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101.  赤ずきん 人気のアマンダ・サイフリッドが赤ずきんちゃんに。 これも赤ずきんヴァレリーに対して男性2人なのだけど、こちらは女優でなく監督が「トワイライト」1作目の人なので。(片方は野生的、もう一方は王子様タイプというのはもはや定型) ミステリー、ファンタジー&三角関係でプロットは凝ってる(犯人も意外な人物)と思いますが、女性監督ってあまり得意じゃないのはよく言えばソフト、わるく言うと抑揚がなくてフワフワしてるから。 ヴァレリーの母がヴァージニア・マドセン、祖母がジュリー・クリスティと美女三代、ゲイリー・オールドマンやルーカス・ハースもおりキャスト的には満足、映像もきれいですが、何となく平板な感じ。 人狼もヴァンパイア同様よく見かけるので目新しさは少なく、可愛いアマンダの大きな瞳もこういうホラーっぽい映画だとちょっとコワくも見えて。 赤ずきんが白い雪を頂く山上で赤いマントを長く引きずるイメージは、幻想的な美しさです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-02 06:59:57)

102.  スノーホワイト(2012) 童話のヒロインがブーム、秋にはもう一つの白雪姫も公開されます。 クリステンは「トワイライト・サーガ」がそれほどイイとは思えないので、いろいろ出てほしいな。 白雪姫らしくパフスリーブの衣装を着たスノーホワイトは、童話より能動的なプリンセス、女1人に男2人なのは「トワイライト」と同じで、猟師エリックと女王の弟フィンはオリキャラ。 妖艶な美しさの女王ラヴェンナの背景が掘り下げてあって中性的なスノーホワイトと対峙、情念の化身を演じきるシャーリーズは凄味あるけど、「ブラザーズ・グリム」の鏡の女王みたいな麗しき自己愛クイーンでもありそう。 森の番人(小人さん)の中にはニック・フロストの顔も見え、ガスとスノーの場面は後のためとはいえキュンとなってしまうよ。 幸せのあまり抱きついてしまうガス、「アララ」と笑いながら突き放せないでいるスノー。 小人さんへの優しさは、彼らと同じに孤独だったからか。 ヴィジュアル映画はCM出身の監督が撮ることが多いけれど、VFXを使った動的なシーン(ヤラれると粉々に砕けるのは「トロン:レガシー」っぽい)とともに静的な画作りも美しかったです。 「黒い森」と「聖域」(サンクチュアリ)の対比も、バートンの「スリーピー・ホロウ」とスコットの「レジェンド/光と闇の伝説」を組み合わせたような森の二面性。 おきまりの戦闘は退屈だけど、「アリス」よりはいいと思うけどな。 ラストが中途半端なのは三部作だからでしょうね。[映画館(字幕)] 6点(2012-07-01 07:59:58)

103.  ロッキー・ホラー・ショー 元は舞台、ローリー寺西版も見ました♪ 冒頭“SCIENCE FICTION/DOUBLE FEATURE”(SF映画2本立て)の歌詞からしてマニアック。 ティム・カリーはまだ20代だからキレイ(?)ざんしょ。 彼のフランク・フルター博士の濃ゆさに対抗できんのは、クイーンのフレディ・マーキュリーくらいだと思うぞ。 「ロッキー・ホラー」の仕掛け人リチャード・オブライエン様のポーカーフェイスなリフ・ラフも素敵! まだオネエちゃんみたいなスーザン・サランドンは、最初っからこんなのに出ちゃあ並の女優にはなれまいね。 “TOUCH-A TOUCH-A”の捨て身の乱れっプリはお見事。(あの下着はスケない特別製の衣装か?) 「コックと泥棒、その妻と愛人」的な要素だけがイヤだけど、あれもエディ役のミート・ローフの芸名にひっかけたシャレじゃーないのかな。 変態といっても30年前のだからそれほどでもなく、可愛いもの。 案内役の学者がテレビ「シャーロック・ホームズの冒険」のマイクロフト、チャールズ・グレイなのもウレシイ。 自由奔放に生を謳歌するトランシルバニア星人の生き様を見ていると、レシピどおりの人生なんてあじけなく思えてくるのだ☆[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-06-10 07:00:03)

