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コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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461.  16歳の合衆国 《ネタバレ》 はっきりした女性嫌悪が感じられます。 悪いことはほとんど、女性の態度がその原因にある、と。 どんな立場や年代の女性でも、その点では同じように描かれています。 アメリカは建国の当初女性の数が足りなくて、ほとんどの男がアブれてしまったので、自分専用の女性を確保できないまま死んでいった男性がいっぱいいたのです。 アブれた男はどうするかというと、お金で買える女性を短時間所有したり、1人の女を他の男(たち)と共有することで、生きていたと思われます。また、このことにより、アメリカにおいてのみ見られる独特な現象が発生し、「亭主の長期不在」が様々なトラブルを生む問題と化したり、長い間の売り手市場において女性たちの専横ぶりが発揮されたり、運よく専用の女をゲットした男が過剰な配偶者防衛意識を持ち続けたり、「複数の男と寝る女」を異常なまでに蔑視したり、「分け前」をくすねる存在としてレズビアン女性を敵視したり、そういうヘンなことがあそこの国にはたくさんあって、200年経ってもまだ傷跡が癒えていないわけです。 そういう前提でこの作品を見ないといけません。 そして、この作品に出てくる女性たちのほとんどが、遠まわしに「悪役」にされていることに気がついてください。 パールの浮気ですら、彼女が男を放置してLAに行ったことが悪いんだ、と本当は言いたいわけです。女はいつも男の傍に居て、機嫌良く夜の相手をし、「他の男とは寝ないわよ」という安心感を与えるべきだ、というのが彼らの本音なのです。 これが女性嫌悪でなくてなんでしょう。 なので、この作品は「特殊な環境に置かれた国の可哀相な男たちの亡霊が生み出した幻影」というべきものです。このモチーフは、あの国の芸術作品に繰り返し繰り返し投影され、他の国の人間を当惑させます。ヘンだなって。 少年犯罪である必要もないし、ゴスリングがどうしても16歳に見えないので、作品全体に無理感が蔓延してしまっています。 ※戦後まもなくの日本では適齢期の男不足という逆の現象が起こり、結果として一生独身とか妾に甘んじる女性が大量発生した。このことは日本女性に「女性が配偶者を専有することへの諦観」を再認識させ、男性の貞操に寛容な社会慣習を更に強固なものにした。この意識は世代を超えて母から娘へ受け継がれ、現在まで廃れていない。性別人口の不均衡は常に不幸な歴史を生み、未来に影響を与える。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-10-10 12:43:39)《改行有》

462.  ディスタービア 《ネタバレ》 ヒッチコック「裏窓」に着想を得たと思われるティーンエイジ向けサスペンス。 拘束リングが出てきた時点で、もうだいたい展開どころかオチ(レッドライトを使ったオチにするんだろう当然)まで予想できてしまうというお粗末な脚本。 お粗末さを補うために青少年向けエクイップメントをフルに駆使して「双眼鏡映像」とか「ケータイ映像」をPC同時再生までしてみせるというサービス?ぶりだが私は全然感心なんかしないぞ(だいたい高校生がなんで60GB(6GBじゃなくて)のデジタル装備を持っているんだ)。だいたい、最新装備を駆使しても、最後の闘いではそんなものは役に立たず、刃物でトドメを刺すという原始的な方法だったじゃないですか。60GBが果てしなく無意味に思える。 これはさあ、アメリカの金持ちが住んでいる街の話なんですよ。 見てください、この家の広さ、庭の広さ。30mがリミットって、日本の家なら庭を出るどころかずんずん歩いてもまだまだ行ける距離。 周囲の家も金持ちなら、学校の友達も金持ちというシチュエーションでだな、親父が死んだくらいで暴れても別に同情できないっすよ。親父が死んだせいでビンボーになったというわけでもないし。だいたい私は白人のティーンエイジャーが嫌いだし。 普通は差別対策で黒人を使う役どころだが代わりに出したのが裕福な中国人の親友。…有り得ない。 金持ちの白人のガキが、わざわざ「アジア系」を親友に選ぶわけはないでしょう。逆差別で〝バディ〟役に黒人をもってくるのはすでに鉄則だから単に「お約束」としか認識されないけど、他の友達を出さずに唯一出したのが中国人て。 私がヘンだと思うくらいだから、本国ではすごく違和感があるはずなんだが。 教師と警官にヒスパニックを使い、婦人警官に黒人を使い、親友はアジア系。両親は白人で、ガールフレンドも白人で、シリアルキラーも白人。 …つまり、重要な部分は白人、つーことになっちゃうけど? それに、ヒスパニック系教師が教える教科が「スペイン語」ってさ…バカにした感じがしませんか。「お前ら母国語くらいしか教えられないだろ」ってか。 そういえば今までの作品を考えても、どうもこのヒトの人種意識には問題があるかもしれない。とくに黒人については全く出てこないか、出ててもシーンが極端に少ない。 それとも単に他の作り手が人種に気を使っているのにカ氏が鈍感なだけなんだろうか?[地上波(字幕)] 5点(2010-08-23 22:46:45)《改行有》

