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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
941. M:i:III 《ネタバレ》 Ⅰを知らなければ、スパイものの中では10点なんですけど、個人的にはⅠには届かず、でも最高傑作に近い9点です。 ラスト直前まではスパイアクションとしてパーフェクト。完璧なエンターテイメント。理不尽な状況をどうひっくり返すのか。もう片時も目が離せません。 それに対して本編ラストのクライマックス。なんとあっけないことか。いえ、普通の映画であれば十分な見せ場になりうるのでしょうが、ドイツ・バチカンでのミッションに対してこのラストでは何とも物足りないです。 もちろん、リアリティを求めればこのラストだってもちろんありえる話なのですが、これだけやられたからには、ラストで相応のカタルシスを味わいたいわけです。それこそ映画の醍醐味ってもんです。そこんとこだけ、ちょっと弱い、ですがラストを除けば満点です。 総評としては、『Ⅱ』よりかは『ミッション・インポッシブル』できているわけですけど、『Ⅰ』ほどには『ミッション・インポッシブル』できていないわけです。やはりドイツでの『リンジー奪還作戦』、バチカンでの『デイヴィアン捕獲作戦』が本作最大の見所ということになるでしょう。 そして特筆すべきは本作のスピード感。躍動感。これにかけては3作品中最高かもしれません。 見るものに考える暇さえ与えさせません。(もしかしてそれが狙いか?) いーんじゃないでしょうか、その流れに乗ったもん勝ちですね。 見たくも無い粗なんか無視して楽しんじゃえってことでしょう。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2015-12-03 03:16:58)(良:1票) 《改行有》 942. スパイダーズ 《ネタバレ》 こんなにわかり易いジャンルもなかなか無いですね。 『街中で突然大きなクモが出てきてパニックになる様子を見たい人』=『私』。つまり私にとって最高の映画でした。 上品な料理ばかり食べていると、時々マ○クが食べたくなる。そういった意味では大変貴重な作品。こーゆー作品も絶対に必要です。 ここから、完全空想レビューです。 『え、そんな展開にしちゃうんですか?今までのサスペンスホラーの雰囲気壊れちゃいますよ』 監督『そうかもしれん。これをやってしまえば、俺の監督生命は終わるかもしれん。だけど、大きなクモが町で暴れ、町中がパニックになる、見てみたくはないか?』 『み、見てみたいっす・・!』 監督『だろ?だったらいっちょ俺達の手で宇宙グモを大暴れさせてやろーぜ!』 『よーし、いっそ、これぐらいのサイズにして、新聞社ぶっ壊して登場ってのは、どーですかね監督!』 監督『はっはー、いいぞ、調子出てきたじゃないか!』 『女記者もランボーみたいにしちゃって、最後は目からレーザーでも出しますか!』 監督『ばか。調子に乗るんじゃない!・・・ロケットランチャーくらいにしておけ。』 『か、かんとくぅー。い、一生ついていくっすー。』[DVD(字幕)] 7点(2015-11-30 01:09:14)《改行有》 943. M:I-2 《ネタバレ》 これは面白いです。面白いですが『ミッション・インポッシブル』ではないですねー。前半、競馬場くらいまでは頑張ってスパイスパイしていましたが、後半からラストにかけてはもう『ミッション』なんてどうでもよくなっちゃうくらいのアクション押し。 ストーリーも『新型の細菌とワクチンの奪い合い』というのがメインのストーリーなんでしょうが、実際のところは『元カノをめぐる今カレと元カレの攻防』でしょう。 続編としてではなく、映画単体として見ればかなりの傑作。アクション映画として理屈抜きの面白さ。 ですが多くの人から批判を受けるのもよくわかります。 『なんちゃってミッション・インポッシブル』とか、『上手な彼氏の選び方。ミッション・インポッシブル風』とか、タイトルつけるとしたら、なんかそんな感じですもんね。ラストのカンフーにいたってはもう・・・ジャッキーやリー・リンチェイ出てくるかと思いました。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-11-28 02:25:38)(笑:1票) 《改行有》 944. プッシーキャッツ 《ネタバレ》 ちょっと中盤から後半にかけてはコメディ色が強くなりましたね。