104.  ファントム・オブ・パラダイス ウィンスロー、スワン、フェニックスってキャラの名前だけでもセンスある、ブライアン・デ・パルマの傑作ミュージカル。 サディスティックなまでに転落の人生を与えられたウィンスローの悲劇は、「オペラ座の怪人」のみならず「ダークマン」好きにも支持されそう。 見た目クイーンのロジャーっぽいポール・ウィリアムズは、カーペンターズに提供した「愛は夢の中に」のような美しい曲も書くのに、この映画の曲はザ・スミスなみに暗く絶望感に満ち、ドリアン・グレイ的な側面も持つ悪辣なプロデューサー役。(彼の会社デス・レコードの名は、同年設立されたツェッペリンのレーベルと同じスワン・ソングからの変更とか。 どちらも死のイメージがあり、スワンの名もあれからきていると思われ) 「サスペリア」のジェシカ・ハーパーは名声を夢みる女性歌手のうつろいやすい心を表現し、ソフトな歌声。 ビーフのシャワーシーンは、「殺しのドレス」同様「サイコ」への傾倒がうかがえる。 70年代的サイケデリズムに彩られた華やかさとは裏腹に、最後はあまりに哀しい。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-09 07:00:03)

105.  キンキーブーツ 《ネタバレ》 守りたい場所がある。 彼の場合は父親から受け継いだ靴工場。 実話だそうだし、いい映画ですよね。 イギリス映画にしちゃ何か変、と思ったら(アメリカも関わってるせいか)王道で作りが普通すぎる感じはしてしまったけど。 特によかったのは、ニック・フロスト演じるドン。(職人さんの前かけ似合いすぎ! 相方サイモン・ペッグに負けずにがんばってほしー☆) イイ女♪と気に入ったローラに赤っ恥をかかされたと思いこみ、何かとイビったあげくの腕相撲には勝利したものの釈然とせず、パブで腹をわっての会話。 自分の偏見を省みる表情がとってもよくて、真の友情はこうして生まれるのかも。 ローラが○○○であるのが生かされるクライマックスはなんとなくわかるけれど、やっぱり高揚感あり。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-07 07:00:01)

106.  バレエ・カンパニー 「エトワール」(00)のようなバレエ・ドキュメンタリーというより、映画仕立てのバレエ。 クラシックではなくモダンバレエだけれど、女性はトゥシューズをはきレッスン風景はあまり変わらない。本式にバレエをたしなんだ経験があるネーヴ・キャンベルは踊りも遜色なく、共同脚本も手がけた彼女が美人すぎないことでリアリティもあり。 彼女とまだ若いジェームズ・フランコ、芸術監督のマルコム・マクドウェル(貫禄がついてカッコイイ)以外は「ジョフリー・バレエ・オブ・シカゴ」の団員らしく、ふんだんに盛り込まれるステージに見応えがあり、特に嵐の中での野外の舞台はクラシックには見られぬもの。 スケッチ風に描かれるカンパニーの中で、イエローを差し色としダンサーやスタッフに喝を入れるミスターAはいいアクセント、若いコックのジョシュは自分よりバレエを優先しがちなライにストレスを抱えながらも恋人を支える。 おきまりの主役交代劇さえ劇的な演出はされず、当たり前のように見ていられるのは驚き。 ロバート・アルトマンの「ゴスフォード・パーク」を見る人は多くても、こうした作品は「映画としては」とスルーされがちで、同じ系統の「ザ・プレイヤー」「プレタポルテ」ほど知られてもいないけれど、魅力ある作品。[DVD(字幕)] 7点(2012-06-06 07:00:03)

107.  ブラック・スワン なんとなく「バレエ漫画」を思わせる世界。 「SWAN/白鳥」にもヒロインが黒鳥を会得するのに苦しむエピソードがあったけれど、テイストとしては有吉京子より山岸涼子。 母子ホラーとして「キャリー」、ダンサー映画として「ショーガール」も思い浮かび、「ショーガール」の方が潔く思えるのは「妄想」という逃げ道を作ってないから。 夢か現(うつつ)か、の面白さなのはわかるし、エンタメとしてつまらなくはないのですけどね。 実年令より10才くらい下の女の子に扮し、極限状態に陥る「汚れ役」に挑んだナタリーより超然としたミラ・クニスの方が魅力的だったし、芸術の聖と俗の部分を描ききったというにはちょっと。 「ピアノ・レッスン」がピアノのイメージを下げたように、クラシックバレエのイメージを下げてしまった感があるのもどうかな。 クライマックスの視覚効果は黒鳥にも見えるけれど黒鴉にも見える(「ブラック・クロウ」の方がふさわしい?)B級っぽさで、ジェニファー・コネリーのバレエスリラー「エトワール」(88)が(凡作でも)見たくなる。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-05 07:00:04)

