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プロフィール
コメント数 2290
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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161.  トランスフォーマー/リベンジ 《ネタバレ》  1作目よりちょっとだけ好き。  相変わらず、敵、味方の区別がつきづらい部分はあり。そんな中、コンボイ(オプティマス)、ハンブルビー、ツインズといったわかりやすいキャラクター登場。アイアンハイドやラチェットも登場しますが、出番は少なめ。長尺なんだから、彼らの活躍するシーンももっと見たいものです。ハンブルビーやツインズは意外にも活躍シーンあり。見所のひとつです。  ディセプティコンは前作同様個性豊か。おなじみスタースクリームにメガトロン。超大型のデバステーターや動物タイプなどバラエティに富んでいます。デセプティコンが多種多様なので、ロボット好きとしては終始楽しい。  前作ではほとんど無力に近かったアメリカ軍が、今作では善戦しているのが良い。地味ながら、こーゆー部分をしっかり描いてくれるのは嬉しい。軍隊とオートボットが連携して戦うのが、否が応にも盛り上がりますね。  前作に比べ、目的が明快になっているのもポイントが高いです。『コンボイを復活させる。』『太陽破壊阻止』『マトリックス奪取』。目的はなんでも良い。目的がわかりやすいというのが大事。わかりやすさは娯楽作品にとって重要なファクター。おかげで前作よりもより一層アクションに没頭することができました。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-07-01 14:20:17)《改行有》

162.  Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 《ネタバレ》  好きなジャンルの作品。『ヘンリーある連続殺人鬼の記録』や『羊たちの沈黙』といった、好きな作品のテイストが織り交ざったかのようなプロット。  ブルックスは頭脳明晰で仕事ができる成功者。金もあれば人望もある。良き夫であり、良き父親である。ただの殺人狂ではない、そのカリスマ性とのギャップがたまらなく良い。本人が『殺人をやめたい』と苦悩しているのも良い。『苦悩』は『同情』『共感』を得られる最も効率的な手段なんでしょう。  で、この殺人依存に多重人格をプラス。もう一人の人格のマーシャルをウィリアム・ハートが演ってくれたのが凄く良いです。ブルックスとマーシャルの意識下でのせめぎあい、手の取り合いの映像化。これによってドラマに深みを残しつつも、洗練された娯楽作品として楽しめる映画になっています。  完璧なる殺人鬼に、不確定要素としてのぞき男スミスをからめたことで緊張感がアップ。更にはデミ・ムーア演じるトレイシー刑事のドラマが何気に面白い。最低な元夫との離婚調停。トレイシーの命を狙う脱獄犯『ハングマン』ことミークス。そして周囲の人間の無理解。四面楚歌の状態で、唯一トレイシーを高く評価し、理解し、助けてあげるのが、トレイシーがおっかけている『サムプリントキラー(ブルックス)』っていうのが面白い。  これだけでもサスペンスドラマとして十分すぎる内容。そこに出てくる娘の存在とその謎が、より一層この映画を見応えのあるものにしています。その娘役にダニエル・パナベイカー。完璧でしょう。そのあどけなさ、可憐さが狂気に華を添えます。ラストが夢オチでなければ、評価は更に高いものになったと思います。[DVD(字幕)] 8点(2019-06-29 13:40:45)(良:1票) 《改行有》

163.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》  『人民解放』『人民のため』を謳いながら、その人民を虐殺し、手を切り取り、少年をさらうRUFは狂気の沙汰。大義名分を振りかざし、『暴力』『金銭欲』『性欲』という個人的な欲求を満たす行為に反吐が出る。  先にあらすじ読んで、シエラレオネという国や、その内戦の歴史について少しでも調べて鑑賞した方が良かったかもしれないです。政府は政府で民衆に平気で銃を向けていたようですから、RUFと政府の双方から標的にされた民衆はたまったものではないですね。戦争は絶対悪だけれど、弱者を標的とする『内戦』は唯一戦争の上をいく絶対悪なのでしょう。  さて、舞台は『シエラレオネ内戦』ながら、ストーリーはもっと個人的。内戦について知らなくとも、1本の映画として鑑賞可能。むしろ、ミクロな視点からマクロな世界を理解できる教科書的作品。  『ディアの奪還』『ピンク・ダイヤモンド』『紛争ダイヤモンドの取引ルートの証拠』アーチャー、ソロモン、マディーの三者それぞれが、目的のために協力しあう。冒頭の村襲撃、フリータウン襲撃、ジャーナリスト一行への襲撃、気が休まる暇がありません。更には『ディア拉致、洗脳、少年兵育成』のサイドストーリーが凄い。そして悲しいかな、それぞれのエピソードは目を覆いたくなるのに、一種のエンターテイメント性を感じてしまう。でもそれで良いのだ。これは映画なのだと自分に言い聞かせる。  印象的なシーンは数多くあれど、その中でもとりわけ終盤、ロンドンのショーウィンドウに飾られたダイヤをソロモンが見つめるシーンがこの映画の集大成。  真面目な社会派というにはエンタメ要素が強すぎる。ですが、エンターテイメント性があるからこそ、多くの人に見てもらえるという真実があります。つまり、こういうメッセージを発信するからこそ、面白さを追及した制作サイドの勇気は偉大です。  私はこの映画でシエラレオネ内戦を知り、その歴史背景に興味を持ち、深く調べてしまったので、その意味では貴重な映画だといえます。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-06-05 10:49:00)(良:1票) 《改行有》

