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1. クラッシュ(2004)
《ネタバレ》 アカデミー作品賞ということでやはり期待してしまいましたが、大絶賛とはいかなくても十分期待値以上の出来だったと思います。少なくとも複数の視点から構成した似たタイプのアカデミー作品賞だった『アメリカン・ビューティー』よりは数段良かったのではないでしょうか。群像劇、全員が主人公でもあり全員が脇役でもあるようなこの手法、様々なタイプの人物を登場させることで観客はこの中の誰かには感情移入出来るかな!?と計算して考えられたこの手法、今は観る側も多様化しすぎてしまって1人の視点では足りない感じがしてしまうから、これからもこういうタイプの作品はたくさん作られる気がしますね。この『クラッシュ』も様々な人物の様々なエピソードで構成されていますが、この作品の核は2人の白人警官のエピソードでしょう。差別を自覚している白人警官は緊急時では本能的に黒人の命を救い、差別を自覚していない白人警官は疑念と不安から黒人の命を奪ってしまう、同じ車の中という場所で。残りのエピソードはこのエピソードに比べれば発想としては軽いものだと思いました。個人的にとても気に入ったのは淡々としたあの静かなエンディング、バックに流れる曲のセンスも良いです、とても雰囲気がありました、あのままあと10分は観ていられたかな(笑)と思います。[DVD(字幕)] 8点(2006-09-12 14:17:09)
2. クライモリ(2003)
《ネタバレ》 「『サランドラ』知ってるか?」みたいなセリフ(サランドラは和訳だけ?)がありますがこの映画って本当に『サランドラ』にそっくりです、サランドラもこの作品同様奇形の連中に意味もなく襲われる映画なんです。ちなみに映画としての出来はサランドラよりもこちらの方が良いと思います、ただそれでも少し物足りない感じがしたので5点にしました。個人的にはラストは“実はまだ死んでいなかった”って感じよりも“あの3人組の死体を回収している連中がいた”みたいな感じの方が良かったかと思います。[DVD(字幕)] 5点(2005-10-28 23:47:39)
3. クイルズ
ジェフリー・ラッシュのサドはどう考えてもミスキャストじゃないかな~、サドを演じるにはフェロモンとか邪悪さがもっともっと必要だろう。例えばジョン・マルコビッチとかジェレミー・アイアンズあたりをサドに起用していたらもっと強烈なサドが表現出来ていたのではないだろうか。ケイト・ウィンスレットの小間使いはかなり役に合っていたと思うし(褒めているのか?)、ホアキン・フェニックスの神父も意外に合っていたと思うしね(ホアキンって泣く役多くないか?、ここでも泣いてる・・・得意なのか?)。5点(2003-09-09 01:11:16)
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