普通のサクセスストーリーで良かったのに。 オリコンチャートみたいな演出でサクセスを表現するシークエンスが中盤にあるんですが、そのシークエンスだけ抜群に良いです。質の高いミュージッククリップ、プロモを見ているようで凄く楽しい。テンションが上がります。 逆にそこが良すぎたせいで、それ以降がすべて蛇足に感じるほどです。 今作の一番の欠点は、本筋のストーリーがあまりに中途半端で魅力に欠けることでしょう。 音楽とキャストだけで『華』あるんですから、妙な味付けや変化球は邪魔なだけです。 サスペンス要素だけでもどうかと思うのに、ラスボス二人の恋愛エピソードなんてマジでいりません。[DVD(字幕)] 6点(2015-11-25 06:31:02)《改行有》 945. 隣のヒットマン 《ネタバレ》 前半は誰が本当のことを言っているのか、誰が味方で誰が敵なのか全くわからなくて面白い。 後半、ある程度真相がわかってくると、オズ(マシュー・ペリー)がつっこみ役となり、コメディとして笑えるやりとりが増えてきます。今作のコメディ感覚は、日本のコントや漫才に通じるものがあると思います。それはずばり『ボケ』と『つっこみ』の温度差でしょう。 唯一まともな感覚のオズがマイノリティーで、裏社会に生きる人たちがマジョリティを占めているため、なぜかオズが浮いている感じになっているのが面白おかしい。なのになぜか、普通の人で一番本件と無関係で、唯一殺人願望がないオズが、気付けばマフィアからもジミーからも重要なポジションをおおせつかっているこのシュールさ。 『いったいこのストーリーでいったら、ラストはどーなんのさ?どーもなんなくね?もう無理じゃね?』と思っていたら、無理のない形でなぜか丸くおさまってしまってもうびっくり。とても上手い脚本でした。[DVD(字幕)] 8点(2015-11-22 15:24:03)(良:1票) 《改行有》 946. コヨーテ・アグリー 《ネタバレ》 歌あり、ダンスあり、家族ドラマあり、恋愛ドラマありで、いたってわかり易いシンプルなストーリー。 ラストは夢を追う主人公が友人、父親に励まされながら成功するサクセスストーリー。 軽快なテンポだし、明るいし楽しいし、みんな良い人だし、気持ちよく見れるんですが、なんか物足りない気もします。 ああ、そうか。きっと主人公の努力と才能にスポットがあたりきれないまま物語が終わってしまうからでしょう。 それに、『コヨーテ・アグリー』が舞台及びタイトルとなることの必然性が弱いのが何よりの問題。 お店のトラブルを、主人公のヴァイオレットが歌を歌って場を収めるシーンがありましたが、そこだけなんですよね。あとはどちらかというと、お店の存在自体が主人公の邪魔をすることが多く、テーマのぶれを感じます。 特に、事前に連絡していたにも関わらず、『今お店を抜け出されたら困る。』っていう女主人。何だそれって感じです。そこは夢を追う主人公を応援してほしいです。そんで主人公も店に残って、チャンスをふいにするし。極めつけは、『彼氏が店に乱入したことによる規則違反でクビ』って。それで普通に辞めちゃうし。リアルかもしんないけど、これじゃあただのバイトです。 面白い題材ですし、見ていて飽きないからエンターテイメントとしては成功している作品だと思います。 ただ映画としては中途半端な印象が拭えない、もったいない出来。 ラストの曲も、屋上で歌っていた弾き語りのバラードなんかをやってほしかったな。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-11-21 14:57:37)(良:1票) 《改行有》 947. ブラック・ナイト(2001) 《ネタバレ》 吹き替えで観たのが良くなかったのか、演技がわざとらしすぎてしょぼい。コメディを見るとき多少のことは気にせず見るようにしているのだが、その肝心のコメディが面白くないです。コメディもアクションもはっきり言って中途半端。平均点以下の出来。 その一方で、反乱軍の人が首をはねられるようなやたら血生臭いシーンもあり、バランスが悪い。 それに、敵も味方もしょぼすぎるので、こーゆー作品ではぜひ味わいたいラストのカタルシスも全然味わうことができないのが痛いです。 マーティンがブラックナイトに扮するようなアイデアを出しておきながら、なんの役にも立たないまますぐに正体がばれたりして、全然アイデアが役に立っていないのが面白くありません。そこはコメディにする必要はないと思います。 