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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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41.  シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 《ネタバレ》 あ、これは良いですね。「スーパーヒーロー」が現実にいたらどうなるか、どんな問題が起こるか、世界はどう対処するか、そいつら同士が争ったらどうなるか、全部ぜ~んぶ真面目に考えている。 アクションは「マーシャルアーツ殺陣」から一歩進んでわざと見づらくしてある。そりゃ一般人に目で追えるものではないはずでしょう。そしてそれぞれが抱える問題、性格からくる選択、葛藤、衝突、執着の全てが描き出される。その結果どうなるか?を全部逃げずに描ききる。 この作品は自分たちが生み出した世界を真剣に突き詰めたように感じる。そこが僕のようなアメコミ・ヒーローに全く思い入れがない人間にも刺さってくる。スパイダーマンがあれでいいのかといういう問題はあるけどね(笑)。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-05 23:24:36)(良:1票) 《改行有》

42.  カンフー・パンダ3 《ネタバレ》 話でかくなりましたねー(笑)。出だしからいきなり異次元の世界(いやそもそもこの世界の「チャイナ」って)。ウーグウェイ導師の年寄り感、爬虫類感、そして達人感を合わせて十分に醸し出すキャラ造形は相変わらずお見事。にしてもこの人だけは終始慌てないな。たぶん神なんだろう。 それにしてもあれだけもったいつけてきた出生の秘密、仲間パンダの存在等が冒頭であっさり登場。そして話はどんどん広がっていく。ただでも何でもありなのにもうとめどない。このいったん転がりだしたら転がるに任せるというのは正しい。大体どの映画でも途中で作為的な操作を感じられた時に醒めるものだが、この映画は冷まさず強引に最後まで転がしていく。 今回不満な点は音楽。もうちょっとかっこよくできたんじゃないの?そして笑いも感動もてんこ盛りではあるんだが、ちょっと味が薄い気がする。バカ親父とパンダ族の異常性の描写に力を割きすぎたのでは?そしてパワーとギャグ勝負ばかりで肝心の「カンフー」がちょっと少ない。 強くて優しくて真面目で賢いタイグレス、今回もいい感じで絡んでくるがあまり進展せず。前回ハグされて固まってたが今回は自分から真っ先に抱きついたね。もうお前ら結婚せい。(この世界に異種婚はありなように見えるが出てこないな) 二匹のバカ親父ズが息子に全肯定されるのはあっちの父子関係の夢を描いたファンタジーなのかもしれない。子供向け作品は親も落とさないといけないからな。と考えてるとちょっと辛くなってきた(笑)。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-04 22:44:26)(良:1票) 《改行有》

43.  アントマン 《ネタバレ》 「小さくなる能力」なんかで一体どうやったらヒーロー物できるんだ??と思ってたら、あら上手いじゃない。ミクロの世界でしか表現できない造形は実に新鮮。町破壊するのとかいいかげん飽きてきたしなー。 映画全体は常に細かいギャグを入れていくスタイルだが序盤がやや重い。シリアスに見せて実は・・・という狙いだろうが、この接続はうまく行っていない気がする。ただでも設定飲み込むのにハードルがあるんだから序盤と中盤以降で雰囲気が変わるのは余計だ。主人公は最初からもっとふざけるべきだし連れのメキシカンは拳だけは硬いとか見せとくべき。あとクライマックスシーンの映像、途中までは良かったんだが「量子の世界」てもうちょっと容赦ない感じだと思うんでそこはもうちょっと科学的な想像力が欲しかったというか・・。 とはいえ文句はここまで。キャストは全員キャラが立って少し間抜けでチャーミング。ホープ役のエヴァンジェリン・リリーは美人じゃないが魅力と貫禄があってどちらの大女優様でしたっけ?と思ったら『ホビット』のタウリエルか。元嫁役のジュディ・グリアは綺麗だなーと思ったら1975年生まれでこの時すでに40歳か。あとキャシー役の子、向こうの子役は上手いというが、まだ永久歯揃わないのに上手すぎでしょ。 そして良いのはテーマ音楽。恐ろしくシンプルなテーマでシリアスなのにそのシリアスさに自分で吹き出すような、この映画にぴったりな雰囲気でいつまでも耳に残る。もっともこの映画がクソ映画だったら思い切り神経を逆撫でされそうな曲だが(笑)。[インターネット(字幕)] 7点(2021-04-25 22:27:23)《改行有》