463.  フローレス 《ネタバレ》 ピンとこなかった。 どうもデニーロさんとの相性は悪く、彼が主演を張っていて面白いと思ったものがない。私はシューマカーは好きなのだけど。 ホフマンは常日頃から芸達者と言われているが、おカマ役にぴったりハマっていたとはとてもいえない状況。私の求める理想のおカマは「プリシラ」におけるテレンス・スタンプなので、それと比べたらとても足元にも及ばない「不出来なおカマ」であった。…ホフマン本人には、おカマ要素が不足しすぎていたのではないのかなあ。 そしてストーリー自体もどうということもなく、不出来な偽者のおカマと見飽きたデニーロさんの顔を見ているだけであくびが出そうなそんな作品。ボツ。[地上波(字幕)] 5点(2010-08-14 21:33:28)《改行有》

464.  バンディッツ(2001) 《ネタバレ》 泥棒と詐欺は嫌いなのでなるべくそういう映画は見ないようにしているが、ソーントンの愁訴演技をチラ見して食指が動き、改めて録画してみました。 …残念な映画。せっかくウィリスとソーントンというコメディのできる役者をそろえたのに、笑いを軽視している~。三角関係なんかどうでもいいんだよ。笑いだ、笑い。 カツラとか変な服装とか見た目の工夫をしているわりには、演出のセンスがイマイチなので笑いが足りない。 ウィリスの真顔ボケと、ソーントンの愁訴だけでガンガン押していくべきだったのだ。私はウィリスの真顔ボケをけっこう評価しているんだけど、あんまり生かされていなかった。なまじブランシェットなどという大物を使ったために、女ネタにこだわらざるを得ず尺を無駄にしてしまっている。本末転倒。 やりようによってはすんごく笑える作品にもできたはずなのに、もったいないことだ。おなかいっぱい笑わせてくれる一品は、シリアスで賞を取る映画よりはるかに価値があるというのに。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-05-21 20:45:21)(良:1票) 《改行有》

465.  アット・ファースト・サイト/あなたが見えなくても 《ネタバレ》 キャストもそこそこ豪華だし、尺もたっぷりあるのにどうしてこうユルいんでしょう。 脚本と演出がフツーすぎます。 もしかすると、作り手は「実話の映画化」という意気込みが強かったのではないでしょうか。 だが、フツーの客はミラ・ソルヴィーノとヴァル・キルマーというスターが感動のロマンスを演じてくれるものと思ってしまいますよね。どうしたって。 作り手と観客の間に埋めがたいギャップがある…ような気がする。 それと、キルマーにこのような役は荷が重すぎました。カレは体重管理すらちゃんとできないタイプですから、その証拠に今なんか、アレック・ボールドウィンと同じく堂々のデブ俳優になっちゃってますけど、見えないふりをするというストイックな演技を求めるのはもともと無理ですね。 私は2人のスター俳優がモタモタと演じるロマンスよりも、モデルとなった実在の2人のほうに興味を感じてしまいました。もういっそのことこういう驚愕のストーリーはドキュメンタリーにしてしまって、インタビューで体験を語らせるほうがよほど感動を呼ぶと思うのです。そんで無名な俳優を雇って要所要所で演技させて、それをぼかしの遠景で撮ったシークエンスを挿入するとかで充分じゃないだろうか。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-05-08 18:27:27)《改行有》