アメフトやバスケ、プロレス、ゴルフや野球といった現代のスポーツをバトルに取り入れるアイデアだけが面白かったです。 ただそれ以外は見所もないし、バランスも悪いし、ひさしぶりにダメな映画を見ました。[DVD(吹替)] 4点(2015-11-19 14:04:05)《改行有》 948. シックス・デイ 前半が何が起きているのかわかりづらくて退屈です。 普通は『謎』に対して『知りたい。』『解明したい』『推理したい』などの気持ちがわくんですが、この作品にいたってはそういった気持ちがおきません。人に興味をひかせるような求心力に欠けるんでしょうか。 それでも前半飽きずに見続けられたのは、頻繁にでてくる近未来ネタが面白かったからです。 近未来ものが楽しいのは、人の想像力、夢の世界が感じられる瞬間です。それがわかりやすく具現化されていればいるほど楽しくてわくわくしますね。ただ女の子の人形だけは不気味でしたけど・・あれが売れるとは思えないんですけどね。 後半は人々の思惑がはっきりしてきて、わりとあっさり謎だった部分が明らかにされていくので、メインのストーリーも面白くなります。 クライマックスはあまり盛り上がりませんし、サスペンスアクションならではのハラハラドキドキも足りませんが、暇つぶし程度には楽しめます。ただ少なくとも期待して見るレベルの作品でないことは確かですね。[DVD(字幕)] 6点(2015-11-17 13:49:12)(良:1票) 《改行有》 949. BULLY ブリー 《ネタバレ》 10代の少年、少女にはたらく集団心理の威力と恐ろしさ。 今作では、事件の因果関係の基礎となるはずの動機の描写が足りない気がします。ブリー(いじめっ子)のボビーが周囲の人間、とりわけマーティに対してどれだけの過酷な暴力行為を繰り返してきたのか、その説明・描写が足りない気がするのです。 つまりは、ボビーの悪行のエピソードが少ないうえに中途半端すぎるのではないかと。これではボビーは理不尽な暴君というよりかは、ただの嫌なやつにしか見えません。 リサやマーティーを演じている役者さんが、その演技力でどれだけ憤りを表現しようとしても、これでは限界があるように感じます。 もし劇中で紹介されたようなエピソードしかないのであれば、『殺すほどのことか?』とも思えるし。 そうではなく、意図的に事実をはっきり伝えていないのであれば、実話ベースの作品としては問題があると思います。 フィクションであれば問題はないのですが、観る人が被害者、もしくは加害者のどちらかに偏った見方をしてしまいかねない、そのような情報操作、もしくは心理的な誘導をするノンフィクション作品は危険だと思います。 ただ映画作品としての面白さは間違いなく高い水準にあると断言できます。 観賞中はいらいらしながらもずっと物語にひきこまれていましたから。そういった意味では文句なしの映像作品です。[DVD(字幕)] 8点(2015-11-15 23:51:27)《改行有》 950. フリーク・ハウス こーゆー作品に、変に教訓めいた訓示みたいなものを入れ込むだけで、何でもかんでも『世にも奇妙な物語』風になってしまいますね。 まあですが、これぞ愛すべきB級映画と言えましょう。いや、もうC級映画かもしれません。 ですが面白い。『C級』としての面白さをすべて兼ね備えていると言っても過言ではありません。 気持ち悪さ、ストーリーの単純さ、尺の長さ、ヴィジュアル、演技、演出、すべてがC級。きれいにC級です。 したがいまして、映画としてのバランスは驚くほど良いです。 気になる点と言えば、やたら画像が粗くなるシーンがいくつかあることくらい。 オチのシュールさ、脱力加減は何とも言えません。 [DVD(字幕)] 6点(2015-11-15 06:41:46)《改行有》 951. モンスターズ・ユニバーシティ 《ネタバレ》 前作より起承転結がはっきりしているプロットが好きです。 ただドタバタしている感の強かった前作と比べると、より目的意識がはっきりしているように感じられます。 それにメッセージ性もある。しかもわかりやすく。 ランドールの変化を見ていると、環境が人を創るというのがよくわかります。 サリーを見ていると、うまくいっていそうな人にだって、人知れず抱えている悩みがあるっていうのがよくわかります。 そしてマイク。今回はかなりオイシイやつ。 前作はサリーの好感度が抜群に高く、どちらかと言えばサリー中心のストーリー構成であったのに対し、今作の主人公は完全にマイク。一心不乱に目的達成のために頑張ることがいかに格好良いかってことを、小さい体でこれでもかっていうくらい見せつけてくれます。 