|
1. ゴーストワールド
頭が切れるけどひねくれていて、人と違う格好にこだわるイーニド。大勢の中に埋没したくないけど同時に世の中から浮くことや疎外されることに焦燥感を抱くイーニド。難なく世の中と折り合いを付けられる親友を蔑みながらも嫉妬するイーニド。「私は人とは違う」という優越感を持ちつつも周りから浮く自分に劣等感も感じるイーニド。自分の居場所が欲しい、かといって今更世の中と折り合いを付ける術なんて知らないイーニド。そんな彼女の強烈な自意識と動揺と葛藤の先に見えるゴーストワールド。青春の幻影。認めるのは恥ずかしいけれど、イー二ドは10代の頃の私にひどく似ている。9点(2004-03-22 19:44:42)(良:2票)
2. ゴースト・ドッグ
監督の意図がどうも分からない。主人公の貫く「武士道」が実際のそれとかなりズレているのは狙いなのか、本当に勘違いしているのか、それが微妙。日本文化の精神性をきちんと正確に把握できるアメリカ人などいやしないし、語られても当惑する。この映画の印象は「アメリカのフィルターを通って適当にアレンジ解釈された武士道」という感じ。でもだからこそ映画自体から、何とも言えず微妙で、おそらく熱烈なファンの方の心をくすぐるような、ジャームッシュ流の空気を醸し出していることは確かなのだけれど。6点(2003-12-23 21:13:19)
|