108.  アンダーワールド/エボリューション 怪奇アトラクション「ヴァン・ヘルシング」をはさんで、再びケイト・ベッキンセールがセリーンに。 ヴァンパイア伝説発祥の地ヨーロッパ・ブダペストで撮られゴシックロマン色が強い前作に比べ、大規模なアクション大作となっており、ブルーな映像は統一されていてそれほど違和感なく見られる後編。 ハイブリッドのマイケルとの関係が深まり、愛を交わすセリーン。 回想シーンのみのビル・ナイに代わり、シェイクスピア俳優デレク・ジャコビをコルヴィナスに迎えて重厚さを出そうとしているよう。 日の光にさらされ彼女の皮膚が焼けただれるシーン(どんなに強くともヴァンパイア体質なのがはかなげ)がラストの涙の美しさを引き立てる。 前作と同等のクォリティはあると思うのですが、凄絶な描写が多いのは相変わらずでツライ★(特に最後はグロ!) MTV出身の若いワイズマンがこの後「ダイ・ハード4.0」に抜擢されたのは映像センスを買われてのことでしょうが、こちらのブルーに対してイエロー系のカラーでイメージを変えて、あちらもよかったと思います。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-02 07:00:03)

109.  アンダーワールド(2003) ヴァンパイアは昔から映画にネタを提供してきましたが、今世紀はブームといってもいいほどの隆盛。(バートンまで撮るし!) 「月下の恋」(95)でも人間ではなかったケイト・ベッキンセールはヴァンパイア美女が似合いますが、アクションはこの作品が初めてでしたね。 監督と結婚もしたこのシリーズは彼女にとって当り役、厚底のブーツで上背を出しブルー系の映像で肌の白さを強調したセリーンは魅力十分、黒衣のガンアクションはマトリックス風。 レン・ワイズマンの映像センスや現代的なアレンジもよいけれど、どうも陳腐な感じがするのはヨーロッパ的ゴシックを意識しすぎてるせいか。 エリカのソフィア・マイルズなど英国俳優で固めているのはこだわりを感じるものの、美形老人ぶりを買われたビル・ナイの重々しきヴィクターは笑っちゃいそーです。 敵対する狼人族ライカンはCGの視覚効果と昔ながらの特殊効果を組み合わせてリアル、明かされる真実にも意外性がありますが、血で血を洗うような抗争にはウンザリとしてしまい。 マーカスの復活をほのめかすのは続編への布石、次の「エボリューション」と合わせて一つの話なのがわかります。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-01 06:59:56)

110.  フィッシャー・キング この映画のDJは、ロビン・ウィリアムズではなくてジェフ・ブリッジスの方。 リンチに「ストレイト・ストーリー」が、バートンに「ビッグ・フィッシュ」が、スコットに「プロヴァンスの贈りもの」があるように、ギリアムにはこれがある。 らしくないヒューマンもの。 その中にまかれたギリアム印は、バリーのオタク小屋だったり、ステーション・ダンスだったり、輝く騎士だったりだが、タランティーノが「イングロリアス・バスターズ」に置いてまわる自分の印より心地よいものだ。 風向きが変わった途端に世話になった女を捨てにかかる俗物ジャックと、聖人を絵にかいたようなバリーは対照的な人物に見えながらも、夜の公園で素っ裸で寝ころがると違いはぼやけていく、そんなに変わらないんじゃないかと。 ジャックに尽くすアンは、みじめったらしくなりそうな役なのに生きた女になっててうまいな~と思ったら、オスカーもらってるんだね。 彼女もよかった。 ギリアムって名前は聞くけどなんかコワそう、と思ってる人はこれから見たらいいのかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-08 06:59:57)