44.  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー 《ネタバレ》 この映画の点数ですか?もちろん満点ですよ。文句なしですよ。非の打ち所ありませんよ。じゃあなぜここで「5点」なんか付けてるかって? まず冒頭からすごく良く出来てる。子供の不器用な振る舞い、爺さんも良い人だ。話が進んで、まずアクションが良い。そして良いのが最初まったく理解できない者同士が仲間になる過程、知的で痴的なジョーク、悪役含め全員にそいつなりの依って立つ根拠が感じられる魅力的なキャラ造形、音楽・・・。 ・・・たぶんここなんだよ。サントラ曲を知ってるかどうか、70年代のポップス/ロックが好きかは関係ない。良い曲と思うかどうかも多分関係ない。あれらの曲に対する「受容体」を持っているかどうか。僕は持っていないので、あのよく出来た映像とストーリーが目の前を「ツー」と滑っていく。そして「ル」と止まらずそのまま視界から消えていく。 映画というのは広く一般に公開されるものだが、その映画を観て感じるという行為は改めてパーソナルなものなのだということを思い知った。自分が信頼する批評家やライターがみんな大絶賛、自分もその「良さ」は理解できる。しかし感じることが出来ない・・・。この映画は「サントラ曲」が劇中でも鳴っていてストーリーにも関わるというメタ構造になっている。だからそこに引っかかるフックがあるかどうかで感想が大きく変わってくるのだろう。 まあガモーラよりネビュラの方が可愛いよな。たぶんここなんだよ。(なのか?)[インターネット(字幕)] 5点(2021-03-22 22:10:10)《改行有》

45.  マン・オブ・スティール 《ネタバレ》 長年観そびれてきて年を追うごとに評判が悪くなるこの映画、巷のあまりの酷評ぶりに気になって観てみました。意外に、とてもいい! まずクリプトン星のあれこれから誕生譚までが素晴らしい。完全に異世界のテクノロジーを一からここまで創り上げる創造力に恐れ入る。産みと育ての両両親の演技も感動的だ。スーパーパワーを持った青年が隠れて生きねばならない描写も細やか。ただ殴られても痛くもかゆくもない子がイジメにトラウマ持つかなあという疑問は感じる。子供はもっと生物的に考えるものだよ。 後半の破壊描写に嫌悪感を抱く人が多いようなのだが、スーパー種族同士が戦えば当然ああなるでしょう。この激突は『スーパーマン2』では表現しきれなかった部分なのでちゃんと見れてよかった。ちょっとしつこすぎるとは思うが。 この映画は「スーパーマン」という荒唐無稽な設定を現実世界に着地させることのみに集中している。その結果ファンタジー要素はできるだけ排してハードSF+現実感のあるドラマに仕立てている。個人的には現代にリブートするならこれしかなかったんじゃないかと思うが、ちょっと振り切りすぎてアメコミ・ヒーローのファンからはそっぽを向かれてしまったのだろう。 たしかにヘンリー・カヴィルはスーパーな体はしているがSスーツがいまいち似合わないし笑顔が汚い。しかしスーパーヒーローの中のスーパーヒーローをなんとかして現実世界に映そうとした努力、エンタメを捨ててでもSFに殉じた成果を俺は買う。[インターネット(字幕)] 8点(2021-03-22 21:15:48)《改行有》