164.  ジュリエットからの手紙 《ネタバレ》  この映画を見て『浮気は良くない』と言うのは野暮。『若さゆえの・・・』『一時の気の迷い』『よくあるラブコメ』『上手くいきすぎ』『予定調和』、全部野暮。  ソフィーがかわいい。3人の掛け合いが楽しい。50年前の手紙が見つかるなんてロマンチック。みんなハッピーエンドでめでたしめでたし。こうやって素直な気持ちで楽しむのが一番です。  ソフィーとヴィクターはダメになっちゃったけど、ヴィクターはダメな人ではありません。ちょっと自分の夢に一途になりすぎただけ。二人の破局のシーンは辛かったけど、ヴィクターは自分の夢をかなえようとしている。ヴィクターはヴィクターなりのハッピーエンドを迎えたのだと思うようにしたいです。そうすれば、この映画は全員が幸せな結末を迎えたことになります。幸せな気持ちに浸れます。  嫌な人間が一人も出てこないので、そのプロセスにおいて物足りなさを感じてしまう人もいるでしょう。  でも休日の昼下がり。のんびり観るのにこんなに良い映画はありません。  ラブコメ及びハッピーエンドの定番。万人向けの良作。  ヴィクターや『ジュリエットの秘書』であるお姉さま方。旅先で出会う『紳士ロレンツォ・バルトリーニ』のみなさまがた。そしてクレアとソフィーとチャーリーは、まるで3人の仲良し親子を見ているかのよう。この魅力的な人々と、イタリアの町並みとその夜景の美しさに、ちょっとだけ基礎点プラスです。[DVD(字幕)] 8点(2019-06-03 12:13:14)(良:1票) 《改行有》

165.  ポセイドン(2006) 《ネタバレ》  正統派パニックムービー。オリジナルは未見。だからなのかもしれないですが、素直に面白かったです。  ビッグウェーブにより豪華客船が一瞬にして転覆。CGによるビッグウェーブの映像は圧巻。CG、特殊効果、大好きな私としては「これこれ!」って気持ちになります。豪華客船転覆のパニックが、まず最初の見所でしょう。  船がさかさまになって、きらびやかな世界が一転。これぞパニック映画の醍醐味。栄華が崩れ去る瞬間ってのは、ある種のカタルシスさえもたらしてくれます。これは一部のゾンビ映画なんかにも共通する感覚です。  後半は豪華客船からの脱出。船はさかさまになっているのでまともなルートはなし。つまりここからはアドベンチャーになるわけです。パニックムービーながら、広い豪華客船からの脱出はある種のわくわく感があります。広くて高さのあるエリアでの、奥行きのある映像は美しささえ感じます。  脱出メンバーが子供も含め、老若男女全員揃っているのが良い。エレベーターや排気口のルートは、手に汗握る難所。何度も水中に閉じ込められるシーンがあり、こちらまで息苦しさを感じる臨場感。ディランがややスーパーマンすぎるきらいはあるが、それをふまえてもスリルに満ち溢れたA級エンタメパニックムービーです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-05-30 01:11:39)(良:1票) 《改行有》