466.  リアル・ブロンド 《ネタバレ》 「フルメタルジャケット」以来パッとしないままオヤジになっていくであろうマシュー・モディン主演作です。 「みんなそれぞれ無いものねだりをしている」的なことがテーマです。なおかつ「もしもそれが手に入ったら、〝本当は求めていたのはこれじゃなかった〟ということがわかる」みたいな展開です。「リアルブロンド」とはまさに、昼メロ出演中の友人が夢見ていた女性のはずなのに、手に入れたらできなくなったという、映画のテーマそのままな意味です。 正義の実現された社会を求めるマシュー・モディン(中出ししても妊娠しない女性も求めているというアホ)、イヤらしくない男性を求めるキーナー、素の自分を愛してくれる男性を求めるモデル、それらはみな無いものねだりということになっています。 けどもまあ、みんな落ち着くところに落ち着いていきます。全体的にユルい作品なので、これといった文句を言う気力も湧いてきません。 最後におばあさんの犬が戻ってくるのは、求めずに待てば訪れるという意味なんだろうか。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-29 18:25:59)《改行有》

467.  誘拐犯(2000) 《ネタバレ》 「意欲作」というのが適当なんでしょうなあ。 私は見ていて非常に疲れました。精神的に疲れました。 というのは、「信頼のおけない登場人物」が多すぎる、からです。 ついつい張り切って、書き込みすぎたんでしょ…と私は言いたい。 なんというか、こういうのってバランスが大事なんではないでしょうか。つまり、善玉悪玉関係なく、「信頼のおけない登場人物」=「いついかなる時に意表をついた行動をするかわからないヤツ」を登場させるなら、「そうでない人物」をバランスよく配することが、必要だと思うのです。そうでないと、見ていて疲れてしまうのです。この作品の中で、「安心して見ていられる人物」が、何人居たでしょうか。 「信頼のおけない登場人物」は、「(観客にとって)ある程度行動が予想できるという意味で信頼のおける人物」と混在させてこそ意味があるのです。それを忘れて、やりすぎてしまった結果がこういうことだと私は思う。 …それと、これを言わないでは済まないと思うのですが、やたらに妊婦をいたぶるとか、観客を挑発するためだけにそういうものを使わないで欲しいですね。品がありません(たとえエログロにだって品は存在します)。緊張感が増していいだろうって?冗談も休み休み言いなさい本当に。 ロビンの父がジョーだったとかいう妙なオチですが、ジョーほどの情報通が、実の娘の腹が膨らんでいることに気がつかなかったというのもヘンですし、とても無理があります。 う~ん、脚本でホメられて張り切りすぎて、技巧に凝りすぎたという感じです。こういうものをとても面白いと素直に思える観客は、相当な通好みか本物の犯罪者か、フツーに考えるなら映画業界人ではないでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-26 21:55:55)(良:1票) 《改行有》

468.  グリーンフィンガーズ 《ネタバレ》 期待はずれでした。 オヤジをはじめとするいわゆる〝挽回もの〟はハズレが少ないのですが、なんでこんなイマイチな出来になったのかって、これ、尺が全然足りないように感じますね。 全体的にユルすぎる…まあ、仲間の脱走とか出品取り消しとか病死とかいうマイナス要素はいちおう盛り込んでいますけども、いろんなことがなんとなくうまく行きすぎます。 だいたい前科者が中心の話なのに、裏庭でエッチをしたあげく妊娠させたりすると「反省とか贖罪はどうなっているんだ」という非難もしたくなります。 ガーデニング未経験者だったクライブ・オーウェンの主人公が「俺は庭師だ」と思うに至るまでの苦労が、ちゃんと納得行くように描かれていない。これは大問題です。ここんとこができていないので、観客がカレを応援する気持ちになりにくい。 もっというならプリムローズと相思相愛になった経緯もイマイチはっきりしない。 「実話ものだから、とにかく事実どおりに詰め込んでおけばいいや」って投げやりな感じもしないでもないです。 とにかく90分でやるというなら、勇気を持って何か(トニーのエピソード全部とか)を削除するべきでしたし、本来なら120分くらいもらって、前の刑務所の暗さとかガーデニングの困難さやプリムローズとの関係を細やかに描いていくべきでした。 所長役の俳優さんはドラマ「ダルジール警視」で主役を演じていました。なかなか練れた役者さんです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-25 20:11:23)(良:1票) 《改行有》