46.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー MCUに疎かったので時系列で順に観ていっているところですが、これは出色の出来では?とにかく隙がない。 まずアクションが良い。撮り方も良くて、きっちり見せるところとカメラワークでごまかすところの配分が絶妙。全体的にマーシャル・アーツ的で全員同じ競技やってるのか?という感はあるが。西洋カンフー映画? この映画は無駄な説明をしないのが小気味良い。僕みたいな門外漢には理解できないところもそりゃあるが、いわゆる映画的表現てやつで、絵と演技で「これは何かあるんだな」と分からせる。 全部のシーンが良く出来た隙のない映画だが、個人的に気に入っているのは冒頭でキャプテンを迎えに来るナターシャのバカ女ぶり。部外者に重要任務と悟られないためだな、とちゃんと分かるスカジョの演技。あと「隣のナース」役エミリー・ヴァンキャンプはめちゃくちゃ可愛いな。[インターネット(字幕)] 8点(2021-03-22 21:08:55)(良:1票) 《改行有》

47.  マイティ・ソー/ダーク・ワールド 《ネタバレ》 自分にとってアメコミ映画はいつもリアリティラインをどこに置いたら良いのか分からない。北欧神話の神々は実は宇宙人でした!という理解でよろしいか? これはSFなのだなという見方で言うと、あの「神々の世界」は頑張って作ってはいるが、ディテールは見事であるもののあそこで人が生活している、できるようには見えない。あくまで生活感のない「天空の世界」なんだよな。このへんの解釈の揺れがこの映画の世界観をあやふやなものにしてしまっている。 とはいえ前作に続いてこのシリーズはキャラクターに魅力があるので楽しく観ていられる。特に4人の年代を超えた仲間感はうらやましい。俺もあんな友人が欲しいが、そのためにはあの博士くらいはっちゃけないといけないようだな。[インターネット(字幕)] 7点(2021-01-10 21:53:05)《改行有》

48.  バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生 《ネタバレ》 あ゛~~~~~~~、うぜえ(笑) 始まってから延々続く思わせぶりなシーンと演出?これまさか2時間半続くの?続くんだよ、それが。そりゃ演者の演技は良いですよ。感動的なところもありますよ(ロイスのエイミー・アダムスは泣くシーンで泣いてなかったがいいのか?)。アルフレッドとレックス・ルーサーの再解釈も面白い。どっかで見たような感じではあるがな。 しかしほんとずっと重々しいの。重いじゃなくて重々しい。わけのわからない怪物でやっと軽くなりワンダーウーマン登場で文字通り救われる。しかしその後がまた長い。まったくこの種の自家中毒を止める奴はいないのか。 クリストファー・ノーランとザック・スナイダーとハンス・ジマー、こいつらは生真面目でディテールにこだわりセンスがある。だけ。才能のある奴を野放しにするのも問題があるな。誰か「権力者」が無理やりぶった切った100分くらいの「アンディレクターズ・カット」があったらちょっとはマシになるんじゃないの? 良かったのはバットマンが悪人どもを惨殺しまくるところ。そらそうでしょう。この世界でこの状況ならそうなるでしょう。神の殺しvs悪魔の殺し。「不殺のヒーロー」とかいうレッテルにこれでもかと嫌がらせしまくるのは痛快だ。[インターネット(字幕)] 5点(2020-11-01 02:01:49)《改行有》

