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【製作国 : ドイツ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. パンドラム 《ネタバレ》 『いったいどういう状況なんだ?』っていう好奇心がストレスに変わっていくまで、さほど時間はかかりません。あんまり閉塞的な状況や『よーわからん』っていう状態が続くと退屈が好奇心に勝ります。作成している側はストーリーを知っているうえで作っているわけだから何も感じないでしょうが。観る側の気持ちへの想像力が足りないと思います。 もともと『世界の終末+宇宙』の組み合わせが好きではありません。総じて『抽象的』『絶望的』になりやすく、カタルシスを感じづらいからです。この映画も例外ではありません。『未来への希望』『日常の回復』こういったものが目的として明確にあれば、いっしょにハラハラできるというものです。 『どうせ地球はなくなったしなあ』『最愛の人とは別れちゃっているし、地球に置いてきちゃったし』 これが私がこの映画を見ているときの気持ち。これを諦観といいいます。こーゆー気持ちで見ていると、『大変そーだ』とは思っても、一緒にハラハラはできないんだな、これが。タイトルにもなっている『パンドラム』の秘密なんて、どーでもよくなっちゃうんだな。 まあそうは言っても、『クリーチャーから逃げる』『宇宙船を再起動させる』という、ストーリーの単純化は良かったと思います。この設定だけで楽しめます。 昨今のSFっていうのはやたら話を複雑にしたり、宗教色からめたり、設定を小難しくしがちな気がします。昔の『エイリアン』やら『遊星からの~』みたいに、SFだからこそ誰が見ても楽しめる世界観を提供してほしいものです。[ブルーレイ(字幕)] 4点(2020-05-29 15:27:23)《改行有》 2. パラサイト・バイティング 食人草 《ネタバレ》 『怖い』というより『痛い』。そして『気持ち悪い』。恐怖感より嫌悪感のほうを強く感じちゃいますね。 外では村人たちが武装して、一歩でも外に出れば射殺。水も食料も残り僅かで助けが来る保障もない。唯一の望みは遺跡から鳴り響く携帯だったわけですが・・・。いやいや。その携帯の正体がそれじゃあちょっと八方塞がりすぎるなあ。 ここまで手も足も出ない状況でひたすら消耗していく様子を見せられると、気が滅入ってしまいます。 ホラー映画に求める、ハラハラとか、ドキドキとか、たまに訪れる反撃のカタルシスとか、なんかそーゆーのが全然ないんですよね。 食人草は良かったと思います。パックリ口開けてガブっとかじゃないのが良い。なんか本当にこーゆー植物いそうですよね。寝ている間に傷口から侵入するとか、なかなかいい感じです。 舞台もいい。こじんまりした遺跡というのが好み。ただ、低予算のためか、ほとんど遺跡の外の話ってのは物足りなさを感じます。 この舞台設定と、アグレッシブな若者を揃えた割りには、ホラーに寄りすぎている感じはします。もうちょっとだけアクションアドベンチャー的要素もあれば、また評価は違ったかもしれません。 主人公がひたすら篭城を主張し、友人は脱出を主張する。保守派と革新派。結果保守派が勝利し、映画はひたすら陰鬱で地味なものへ。その割には極端に痛い描写、生々しい描写あり。うーん。微妙に私の好みからずれていて残念でした。[DVD(字幕)] 5点(2020-04-13 21:33:12)(良:1票) 《改行有》 3. HOUSE OF BLOOD ハウス・オブ・ブラッド 《ネタバレ》 B級要素がこれでもかっていうくらいぎっしりつまっている愛すべきB級映画。棒読みのセリフ。無駄が多くテンポの悪いストーリー。意味の無い会話劇。そのどれもが愛おしい。それでいて『深みのある人間ドラマ』みたいなものを頑張って盛り込もうとしたりして、健気にA級作品っぽくみせようと努力が見えちゃうのが物悲しい。 何と言っても凄いのが、1本の映画の中に、全く同じパターンを2度使うというストーリー構成。2度目はじゃあ何か違うオチになるのかと思いきや、オチまで同じとは恐れ入ります。こーゆー映画を作る人たちがいるとは世界は広いです。 グロ描写は結構力を入れていますが、なにしろ怖くないのですんなり見れます。『見てみたいホラー映画があるけれど、グロいの苦手でふみきれない。』なーんて方には、練習台にちょうどいいかもしんないです。[DVD(字幕)] 5点(2019-04-04 03:33:29)《改行有》 4. パニッシャー(2004) 《ネタバレ》 原作はアメコミ。なるほど。知らんかった。謎のロシア人。ギター男。ちょっと変だとは思ったんです。でも、もとがアメコミならそれも納得。 家族を皆殺しにされる序盤。予備知識がないので、これは凄惨な復讐ものだと思いながら鑑賞。装備を整え、いざ、粛清。と思ったら、あらら、なんだかテンポがあまりよろしくないですね。 個人的に、『復讐もの』には、『哀しさ』と『怒り』が絶対必要。ですが、フランクから『怒り』や『哀しさ』が、思っていたほどには伝わってこない。正直、もっと悲しんで欲しい。もっと、怒り狂ってほしい。で、圧倒的な負のエネルギーを爆発させて、ぐっちゃぐっちゃにしてほしかったです。だからこそ、カタルシスを感じられると思うんですよね。 アパートの変な住人達との心温まるエピソード。変なロシア人とのコメディタッチな乱闘。どれも個人的には不要です。 