469.  パラノイドパーク 《ネタバレ》 また美少年を使っていろいろしています。このヒトは本当に変態ですね。 いわゆる学校の人気者の美少女をバカにしているところも、「エレファント」と通じるものが。 アレックスは最初のころ、おとやんに打ち明けようと決心しますが、電話をしかけてやめ、実際におとやんに会ったときも2人の間にはものすごい距離感が表現されていていてそれどころではありませんでした。 アレックスがおとやんを頼りにしようとしたのは、冷静に話を聞いたうえで、「故意ではなかったのだからおまえが悪いわけではない」と言ってくれ、「しかし、起こしたことの始末はしなければならない」と言って弁護士を呼んで一緒に警察に行ってくれるようなこと…を期待したからですたぶん。 しかし、時間を置いたアレックスは、実際にはそういうふうにはなる見込みはなく、かなりの確率で「このまま一生黙っていろ」と言われそうなことに気がついてしまった。息子が少年院に行くかも知れず、自分は被害者の家族に損害賠償を請求されるとなったら、それでなくても離婚調停中のおとやんの人生は今以上にひどいことになる。 父親に「黙っていろ」といわれたら、両親の離婚ですら深く傷ついているアレックスは立ち直れない。 アレックスは、そのことを確かめるのが怖くて黙っています。 さて果たしておとやんは「黙っていろ」と言ったでしょうか…。 それとなあ、「少年の視点」のみで「少年に見える世界」を見せてくれているのだが、どうもなんだかなあ。勧善懲悪しろということを言っているのではありません。 「他者の視点」をこれだけ意図的に排除してしまうと、閉塞感極まれりという感じになって、「べつに公開しなくても、身内だけで集まって見ればいいんじゃない」と言いたくなってくる。 具体的にいうと、死んだおじさんは「物体」ではないので、這わせるだけではなくて「おじさんの一日」を少しくらい見せる必要があると私は思う。おじさんは物体ではないので、あの場所に現れるまでに、人としゃべったり食べたり怒ったり運転したりいろいろしているわけなので、それが物体ではないということなので、アレックスが知らないところにも他人の人生は存在するわけで。 あのおじさんが登場して死んでいく意味は、「他人の人生」に対して「無知」なるアレックスに対する啓示だと思われるのだが、どういうわけか最後まで物体扱いのまま。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-25 16:03:22)《改行有》

470.  ソウ5 《ネタバレ》 4、5と続けて見ましたけど、4はコメントする気にもならないシロモノでしたのでね~。 さすがに、バウズマンを降ろすことを決断せざるを得なかった。いやいや、2を撮った時点でバウズマンなんか蹴りだすべきだったのですが、そのあと2個も撮らせて、やっと彼を切る気になったみたいです。気がつくのが遅すぎます。 で、バウズマンが滅茶苦茶にした4までの狼藉を尻拭いさせられたのが今回の監督さんで、気の毒なことだなあと思いますが、やっぱり基本に戻って「更正しろ」というジグソーの理念にこだわってみるというとこに着地させました。これ以外に方法はなかったと思いますが。突っ込みどころだらけでリアリティのリの字もなくなってしまったことは、2~4の遺産ですから仕方ないのでしょう。 指摘したいのは、ホフマンとストラムという2人の最重要人物がイマイチ変わらない、というか区別がつきにくい外見をしているということです。これはわざとなのかなあ。 どっちも白人、ダークヘアー、同世代、これといった特徴なし。区別つきにくいですよ、アジア人なんかにとっては。 区別をつけようと思ったらどうにでもなるので、髪型、髪の色、メガネ、ヒゲ、パッと見ただけでどっちの人物かわかるという状況に持っていけるはずなんですけど。私は、2人の外見に差をつけるべきだったと思っています。似せても特に意味はないし。 ジグソーの元妻が受け取った箱の中身ですが、彼の凍結精子じゃないでしょうかねえ。それにしてはデカすぎるのですが(もしかして大量の保冷剤とか)、究極のモノって言ったらやっぱりそれかなあと。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-19 14:47:11)《改行有》

