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プロフィール |
コメント数 |
615 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが…… 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。 |
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1. 愛しのローズマリー
《ネタバレ》 ジャック・ブラックという俳優の魅力に気が付かされた、記念すべき一品。
元々はヒロインであるローズマリーことグウィネス・パルトロウ目当てで観賞したはずなのですが、終わってみれば主人公である彼の虜になっていた気がしますね。
それくらい衝撃的だったし、本当に良い役者さんだなと、しみじみ感じ入りました。
失礼ながら自分は「太った男優」を恰好良いと思った事が無かったもので、そんな自分の「太ってるのに、こんなに恰好良いんだ」という驚きが、劇中の「太っていても、ローズマリーはこんなに綺麗だ」という主人公の考えとに、上手くシンクロしてくれた気がしますね。
実際に観ている自分自身「外見に左右されない、内面の魅力」に気が付かされた訳だから、主人公の考えの変化にも自然に共感出来たし、そういう意味では非常に運が良かったというか、相性の良い映画だった気がします。
・主人公が受けた暗示について「以前からの知り合いは従来通りの姿で見える」という部分が分かり難い。
・ローズマリーと出会う前に色んな女性と絡む為、誰がヒロインなのかと混乱する。
・美女は次々に登場する一方で、美男子は殆ど出て来ないので女性の観客にとっては物足りなさそう。
・そもそも主人公の主観とはいえ「太ってる」「老けてる」などの特徴を「醜い」として劇中で扱ってるのは酷いんじゃない?
等々、欠点らしき部分はあるけど、それでも自分にとっては大好きな映画なんですよね。
音楽のセンスも好みだし、ファレリー兄弟の作にしては比較的上品な脚本なのも嬉しい。
ローズマリーの体重でボートが傾いている場面や、脱いだ下着が「パラシュート」サイズで驚く場面なんかも面白くて、コメディ映画としても、しっかり楽しむ事が出来ました。
そして何といっても「主人公が、火傷の女の子と再会する場面」が、本当に素晴らしい。
それまで見た目に囚われていた主人公が、彼女の真実の姿に大きなショックを受け、それでも相手を傷つけないようにと平静を装いつつ「元気かい? 美人ちゃん」と言って、優しく抱き締めてあげる。
その時の(俺は、どれだけ馬鹿な奴だったんだ)(こんな幼い子を見た目で判断して傷付けてしまうような、最低な奴だったのか)という「気付き」と「後悔」の演技とが実に見事で、ここが本作の白眉であったと思います。
それと、もう一つ。
ラストにてローズマリーに告白してみせた際の「鳩時計の真似」も、凄く素敵でしたね。
「本当に、それで後悔しない?」と不安そうに問い掛ける彼女に対し、お道化てみせるだけで、言葉では応えず、その後の優しい笑顔で「後悔なんてするはずないだろう」「だって、君を愛しているから」などといった、色んなメッセージを伝えてみせる。
凡百の台詞よりも遥かに雄弁な、その仕草と笑顔とを見せられた瞬間、この映画は傑作だと確信を抱く事が出来ました。
太っている女性が別人のように痩せた際「生まれ変わった」という表現を用いる事がありますが、本作のローズマリーは生まれ変わったりしません。
生まれ変わるのは、主人公のハルの方。
決して悪い奴じゃないんだけど、偏見に囚われてしまっていた彼が、心優しいヒロインのローズマリーと結ばれて、とびきり魅力的で恰好良い男へと、鮮やかに変身してみせる。
それが実に痛快で、皆が祝福してくれるハッピーエンドも心地良くて、観ているこっちまで幸せな気持ちになれるんだから、本当に良い映画だと思います。
「最初は勘違いから始まった恋が、真実の愛に帰結する」というラブコメの王道を、分かり易く表現してみせた、鮮やかな逸品でありました。[DVD(吹替)] 9点(2018-06-19 22:22:02)(良:2票) 《改行有》
2. イーグル・アイ
《ネタバレ》 面白かったはずなのに満足度は低めという、不思議な感覚が残った作品。
内容としては、コンピューターによる人類への反乱という「コロッサス」から連なる王道ネタを扱っているのですが「携帯電話の誘導に従って、窮地を乗り越えていく」というテイストを盛り込む事により、上手く独自色を出していましたね。
シャイア・ラブーフも、お得意の「事件に巻き込まれた若者」を好演していますし、嫌味なタイプの主人公なのに、しっかり感情移入させてくれる辺りなんかは、本当に凄かったです。
じゃあ何故「満足度は低め」なのかというと……まず、終盤のカタルシスに欠けるんです。
クライマックスに用意されているのは「主人公の自己犠牲によって、政府高官の暗殺を阻止してみせる」という展開な訳だけど、その前の段階で「息子を人質に取られた母親に対し、自分を撃てと諭す主人公」というシーンが、既に存在している。
つまり「自己犠牲展開」を二度やる形になっており「あの自分勝手な主人公が、他者の為に命を投げ出している」という衝撃も、二回目の場面では薄れてしまうんです。
おまけに「主人公は命を投げ出し自己犠牲を行ったけど、結局は助かった」というオチまで二連続になっている訳だから、これは流石にキツかったですね。
その他にも「絵を描く趣味がある」「息子の誕生日を憶えていない」などのネタが、大した伏線になっていないのも寂しいし、黒幕であるアリアを倒すのが主人公じゃなく、脇役の少佐と捜査官というのも、ちょっと乗り切れないものがありました。
最後はハッピーエンドである事自体は嬉しかったし「携帯電話の謎の声に、人々が導かれていく」パートは、本当に面白かったんですけどね。
特に「電車の中で、乗客の携帯電話が一斉に鳴り出し、主人公が指名手配されていると告げる」場面なんかは、かなりゾッとさせられるものがあって、忘れ難い。
色々と粗はあるけれど、何だかんだで内容を忘れた頃に再見したくなるような……そんな、不思議な魅力のある一品でした。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2018-01-07 19:57:50)(良:2票) 《改行有》
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