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プロフィール
コメント数 118
性別 女性
年齢 41歳
自己紹介 前回アクセス(H30.11月)から2年ぶりに再びアクセス。
なかなか時間がないものの、地味〜に、たま〜に、映画は観ているのですが、、何故か映画鑑賞よりレビューを書く方が時間がかかる不思議…
簡潔に論理的にまとめる能力が欲しいです(泣)

<採点基準>
10  :生涯のベストムービー。理由は様々だが愛してる

9 ~8 :かなり大好き。純粋に面白い。好き!

7 ~6 :なかなか良い、悪くない。云わば平均!

5 ~4 :微妙、消化不良、苛々。あまり好きではない

3 ~2 :見たことをひたすら後悔、後悔、後悔

1 ~0 :滅多に出ないが出たら最後。永遠にさようなら

これからもよろしくお願いします!

令和2年10月10日

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123
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変更日付順123

1.  ノッティングヒルの恋人 《ネタバレ》 初めてこの作品を見たのは10年前で、私はまだ高校生でした。当時の私は「こんなのありえない(笑)」と嘲笑していたのを覚えています。しかし、改めて鑑賞した今日、私はこの映画が大好きになってしまいました。 王道のラブストーリーです。世界的スター女優と街の小さな本屋さん。住む世界が違う二人が出会って恋に落ち、多くのすれ違いや波乱を乗り越え、最終的には結ばれる、という王道中の王道。初見から10年が経ち、私も多少の酸いも甘いも経験をしたからでしょうか?この映画が、ただ惚れた腫れたばかりを描いた作品ではく「人生の理不尽さ」や「生きていくことの苦しさ・難しさ」なども訴えていたことに気がつきました。 登場人物は皆それぞれに悩み、悲しみ、苦しみ、人生の辛酸を舐めています。人間は歳を重ねる毎に経験値が上がります。しかし、悲しいかなそれら全てがプラスになるとは限りません。過去の決断が正しいものであったと、誰もが信じている…いいえ、信じたいもの。それが自分の夢や希望に沿った決断であればあるほど、失敗とは考えたくないものです。それでもつまづいて、過ちを犯すのが人間なのでしょう。 けれど、本作に暗い空気は漂いません。それはきっと、登場人物たちがそれぞれの経験を活かし、時と共にそれぞれの方法で未来を創り出しているからなのかもしれません。しかも、それを自分の為でなく誰かの為に出来ていることに、大きな意味があるのです。自分にとっては無駄な経験でも、それが思わぬところで誰かの役に立つこともあるのです。そうしてまた自らも成長を重ね、過去とは違う自分になれたとき、運命の女神は微笑みかけてくれるのかもしれません。 鑑賞後は主役の二人だけではなく、彼らを取り巻く人々すべての幸せを願う私がいました。脇役の人たちの幸せまで願わせるラブストーリーとは、なんて素敵なんでしょう!10年の歳月を経て、素直な心を取り戻させてくれたこの映画に、私は今後も愛を注いで行くのだと思います。 <2018年12月追記> エルビス・コステロの「She」って本当に名曲ですよね。彼の美しい声と優しいメロディーだけでも癒されますが、愛に溢れた歌詞がまた本作を思い出させてくれて、聴いてると自然と涙がこぼれてしまいました。名作に名曲あり、ですね。[DVD(字幕)] 10点(2009-10-21 22:52:18)(良:2票) 《改行有》

2.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 「贖罪」と「命の清算」という言葉が、私の脳裏に焼き付いている。この映画には、嘘がない。 この世から差別は無くならない。侮蔑は人間の真理でもある。偽善は欲望の恰好の隠れ蓑になる。誰の心の奥にもある感情であり、消すことは出来ない。人々は軋轢を生まず平穏な社会生活を送るため、それらを露見しない。 主人公のウォルトは、悪い人・物・事に対しては嫌悪感を露にして皮肉たっぷりに断罪するが、その逆に対しては素直に評価して敬意を表する。善悪の分別が付いているからこそ出来る芸当であろう。善悪の境界線が曖昧になった現代人には、見て見ぬフリをするしか逃げ道が無いのだ。 ウォルトは恐らく、妻が死んだ時点で自らの死に方を探していたのではないか。彼は戦争での行為を長い間悔い、その罪と罰を背負い続けている。彼にとって問題なのは「命令されずとも進んで殺していた」こと。それでも彼が生きてこられたのは「俺は世界で一番の女と結婚した」と豪語する妻の存在があったからこそだろう。しかし、その妻が世を去り、病魔も身を潜め、生きる意味が最早「無」に等しいと感じた彼は『死に方を探す為に生きていた』のではないかと思う。 そんな時に出会った隣人たちに当初は差別と偏見しか抱かなかったものの、次第に心が通じ合っていく。「どうにもならない身内より身近に感じる」と言う彼の表情には、なぜか悲しみの色は見えない。 深まる少年との距離や交流は、疑似の父子関係に似たものがある。”息子と上手くいかない父”による”父がいない息子”への、最期の子育てなのかもしれない。しかし、いつの世も社会の屑は存在し、人々を脅かし、牙を剥く。誰も予想しない最終手段に出たウォルトの行為は、まさにキリスト教における『自己犠牲の精神』だ。彼は最期の最期で、自らが背負い続けてきた罪と罰を命を以て清算し、神に赦されたのだ。ライターに火を灯そうとしたのは、一つの命<ウォルト>が終わると同時に、新たな命<タオ>が芽吹く瞬間でもあったのだろう。 ウォルトから譲り受けたグラン・トリノに乗るタオの表情は、切なくも優しい。一世を風靡した車の持ち主の魂と意思は、きっとこの少年に受け継がれたはずだ。この映画に出会えたことに、私は心から感謝を述べ、最大の賛辞を送りたい。[映画館(字幕)] 10点(2009-05-25 13:45:06)(良:3票) 《改行有》