ラストなんて感動もの。 大学を追われた二人が郵便係からスタートし、驚かせ係になるまでをダイジェスト形式で紹介してくれるシークエンス。しかもロッカーに貼る写真を使いながらってセンスが素晴らしい。 今作は、前向きに、当たり前のように未来を信じて頑張れば、どんな夢でも叶うという力強い応援ソング。 そういえば、最近惰性で仕事をして、知らず知らずのうちに不平不満が多くなっていたかもしれません。これを観て、もう一度初心に還ろうと思います。 ただ今作を子供に見せるのは、考えものかもしれません。ともすると、真っ向から学歴を批判しかねないオチのつけ方なんですよね。 とは言え、もし次回作ができるとしたら、次は二人が驚かせ係になるまでを見てみたいものですね。[ブルーレイ(吹替)] 9点(2015-11-13 15:08:18)(良:2票) 《改行有》 952. アラビアン・ナイト(1999) 《ネタバレ》 5つのストーリーをオムニバス形式で語っていくシステム。ということを知らなかったので、2つ目のバクバクとかいうのが死んじゃうストーリーに変わっても、物語が変わったということに気付きませんでした。 どのストーリーもそれなりに面白いのですが、メインのストーリーでいかれたサルタン王子がひたすらヒロインを殺そうとする前半が、ハラハラして一番面白いかも。 そんで5つのストーリーの中では、一番好きなのは4つめ。物乞いのアミンとイタズラ好きの王子が入れ替わる話。単純ながらも普通にありそうで楽しいです。 『アリババと40人の盗賊』や、『アラジンと魔法のランプ』、『魔法の絨毯』など、知っている話を映像で見られるのは嬉しいものですね。ただ物語そのものはどれも『絵本レベル』なので刺激が少ないのは確か。 どちらかと言えば、子供向けファミリー映画にカテゴライズされそうですね。[DVD(字幕)] 7点(2015-11-11 04:35:43)《改行有》 953. エネミー・オブ・アメリカ 《ネタバレ》 『1つの殺人の証拠隠滅のために、大量に人員を投与したり新たな犯罪を犯したりしては意味がないじゃないか』という指摘はこういった作品にはありがちで、それを言い出すときりがないからあえてつっこみません。 スパイもので、登場人物も多そうで、ついていけるか不安でした。ですが蓋を開けてみると、メインはひたすら鬼ごっこ。めちゃめちゃわかりやすいストーリー展開で大変良かったです。 しかもこんなに手に汗握る鬼ごっこはなかなかありません。 否定的な意見も多いオチも、個人的には大満足。懸念材料をまとめて一網打尽にするラストは最高のカタルシスを得られます。 それにラスト直前のレイノルズとピンテーロの噛み合わないやり取りも面白い。 ラストのラストで、『監視社会は必要だが、監視する人間を監視する人間も必要だ』というコメントがテレビで流れ、それに対して妻のカーラが一言。『じゃあその人は誰が監視するの?』。核心をつきつつも、ユーモアを感じさせて良いですね。 緊張感のあるサスペンスに時折はさまれるユーモアのセンスが光る作品。 大変クオリティの高いエンターテイメントです。 ハイテクを駆使するシーンは映像面でも見ごたえ抜群。衛星が動くシーンは格好良くて好きです。 超ハイテク技術を駆使して、やっていることはグーグルアース。このギャップがたまらないです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-11-09 12:35:35)《改行有》 954. 4thフロアー 《ネタバレ》 限定された空間の中で次々と出てくる登場人物がみんな怪しすぎて、最後まで目が離せません。 最も犯人っぽい人が一番の協力者で、最も親密で親切な人間が実は黒幕というのはこの手のサスペンスにはありがち。 ありがちにも関わらず、ものの見事にミスリードされてしまいまして、犯人がわかったとき『おまえかよ』って単純に驚きました。 演出、構成が上手なんでしょうね。 とにかく、四面楚歌的雰囲気と、その雰囲気を煽る音楽がマッチしていて、不安感が絶妙でたまりません。 ①おばの遺体写真 ②向かいの人は実は絵を描いていただけで、殺人はしていない。 ③4Fの死体はおそらくアリス。虫の原因。⇒以前侵入したときに何故気付かなかったのかは謎。 以上3点において非常にわかりにくかったのは映画としてマイナス。 オチはわかりやすく、単純なうえ、サプライズとしてきまっていて完璧。 よく考えると伏線はちゃんと張ってあったのに、ものの見事に忘れていました。 最後に、ジュリエット・ルイス、最高です。