166.  ダイ・ハード3 《ネタバレ》  名作との呼び声高い1作目。期待はずれの2作目。そして今作。あまり高い評価は受けていないようですが、個人的にはかなり好き。  まずプロットが好きです。オープニング。まだ曲が流れている最中なのに突然起る大爆発。最高のつかみ。核心からスタートするようなスピーディーな展開に惚れ惚れ。犯人の手がかりをつかもうと、警察署内はパニック状態。そんな中、おちょくるようにかかってくる犯人からの電話。冒頭10分足らずでこの映画は最高だと確信。  マクレーンとのゲームを要求。警察とFBIをふりまわし、頭のイカれた復讐犯を演じるテロリスト。真の目的は1400億ドル相当の金塊。真の目的が明らかになったとき、サイモングループにしびれましたね。このテロリストグループがまた一癖も二癖もあるのが良い。ラストでは仲間まで欺き、金塊をマクレーンもろとも海に沈める偽装工作。この徹底振りが最高。悪の華満開。だからこそ、マクレーンがサイモンの策略を全部見抜いちゃってサイモンを追い詰めていくのが痛快。  細かい伏線から大事な伏線まで練りこみ具合がいい塩梅。お気に入りはダンプ14台の盗難。それに、『警察なんか一人もいないじゃん。盗み放題だぜ』って、めっちゃわかりやすく教えてくれる万引き少年。このときのマクレーンの表情と音楽が超ベタで大好き。  とにかくストーリーの面白さで魅せてくれます。その一方でビル爆破、地下鉄爆発、地下の洪水など、ビジュアル面でも大迫力。  忘れてならないのが相棒ゼウス。演じるはサミュエル・L・ジャクソン。マクレーンの個性を奪わない正にベストバランスのキャスティング。バディものが大好きな私にとっては、二人の掛け合いは最高に楽しいひととき。電話ボックスの『爆発するぞー。逃げろー。』で、ゼウスがお金をめぐんでもらうシーンが笑い転げます。  サイモンと女テロリストの最期が盛り上がりませんでしたが、娯楽性の高いアクションムービーとして、私は完全にアリです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-05-07 10:05:23)(良:1票) 《改行有》

167.  ルイスと未来泥棒 《ネタバレ》  ルイスが母の姿を思い出したいという一心で、発明・研究に取り組むオープニング。このオープニングで心を鷲掴み。このシチュエーションに弱い私。ルイスのこの発明がルイスの未来へとつながり、ルイスが一番欲しかった家庭へとつながっていくわけですね。さすがハッピーエンドを作らせたら右に出る者のいないディズニーです。  幸運だけではない。研究、発明、勉強に没頭するルイス。一心不乱な姿。ひたむきな情熱。その姿を映すからこそ、ラストで幸運が感動へと昇華されるのでしょう。  未来に行ってからは、しばらくはちゃめちゃでどたばた。もちろん、この未来こそがこの映画の見所だと思います。ですが、個人的にはちょっと度が過ぎる感じが肌に合いません。  『未来を変えたらドリス(帽子ロボット)だって消滅するじゃん。』『未来を変えたはずなのに、なんでタイムマシンだけ残ってるんだよ。』とか、そんな野暮なつっこみを入れる気は毛頭ございません。  ただ一つだけ。ヘアスタイルを見るまでルイスと気付かないなんて、あんまり。特に奥さんと養父母!あんたたちはルイスを子供の頃から知っているんだからそこは気付けよ。あんたらのルイスのイメージは髪型だけかい。と、そこはつっこんでおきます。  小さい伏線も大きい伏線もラストに向けてきれいに回収していく鮮やかなプロット。自分のことばかり考えて周囲の迷惑を考えないことの怖さ。発明がもたらすのは恩恵ばかりではないという警鐘。そして失敗なくして成功はありえないという最高のメッセージ。視覚に頼り過ぎない完成度抜群のアニメーションムービー。ラストは不覚にも感動して目がうるんじゃいます。ルームメイトのグーヴに幸あれ。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2019-04-29 00:31:33)(良:1票) 《改行有》

168.  しあわせの隠れ場所 《ネタバレ》  実話。でも映画としての味付けにより、エンターテイメント性のある物語へと昇華されています。『実話』という大義名分におんぶに抱っこではなく、ちゃんと娯楽作品にしてくれているのが嬉しい。  感動を促す音楽が好き。ベタだけど良い。愉快なシーンで笑い、感動的なシーンでじーんとなる。映画としてのバランス、見せ方がじつに良い。  あまりにも出来すぎた家族。強く優しい母リーアン。冷静に温かく見守る父ショーン。美人で優しい娘コリンズ。元気で明るいS・J。コリンズが図書室でマイケルのところにやってくるシーン。S・Jとマイケルがアメフトのトレーニングをするシーン。父ショーンがマイケルの緊急連絡先を自宅にしちゃうシーン。リーアンは言わずもがな。家族の温かさ。人の善なる部分。そういったものをさりげなく感じさせてくれる演出がとても良い。  序盤はマイケルが心を開かずほとんどしゃべりません。親切にしてもらいながらちょっと失礼じゃないかと思っちゃう心の狭い私。でもそれが後になって効いてくる。相変わらず口数は少ないものの、テューイ一家と普通に会話するシーンが、日常の1コマにすぎないのに感動を呼び起こす。  派手ではない。毒気も無い。でも笑って感動して、家族で見るのにベストな映画だと思います。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-04-20 13:30:00)(良:1票) 《改行有》