3.  恋人までの距離(ディスタンス) 《ネタバレ》 今まで二度見たが、何度観ても二人の関係性は魅力的だ。 男女間でここまで幅広い会話が出来たら、きっと二人の関係に飽くことはないだろう。 幅広い会話を繰り広げるには、知性、ユーモア、思慮深さが必要なことも実感できる。 ウィーンを舞台にした車窓・風景・街並みの美しさは、 まるで自分が二人と共に旅をしているような感覚にさせてくれる。 時間の経過と共に変化が出てくる二人の関係の際立たせ方も面白い。 二人の関係を見透かしたように書かれた詩、セリーヌが好きだと言った絵、占い、 どれもハッキリとはしない「境界線の曖昧さ」が二人の関係にリンクし、 より儚く寓話的に二人の関係を強める要素になっていたと思う。 翌朝には別れてしまう歯痒さ、それでも惹かれ合い、徐々に縮まる二人の距離感は、 観ている者の胸も高鳴らせてくれる。 私が一番好きなのは、友達に電話をするフリをして互いの想いを伝え合うシーン。 あの場面はセリーヌのロマンティストさとウィットに富んだスマートさが 如実に表れている素敵な描写であり、あの手法自体もとても魅力的だ。 あのような素敵なユーモアの持ち主だからこそ、 会話にも知的さと優雅な空気を含ませる事が出来たのだろう。 観る者の想像に委ねたラストも素敵だが、 簡単には結ばれぬ二人ほど強く惹かれ合うのは、いつの時代も変わらないのだろう。[DVD(字幕)] 10点(2006-10-29 19:41:04)(良:1票) 《改行有》

4.  キューティ・ブロンド 《ネタバレ》 この映画でピンク大好きになりました(照) 主人公エルは、お世辞にも頭のいいお利口さんとはいえないが、 誰に対しても公平で優しく、何事も最後まで諦めず、 勉強も自分磨きも手を抜かない努力家である点に大変好感が持てる。 だけど女ですから、愚痴だって言うし意地悪されれば凹みます。 そんなエルを励まし、奮い立たせる脇役達の存在感もこの映画の見所。 持ち前の明るさから生まれた友人たち、厳格で厳しい教師、 最初は敵対し合うが次第に互いを認め合う良きライバル、そして縁の下の力持ちの彼。 彼らの存在が嫌味なくエルをリードし、且つ親しみやすく描かれているのが良い。 オシャレが大好きな女の子には、是非見てほしいです。 エルを見ているだけでもオシャレのポイント満載でとても楽しめます。 劇中の台詞の中でも、何気なくオシャレのセオリーを語っているので要チェック。 そして、リースのクルクル変わる表情がとってもキュート。 でも稀に濱田マリにも見えるのが残念。 夢も現実も、いくらでも変わる。 自分の人生を変えるのは、自分次第ということでしょう。 笑われても構いません。 エルは私の憧れであり、目標です。[映画館(字幕)] 10点(2005-03-17 16:27:57)(良:1票) 《改行有》