[DVD(字幕)] 7点(2015-11-06 14:09:21)《改行有》 955. スポット 《ネタバレ》 デヴィッド・アークエット演じるスミス・ゴードン。いいんですけど、何回もうんこふんづけたり、ペットショップでいつの間にかすごいことになっていたりと、一人コントの無理矢理感が半端ないです。 まあ子供と犬がそろってしまうと、何でも面白く見れてしまいますので、この作品も例にもれず終始暖かい笑いにつつまれながら鑑賞しました。 この作品って、ハチャメチャなようでいて、意外とドラマとコメディのバランスが絶妙だと思います。そのためか、ぬるいストーリーのわりには最後まで面白く見れますね。 それぞれ笑いのつぼは違うのでしょうが、個人的にはマイケル・クラーク・ダンカン演じるマードッグの、11号への溺愛ぶりが笑えて仕方が無かったです。ですから、最後11号が主人公たちを選んじゃったのがちょっと安易でもあり、意外でもありました。個人的にはそこはやはりFBI捜査犬として、もといた場所にもどる選択をしてほしかったですね。[DVD(字幕)] 7点(2015-11-05 01:04:46)《改行有》 956. モンスターズ・インク 《ネタバレ》 思っていたよりお子様向けアニメですね。 個人的には『トイ・ストーリー』のほうが好きです。ですが、この作品にはこの作品の面白さ、趣きがあるものですね。 『子供を怖がらせて悲鳴を電気エネルギーに変換する。』というアイデアは、単純ながら斬新ですごく面白いです。お化けやモンスターといった類のものが、むやみやたらに人に害をなすという既視感を打ち砕く目からうろこ的なアイデア。いや、むしろ『コロンブスの卵』でしょうか。 『行為』に対し、ある種の理由を付加するだけで、そこに必然性が生まれ、途端にストーリーが面白く感じる不思議。ただ中盤以降はひたすら鬼ごっこに集中してしまうため、ストーリーが限定された枠の中で進行してしまい盛り上がりきれなかったのは残念ですね。 とは言え、社長とランドールが手を組んでいたいたというのはなかなかのサプライズですし、子供の笑い声はより効率的で効果的なエネルギー源となるというオチは、序盤からの伏線とつながっていてなかなか良いです。 この2点において、ややストーリーは広がりを見せるものの、残念ながらお話はここでおしまい。 まあ、小さい子供を対象にした作品という前提があるとすれば、これくらいのわかりやすさ、毒のなさがベストでしょう。 この辺が日本のジブリとの決定的な違いかもしれませんね。 『人を見た目で判断してはいけない。』という子供の情操教育にはうってつけの作品だと思います。 それにしてもこの作品、序盤でエース級のモンスターたちが、子供を脅かしに行く準備をしているシーンが今作一番の見所ではないかと思っています。こんときはこの作品に対する期待値が最高でしたね。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2015-10-24 06:54:08)(良:2票) 《改行有》 957. ファイト・クラブ 《ネタバレ》 すべてが精神世界での一幕とするのであれば、確かにすべての説明がついてしまいます。ですがそれでは何でもアリの世界になってしまいます。まさに夢オチ。一番嫌いなパターン。ですが今作の場合、一概に精神世界のみとは、断定できないかもしれません。 そうすると、ストーリーがぶっとびすぎていて、正直中盤以降は粗と矛盾しか目につきません。 前半から中盤までのストーリー展開、雰囲気、人物造形が凄い良かっただけに、後半の荒唐無稽なもはやファンタジーな世界観が残念でなりません。 最も違和感を感じるのは、主人公の周りに集まる人間達です。主人公のようなわけのわからない人間に心酔していることに物凄い違和感、作り物感を感じてしまいます。 もちろん精神世界の話であれば、OKです。ですが個人的に『夢オチ』が嫌いなので、精神世界のストーリーとは思いたくないわけです。すると、この違和感についていけないのです。無理がありすぎて、現実感がわかんのです。 せめて、ラスト、ノートンも死んでくれたらなあ。あれで生きているってことはやっぱり・・・ ただ後半はともかく、前半~中盤は素晴らしかったと思います。 『ラストの映像が実はブラピの・・・』とかいう驚愕のサプライズがあれば、ストーリーなんかそっちのけで満点です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-10-13 14:46:10)(良:2票) 《改行有》 958. 