169.  ファイヤーウォール 《ネタバレ》  わかりやすい。テンポ良い。手に汗握る優良サスペンス。完全な商業用エンターテイメントですが、こーゆーのが好き。ハッキングも誘拐も使い古されたネタですが、それが良い。このストーリーだったらネットとかハッキングとかよくわからなくても全然楽しめます。  ひたすらやられっぱなしだとストレスがたまります。ですが、ジャック(ハリソン・フォード)もその家族もやられっぱなしではありません。現状を打開しようと悪戦苦闘。一度は地下室からの脱出に成功したかのように見えましたが、結局失敗。でもこーゆー流れは悪くないです。  そんで敵のボス、ポール・ベタニー。素晴らしい悪役顔。男の子のひざを砕こうとしたり、ピーナッツ食わせてアレルギー引き起こさせたり、脅迫の手段が容赦ない。やはりこーゆーエンタメ色の強い映画ではなかなか子供を殺せません。実際人質家族はだれも殺されません。でも誘拐犯としての恐ろしさは演出する。それって結構難しいことだと思います。で、なかなかどうして、その辺の恐ろしさってのはよく描けていたのではないでしょうか。  犯人グループがちょっと間抜けな見張りや優しいハッカー、クールなイケメンなどバラエティに富んでいたのも良い。脇は秘書のジャネットや合併企業のゲイリーが良いスパイスを効かせています。人材配置に無駄がないと思います。  好きなシーンやネタも多い。本来は敵同士。でも共通の目的のために一時共闘。そーゆーシチュエーションが好き。主に銀行から金を取るシークエンスが最高。  いろいろと個人的嗜好に合う作品でした。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-04-11 15:24:25)(良:1票) 《改行有》

170.  ワイルド・バレット 《ネタバレ》  久しぶりな骨太バイオレンスアクション。かなり血生臭い。でも子供が中心っていう思い切ったプロット。登場人物多め。多いけど個性が強いので混乱することはなし。大人は3人くらい除いてあとは悪人と狂人と病人しかいないっていう狂った世界。冒頭の撃ち合いから凄まじく、この作品はただ事ではないぞと一気にのめりこみます。  主人公はポールウォーカー演じるジョーイ。犯罪に使われた銃を始末するのがこの人の係り。地味そうな仕事に見えるけど結構重要なポジションらしい。戦闘力高め。で、この人が預けられた1丁の拳銃を子供が持ち出した挙句発砲しちゃったのでさあ大変。1丁の拳銃と子供を捕まえるため東奔西走するストーリー。これがなかなか上手くて、銃が次々といろんな悪党の手に渡っちゃう。いつも紙一重で手に入らないんですよね。  とにかくテンポが速く、エピソードの数が異常に多い。でもその一つ一つに手抜きは一切なし。おとなりさん。病院。トイレ。厨房。自動車整備工場。警察署。ファミレス。アイスホッケー。あらゆる場所でハラハラドキドキの連続。ある意味ジェットコースタームービー。しかしなんといっても強烈なのが、小児性愛好家で殺人鬼っていう最高クラスのサイコパス夫婦。しかも本編とまったく関係ありません。あまりの異質ぶりに、別の映画が無理矢理参入してきたかのような違和感。ここだけサイコサスペンス。  いやいや、メインストーリーも負けちゃいません。トニーがサツにタレこんだサルを撃ち殺してからは怒涛の展開。その迫力。その緊張感。どれをとっても1級品。その先には凄惨な殺し合いが待ち受けます。そしてついにジョーイの秘密が明らかに。ここでめでたくハッピーエンドかと思いきや悲劇は終わりません。  いやー、ポールウォーカーはやっぱりかっこいいですね。なんか感情移入しやすくて、応援したくなります。惜しい人を亡くしたものです。アクションとしてもドラマとしても見応えのある名作。他のサイトではレビュー数結構あるのですが、ここではあまりレビューされていないのが意外です。[DVD(字幕)] 8点(2019-03-19 14:21:53)《改行有》