5.  シザーハンズ 何故もっと早く見なかったんだろう…これが率直な感想です。 当時の私は、ウィノナがあまり好きではありませんでした。 共演時にはデップと恋仲にもなったため、愚かな嫉妬心から鑑賞を渋っていたのです。 今では、そんな理由で観なかったアホで浅薄な自分を大変悔やんでおります。 涙が枯れるほど、泣いてしまいました。 「ラブストーリーは苦手」と食わず嫌いをしていた私に、 初めて、ラブストーリーで純粋に流れる涙の美しさを教えてくれた映画でした。 狂おしいほどに、切ないです。 一度見ただけで大好きな映画になりました。 何度も何度も繰り返し見たくてDVDを買ったのに、 思い出すと切なくて、胸が苦しくて、見れないんです。(意味ねぇ~w) ティム・バートンは、本当に少年のように純粋な心をお持ちの方なのでしょうね。 真っ直ぐで、だけど切なくて、触れたら壊れてしまいそうなガラス細工のような恋。 それを逆説的な映像美で演出するので、そのアンバランスさが何よりも心に残ります。 いつか自分に子供が出来たら、ぜひ見せたい作品です。 この役はデップだから出来た役であり、デップのための役でしょう。 そして「ウィノナ、やっぱり可愛いし演技上手いわ…」と、悔しいけど彼女も好きになってしまいました。 単なる好みや愚かな先入観で作品を見ようとしないのは、 映画を愛する人間としてあるまじき行為なのだ、という事を実感させてくれた作品です。[DVD(字幕)] 10点(2004-06-07 17:55:56)(良:1票) 《改行有》

6.  ナイトクローラー 《ネタバレ》 久々に純粋に面白いと思える作品だった。 主人公ルーを演じるために12キロの減量をし、昼夜逆転の不摂生な生活をあえて送り、独特の不健康さと狂気を身につけて本作に臨んだジェイク・ジレンホール。彼の役者としての勘の良さ、器の大きさ、その余りある才能を改めて感じさせられる作品である。 本作はサイコパスの話だと聞いてはいたが、彼は本当にサイコパス(異常者)だろうか? 確かにサイコパスかもしれない。 だが、彼が持つ一面は、誰しもが持ちうる面ではなかろうか? 事故や火事などの現場で、興奮を隠せず(いや、隠しもせずが正しいだろう)カメラを高く掲げ、センセーショナルな場面をひたすら撮り続ける。 一般人にもよく見られる行動ではなかろうか? カメラかスマホかの違いだけである。 ルーは言う。 「人が破滅する瞬間に僕は顔を出す」と。まるで死神だ。 他人の不幸を飯の種にする彼の生き方は、文字通り死神めいている。 しかしそれ以上に、現場でカメラを手にする彼は恐ろしいほど活き活きとしている。獲物を捉えた目は見開き、不敵な笑みで口元を歪ませるその様は、まさに狂気。 さながら不幸や生気を吸い取る死神である。 自らの天職(居場所)を見つけてしまった彼は、もう元には戻れない。 しかしながら、彼の持つ異常性は、果たして本当に先天的なものなのか?私は、彼の生い立ちにも異常性を呼び起こす要因があったのではないかと思えてならない。 作中で彼が家族や友人などの人間関係について言及するのは、ほんの3~4回だ。 最初は、鉄屑工場の社長に自分を売り込む時に「宝くじを当てるにもお金がないと始まらないと母は言っていた」と話す。 次に、ニーナと食事をしている時に「故郷に帰っても誰もいない」と話す。 さらに、ニーナに友達として夜の誘いをかけ、その矛盾をつかれたときに「友達は自分自身へ対する贈り物だろ?」と返す。 また「学生時代は自尊心が高すぎて妥協ができなかった」とも回顧している。 これらの発言から私は以下のように想像する。 彼は家族とは疎遠、もしくは既に家族は他界している。 恐らく彼の母親は厳格で、教育にも熱心だったと思われる。それは彼の発言には品と教養が感じ取れるからである。 彼が関わる人々(取材する住人でさえ)のほとんどは、「Fuck」や「Damn」などの汚い言葉を日常的に連呼している。 しかし彼はほとんど口にしない。 それどころか、彼は助手に対してでさえも「Please」や「Can I~?」を使い一定の尊重の念を表している。 そういった点からも、彼の教養の高さ、知性の高さが窺える。 恐らく、こういった行儀の良さがニーナや上役たちに気に入られる点でもあるのだろう。 しかし、彼は母親の期待に反して学業面では頭角を現さなかった。 故に学歴がない。基本的知能は高いだけに、それが彼にとって大きな挫折と劣等感となったのは想像に難くない。 理想と現実の乖離を認めることができなかった彼は、自尊心を高くして妥協しないでいることで、かろうじて自我を保っていたのかもしれない。 だから友達が出来ない。 知能の高さゆえ人を見下す癖のある彼は、周囲と折り合いをつけられず、友達の作り方が本当に解らなかったのだろう。 それを彼は、自身の努力不足、能力不足だと解釈してしまう。 自分の価値を高めて相手より上に立つことができれば、相手が自分を認め、崇めてくれて、友達になることができると考えたのだ。 その結果が「友達は自分自身(の努力や自己研磨)へのご褒美」という発言につながるのだろう。 彼の孤独は生活感や発言から窺えるものの、その奥に潜むのは、周囲(特に母親)に認められなかった劣等感と、彼を見下してきた周囲に対する復讐心のように感じられる。 ニーナほど年上の女性を好むのも、彼女に母親の姿を投影しているからかもしれない。 彼女に認められるために法を犯しても尽力する姿は、まるで母親に認められたい子どものよう。 反して、自分の要求に対して無条件降伏を彼女に促すのは、厳格な母親に向けたある種の復讐のようにも思える。 哀しい人間である。 これらはあくまで私の想像でしかないが、そういった視点で考えると、私はルーの非情で冷酷で下劣な品性を揶揄する気にはなれない。 本作は、ルーを通じて報道側の人間と視聴者に対する強烈なアンチテーゼなのかもしれない。 私たちは、いつだってルーになり得る。 ともすれば、いつだってルーのような人間を作り出してしまうのかもしれない。 それを肝に銘じなければならないと、私は思った。[インターネット(字幕)] 9点(2020-10-11 01:07:45)《改行有》