49.  アイアンマン3 《ネタバレ》 『アイアンマン』シリーズの1・2を、これはこういうもんなんだろうなー、まず受け入れないといけないんだろなーという温度で観ていた者にとって『3』は普通に面白かった。特に前半の暗さ、重々しさ、悪役の感じの悪さがとても良い。 いつも思うがアメコミ映画はSFとファンタジーを現代劇に突っ込むという滅茶苦茶な力技をやってのける。MCUの世界では科学は魔法と同義語だ。ゼスチャーで操作できる3Dスクリーンも観客を魔法の世界にいざなうための大事な小道具。実によく出来ている。 この作品ではとにかく演者がみんな良い。個人的にはトニー・スタークというキャラクターに初めて好感を持った。特に逃避行の際の感じの悪さが最高。あそこでいい人になってちゃ駄目でしょう。そして普通に喋ってても正視したくないガイ・ピアース、女刺客のステファニー・ショスタク、みんないい。 巷ではスーツが山ほど出てきたり遠隔操作するプロットを嫌ってる人も多かったようだが、こちとら特に思い入れはないので純粋に面白いアイディアだと思った。いろんな人に着せたりするのも。 全体的に重く始まったテーマをプロットで軽くしていくので後味が良い。なぜ思わせぶりな独白から始まるのか?と思っていたら・・・とか。[インターネット(字幕)] 8点(2020-09-27 22:34:09)《改行有》

50.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 まず、とてもよくできた映画なので良いめの点付けます。そして正直な感想言います。 演者の「汚し忘れ」多いよねー。顔にはリアルな傷付けたり(特にアイアンマンスーツの汚しは偏執的なほど)と一応気は使ってるけど髪の毛が常に乾いてセットされてるし、だいいち汗を一切かかない。着替えてない気持ち悪さもない。ここまで荒唐無稽な話にリアリティを与えたいならそこは一番頑張らないといけないポイントでは?特にキャプテン・アメリカのスーツは最後までピカピカ。 話の無茶さは、そういう話なんだから別にいいでしょう。「神」っつったって要は単に宇宙人なわけだし。ただ『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワースが地上に降り立った瞬間から人間と尺度が違うスケール感を醸し出すのにトム・ヒドルストンのロキはあくまでセコくて「心の闇」を抱えた一般人のまま。いや、演技は上手いですよ?むしろ最高級ですよ?でも「神」のスケール感はない。 ホークアイとブラック・ウィドウという生身の人間がちゃんと活躍するのは良かった。でも、実際は無理だよね。そして結局はハルクが宇宙最強?マーク・ラファロは素晴らしかったがそれでいいの? 個人的にはどうもフューリー、サミュエル・L・ジャクソンが演じる、巷で評判の良い、この話の扇の要になる人物にどうも乗れないんだよね。なんかこいつ嘘臭くね?物語じゃなくて映画的に。そして話は別にいいと言ってはみたが、戦闘機に搭載できる核ミサイルで沈められる敵なんか、素の人類で十分勝てるよね?[インターネット(字幕)] 7点(2020-09-27 18:44:03)《改行有》

51.  マイケル・ムーアの世界侵略のススメ 《ネタバレ》 まったく泣けてくるわ。この映画で比較されるアメリカの問題はほとんど日本にも共通する問題。ただし日本にはマイケル・ムーアのような「侵略者」はいない。この映画を見ていると国、というか人間の社会が何のためにあるのか考えさせられる。その構成員が幸せになるために、生き残るためにどうやってその力を活かすか。 この映画は身近な楽しい話題から重い話、普遍的な課題へという展開が上手い。そして「侵略」ネタが実はアメリカ発であったことが希望を抱かせる。ムーア本人が言うように各国にも問題はあるし「道は遠い」のだが。そしてこれはやはり日本も同じなんだよね。かつては工業製品の信頼性が日本だけのものだった時代があったんだよ(今もそうだと信じてる人は多いが)。 相変わらず断トツNo.1経済大国のアメリカがこれからどうするかは分からないが、変革する力は持っている。さて我々日本人は果たして自分たちの問題を「ノミとハンマーでダウン」できるのかな。それともそんな問題は存在しないと思い込んで停滞を延ばし続けるのだろうか?[インターネット(字幕)] 10点(2020-08-30 22:02:42)《改行有》