171.  私の中のあなた 《ネタバレ》  『感動』とか、そーゆー端的な単語では表現できないドラマ。  ばっちばちの法廷劇ではありません。裁判は、この映画の舞台装置の一つにすぎないようです。  死を受け入れた姉。姉の死を受け入れることができない家族。そんな家族のために、姉は自分との別れを家族が受け入れられるように一計を案じる。それが真相。  ただ真相を知ってビックリ、とか、そーゆーことでもありません。アナがケイトに電話するシーンで、ごくごく自然に、私達が真実に気付かされるような展開。  だからこれは、死の病に冒された姉と、その家族の、ありふれた人間ドラマなのだと思います。だから人の心を打つのだと思います。  『それは間違っている』『それは正しい』ということを論じるような映画ではないのでしょう。  姉の延命のため、妹を作った母。幼き頃から、姉のため幾度となく注射や手術を受けてきた妹。  この映画が素晴らしいのは、そんな母をただのモンスターにしなかったこと。妹をただの被害者にしなかったこと。母と妹が、心の一番深い部分で、姉を助けたいという思いを共有しているところが大事なんだと思います。  母と妹だけでなく、弟も父も、家族みんなが仲良し。そんな家族がいてくれて、テイラーとも出会えたケイトは、そんな自分の人生が凄く幸せだと満足できたからこそ、最後の決断ができたのでしょう。  ケイトにとって、病の苦しさから解放されること、そして自分のために家族が精神的な苦しさから解放されることは、最高の幸せだったのではないでしょうか。  ラストで、『私の人生のすべて』と言いながら、母にアルバムを渡すシーン。そこでケイトが話すサマースクールのバスのエピソード。『私はまた同じ席で母を見ている』は、映画史に残る感動の名台詞だと思います。  キャストは全員パーフェクトだったと思います。キャストがキャストであることを忘れてしまうほど。それぞれの思いや葛藤を静かに、でも雄弁に表現していたと思います。  そしてこの監督が作るこの映画の空気。深刻で重いテーマを扱いながらも、なぜか温かい気持ちになれるように、生きていることが嬉しいと満足感を得られるように、そうしてくれたことに、監督の優しさを感じます。[DVD(字幕)] 8点(2018-06-26 13:21:59)(良:1票) 《改行有》

172.  カーズ クロスロード 《ネタバレ》  シリーズものならではの哀愁を感じられる作品。『カーズ』にしろ『トイ・ストーリー』にしろ、ピクサーがシリーズ化するのには、なにかしらの理由や目的がありそうです。  ライトニング・マックィーンの再生物語と思わせといて、クルーズ・ラミレスという才能ある若者の成長物語。このクルーズが、女性だし、名トレーナーみたいな位置づけで登場するものだから、すっかり騙されました。確かに、浜辺でのマックィーンとクルーズのやりとりは、トレーナーと選手が完全に入れ替わっていましたね。それは、『1』でいうところの、ドクとマックィーンの関係に近い。  それでも、『1』、『2』と見ていると、マックィーンは生涯現役と信じて疑わなくなってしまう。そんなファンの心理を逆手に取った今回の結末は、それぞれの門出を祝うハッピーエンドではありながらも、やはり一抹の寂しさを感じずにはいられません。マックィーンは、これからクルーズのトレーナーという第二の人生を歩んでいくのでしょう。  それにしても、ラストで、マックィーンのボディのデザインとカラーを変えちゃったのはちょっとばかし残念でしたね。ドクに対する尊敬の念はわかるのですが、ドクはドク、マックィーンはマックィーン。選手からトレーナーへ、辿る道は同じでも、それぞれのカラーが大事だと思うから。  この作品から感じる世代交代、第2の人生。寂しさと、新しい希望を同時に感じる物語。それが最高品質の映像で紡ぎだされる贅沢。  学校で『道徳』が正式な教科となり、成績がつくらしいですが、ピクサーの映画を見せておけば、みんな心がきれいになって、いじめなんてなくなるんじゃないかな。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2018-06-21 09:15:58)《改行有》

173.  エミリー・ローズ 《ネタバレ》  怖いよー。ドアがバーンって開くより、ドアはそーっと開くほうが怖い。何かがおきそーで、何も起こらない。でもその何かおきそうな雰囲気が怖い。午前3時で止まる時計が怖い。とゆーわけで、雰囲気だけでひたすら怖いっていう、技ありホラー。いや、むしろこれこそが正統派ホラーなのでしょうか。  でもこの映画の本質は、むしろ法廷劇。  若くしてこの世を去ったエミリー・ローズ。その死因は、精神薬の服用によるものか。それともその服用を中止させたムーア神父の業務上過失致死なのか。  訴えられているのはムーア神父。弁護人は本作の主人公エリン。敏腕弁護士。対するは、やり手検事のトマス。審判、じゃなかった裁判官は、ブリュースター判事。厳格かつ公明正大。3人が3人ともプロフェッショナルなので、荒唐無稽になりがちなテーマも、大変見応えのある裁判となります。  そもそも『悪魔憑き』なんか証明できるわけありません。検察側は遠慮なく医学的証拠と証人を喚問しまくって、裁判は一方的な展開に。そこに現れたカートライト医師。有力な証言と、証拠となる『悪魔祓いを録音したテープ』を所有する人物。これで逆転裁判となるのかと思いきや、まさかの展開。  正直言うと、カートライト医師に何かが起きるのは、もう雰囲気でわかっちゃうわけですが、それをふまえても見応えのある法廷劇。内容はオカルトなのに、それを理路整然と証明しようとするのが面白い。もちろん、この作品より面白い法廷ものはいくらでもあります。ただ、これはこれで、オカルトチックなテーマならではの裁判劇を堪能することができます。  悪魔祓いには父や彼氏も同席していたのに、何故神父だけが裁かれるのか。服用の中止を求めたのはエミリー本人なのに、なぜ神父が強要したことになっているのか。ふに落ちない部分はありつつも、クライマックスの陪審員と判事の出した結論に、なんだかすっきりしちゃいました。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-05-27 03:37:49)(良:1票) 《改行有》