7.  スクリーム(1996) 《ネタバレ》 この映画の何が良いって、『映画への愛』が惜しみなく詰まっている所でしょう。 作中には過去の愛すべきホラー、サスペンス、ミステリー映画のオマージュが溢れていて、まさに「映画ファンの為に作られたホラー映画」だと思いました。 予定調和を逆手に取りつつ王道を行き、ドンデン返しも忘れない。これに好感を持ちました。 絶妙な間の取り方、緊張感、適度なエログロ描写、王道の逃走パターンなど、「抑えるべきホラー映画のポイント」はしっかりと踏襲しています。 翻って、主人公の身体能力の高さ、映画を引用したシニカルな台詞回しなど、「観客目線の疑問や不満」を型破りな手法で魅せてくれます。 ゆえに、観客はより登場人物たちへ感情移入してしまい、自分の思考回路も乱されてしまうのでしょう。巧いですねぇ。 登場人物が個性的で愛すべき存在であることも、大きな魅力の一つです。 主人公以外のキャラにスポットを当てると大抵は冗長になってしまうのですが、本作では当てたスポットが後々生かされ、且つその魅力もどんどん増してくるから不思議です。 何度観ても面白い、ホラー映画の王道作品です。しかし、型破りなホラー映画と言えます。バランス感覚に非常に優れているので、一見の価値ありです。[DVD(字幕)] 9点(2010-12-08 13:19:50)(良:1票) 《改行有》

8.  遊星からの物体X 《ネタバレ》 まさかSFモノがこんなに楽しいとは思いませんでした。 最後までラストが予測できず、食い入るようにして息を呑みながら鑑賞していました。 作品全体を通じて感じたのは、微妙で不気味な距離感から生まれるリアルさ。 20年以上も前の作品(私と同い年…)とは思えないほどの映像演出と迫力には脱帽です。 当時のCG技術や特殊効果を以っての出来栄えなのだと思うと、本当に制作陣には敬意を表したいと思います。 断片的に明らかになって行く”Thing”の正体は、未知なる部分とのバランスが常に不安定で、とてもスリリング。 誰が”Thing”に侵されているのかも判らず、いつ自分が侵されてしまうかも分からない恐怖。 仲間を信頼出来ぬ悲しさ、強まる猜疑心、掻き立てられる負の想像力、狂気、暴走。 彼らを纏う恐怖という空気は、果たして”Thing”によるものなのか、人の狂気によるものなのか。 極限に陥った時に人間が取るであろう行動は、非常に泥臭く生々しいです。 その人間臭さがしっかり描かれたからこそ、終盤に彼らが取る行動と決断に大きく衝撃を受けました。 彼らは、単なる英雄である事を望んだのではない。 ”Thing”に侵された現状を目の当たりにしたからこそ、『人間としての尊厳』を保ったまま死にゆく事が出来たのかもしれません。 そして、音楽が最高に良かったです。 ラップ音のように不気味で不快感な高音や、焦燥感を煽るような鈍い低音。 クライマックスでは高揚感を最高潮に導きつつ、幕引きはあくまで静かに終わる上品さ。 誰かと思えばモリコーネ。 大変納得致しました。 [DVD(字幕)] 9点(2009-05-26 15:17:40)《改行有》