471.  アレキサンダー 《ネタバレ》 確かに長いです。 それはオリバー・ストーンが「観客にもカレの遠征の長さに辟易してもらいたい」と思ったからかもしれません。「長~い遠征」=「長い尺」というまんまな行き方がストーンの発想らしいです。 オリバー・ストーン流に、英雄アレキサンダーの異常に長い遠征の理由を示して見せた作品。 それは、「ママが怖すぎて故郷に帰りたくない」というのが最も強力な動機で、「戦争中毒」というのが次に来るみたいです。バトルのアディクトであり、アドレナリンがドバッと出るもんだからやめられなくて繰り返す、ランナーズハイみたいなものです。 なるほど~、というのが率直な感想で、「そういう見方もアリ」かもしれません。 インドまで来たときに、彼の兵隊が「もういやだ」と言ったので仕方なく帰ることにした、というのは有名な話で、これをどういうふうにとらえてアレキサンダーと彼の遠征を解釈するかというのは面白い題材です。 そして、ストーンが思ったアレキサンダー像というのは「ママが怖く」て、そのわりにけっこう粗暴な若者で、コマカいことにはあんまりこだわらず立ち直りが早く、あんまりエバらない。というような感じでした。「偉大な王」はストーンにかかると町の人気者的になっちゃいますけどこれでいいのか。 …私は正直「コリン・ファレルなんてさっ」とバカにしながら見てました。コリン・ファレルが「大王」だといわれても「眉毛つながってんのに英雄だってさっ」などと悪口も言いたくなるというものです。 だが、そのうちになぜか「これでいいのかもしれない」と強引に納得させられる気持ちが芽生える。 ドロドロ血まみれで吠えまくりバカまるだしのコリン・ファレル。子犬の目をしたコリン・ファレル。 アレキサンダーにコリン・ファレルを使う意味とは「バカ」とか「無垢」を強調したいからでしょう。 ならばキューブリックに撮っていただいて、「バリー・リンドン」風にブラックな笑いを醸し出すと良かったと思います。それしか面白くする方法はない。オリバー・ストーンに笑いを期待するのはムリというものですよね。 あと、撮影で動物を殺していないかどうかすっごく気になった。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-03-15 14:51:23)《改行有》

472.  ザ・レジェンド・オブ・ルーシー・キーズ 《ネタバレ》 そんなにひどい出来ではないです。 演出はまじめだし、おばけを出すことによって話が壊れるのをギリギリまで抑えているあたりは工夫していると思います。 ただまあジュリー・デルピー自身が女性の共感を得にくい女優さんなので、ぜんぜん応援する気持ちにならないところが…母性愛路線に乗っかったB級サスペンスとしてそれなりの満足感が得られないという結果に。 あとなあ、過去も現在も、姉の立場が無視されているところがかわいそうじゃないですか。姉関係のフォロー全くないですね。 姉というものは妹を妹たらしめるためにただ存在さえしていればよい的な扱いです。ちょっとヒドくないですかね、姉のみなさん。妹ばっか注目するんじゃないよほんとに。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-10-02 15:21:46)《改行有》