52.  インサイド・ヘッド 《ネタバレ》 これは本当に凄い。同じ記憶が別の感情に触れるとカラーを変える。感情が迷路に迷い込むと性格を構成する要素が停止する。脳内地図を移動するのは思考。眠ると思考も止まるが感情と想像は動いている。喜びと悲しみはコンビ。怒りと恐れと嫌悪はトリオ。喜びは原動力だが道を憶えているのは悲しみ。怒りが突破口を開き嫌悪がそれを焚きつける。恐れは身を守る。イマジナリー・フレンドは成長のために犠牲となって忘れ去られる。11歳が12歳になるとコンソールがいきなり複雑になる。 少年とおっさんの感情メンバーがやたら単純なのは面白い。そうなんだよ、我々の種族では感情は「同時」に働かず「一緒に」動いてしまうんだよ。女性教師が休暇と男のことだけ考えてたり、このあたりの描写は少女の複雑さに魅せられた大人のいかにも大人っぽい自己診断という感じがする。でもあんたらのバックヤードも実際は多分えらいことになってるよ。 この映画では人間の原動力であるヨロコビが世界の仕組みや様相、他のメンバーの大切さを学んで進む成長物語になっている。現実世界でも物事を学ばないで得る「喜び」はすぐ虚無に落ちてしまう。そんな知的な話でありながら知性はあくまで脇に置くという知性が凄い。 追記:一つだけ文句を。子供向け映画で邦題『インサイド・ヘッド』てなんだよ。「あたまのなか(直訳案)」「ライリーの大切な仲間たち(平凡案)」「ココロレンジャー(冒険案)」でもなんでもいいから邦題考えようよ。邦題は何かと叩かれやすいが、ひるむな。もしアナ雪が邦題「フローズン」だったらどうなってた?[DVD(字幕)] 9点(2020-08-30 21:58:58)(良:1票) 《改行有》

53.  スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 《ネタバレ》 端から端までSW新三部作プリークエルのテイスト。あの派手さ、軽さが見事にアニメで再現されています。良かったのはEP1~3で表現しきれなかったアナキンの人間性とオビ=ワンとの信頼関係が表現されていたこと。あいつは単に黒いカス野郎じゃないことがやっと(アニメで)証明された。オビ=ワンが意外に口ほどにもないのもプリークエルテイスト。 セイバー戦やドロイドのアクションは見事ではあるが、問題は新キャラのアソーカ。あんな普通のギャルに突然この世界に飛び込まれても困る。この後のTVシリーズではたしかに大活躍するが、初登場のここで大きな顔をされる意味合いがよくわからない。 ストーリーは一見まともに見えるが、ハット族の内紛は意味わからんしそれに大銀河共和国が振り回されるのも意味わからん。わからんだらけで色々と観終わってから「?」が湧き出す映画ではあるが、とにかく「プリークエルのアナキン」はこの作品で救済された。ヘイデン・クリステンセンもこれで(存命だしむしろまだ若いが)浮かばれただろう。[インターネット(字幕)] 7点(2020-08-30 21:48:39)《改行有》

54.  マイティ・ソー 《ネタバレ》 日本やヨーロッパのコミックと違い、アメコミにはいわゆるヒーロー物しか存在しない、らしい。通常創作物というのは時代劇・現代劇・SF・ファンタジーと世界設定のジャンルが分かれているものだが、アメコミはどこまでも「まんが」なのでこの垣根を乗り越える。というかテーマが一つしかないのでジャンルくらいは乗り越えざるをえない。 通常は別々であるはずの世界観をごっちゃにすれば普通はリアリティ度外視になってしまう。それをアメリカの映画人は金と才能と労力を湯水のようにつぎ込んで昼日中シラフで見れる形にしようとする。そんなものを作れる国はアメリカしかない。 この無謀な試みの最前線にいるのがクリス・ヘムズワース。途中までは大根にしか見えないが、地球に来た瞬間からまさにその大根ぶりこそが「素の神様」のリアリティに変換される。本当に悠久の命と力を持った神がいればあんな感じだろう。そう思わせる無謀さ、無神経さ、純粋さ、そして優しさ、そこに「底」がない、そう思わせる演技だ。 この映画はしっかりと作られていて普通に面白くはあるのだが、おそらく制作陣が力を入れた点はことごとく外している。すべては「地球に落ちてきた神様」にリアリティを与えたヘムズワースの功績だ。[インターネット(字幕)] 7点(2020-08-30 21:47:09)《改行有》

