、3は19世紀の西部ということで、3だけ別に見ることも多かった。 新しい人物(クララ)の登場もあって、1・2とは違う雰囲気を味わえるし、終盤の列車シーンなどのスリル感もあるし・・・。[ビデオ(吹替)] 7点(2011-02-14 06:54:21)《改行有》 435. クール・ランニング 《ネタバレ》 結構おもしろいし、心温まる映画である。ただし実話に基づいてはいるが、事実とはかなりかけ離れているらしい。ひっくり返ったのはそりが古かったからでなく、技術的な問題だったし、メンバーも陸上競技の選手ではなく、軍人さんだったとのこと。 それにカルガリーに行って初めてそりに乗ったのではなく、10月頃から雪の中でそりを使って練習していたという。 [DVD(吹替)] 7点(2011-02-08 22:01:29)《改行有》 436. 欲望という名の電車(1951) 《ネタバレ》 俳優座(栗原小巻主演)の演劇と前後してDVDで見ました。演劇も大変素晴らしかったが、映画もまた非常に良かった。 タイトルはユニークで鮮烈な名前です。冒頭で、「欲望という名の電車に乗って、墓場という電車に乗り換えて、六つ目の角で下りるようにいわれたのだけれど、ここが極楽通りかしら・・・」と主人公ブランチが言うところから始まる。 いかにもお芝居的で、演劇ファンでもある私にとっては、冒頭からたまらなく惹きつけられます。 アカデミー賞はヴィヴィアン・リーらが取って、マーロン・ブランドは逃したが、私にはゴッド・ファーザー同様に存在感が感じられた。[DVD(字幕)] 7点(2011-02-07 20:33:41)《改行有》 437. キャリー(1976) 《ネタバレ》 私はホラー映画、オカルトものというのがあまり好きではない。人を怖がらせるだけの幽霊や妖怪、お化けといったものが嫌いだからだ。 しかし、この映画にはそういったたぐいのものは出てこない。超能力を持った女の子の物語である。 最初は体育の授業シーンから何とか映画と間違えそうな雰囲気に始まり、超能力の予知はあるものの、学園もの、いじめからの脱出の方向へ向かっていく。それが最高に高まってから一転の惨事、この変化が実に見事だ。 最初の方で、ある程度の予想がつくものの、その予想を遙かに上回る大迫力、最初見た時は身体が硬直してしまうほどだった。 それが収まりかけたところで、第2、第3の惨事が続き、ラストでトドメの一撃、忘れられない映画となった。[映画館(字幕)] 7点(2011-02-06 09:49:27)《改行有》 438. ミッシング(1982) 軍事クーデターの恐ろしさが如実にわかる映画。実話を元にしているだけに説得力があり、チリのクーデターの背景を知ることができた。父と嫁の対立から理解合えるまでの過程がよく描かれていると思う。[DVD(字幕)] 7点(2011-01-23 21:29:57) 439. レ・ミゼラブル(1998) ジャン・ヴァルジャンとジャヴェールを中心に据えて、よくコンパクトにまとめられた映画だと思います。これは、これで良いのかも。しかし原作を少しでも読んだ者には、あれもない、これもないで物足りないと思います。[DVD(字幕)] 7点(2011-01-19 21:17:02) 440. わたしを離さないで 臓器移植の医学が急速に進歩して、人類の平均寿命が百才を超えたらという前提。クローンを扱ったSFだが、近未来のSFではなくほぼ現代と設定が異色だ。臓器提供に反発するわけでもなく、定められたルールを歩むクローンたちが痛々しすぎる。「アイランド」と好対照だが・・・・[DVD(字幕)] 6点(2017-12-30 16:26:48)
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