473.  地球が静止する日 《ネタバレ》 なにかもう私の脳裡には「やけくそ」という字のみが浮かんでくる悲しさ。 そう、「どうせFOX」なFOXだから期待をしてはいけないのです。 それは当然ですが、あまりの手抜き、というかユルさに「やけくそ」さを感じるのみですね~。ペプシマンが登場したときには、あまりのことに冗談としか思えず腰が抜ける。 やけくそなFOXがTVドラマの合間に「ついで」で作ってみた、というような位置づけが正しいのでしょうが、そんなものになんでキャシー・ベイツとかキアヌとかジェニファー・コネリーというビッグネームがブッキングされている?? そこが最大の疑問でした。 ようするに業界が(も)不景気なのですたぶん。 もうビッグネームといって作品を選んでいられる時代ではなくなったのですたぶん。 そんでなきゃなんで見るからにスタッフが低コストなFOXやけくそムービーに彼らが出るでしょう。 アメリカの一大産業であるエンターテインメント界も、「斜陽」に来ているのです。 これからは、驚くようなビッグネームがどうしょうもない作品にどんどこ出ることでしょうから、びっくりしないようにしましょうね。 それはそうと、最近はすっかりお母さんキャラが定着した(というかもうそれしか役が来ないんだろう)コネリーですが、またしても違和感を発散しまくっていました。 なにがいけないって、あいかわらずのガリガリモデル体型を維持しちゃっているところですね。 もうものすごい食事制限をしているのだと思います。白人女性がフツーに西洋食を摂っていたら絶対にあの体型にはなりません。「拒」という字さえ近いかもしれません。そうまでして体型を維持することが、かえってリアリティをどんどん損なって己の出る作品をダメにしていることに彼女は気がついていないのだろうなあ。 ジェニファーよ、必死の努力が裏目に出ることもあるのだぞ。ちっとなあ、ヨーロッパの女優の体型でも勉強して、リアリティについて考えてみたら。だいたいあーたのキャラだとSATCみたいなシングル女性の役はまわって来ないんだし、モデル体型維持するメリットあんまないと思うし? [DVD(字幕)] 5点(2009-08-10 18:53:16)(笑:1票) 《改行有》

474.  ユマ・サーマンの運命の人を探して<TVM> 《ネタバレ》 これ最近「ユマ・サーマンの運命の人を探して」というタイトルでCS放送されたHBO製のTVMですが、邦題をつけなおしたんでしょうかね。どっちにしてもひどい邦題ですからどうでもいいですけど。 TVMのわりには女優が豪華です。なんたって国宝級女優のジーナ・ローランズだし、ジュリエット・ルイスもいつものようなちょっとオツムが軽い役で出ている。そしてユマ・サーマンなのですが、私は彼女にとてもひっかかる。 「下流の女たちの生態」というテーマでつくられたらしいのですが、ユマ・サーマンが下流の女。 …しっくりこないのです。安い格好をして安い店や安いインテリアにいくら彼女を置いてみても、顔と身長が逆らっている。本人はどう思っているのか知らないが、サーマンについては「ガタカ」の謎の美女役が最もしっくりくると思います。かつ、あんまり映っている時間が長いとダメなタイプの女優さんだと思うのです。エグみが出すぎてしまうというか…。 ジュリエット・ルイスの自然な下流さとどうしても比べてしまうので、サーマンはほんとうに浮いています。とても不自然で奇異な感じです。 脚本もあんまりよくなくて、ありがちな「誰かの突然死」で大団円で〆るあたりとか、シンディ・ローパーでみんなで踊ってごまかすエンディングとか、適当につくっている感じが大です。 ジーナ・ローランズをウェイトレスにしてコーヒーのサービスを運ばせてしまうとはう~ん、友情出演だったのでしょうなあ。あの美しかった彼女が樽のようなプロポーションをさらしているのを見るのはつらいです。 全体的には豪華な女優陣で適当なものをつくったという感じで、TVMだからそれでいいのかもしれないけど「下流の女」の実態に迫っているとはとてもいえないです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-05-07 14:43:06)《改行有》

475.  誘惑のアフロディーテ 《ネタバレ》 まあ失敗作だと思います。でも彼はほかにも失敗とかイマイチが山のようにありますから、そんなにおどろきません。私の中ではいまだに「アニー・ホール」が最高傑作なので、あれを超える作品はもう生きているうちに作らない可能性が高いです彼は。 そう思いつつやっぱり見てしまうアレン作品ですが、すでに裏切られる確率がかるく半分を超えている。でもいちおう見てしまうので本当に悪い男です。 ミラ・ソルヴィーノはこの後ガタイの良さで売ることはなく、もっともっと痩せて神経質お嬢さん系の役などが多くなります。そいう意味でここでの役は稀少価値がある。 コロッセウムのボロボロ衣装をまとった人々は、これだけの回数出すのならボロボロ衣装ではイカんかった。そのボロさに飽きる。見て楽しいということがない。「また出たか」で終わってしまう。 アレンは彼らを自分の引き立て役と考えていたようですが、本作では引き立てるほど彼自身が光っていない。お互いにボロい感じになっているというトホホ。 あとなあ、性根の優しい娼婦幻想は私はいただけないんだよなあ。こないだ「リービングラスベガス」を見たばかりでうんざりだし。 自分が出るならとことん自分が光らないとコケてしまうというのがウッディ・アレン作品の特徴でしょうか。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-05-06 15:12:37)《改行有》