55.  カンフー・パンダ2 《ネタバレ》 とんでもなく自由でデタラメだった前作に比べると今作はぐっとシリアスに。まあパンダもそれなりに偉くなってるのでふざけっぱなしというわけにはいかないのだろう。そして前作で誰もが疑問に思う主役の出生の秘密が話の核になる。 今回の悪役はテクノロジーを駆使する権力者。とにかく「悪いこと」をしたがるという役割的な悪役ではあるが、なんせ声がゲイリー・オールドマンなので心の闇に説得力がある。何もかも否定するしか心の行き場がない哀れな奴。(ところでこのシリーズは役名が安直なのが面白いのだが「シェン」て何だ?「神」か?) エンドロールでジャン=クロード・ヴァン・ダムの名前を見て驚いたがワニだったのか。ワニとウシの活躍はもうちょっと見たかったな。 名優の声の演技に負けないCGの表情演技、荒唐無稽ながらちゃんと質量感を伴ったアクションは前作からさらに進化している。そして今回は特に音楽が良かった。中国民俗音楽の要素を上手く取り入れて消化していて重くも軽くもなりすぎないのが絶妙。 オープニングとエンドロールのアニメーションも前作からさらにアート感が進歩している。あれだけで一つの作品になりそうじゃない?[インターネット(字幕)] 9点(2020-06-02 19:10:36)《改行有》

56.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 《ネタバレ》 僕はJ・J・エイブラムズが大嫌いなので今回は完全に諦めモードで観に行った。結果、見事な着地。黒歴史にするのではないかと言われていた前作の展開も活かし、初代から続く物語全部ひっくるめての大団円。JJ見直したぞ。 まあ文句言いたい所は山ほどある。偶然頼りのご都合主義、わざとらしい丁々発止のやり取り、シーンの格調を下げるぐるっと回るカメラワーク、見るからに安っぽいマクガフィン・・・etc.。 142分は大作映画としてはそうめちゃくちゃ長い方でもないが、途中いつまで続くんだこれ?と思うほど長く感じる。とにかくプロット詰め込みすぎ。丁寧に撮れば良いシーンもあるはずなのにチャッチャカチャッチャカ進んでいく。こういうのを「テンポが良い」とは言わない。ただのすし詰めだ。 個人的に最大の残念ポイントは惑星破壊シーン。『ローグ・ワン』であれほどリアリティのある大規模破壊描写を作り上げたのに、今作では旧三部作の「バァーン!!」に戻ってしまっている。JJお前、映画にリアリティなんか不要だと思っているだろ?ん? 鑑賞中に思った。時計の針は戻せないのだと。かつての『スター・ウォーズ』が持っていた堅牢な世界は物語の都合でどんどん書き換えられる。人も物もストーリーの都合のために現れたり消えたりする。もうこれはSFでもファンタジーでもない。とても良くできた、ただのエンタメだ。 とにかく『スター・ウォーズ』はいったんこれで終わった。JJがちゃんと終わらせてくれた。JJお疲れ。素晴らしい演技のキャストお疲れ。死後も大活躍のキャリーお疲れ。大活躍させたスタッフお疲れ。そしてSWファンみんなお疲れ。[映画館(字幕)] 7点(2020-03-22 00:26:44)(良:1票) 《改行有》