9.  ビフォア・サンセット 《ネタバレ》 前作の終わり方から二人のその後が気になっていたが、下手な続編によって自分なりの想像が潰されるのがいやで、観るのを躊躇していた。が、実際に見てみると、前作に引けを取らず良い仕上がり。もしかしたら、前作より好きかもしれない。所々に顔を出す前作の内容を踏まえた粋なストーリー展開は、観客が前作で抱いた(或いは制作者側が意図的に抱かせた)疑問・希望・想像などをよく把握した上で本作を創り出しているのがよく分かる。 年を重ねた二人の会話は、以前にも増して魅力的になっている。酸いも甘いも経験した一味違った切り口が加わっている辺りに、二人が大人になったことを実感する。時間の重みや二人の変化を垣間見ることができる。そして、だんだんと二人の顔に昔のような表情が見え隠れし、流れる空気まで自然と変化していくのは素晴らしい。主演二人の魅力と力量がなせる技であろう。 今作も再びラストの結末は観客に委ねられた形だが、こんなにも二人が一緒になれる事を望んでしまう映画は、稀である。まだ経験不足な自分には、この映画を多く語れる自信がない。きっと年を重ねる毎に、感じ方も見方も変化する映画だと思う。10点を付けたい気持ちはあるが、私自身の今後の成長に期待を込め、今はあえて9点に留めておきたい。いつか、二人の関係や会話を真に理解ができる自分でありたい。[DVD(字幕)] 9点(2007-07-31 16:36:36)《改行有》

10.  ウェディング・シンガー 《ネタバレ》 「思いやりがいかに大切か」ということを再認識させてくれた映画です。 大切なのはお金じゃない。 本当に欲しいのは便利なモノじゃない。 どんな小さなことでも良いから「自分のことを考えてくれてる、想ってくれている」 と感じられる言葉や行動を相手がしてくれること、それが何よりも嬉しいのです。 モノがあれば便利だし、お金だってあるに超したことはない。 だけど根本にお互いが愛し合い、想い合う気持ちがなければ、 それらの価値を二人で喜び、分かち合うことは一生出来ないのだと思う。 モノはいずれ壊れ廃れる。 湯水の如くお金があっても、一瞬で消え去ることも無きにしも非ずだ。 ”目に見えるモノ”ほど”無価値”になるのも早いが、 ”目には見えないモノ”はお互いの想いが消えない限り、 ”永遠に価値があるもの”に生まれ変わるのだろう。 二人が夫婦に間違えられたシーン、キスの練習シーン、飛行機のシーンなどは、 二人の想いが本物で真剣だからこそ周囲の心を打ち、 結果的に人や状況が変わったのだと思う。 ただ、いくらショックとは言え公私混同は良くないのでマイナス1点。 最後のサンドラーの歌には、私まで胸がいっぱいになり声を詰まらせた。 ラブストーリーでこんなに幸せな気持ちになったのはいつ以来だろう。 ドリューの笑顔は最高に幸せにしてくれる![DVD(字幕)] 9点(2007-01-25 16:47:08)(良:1票) 《改行有》

11.  バック・トゥ・ザ・フューチャー 初めてこの映画を見たのは、10年くらい前だったかな? 当時の私は小学生で、ワクワクしながら食い入るように見ていたのを覚えている。 ドクの愉快で素晴らしい発明品の数々に心を打たれ、 幼い私は、自分が大人になった時にはこうした製品が出来ているに違いない!! と信じてやまなかった。 月日は流れ、未だタイムマシンも宙を浮くスケボーも市場には出回ってないが(もしかしたら、知らない所で誰かが発明してるかも?!)、 今現在でもこの映画を見ると夢や希望が持てる。 「きっと10年後・・・いや、私が生きてるうちには見てみたいなぁ☆」 もう子供という年齢ではないのにそんな風に思える映画、 これを最高のエンターテイメントと言うのでしょうね♪ 2,3も好きですが、やっぱり一番好きなのはこれです! マイケルJフォックスがパーキンソン病になったのは本当に残念でしたが、 あなたがスクリーンに出る回数が減っても、 この映画によってあなたの存在はこの先もずっとみんなの心に残ります。 素晴らしい映画を作った製作陣にも多大なる拍手!![DVD(字幕)] 9点(2005-06-28 17:35:06)《改行有》

12.  最終絶叫計画 『ハーイ!良い子のみんなー!今日はよく来てくれたね~! おや?もうこの映画が観たくてウズウズしているのかい? ハッハー!焦るなよ、ベイビー。お楽しみはこれからだZE! だが残念なお知らせがあるんだ。 実はこの映画、少しアブない描写が含まれていて、観賞年齢や対象がとても限られているんだよ。 Oh~!なんてことだ。とても残念だよ… 良い子のみんな、僕と約束だ。 この映画を観る前には、必ずパパやママに相談すること!いいNE!? そして、そこのウブなお嬢さんたち。キミたちはこの作品を見るべき人間ではない事を、よく分かっておくべきだ。 ただし!! もし普段カマトトぶってるお嬢さん(←死語)が本作を観たがっていたら… そこのボーイ、今夜はきっとイケるぜ!!(性的かつ生的な意味で)』 そんな感じの映画です。(どんなだよ) あ、ちなみに私は、ウブだった(ハズの)高校3年生の時、彼氏とのデートで観てしまいました。私は腹筋崩壊の爆笑、彼氏はブルーマンもビックリなドン引き。せっかくのデートでこんな(クソ)映画をチョイスしてしまった自分を、未だに正当化している私。父よ母よ、今日も娘は元気です。[映画館(字幕)] 8点(2010-12-07 17:53:36)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