476.  11:14 《ネタバレ》 ものすごくダメなわけではないです。 が、「あざとい」部分が目立ちすぎているので作品としてはあんまり評価されないしできなくなってしまう。 あざといというのはもちろん観客の生理的部分に訴えるようにショッキングなシーンを複数入れてきたことで。私はこういうのは基本的に認めない。そんなんナシで勝負してくんなきゃダメだわ。 だからチ○チ○の部分とエッチの最中に頭の上に石像が落ちてくる部分ナシでも記憶に残るかどうかで考えてみなきゃならない。だとするとたぶん、1ヶ月もしないうちに見たことを忘れているだろう。 こういうのってたぶんリドリー・スコットの悪影響なのかもしれません。駆け出しの新人映像作家たちが安易に飛びつきがちな方法ではあるでしょう。どうすれば観客の記憶に残るか。 しかしリドリー・スコットはもともと変態でして、目立ちたくてそういうことをやってきたわけではないのですたぶん。そういうシーンが無くても、というか無いほうがカレの作品は素晴らしい。そして本人は顰蹙を買っていることにあんまり気がついていないわけです、自分がどのくらい変なのかってよくわからないですから。 ですから新人が安易に真似をする傾向は苦々しいものです。そんなんで記憶に残してはあげませんので残念でした~。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-05-01 15:34:43)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

477.  シッコ 《ネタバレ》 私はアメリカに行ったことも住んだこともないが、アメリカ製の映像コンテンツはくさるほど見ているのでもしかすると実際に住んでいる日本人より部分的には詳しくなっているかもしれない、それはいばれることではもちろんない。 それでまあ最近、アメリカの貧乏人に同情する気持ちがどんどんなくなってきまして、もうほとんどゼロと言ってもいいでしょう。 その理由はアメリカが前提としている〝前借り借金文化〟に対するものです。 借金=前借りすることによって実際の身の丈より良い生活をするということを前提としている文化に感心しないし、それどころか〝自業自得〟と思ってしまう。 たかが90万円(9000ドル)の医療費自己負担が払えなくてホームレスになる中年夫婦とは、いったい今までどんな経済生活をしてきたのでしょうか。…そらまあ借金まみれの貯金なし、ですわなあ。 同情する気にはなれないのです。ウチの亡父などは60過ぎてから現金で自宅を購入し、生涯借金をせず死んでいったものですから。 マイケル・ムーアは貧乏人の味方ということになっていますから、彼の作品では登場人物は「被害者」という扱いになっています。けどなあ、そういう見せ方をされればされるほど、「貯金してなかったのかよ」とか「医療費は払えなくても肥満するだけの食料は買えるわけね」とか、意地の悪~い突っ込みが止められなくなるのであった。 なによりも、アメリカという社会が〝是〟としているものが「より大きなリスクを引き受けて成功したヤツを尊敬する」ということで建国以来この点は動いていないわけですから、その裏には「敗者」がいっぱいいることが当然なわけで、あそこの国民はそれでいいと思っているわけです、本心では。 よくないのは「自分のとこが敗者」であることに対してであって、基本的には上記の理念がみんなのコンセンサスでしょ。 …だからアメリカの貧乏人のグチって、まともに聞く気がしないんですよ。たまたま〝あなた〟の運が悪かっただけなのね、というレベルの話に聞こえる。 つまりは、「国を良くしていこう」というコンセンサスはまだ、あの若い国にはできてない、と私は思っているし、みな「勝ったもんがやり放題」でいいとホントは思っているみたいだし。自分が勝ってないことに対する文句は言うけども、という話でしょう。違うの?ムーアさん?[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-04-28 14:33:28)(良:2票) 《改行有》