57.  ネメシス/S.T.X 《ネタバレ》 冒頭から映像の見事さに感心する。TNGのTVシリーズは未見だが、とにかくスター・トレック映画のシリーズは映像のリアリティは二の次三の次な所があって、そこをきちんとやっているのは良かった。シンゾン役のトム・ハーディがパトリック・スチュワートと唇こそかなり違うものの鼻と頭の形がほぼ同じ。メイクだと思うが、ちゃんと似せようとする努力は買う。そのシンゾンが死期に近づくにつれて変化するメイクも説得力がある。話の中心はピカードとデータのアイデンティティをめぐっていく。基本的に無神論であるスター・トレック世界観で、人間の可能性を遺伝子や設計で決められないとするのはシリーズ最後の映画にふさわしいヒューマニズムの原点に立ち返ったテーマだ。 というわけで全体的に良質のSF映画と言えると思うだが、不満な点ももちろんある。まず映画オリジナルのレムス人の設定がご都合主義的すぎる。虐げられてた割にはえらい科学力を持っているもんだな。おまけに超能力まであるし、こいつらが下風に立たざるを得なかった理由はなんだ?造形も『ロード・オブ・ザ・リング』のオークよろしくひと目で「こいつワルモン」とわかる外見で、実際そうなんだからちょっと深みがない。あとレムスの副官がロン・パールマン?あのメイクと役柄じゃ誰がやっても同じじゃないか(笑)?稀代の怪優の無駄遣いだ。 個人的にはよくできた作品だと思うので良い目の点数付けるが、この映画がスター・トレック・ファンにそっぽを向かれる理由もなんとなくわかる。主要キャラの死についてはこの作品においては十分納得がいくものだと思う。(過去作の二例については全く納得いかないけどね!)[インターネット(字幕)] 7点(2020-01-30 21:30:05)《改行有》

58.  ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー 《ネタバレ》 スター・ウォーズ(以下SW)というシリーズには新作が出るたびに「こんなのSWじゃない」と喚くおじさんおばさんが大量発生するのだが、そんな話をします。 まず序盤の風景からして違和感がある。と言うか現実世界と違和感がない風景がSWに現れるという違和感。港湾施設にトラス構造の鉄骨建築。物理法則と経済効率で造られた見慣れた光景をこの世界に出してはいかん。そもそもSWは舞台を「はるかな過去」に設定した時点でSFではなくファンタジーなのだが、制作陣はSWをSFだと思って現実性のあるテクノロジーを描こうとしたのではないか。ファンタジー世界の確立に必要なのは現実感より様式感だ。 その様式だが、この映画はエピソード4の少し前の時代を描いているが「第二次世界大戦前」の様式なんだね。SWの世界は善意と鍛錬、でなければ暴力と恐怖が統べる。例えば帝国は皇帝個人の直接的な力で支配している。ところがこの映画で立ちはだかるのは戦争や差別や官僚主義といった近代的な「システム」。Ep4の「少し前の時代」を描こうとして現代の「少し前の時代」を描いてしまうのはいくらなんでも想像力なさすぎだろう? ストーリーは敵かと思えば味方、味方かと思えば敵のどんでん返しばっかりで少々安直。そして主要登場人物がずっと変な作り笑いをしている。というかこの作品は(ルーカス時代と違って)役者の演技が良いディズニーSWにしては演技がみんな駄目。チューバッカまで大根に見える。特に主演のオールデン・エアエンライク、片口上げるハリソンスマイルやったのは序盤一回だけだよな?そんなに難しいか? そもそもハン・ソロは肝心な時に「俺のせいじゃない!」と口走るような奴だぞ。なんかディズニーはハン・ソロの存在を支離滅裂にしてしまったね。そもそもこの映画の脚本はSWじゃなくて普通の現代劇で作ればよかったんじゃないの?ディカプリオ主演とかで。そしてもういい加減ローレンス・カスダンが『帝国の逆襲』を再現してくれるという幻想は捨てよう。[DVD(字幕)] 4点(2019-12-21 22:51:48)(良:1票) 《改行有》