174.  ベガスの恋に勝つルール 《ネタバレ》  王道ラブコメ。出会って、意気投合して、いがみ合って、そんでまた仲良くなっちゃうっていう、何千回と繰り返されてきたストーリー。期待を裏切らないハッピーエンドなんで、安心して見られる心地良さがあります。サプライズ的展開を期待する類ではなく、お約束を楽しむタイプのラブコメですね。  どちらかと言えばドタバタ系。本来は苦手なジャンルなんですが、この作品は起承転結がしっかりしているし、キャストも良いので面白かったです。  後半、二人が再びお互いの良いところに目を向けはじめる過程は、見ていて心地よい。まあでもやっぱ面白いのは、二人がいがみ合っているときでしょう。お互いに出し抜こうとしたり、つまんない嫌がらせしたり、これが凄く楽しい。見ている人たちが不快にならない程度の絶妙なバランス。また、2人の明るくて憎めないキャラクター。いがみ合って反発しあっても、それを楽しく見られてしまうのは、アシュトンとキャメロン・ディアスが作り出すキャラクターと、脚本が良いのでしょう。  妻から暴力を受けているように見せかけるエピソードなど、コメディのセンスも抜群。ドタバタになり過ぎない程度のドタバタ。けんかしているのに相性が良さそうに見えてしまう不思議。  『私はいつも人を楽しませるように生きてきた。あなたにはそれをしなかったから、自分を取り戻せたの。』のセリフには不覚にも感動。B級ラブコメには違いないんだけど、ただのB級で終わらない味わいがあります。  最後に、キャメロン・ディアスは大分歳をくってきましたが、それでもこの作品のキャメロンは大変可愛く撮れていると思います。『若さ』より、『仕草』や『表情』、『声』や『台詞』で可愛く見せられるってのが素晴らしいと思います。[DVD(字幕)] 8点(2018-04-26 11:58:17)(良:2票) 《改行有》

175.  ウェス・クレイヴン’s カースド 《ネタバレ》  予想に反してかなり面白かったです。  序盤の事故のつかみは完璧。崖から転落する車。車の中から女性を助け出す。これだけでもスリリングな展開なのに、何かを察知し怯えるクリスティーナ・リッチ。雰囲気作りが大変良いですね。助かったと思いきや『何か』に車の中から引きずり出されて引き裂かれる女性。体を真っ二つにされてもはいずる様子がいささかショッキング。この辺の描写は気合が入っています。  ストーリーもなかなか面白くて、エリーとジミーが少しずつ変化していく様子が楽しい。  エリーのターンは完全ホラー。ジミーはちょっとテイストが違って、もともとが『いじめられっ子』シチュエーションだったので、ある意味スーパーマン的演出あり。後半になればなるほど、ホラー的雰囲気がなりを潜め、コメディタッチが多くなります。  『狼男のベースは誰だ?』的なミステリー・サスペンスの様相が一転、元凶がわかってからはアクションコメディのノリ。よく考えると前半とのギャップがなかなか凄いんだけど、そこまで不自然に感じないのは映画のつくりが上手いのでしょうか。  飼い犬までウルフ化するなど、隅々まで手抜きが無く、テンポが良く、緩急があって最後まで楽しめます。  個人的には今まで見た『狼男映画』の中では一番面白かったです。[DVD(字幕)] 8点(2018-04-21 14:59:33)《改行有》