13ウォーリアーズ 《ネタバレ》 雰囲気はあるんだけれど、逆に言えば雰囲気しかない映画ですね。いくらなんでもストーリーがなさすぎです。 『因果関係』ってのは、ストーリーに説得力や厚みを持たせるために必要だと思うのですが、この作品にはそれがほとんどありません。 更には必然性に欠ける各種設定がもったいない。何故13人なのか、そして何故13人目が異邦人のイブン・ファラハンでないとダメなのか、その説明は結局ないままラストまで突っ走ります。じゃあ、13人の選別なんかせずに北の民みんなで行けばもっと楽に戦えたんじゃないだろーかと、つい考えてしまいます。 また、脇役好きの私としては、13ウォーリアーズが、目立った見せ場がないまま次々と減っていくのがかなり残念でした。 13人⇒11人⇒7人。あっと言う間に半分に。敵のアジト(洞窟)では、『俺はもうこれ以上走れない』とかいうわけのわからない理由でまた一人減るし。 13人の中で、首領とその右腕みたいな人、主人公のイヴァン、それに加え弓の使い手の人と、2刀流の見張りの人は特徴があって良かったですね。弓の人が砦の攻防であっけなくやられちゃったのは非常に残念です。『弓使い』という特技で、キャラがたっている数少ない一人だったのに。そしてそれ以外の人は、悲壮感を物語に添えるための生贄のような存在。もはやただのやられ役にしか見えなかったのが凄く残念です。選ばれし13人のはずなのに。いや、立候補制でしたけど・・。 それでもホラーアクションの雰囲気が強い中盤は最高に面白いですし、全編通して漂う緊張感と迫力はまずまずのクオリティに仕上がっています。決して駄作ではないんですよね・・。ただこーゆージャンルにしては、盛り上がりに欠ける作品であるのは間違いないでしょう。[DVD(字幕)] 6点(2015-10-04 20:43:33)《改行有》 959. U.M.A レイク・プラシッド ものすごく面白いわけでもなければ、とりたててつまらないわけでもない。 これぞ暇つぶし映画の最高峰。 ストーリーがわかりやすくて短いのが、こーゆー映画の最大の長所。 そしてしっかりちょいドッキリを差し挟み、エンタメ作品としてのクオリティを保っているので、なかなかの良作だと思います。 まあ強いていうなれば、邦題による過剰なあおりが不必要ですね。もし原題の『レイク・プラシッド』=『静かな湖畔』のままで、DVD のパッケージなんかも見ずに、この作品を見ることができたとしたら、より面白く鑑賞できる可能性はあります。 タイトルって凄い大事ですね。 それにしても動物の映像凄くないですか?どこまでが本物でどこからがCGや特撮なのかがさっぱりわからないくらい自然な映像です。 このレベルであれば、映像見るだけでも面白いです。[DVD(字幕)] 6点(2015-10-04 05:01:01)(良:2票) 《改行有》 960. ラットレース 《ネタバレ》 単純明快なストーリーから、広がっていく世界観が面白いです。登場人物の個性や見せ場、トラブルの割合なんかがほぼ均等で、がちゃがちゃコメディなのに大変バランスよくまとまっていると思います。ちょいちょいはさまれる、富豪たちのミニギャンブルも奇をてらっていて面白い。 1つ1つのギャグに関しては、大笑いできるレベルではありません。ですが、ここまで軽快なテンポで見せられると、飽きることはないですし、ノリの良い曲を聴いているときのような、楽しい気分になれます。 ちょっと勿体無いのは、全員が違うコースで進むため、お互いに競い合ったり妨害をしあったりというシーンが、極端に少ないこと。妨害やトラブルの発端になるのはすべて第三者であり、それがすべて偶然というのが、この作品の面白いところでもあるわけですが。 にしても、こーゆーアイデアだとラストのオチが難しいんじゃないだろーかと思っていたのですが、二転三転するラストには大満足。なんか良い話でまとめちゃうのは嫌いじゃないです。自分のことしか考えず、ずっと非常識な行為を繰り返してきた人たちが、最後に見せる良心に、心がほっとします。 観終わったあとに清涼感さえ残る、斬新ながらも王道をいく良質のコメディでした☆ ちなみに僕は、みんなが全然スタートせず、ドナルド・シンクレアが何回も『スタート!スタート!』っていうところが一番笑いました。[DVD(吹替)] 7点(2015-09-28 13:43:35)(良:1票) 《改行有》
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