59.  カンフー・パンダ 《ネタバレ》 まずオープニングのアーティスティックな紙芝居(?)アニメが素晴らしい。話が始まるとあ、普通の3D-CGアニメなのね、となるが、その世界がデタラメ。その中でも主人公のパンダが一番デタラメ。 個人的に気に入ったのは安直なネーミング。マスター・ファイブの虎が「タイガー」で猿が「モンキー」etc。極め付きに老師がシーフー(師傅=中国語で「先生」)って適当すぎ!。亀のウーグウェイ老師も後で調べてみるとまさに中国語で亀「乌龟(wūguī)」のことらしい。 リアリティラインが自由すぎる世界で展開もやっぱりデタラメなのだが、筋道だけはしっかりとしている。シーフー老師が「パンダ!」と呼んでいたのを名前の「ポ―」と呼ぶ瞬間、最初冷たい(当たり前だ)マスター・ファイブのうち最初にポーの頑張りを認める優しい2人。そしていかにもネコ科の子供らしい、タイ・ランの幼少時代の愛らしさ。あれを溺愛してしまう老師の気持ちがよくわかる。 各動物は極端にデフォルメされているのに質感がリアルで動きもよく研究されている。そしてアクションもドラゴンボールばりにデフォルメされているにもかかわらず、カンフーの動作がきっちり再現されていて確かな重量感を感じる。 一番気に入ったのは親父が主人公に「秘密」を明かすところ。なんでガチョウが父親で息子がパンダなんだ、ずっと感じていた疑問に全然関係ない答えが帰ってくる。そしてそれがまさに全体の鍵となる。 この映画を予備知識なしで観たのでエンドロールでキャストの豪華さに驚いた。話は単純なので、子供に見せるんじゃなかったらぜひ字幕で名優たちの声の演技を堪能しよう。そしてこの映画はADHDの子やその傾向を抱えた人に見てほしいと思う。やらされるとてんで駄目だけど好きなことなら頑張れる、そこに勇気をもらえるかもしれない。[DVD(字幕)] 9点(2019-10-24 23:52:45)(良:1票) 《改行有》

60.  ロッキー4/炎の友情 《ネタバレ》 2019年になってロッキーシリーズをおさらいしているのだが、4まで来るといや~、軽いネ! ずっと鳴ってる80'シンセポップ・ロック(変なジャンル付けだがそうとしか言いようがない)のせいでもない。無音のシーンでも充分軽いのだ。しゃべる時にはクローズアップ、それでいかにも言いそうな事を言う。セリフで説明する。初代から『3』までは名優に見えたスタローンが単に下手な人に見える。あの演技を際立たせるにはもっと影が必要だ。 一番の問題はポーリーに「良い事」言わせてしまうこと。「俺はお前になりたかった」なんて誰でも分かってる。だから、言うなよ。この映画はとにかく我慢できずにすぐ言ってしまう。見せてしまう。『3』ではその分かりやすさが功を奏していたが『4』では単にベタなだけに堕してしまっている。 もう一つ重要な問題は『3』であれだけ丁寧に描いたボクシングの描写がすごく雑なこと。トレーニング風景でアゲていくのはシリーズ共通だが、今回はそこに強い敵に勝てるようになるロジックがない(これは『2』も同じ)。試合も試合後のくだりも悪い意味で漫画的で単純すぎる。 と言いたいことは色々あるわけだが、そこそこいい映画ではあるんですよ。あの軽さも、もしTVシリーズとかだったらちょうど良いだろうという感じ。ドルフ・ラングレンの極真空手の動作もいかにも異質なボクシングという雰囲気を醸し出していて効果的だ。そして似た人が出てくるゴルバチョフ書記長就任が映画公開と同じ1985年、ペレストロイカはそこから始まるわけだから結構未来を予見している映画でもある。 つまりは音楽に代表されるように(音楽自体の質は高いのだが)時代性を反映しすぎたのが敗因か。いや違うな。『ロッキー』はそもそもシルベスター・スタローンという男の私小説として始まっている。この『4』にはその要素がまったくない。少なくとも当時のスタローンには、自ら語りたい事はなかったのだ。[インターネット(字幕)] 6点(2019-10-24 23:36:54)《改行有》

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