176.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》  『キング・コング』という映画を今まで見たことがない私にとって、これが『キング・コング』初鑑賞。正直、巨大ゴリラに興味は無かったのですが、『髑髏島』と『恐竜』に心引かれて見ちゃいました。結果、すんげー面白かったです。  私は、映画のジャンルによって求めるものが違います。ドラマにはストーリー。アクションには爽快感。法廷劇には勧善懲悪的カタルシス。そしてSFやアドベンチャーに求めるものは、何といっても映像です。そーゆー意味では、この作品は最高にファンタスティックでエキサイティングでスリリング。コングも良いけど、恐竜が良い。そして何と言っても昆虫軍団がアツイ。暗くじめじめした場所での昆虫軍団の猛攻はマジでキテます。T-Rexから逃げたこんだ木の中にいる巨大ムカデ。大型草食恐竜の大群にまじって襲い掛かってくる小型の肉食恐竜。逃げ隠れたかと思いきや、上の茂みから顔を出す新手の小型肉食獣。こーゆー芸の細かさがたまらない。この監督さん、クリーチャー好きが何を見たいのかがちゃんとわかっていらっしゃる。こんなにオタクの心の隅々まで満たしてくれるような映像の数々をありがとう。もはやビッグネームな監督さんなのに、こんなにオタクまっしぐらな映像つめこんじゃうなんて、尊敬に値します。  この映画は、一部、万人向けではないのかもしれません。でも『気持ち悪い生き物』や『恐竜』に心躍らせちゃうような一部のマニアには絶対ウケる作品ですね。  映画として、ストーリーや細部の設定につっこみ所は多々あり。『最初の一時間が長すぎる。』『デナムが自分勝手すぎて感情移入できない。』『ドリスコル⇒ダロウ。ダロウ⇒キングコングのような恋愛感情や親愛の情が生まれるプロセスが説得力不足。』などなど。『ダロウ⇒キングコング』にいたっては、もはやストックホルム症候群の一種と言えるかもしれません。  でもそーゆーところを踏まえても、この映画は面白い。こーゆーSFパニックアドベンチャーが大好きです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-04-08 23:25:24)(良:3票) 《改行有》

177.  コントロール(2004) 《ネタバレ》  これは性善説に則ったストーリー。人格というのは良くも悪くも環境が作り出すという猛烈なアピール。もっと言うなら、人格を形成する幼少期に『どのような人物と関わったか』、これが重要なファクターになるのだと思います。執拗に幼少期の思い出をフラッシュバックさせるのはそのためでしょう。作り手の強い主張を感じます。  わたしはこの考え自体を全否定はしませんが、個人の人格が境遇のみで決められるとも思いません。同じような環境で生きていても人の性格は千差万別。  それにしても最初はレイ・リオッタ演じるリー・レイに嫌悪感しかなかったのに、最後はいつの間にか彼の人生を応援してしまっているのは何故でしょう。彼がしてきたことを考えれば、彼だけが幸せになっていいはずなんてないのに。でもいつの間にか彼の幸せを願ってしまっています。これはもう映画の見せ方が上手いという他ありません。  レイ・リオッタはサスペンスやらせると抜群の演技をしますね。もともと狂気を感じさせるオーラをまとった役者さん。それに加えてこの演技。良い人のフリをしているのかどうかわからない中盤。ここが一番ドキドキしますね。  脇を固める役者さんたちも大変良かったです。掘り出し物の1本。  ラストで死んでしまうのは仕方がありませんが、濡れ衣だけは晴れてほしかったです。[DVD(字幕)] 8点(2018-03-21 03:08:43)《改行有》

178.  ヒストリー・オブ・バイオレンス 《ネタバレ》  最初が強盗2人組。次がエド・ハリス率いるマフィア3人組。ラストがマフィアのボスで実の兄であるリッキー達4人。こーゆー構成は結構漫画チックで、かつ王道。エンターテイメント作品としての定石を踏んでいます。でもその内容は全然別物。こんなに暴力的で、かつ美しいバイオレンスアクションは、未だかつて見たことがないかもっていうレベルです。  最初のかませ犬的扱いをされる強盗2人組だって、プロローグでの圧倒的な存在感は、雑魚キャラのそれではないわけです。この2人がメインになっていたっておかしくはない。その2人が瞬殺されたとき、この映画は普通ではないと気付きます。  でもこの作品で特筆すべき点は、バイオレンスよりアクションより、むしろそのドラマ性にあるのかもしれません。夫婦愛。親子の絆。『父は昔マフィアだったらしい。かなりひどい人間だったのかもしれない。』そのことを知った妻が、なんとなく察した息子が、父親とどう接するのか。この映画での解答は、『ただひたすらうろたえる。』これが相当にリアルです。そりゃあまりにも今までの父とその正体とのギャップがありすぎて、答えなんかすぐに出せるわけがないんです。  ラストで、無邪気な娘は父にお皿とフォークを。息子はとまどいながらも料理を父のほうへ差し出す。これが血のつながり。子供達にとっては『それでも父親だ』というメッセージ。では妻はどうか。最後の妻の表情だけでは、正直私にはよくわかりません。このまま夫婦を続けるのか。それとも・・。そうか。ここだけは、見ている私達の価値観で、『君が同じ立場だったらどうするか、自分で決めろ』っていうメッセージなのかもしれないです。ほんとかなぁ。  でも私はここまでいろいろ述べたのに、見ているときは全然違うことを考えていました。『こーゆー過去があるって憧れる。かっこいい。しびれる。』と、ずれたことを思いながら、一人興奮していたのでした。  息子のエピソードもかなり良かったですね。いじめられっこに見せかけて、抑えられないサラブレッドの血。やばいっす。[DVD(字幕)] 8点(2018-03-20 02:43:22)(良:3票) 《改行有》