111.  グッドモーニング,ベトナム 《ネタバレ》 戦場ぬきのベトナム戦争映画。 アメリカのコテコテな感動作はしらけてしまうことが多いんだけれど、提示するだけで感動させようとはせず、押しつけがましさはない。 ロビン・ウィリアムズのハイテンションな演技が生かされ、スタンダップ・コメディアンから出発した彼の資質が遺憾なく発揮されたDJはハマリ役。 全てのネタが理解できなくても、彼がサイゴンで戦闘に疲弊した兵士たちを励ます特別な存在だってわかれば。 よかったのは、意気消沈したクロンナウアーが往来で自分のリスナーたちに遭遇し、即席トークライブを敢行して自分を取り戻す場面。 あの時初めてマイクのむこうにいる彼らの体温を感じ、自分が不毛な存在でないことを肌で実感できたのだと思う。 好んで戦地に来ているのではない彼らのつながりは、戦争が生んだものの中でも有意義なものに思える。 DJの目をとおして当時のサイゴンを見せ、彼が口説こうとする美少女からその兄との関係にシフトし、ある事実が明るみにでて静かにこの地を去るクロンナウアーの心は、ガーリックが受け継ぐ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-07 07:00:02)(良:2票)

112.  ハイ・フィデリティ タイトルはハイファイということですね。 ジャック・ブラックを最初に見た映画で、「この小柄で太ったネコ顔のオタク店員は誰?」 原作ホーンビィ、監督フリアーズの英国コンビ、舞台はロンドンからシカゴに。 中古レコード店主のジョン・キューザックの失恋遍歴カメラ目線トーク(コレばっかりだとキツイけど、お店とサンドになってるから見られる)もアメリカ人だったら「ウディ・アレンっぽくなる」のを危惧して避けたかもしれない。 元カノたちもゼタ=ジョーンズ、リリ・テイラーと色とりまぜ、姉ジョーン・キューザックも顔を出す。(「スクール・オブ・ロック」のニセ教師と校長がすでに顔合わせ!) オタク談義が楽しくヴェルヴェッツの2枚目を賛美するあたりマニアックだけど、知識のない人を見下すマニアの体質にツッコむフェアな精神も忘れず。 ブルース・スプリングスティーン特出にオドロき、ティム・ロビンスはジャックと一緒の時はヘンな役。 最後はジャック・ブラックの歌できれいにシメて。 サントラも「エンパイア・レコード」より上。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-04 16:59:58)

113.  エンパイア・レコード 《ネタバレ》 レコード屋さんが舞台の映画もたまにある。 90年代半ばの映画だけど何となく80年代を引きずってないかな? イカレたキャラばかりで若い俳優さんたちはヘヴィだったんじゃないかと思う。 自分で丸刈りにする自殺願望の子や、万引きしそこなったあげく銃を持ち出す子、親友の憧れの歌手をひっかけてしまう子など問題児ばかり。 看板娘のリブ・タイラーはすごくキレイで色っぽいんだけど演技がうまくない気がして、彼女ほど目立ってないレネー・ゼルヴィガーの方が女優として売れたのがおもしろいトコ。 ゴタついてあぶなっかしい青春ムービーながら、一日の終わりには不思議とイイ映画を見た感覚におちいる。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-03 06:59:58)

114.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 たかがファッション、されどファッション。 またまたアン・ハサウェイが大変身! これと「プリティ・プリンセス」で00年代のジュリア・ロバーツ的だった彼女は華麗に変身するがんばりヒロインとして十分に機能しているけれど、BFや友人はいないと不自然だから入れてるような感じでそれほど重要とも思えず、原作者が自分をモデルにした女の子の業界体験記のようでもあり、見ていて面白いのはメリル・ストリープ、スタンリー・トゥッチ、エミリー・ブラントらが演じる業界人たち。 トゥッチが「バーレスク」でも似た役がきたのは新旧の女を描く同じタイプの映画だからだろうし、引き立て役のブラントはヒロインより印象に残り、助演ながら彼女のキャリアの中で一番光ってるかも。 トンプソンは鼻持ちならない役かもしれないけど、俳優さんのせいか嫌味は少なし。 オニ編集長ミランダを超ワンマンな人物と認識しつつ観客が嫌うことができないのは、ストリープが男性をイメージして演じた役が、仕事には真剣で女の嫌らしさも少ないからか。 口より目がモノをいうミランダのセルリアンに関する弁舌は、「何もわからないアナタに軽口たたいてもらいたくないのよね」が言外にありそうで、でもそこまでは口にしない。 この瞬間はアンディを憎んでたと思うけど、根に持つような人じゃないのが男っぽい。 人に好かれようとしていない彼女が、唯一愛されたい人からは拒絶される皮肉な面も。 終盤の「失望」はそれまでの失望とは意味がちがって、I MISS HER ということ、最後の笑みがいい余韻を残してくれる。 ニューヨーカーやヴァニティ・フェアの記者志望で、(ヴォーグを模した)ランウェイを経て、NYミラー(英デイリー・ミラーのような新聞社?)に新たな場を見いだすアンディの衣装も3パターンに分かれ、最後の服は地味だけどシックで、ブーツのピンヒールがミランダから学んだプロ意識が彼女の中に残っているのを象徴しているよう。 マドンナの「ヴォーグ」は流行って意味なので使われてもおかしくはないけれど、くすぐりも入っていそう、光輝くパリの夜景にはU2の「目もくらむ光の街」、こちらもぴったり♪[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-02 07:00:01)(良:4票)

