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85 |
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自己紹介 |
映画を観る楽しみ方の一つとして、主演のスター俳優・演技派俳優、渋い脇役俳優などに注目して、胸をワクワクさせながら観るという事があります。このレビューでは、極力、その出演俳優に着目して、映画への限りなき愛も含めてコメントしていきたいと思っています。 |
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1. ジャーヘッド
《ネタバレ》 かつて、テレビのニュースが伝えた湾岸戦争は、空を飛ぶミサイルを捉えても、そこにいた人々の顔は見えなかった。
この映画「ジャーヘッド」は、あの時、あの場所にいた、アメリカの海兵隊の若者の目線で見た、戦場の現実を描き出す。
原作は、アメリカでベストセラー小説となった「ジャーヘッド/アメリカ海兵隊員の告白」。
タイトルは、お湯を入れるジャーの形をした、ヘアスタイルから海兵隊員の事を指すということだ。
海兵隊に志願したアンソニー・スオフォード(ジェイク・ギレンホール)が主人公。
厳しい試練や新人いじめを乗り越えたが、配属先のサイクス三等曹長(ジェイミー・フォックス)の訓練も過酷だった。
プレッシャーに耐えかねた、仲間の死亡事故まで起きてしまう。
そして、ようやくスオフォードらの隊は、サウジアラビアへと派遣されることになる。
しかし、狙撃兵として現地入りしたものの、当面の任務は油田の警備。
若い兵士らの士気は上がっているのに、目に見える敵のいない毎日は、待つ事が仕事なのだ。
兵士同士で、恋人から人生についてまで語り合うが、スオフォードの退屈で孤独な気持ちは強くなるばかり。
気持ちははやるが、やることがなく鬱屈していく若者の姿は、戦場特有のものというより、どこか普遍的だ。
手に汗握る銃撃戦のないスオフォードの戦争は、燃え上がる油田の幻想的な光景で最高潮を迎える。
恐怖と退屈、そして絶望的に変わらない日々。
画面の中では誰もが見たことのなかった戦争の風景を、サム・メンデス監督がくっきりと浮かび上がらせている。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-06-01 11:49:13)《改行有》
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