179.  パニック・フライト 《ネタバレ》  レイチェル・マクアダムスかわいい。おお、なんか微妙なイケメンと知り合った。なんだか2人はイイ感じに。このまま仲良くなっていったところに、ハイジャックとかのトラブル発生ってパターンかな?って思いきや、お前がテロリストかーい。とゆうノリでスタート。序盤がちょっとダラダラしていますが、テロリストと相席スタートになってからの緊張感が凄く良いです。ハラハラドキドキします。  『仕事は何?』『暗殺やら、なんたらかんたら』のくだりで、冗談だと思って聞き流していたリサの表情が、次第に緊迫したものへと変わっていくシーンが凄く好き。サスペンスでは良く見るシチュエーションかもしれませんが、この緊張感こそサスペンスの醍醐味。  リサが本に何かを書き込もうとしたり、ルージュの伝言残したり。あるいは、通話が断絶されている状態の機内電話で、電話をかけつづけるフリをしたり。なかなかどれも反撃の糸口になりそうな頭脳プレーですが、ことごとくテロリストにチャンスをつぶされる。最終的にはペンで声帯をつぶすという荒業。意外とありそーでない、このシンプルな逆襲撃がなんか新鮮。  ホテル側のターンも良いです。ホテルの女性従業員、ジェイマ・メイズ演じるシンシアが結構かわいくて、でも凄く頑張るので好印象。彼女が孤軍奮闘で、キーフー一家を非難させるシークエンスがちょっと盛り上がります。  声帯つぶされてからのテロリストが、リサにやられ放題で、ちょっと弱すぎじゃない?とは思いますね。いや、リサが突然強くなりすぎなのか。テロリスト仲間を車ではねとばしたり。家の中での攻防はホームアローンみたいです。  サスペンスとしてお手頃で良作。とても面白かったです。[DVD(字幕)] 8点(2018-03-07 12:02:40)《改行有》

180.  unknown アンノウン(2006) 《ネタバレ》  誘拐犯と人質、更には潜入捜査官までみんな記憶を失っちゃって、誰が誰だかわからないというぶっとんだストーリー。これはもうアイデア勝ち。  スタートの雰囲気や状況こそ『ソウ』に似ていますが、これは似て非なるもの。全く別ジャンルの、どちらかと言えば王道ミステリーサスペンスになるんじゃないかな。いや、これもソリッドシチュエーションなんですけどね。  途中までは、自分達が誰だかわからない。なぜここにいるのかもわからない。個々人に断片的に蘇る記憶。更にはトイレで見つかった新聞に書かれている『誘拐』の記事。とゆーことは、自分達は『人質』か『誘拐犯』のどちらかになるのか?っていう、かつてないほどスリリングなシチュエーション。『もし自分が誘拐犯のほうだったら』と、『あいつは絶対誘拐犯のほうだろう』と、それぞれが相手の印象を頼りに想像をめぐらすのが面白い。  また、最初に『誘拐犯』と『人質』の二択しかないと思わせる演出も上手です。これがラストのどんでん返しにつながっていくわけです。  『鏡の前で覆面をはずす自分』⇒『俺は誘拐犯か?』と思い愕然とする。ところが、実は潜入捜査官だったことが何気なく明かされて、見ているほうはサプライズに驚くとともに、ジム・カヴィーゼルがシロだったことにほっとするのです。  こーゆーどんでん返しは、痛快で好き。それに、この作品のプロット、アイデアを利用した展開が面白いです。『自分は真っ当な人間なんだ』とわかったときの安心感はなにものにも代えがたいのでしょう。  だから個人的にはその後のどんでん返しは不要でした。ストーリー的には面白いかもしれないし、そりゃ『ええ?』ってなるけど。『良いやつに見せかけて、実はお前がすべての黒幕なんだぜ。』って言われて、すっきり爽快だった気分が台無しです。[DVD(字幕)] 8点(2018-02-28 15:20:04)(良:1票) 《改行有》

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