13.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 この作品の人物たちは、いかなる職種・業務であろうと、自らの仕事に誇りを持っている。世界的デザイナーに多大なる影響力を持つミランダ、彼女に憧れ自らの身を削り仕えるエミリー、有能な片腕であると同時に彼女の駒になる事も厭わないナイジェル。彼らは自分の望んだ道を歩み、最大限の努力をし、成功というゴールに向けてひた走っている(来た)。しかし、努力するだけで成功するほど世の中は甘くない。ミランダは生涯の伴侶(愛)、エミリーは自らの身体(健康)、ナイジェルは才能の開花(独立心)。成功に向けた努力の影には、常に何らかの犠牲がある。 序盤のアンディは、慣れない仕事やミランダのトンデモ要求に奮闘しているように見える。しかしナイジェルは言う。「君は努力をしていない、愚痴を並べているだけだ」と。その『仕事自体を好きになろうとする努力』をしないで、どうして全力を注げる?どうして努力が周囲に伝わる?という、核心を衝いた台詞である。その後アンディは、周囲からも一目置かれるほどの変化を遂げる。彼女は『自分が変われば周りも変わる』を体現したのだ。 しかし、順調な仕事とは裏腹に不調なプライベート。アンディの恋人ネイトは訴える。「自分が愛する人々、自分を愛してくれる人々、大切な人や物を犠牲にし、自分自身を変えてまでする仕事が、君にとってどれほど価値があるのか?」と。それぞれ価値観は違って当然、だからアンディとネイトの考えは、どちらも間違っていない。アンディとは真逆の「ネイト的価値観を持つ層(鑑賞者)」にも共感されるよう、間口を広く取って訴える製作の姿勢には好感を覚える。 最終的にアンディが下した決断は、社会に生きる人々にとっては憧れに近い形だ。好きな仕事をし、大切な人との関係も維持する。しかも、急な去就にもかかわらず上司は部下の実力を認め、活躍に期待を込めている。何て恵まれているのか!しかし、これもまたアンディの努力によって勝ち取った結果なのでしょう。 誰もが皆、表舞台に立つために裏で様々な画策を練っている。仕事をするのが人間同士である以上「人と人との繋がり」で仕事は成り立っている。それが過言ではないことを、この映画は改めて教えてくれた気がする。年齢・立場・環境によって感想が変わっていく作品だと思うので、数年後にまた見直してみたい。[DVD(字幕)] 8点(2008-06-16 20:19:00)(良:3票) 《改行有》

14.  リック 《ネタバレ》 若かりしブラピの美しさも見物だが、内容も本当に素晴らしい。 彼は『限りある生活での命』ではなく、『限りない生活での短い命』を選ぶ。 しかし彼にとっての「限りない生活」とは私たちの「当たり前の生活」で、 彼にとっての「幸せ」が私たちにとっての「愉しみ」であることが、何とも皮肉だ。 神様、あなたはどうして稀に不公平なのですか? 彼ほど純粋で、素直で、優しい人間に、どうしてあのような試練を与えるのですか? 当たり前過ぎる日常に疑問も持たず、むしろ「もっとこうだったら…」などと より多くを求め、日々の生活や周囲の人々への感謝の気持ちも少なかった自分が、 なんて自分勝手でお気楽なのだ…と情けなくなり、 でもなんて幸せだったんだろう…と実感してしまった。 「今日は良いお天気だね。お散歩でもしようか?」 こんな些細な言葉でも、きっとリックにとっては大きな意味を持つ。 この映画を見てから、私はお散歩が大好きになった。 こんな言葉を当たり前のように口にし、風の心地良さを感じながら、 陽だまりの中をてくてくと歩くことに、とても幸せを感じる。 そしてちょっとキザかもしれないけど、キラキラした太陽の眩しさを見ると、 この映画のこともよく思い出すんですよ。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-07 11:52:15)《改行有》