478.  カタコンベ 《ネタバレ》 迷路の洞窟ですか。そんなものは慣れています。私はFFⅧの名もなき王の墓を思い出してしまいました。ブラザーズを取ったり、魔法を集めたりします。 これはとてもゲームぽい作品だと思いました。簡単にゲーム化できそうな作品ではないですか。 ヴィクトリア役の女の子はわりと可愛いし、姉役もなかなかいいのですが、あのオチはガマンするとしてもラストが…すごくゲームぽいですね。 あれだけの悪ふざけをするための動機づけが足りないので、単に「フランス人は尋常でなく意地悪」というふうになってしまいますね。 暗い中でどれだけ映していくかという点では工夫していると思いました。ちょっと叫びすぎな気がします。最初からゲームにしたら良かったと思います。[DVD(字幕)] 5点(2009-03-18 17:53:30)《改行有》

479.  ハニーVS.ダーリン 2年目の駆け引き 《ネタバレ》 邦題のセンスは最低。ふつうに「ブレイクアップ~破局~」とでもすれば済むことじゃあないですか。 実に中途半端な出来の作品です。そんなに笑わせてくれるわけではないし、かといって一般人の恋愛としてのリアリティもそんなにないし、ストーリーが練れているわけでもない。同棲するまでの経過が省かれているので、破局後の喪失感もそんなに盛り上がらない。「アニー・ホール」の下手くそな真似なんだろうかと思う。 見どころがないのです、ドノフリオが出ていなければ。 コレを見てよかったな~と思ったのは変な兄貴のドノフリオの一挙一動がスリルであること。 次のアクションが読めないドノフリオ流の演技は見る価値あり。でも出番少ない。 今は心理捜査官としてFOXドラマで主役を張っています。昔付き合っていたおじさんに似ているので、親しみを感じるこのごろです(不倫ではありません)。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-03-04 16:23:25)(良:1票) 《改行有》

480.  ミス・ポター 《ネタバレ》 ブリジット・ジョーンズでイギリス英語を習得したゼルヴィガーが、それを生かしてまたしてもイギリス女性を演じ、製作にも参加して、「女性の自立」を高らかに追及した作品です。「ゲットした技術は持ち腐れにすることなし」という、彼女のしぶとさが感じられる。 私は実はとてもアンビバレントな気持ちになってしまう。 絵の中で動くキャラクターという傑作アイディアで、とてもとても可愛らしい作品に仕上がっているのだが。「きれい事」で終わったような気がしてならない。 これは「尺が足りない」という絶対的な事情により、ポターの「影」を表現する時間がなかった、ということでしょうか。 なので、金持ちの娘が親のツケで画材を買って、家事は使用人がするので暇があるからチンタラと絵を描く余裕があるのでそうしていたら運よく成功し、そうすると経済力ができたから親の言うことを聞く必要がなくなって自立した、という話になってしまっているのです。この身の上話にどのようにひっかかりが作れるというのでしょうか。 婚約者の死ですって?そんなん一時的なものです所詮男なんか消耗品ですし。いったいいつミスポターが危機に陥りましたかね。 絵に描いたような紳士然とした男性から求婚されて舞い上がるなんて面白くもなんともない。 私だったら、ノーマンにユアン・マクレガーなんて使わず、チビで顔色の悪い貧相な俳優を使います。ポターは、彼女にしかわからない魅力を貧相男に発見したのですたぶん。そうでもしなければ面白くなりませんし、実際そうだったのではないでしょうか。ノーマンはいい年こいて仕事もせず、母親の話相手をしていたようなオタク男性なんですから。 「幸い私は誰の許可も必要としない身分ですから」と勝利宣言をするまでのポターには、光に対する影がないといけないのです。深刻なイボ痔に悩んでいたとか、実はレズビアンだったとか、左右の足の長さが違うとか。光には影。宇多田ヒカルにも親の不倫。 ああ私も金持ちの家に生まれて使用人に家事をやらせて親のツケで買い物してアートでもやっていたらば、ポターになれたかもしれないのかなあ。 そういう感想を抱かせないようにするのが必須の作品であったと思うので、やはり失敗だと思います。これでは、ポターは「運よく全てを手に入れた女性」にしかなっていません。すべての他の女性に対してひろく訴えるものに欠けるのです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-03-01 14:06:17)《改行有》

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