115.  プリティ・プリンセス ディズニーの実写プリンセスは「魔法にかけられて」の前にコレがあったね。 ゲイリー・マーシャルは目鼻立ちの大きな女の子を華麗に変身させるのがお得意、10代のアン・ハサウェイは変身前・後でちがう可愛さ。 ふつうの娘がお姫様になるにあたってゲジまゆをブチブチ抜かれるのは少女マンガにもあり、スッキリまゆ毛は美人の基本。 ミアが芸術家のママと住むおうちがポップで、デカ猫ルイがアクセント☆ ディズニー作品は「メリ・ポピ」以来というジュリー・アンドリュースの気品あるグランマが映画の格を上げて、最後の舞踏会ではミアより優美なデコルテが素敵です。 男性陣があまりパッとしない中で「プリティ・ウーマン」の支配人へクター・エリゾントが存在感ありましたが、お話は軽めなので90分くらいでいいかも。 ディズニーは少女たちにプリンセス幻想を与え続ける存在。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-01 07:00:00)

116.  それでも恋するバルセロナ ウディ・アレンのお気に入りスカーレットと、「プレステージ」で彼女と共演ずみのレベッカ・ホールによるスペイン・バルセロナのバカンス。 本能の中に理性が見え隠れするクリスティーナ、理性の奥の本能が目覚めるヴィッキー。 アレンは理性的な人はスクエアと見なして徹底的にからかう、「ホラ、そんな理性の薄皮なんて脱いじゃいなさい、それはホントの君じゃない」と。 彼女たちの前に現れるファン・アントニオが赤いシャツ着てるのは、情熱=本能の色。 マリア・エレーナも同じ色の人で、だから間にクッションが必要なのね。 演じるハビエル&ペネロペ夫妻は、アレンがカリカチュアライズしたラテン系のカラーに愉しんで染まっているよう。 内容とは関係ないけれど、クリスティーナのデジタル一眼のブランドは目に触れないようにしつつ、マリア・エレーナのアナログ一眼のライカの赤いマークはしっかり見せて、クリスティーナを銀塩写真にハマらせるのは、アレンはデジタルカメラ嫌いなんじゃないかと思われて、そうしたカメラへのこだわりに+1点。[CS・衛星(吹替)] 7点(2012-04-04 06:59:59)

117.  ツーリスト 《ネタバレ》 昔風のロマンティック・サスペンスに感じるのは、「善き人のためのソナタ」の監督だから?(ドイツ映画は好きなのですが、他の先進国より洗練されてない気はするので) アンジーはコリーン・アトウッドによる衣装を着こなしてゴージャスだったけど、アイラインとマスカラがちょっと強烈★ ジョニーは少し中年っぽくなってきましたね!(ビリ・クリかと思った…) オチがわかんなかったのは一瞬姿を見せたピアースがルーファス・シーウェルだったので、てっきりそうかと。(期待したのに~) 主任警部がダルトンさんなのは諜報部員モノだからでしょ、「ホット・ファズ」よりイイ役でよかった♪ アメリカよりイギリスで評価が高いのは、英国俳優が2人出演してるのもありそう。 悪玉は「ランボー2」のバーコフでしたが役が陳腐だったようで、ベタニーもコメディタッチにあってないみたい。 されどヴェネチアが見られ、今の時代にこのオットリした雰囲気は貴重かもです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-04-03 07:00:01)