15.  ファーゴ 《ネタバレ》 昔、母から「ひとつ嘘をつけばその嘘を隠すためにまた嘘をつく必要がある。 嘘の上塗りは自分も苦しめ、他人をも傷つける」と教わった。 この映画はまさに、嘘の上塗りによって訪れた悲劇の数々。 深い理由も無く、各々の私利私欲や自己防衛本能が引き起こした悪夢。 そんな人間の汚れなど知りもせず、壮大な地を覆う純真無垢な雪景色。 純粋さの象徴である自然でさえ人の手により汚される様は、 その生々しさに思わず息を止めたものの、 皮肉なことに美しさに魅せられてしまったこともまた事実だった。 淡々としたストーリーなのになぜか最後まで飽きず食い入るように観てしまうのは、 映像の見せ方の巧さと、人間の本質を突いた心理描写よる貢献が大きいと思う。 まさにコーエン兄弟ならではと言ったところか。 登場人物の誰も幸福そうに見えないのが、何ともいたたまれない気持ちにさせた。 そして、人を殺す事に何ら躊躇いの無い人間は狂気だが、 私利私欲のために動く人間の業の深さ・欲深さには恐怖と哀れみを感じざるを得なかった。 [DVD(字幕)] 8点(2007-04-11 16:24:51)(良:1票) 《改行有》

16.  コンスタンティン 先に申し上げておきますが、ワタシはキアヌ大好きなので必然的に+1点です。 よってストーリーのみの評価で言えば7点。 率直に面白かった。 やはり私の勝手な『キアヌセオリー』は間違っていなかった。 映画館で観た後にDVDを購入して既に3回くらい見てますが (つい最近久々に見直したのがその3回目)、飽きずに何も考えず見れてラクです。 主人公はスパイダーマンのように善人でもなく、バッドマンのように裕福でもない。 自己中で憎まれ口を叩くシニカルな様は、初対面では間違いなく印象最悪男。 しかし仕事は黙々とポリシーを持って遂行する。 女心をくすぐりますね、まさにギャップ萌え。 おそらくヒロインもそんな彼のギャップにやられたに違いないでしょう。 ただ終盤の展開に少々物足りなさも感じたため、その点がマイナスポイント。 しかしグロさもエロさも控えめのため、鑑賞対象の幅は広いでしょう。 「天国と地獄のエージェント」というコピーがより神秘さを増していてナイスです。 ちなみに私のキアヌセオリー。 「肥えキアヌ映画は駄作多し。痩せキアヌ映画は良作多し」です。[映画館(字幕)] 8点(2007-01-13 17:51:27)《改行有》

17.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 人は誰しも「封印したい記憶」や「やり直したい過去」がある。でも時計を元に戻すことはできない。だから後悔や挫折から学び、それを糧に成長しようと努める。 主人公の「封印された記憶」は、つまりは「やり直したい過去」であり、それらを変えていくことで様々なパターンで自分の人生を擬似経験する。 多くの疑似体験の中で彼が常に目指しているものは、「自分の幸せ」だけでなく「大切な人たちの幸せ」も同時に存在することだ。 誰だって幸せになりたい。かと言って、自分以外の人々を犠牲にしてまで幸せになりたい訳でもない。 ゆえに彼は、自身と周囲に大きく影響していると思われる過去の出来事(=封印された記憶)に手をつけ、未来を変えようとする。 そこに悪意はない。ただただ、自分と自分の愛する人々の幸せを願ってのことだった。 この観念を持っているだけでも、彼は立派である。世の中には、自分さえ良ければ他人の幸福など気にもしない人間は腐るほどいるのだから。 しかし、努力の甲斐も虚しく、最後には必ず歪みが生じてしまう。自分が幸せになれば誰かが傷つき、誰かを優先すれば自分が犠牲になる。 悲しき現実である。 ここで利いてくるのが、冒頭に出てくるカオス理論。 「蝶の羽ばたきが地球の裏側で台風を起こすこともある」という理論を本作に当てはめるのは、些か大袈裟ではある。 しかしながら「大きな影響を与える出来事の裏に、常に大きな何かがあるわけではない」ということもまた真理なのである。 彼が最後に変えた過去は、愛する彼女との出会いそのもの。シンプルだが「愛する人との決別」という自己犠牲が伴う悲しい決断だった。 人を変えるきっかけというものは、いつの時代も至ってシンプルなことなのかもしれない。結ばれない二人の皮肉な運命から、切なくも真理を再認識させられた。[DVD(字幕)] 8点(2007-01-13 17:07:49)(良:1票) 《改行有》

18.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 最初から貼られていた伏線にまったく気がつけず、 見事騙されてしまった自分自身に非常に悔しさを覚えた。 が、久々にラストの予測を良い意味で裏切られた為、とても爽快感も残った。 サスペンスが好きな自分は割と多くの作品を見ていたし、 自分が予測したオチと実際のオチが一致している事が十中八九だった。 この映画もそれまでと同様に「どこかで見たタイプ」だと決め付けた結果、 鼻にかけていた己の推理力を見事にへし折られたのだった。 『既成概念』と『思い込み』がいかに”推理における柔軟性”を妨げるかを実感し、 そして何に対しても『油断』と『過信』が己に対して過ちしかもたらさない、 という事実をこの映画によって身を以って体験した気がした。 観る者の姿勢や心持ちひとつで作品の感想も評価も180度変わってしまう。 映画と言うのは本当に不思議で素晴らしい事も改めて実感した。[DVD(字幕)] 8点(2006-10-29 20:44:16)《改行有》

19.  妹の恋人 《ネタバレ》 見終わってまず、とてもあたたかい気持ちになりました。 「人を愛する気持ち」と言うのは、誰に対しても平等で自由なんだな・・・と、つくづく実感しました。 年代的な問題もあるのかもしれないけど、傍目から見ればジューンとサムは「病人・変人」かもしれない。 だけど、二人を見ていてもさほど違和感は感じない。 二人はただ単に『ちょっと違うだけ。ちょっと特別なだけ』なんだと思う。 もしこの二人がまだ幼い子供だったら、周囲の人間もこれほど特異な目で見るだろうか? ジューンとサムが「大人」という括りに分類されるから、二人の言動・行動・表現が少しおかしく思えるだけな気がする。 二人は『大人の身体で、子供のような純粋な心』を持っているんだと思う。 だからこそ二人には一般的な大人とは違う、独特の感性・豊かな表現力・莫大な吸収力などが重なり、サム=パントマイム、ジェーン=絵という『天賦の才』が育まれてきたんだと思う。 そんな二人が惹かれ合うのはもはや決まっていたこと、運命なんだな・・・と思いました。 それとは対照的に兄貴とウェイトレス(ジュリアン・ムーア、可愛い♪)の恋の行方は大人の駆け引きや悩みを抱えてもどかしく進む。 「俺だって自分の幸せや楽しみを考えたい、だけど妹が心配」そんな兄貴の苦悩もよく分かるし、 「何よ!!せっかく恥を捨てて勇気を出して私から誘ってるのにー!!」って煮え切らない相手に苛立つウェイトレスちゃんの女心もよ~く分かります(笑)。 結局、大人になればなるほどまっすぐ相手を見て自分の気持ちに正直になることが怖くなっちゃうんですよね。 サム役のmyジョニーは本当にステキ♪何着ても似合うけど、このスタイルにはマジでイチコロ(死語)でした!! ジューンはパッツン前髪と笑顔がキュートだし、兄貴とウェイトレスも安定した存在感です。 色々な面で不安な二人だけど、見てるこちらも純粋に応援したくなる・・・そんな素敵な恋を見せてもらいました。[DVD(字幕)] 8点(2005-06-28 17:02:06)(良:1票) 《改行有》

20.  クレイジー/ビューティフル 《ネタバレ》 この映画のテーマは『シンプル・イズ・ディフィカルト』だと思う。 主人公の二人は性格は正反対、人種も階級も違うが、それでも惹かれ合い純粋に愛し合う。 互いの表現の仕方に違いはあるにせよ、『相手を大切に想う』気持ち、『ありのままの相手を受け入れようとする』努力、そして『自分の気持ちも大切にする』という根底の部分は一致している。 これは恋愛に限らず人間関係において大切な要素だと思った。 そんな二人もそれぞれの家族や将来の悩み・問題に直面する。 どれも互いにとって大切な存在だからこそ、万事順調になることを願う。 困難な現実に立ち向かうことは、誰にとっても厳しい。 それでも立ち向かえるのは、様々な葛藤や悩みの中『愛情』のみで繋がっている 互いの存在の大きさなのだろう。 ただ、彼氏に比べると彼女の問題は少々幼さも感じたため、そこが少々残念でもある。 気持ちは口にしなければ相手には伝わらないことを頭では分かっていても、 それを実際に行動に移し、素直になることはなかなか難しい。 「簡単だけど難しい。分かっていてもなかなか出来ない」と思う事柄は、 少しでもシンプルになれれば、それだけで何かが変わる可能性大なのだろう。 全体的に、主演二人の若さ溢れる楽しそうな輝きには自然と顔がほころんでしまう。 特に海辺の写真のシーンは、爽やかで甘酸っぱい自分の記憶をも呼び覚ましてくれた。 若さ故の勢いに乗るも様々な問題や葛藤に溺れ、しかしそれでも精一杯愛し合う二人の姿は、狂気<クレイジー>でもあるが耽美<ビューティフル>にも成りえるのだろう。 [映画館(字幕)] 8点(2004-11-16 21:58:59)《改行有》

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