118.  トロン:レガシー 《ネタバレ》 「トロン」の続編はディズニー(グリッドのシンデレラ城!)らしく破綻のないSFファンタジーで、未来的なCMのジョセフ・コシンスキーのファースト・ムービー。 映像は先鋭的でもオリジナルより普通っぽいのは確かだけれど、冒頭でフリンが息子に語り聞かせる形で前作の解説を入れて、前作を見ていなくてもわかるようにしてあるのは親切。 前作の主役フリン(クルー)のジェフ・ブリッジスは、オビ=ワンとベイダーを一人二役でやっているようなもので、フリンは隠居老人、クルーは最初マスクをつけて現れるのでなおさら。 クルーはVFXで若いままの姿、完璧とはいかないものの昔の顔が見られて感慨深い。 他にも「スター・ウォーズ」のモチーフが意識的に用いられてるようで、終盤の空中戦や一度悪に転じたトロンことリンズナーの二刀流ならぬ「二円流」はダース・モールみたい。 現在はエンコム社重役におさまっているアラン(トロン)役のブルース・ボックスライトナーは今でも素敵な感じで、もうちょっと素のトロンが見たかったのだけど。 フリンとローラ(とおぼしき写真あり)の息子サムが主人公になり、グリッドで父を探す彼と行動を共にする新人間ISO(アイソー)のクオラが魅力的。 前作のヨーリよりアクティブなヒロインで、髪のカッティングや少しだけ肌がのぞく衣装の外見よりも無垢なキャラ。 オリジナルの特色は人間がプログラムになることだったのが続編はその逆をいったり、「以上」の意味で使われていたEND OF LINEがクラブの名前になってたり。 デジタル・ドメインによる新しい「グリッド」はレイヤーもありゲームは華麗、ディスクの設定やライトサイクル・監視機・ソーラー船のデザインも生きていて、「トロン」好きには好感がもてる「遺産」。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-04-02 07:00:04)

119.  トロン 82年はアナログSFXの有終の美を飾る「ブレードランナー」と、CGによるVFXの先駆けとなる「トロン」が共に誕生した年。 「トロン」はBRほどの直接の影響力はなかったけれど、あまりに個性的だったからでもあると思う。 5人の主要キャラクターが擬人化プログラムとなるのはファンタジックで、初期のCG(とアニメ)で描かれた世界は今見てもレトロな魅力に溢れる。 ユニークなデザイン、ソーラー船の優美な美しさ。 ウェンディ・カルロスの音楽もこの世界にマッチしていてクール。 フリン(クルー)、アラン(トロン)、ローラ(ヨーリ)の三角関係はグリッドの中でも続き、その結果は「レガシー」で明らかに。[映画館(字幕)] 8点(2012-04-01 07:00:16)

120.  エイリアン デビュー作「デュエリスト/決闘者」でもキューブリックの「バリー・リンドン」を意識していたCM出身のリドリー・スコットは、「エイリアン」では同じく彼の「2001年宇宙の旅」の洗練された映像を手本としたが(これは「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカスも同じで、ルーカスが2年先んじた)、スコットは彼ほど屈折してはいないし「エイリアン」のプロットはシンプルでストレートなものだけれど、特筆すべきはその感覚。 ホラーは特別好まない自分が惹かれるのもそのセンスによる部分が大きい。 スモークやライティングによる効果に加え、ブレットの顔に滴り落ちる水滴やエイリアンの口より流れる水(粘液だけではない)、リプリーの肌に光る汗、脱出艇のジェット噴射などいたる所に水が使われ、有機的な湿った空気が非現実的な世界にリアリティをもたらす。 その中に潜む異生物もまたオーガニック。 悪魔的な画風のH.R.ギーガーが原案者オバノンに送った画集「ネクロノミコン」にあった悪鬼のごときネクロノームⅣをスコットが気に入り、中に人が入れるようリデザインされたものがエイリアンの原型となり(今でもおびただしい数のソフトのジャケットを飾る)、2mのスリムな若者が入った成体は恐ろしくも美しいがわずかしか姿を見せず恐怖を煽る。 7人のクルーを演じる米英混交の俳優もスターはいないがいい役者ばかり、ランバートの場面が削られ魅力的な女性ヒーロー、リプリー(シガーニー・ウィーバー)が際立つことに。 末期のアッシュ(イアン・ホルム)は種保存のためだけに活動するエイリアンの純粋さを称え、怖いのはむしろ彼を送りこんだ企業(=人間)ではと思わせる。 美術や音楽もすばらしく、衝撃的な要素を含みながら優雅でクールな空間に魅了される、監督の「ブレードランナー」とならぶアーティスティックな作品。 「5」を作る予定もあったスコットは、シリーズの「0」にあたる「プロメテウス」を撮り今夏公開する。[映画館(字幕)] 10点(2012-03-10 07:00:11)(良:5票)

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