序盤の心温まるシーンと、復讐のギャップ。そこを期待しちゃうわけです。復讐の最中に、隣人とのほのぼのエピソードもってこられると、せっかくの熱が冷めてしまいます。変なロシア人で、笑いに転化してほしくないですね。 それだったら、自分を助けてくれた呪術師のおっちゃんに、なんか黒魔術の呪いなんか受けちゃって、暗黒パワーで復活とかにしてくれたら、もっと割り切って見れます。 まあ、いろいろ言いましたが、結局最後まで飽きずに楽しんでみちゃったので、エンターテイメントとしては及第点だと思います。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-12-03 02:19:33)《改行有》 5. ハウス・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 かなりゲームを意識しているので、アクション要素が凄く強いです。要所要所では、ホラー映画なりの緊張感もあって、個人的にはかなり面白いです。 ゾンビは大分人間っぽい。だめではないけど、期待していたゾンビじゃないです。 ただのパーティーピーポーだった若者達が、武器を持った瞬間ランボー化する。この悪ノリは嫌いじゃありません。むしろ、ガンシューティングの映画化であればこその、ぶっとんだ内容に満足です。 一人一人、見せ場(死に場)が用意されているのはgood。テンポは良いし、緩急もあるし、バランスも悪くない。 それになにより、この作品を作った人達が、本当にこの元ネタのゲームが好きなんだと伝わってきて、なんだか嬉しくなっちゃいますね。[DVD(字幕)] 7点(2017-07-20 14:13:03)(良:1票) 《改行有》 6. バイオハザードV リトリビューション 《ネタバレ》 『3』と同じ。前半はまだ良いのですが、ストーリーが進むにつれ、バイオハザードとはかけ離れた世界へゴー。 そもそもこのシリーズで、『人間 VS 人間』のドンパチやら格闘やらを期待している人ってどれくらいいるのでしょう。必然性があれば良い。スパイス程度に、ちょっとぐらいなら良い。ですが、クライマックスに向かうにつれ、人間同士の争いばかり。しかも、人間同士が戦う必然性が描かれていないため、気分は盛り下がる一方です。 3作目から続く『クローン押し』も、もういい加減ウンザリです。しかもアリスだけならまだしも、『1』『2』で凄絶な死を遂げたメンバーを安易にクローンで登場させるとは何事でしょう。なかには『復活怪人軍団』ばりに雑魚扱いされる人までいて、過去作に対する、いや、過去作品を愛する人達に対する冒涜もいいとこです。 クリーチャーも同じ。『ゾンビ』『触手』『斧男』『リッカー』、その存在がどれも軽い。歴代のクリーチャー達が、コンピューターの制御下に置かれているというシチュエーションがつまらなさに拍車をかけます。 よって、『1』『2』『4』はまだ良いとして、『3』『5』に関しては、バイオハザードのファンを間違いなく落胆させる内容と言えるでしょう。 オチもひどい。ウェスカーが『じゃあアリスの能力、元に戻してあーげる♪』なんて、小学生が考えそうな内容です。 ラストシーンの映像は、センスのかけらもありません。 まあなんだかんだ言って次も見るわけですが、『やれやれ』という心境です。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2017-07-08 14:02:52)《改行有》 7. バイオハザードIV アフターライフ 《ネタバレ》 『3』よりかは全然好きですね。 メインはアクションですが、ちょっと『謎』アリ、『ホラー』アリ。限定された施設内からの脱出劇。ちゃんと『バイオハザード』していますね。 今作はスローモーションが多め。『3D』で見るぶんにはメリットもあるのでしょうが、『2D』で見るにはスピード感を損なう原因になっているかもしれません。それに、『突然大きな音を出す』『急に背後に現れる』ってのは、ホラーでは最も古典的な手段。ですので、否定はしません。良いと思います。ですが、ずっとそれに頼るっていうのはどうかと思います。これだけの映像技術があるのです。もっと雰囲気や演出、脚本での恐怖演出にチャレンジしてくれても良いのでは、とも思います。 地下の武器庫へ危険を冒して武器を取りに行くシチュエーション、ゲームっぽくて良いですね。大好きですね。やっとたどり着いた先に武器がわんさかあるのはたまらないですね。ただ、せっかく武器を手に入れたのに、その恩恵があったかどうか、いまいちわからないのはもったいなくないですか。あれだけの銃火器を見せたのであれば、次は皆で手に入れた武器を装備するシーンがあっても良いのでは。そんでその武器を使って、ゾンビたちを蹴散らすシーンがあればテンションも上がるというものです。プロデューサーが仲間を撃ち殺した時点で、『ああ、そういう展開にはならないみたいだな』とがっくしです。そこは王道で良いのに。 また、中ボスのような斧男とのアクションは凄く良かったのですが、ラスボス『ウェスカー』との対決はかなり微妙。だってこれじゃマトリックス。しかもクレアとクリスは圧倒したのに、アリスからは瞬殺されるって、難易度設定どうなっているんですか。一番大事なクライマックスが一番手抜きな感じがして残念です。 プロローグの中島美嘉は凄く良かったです。 まとめ。 冒頭の『アリスアタック in Japan』⇒アクションエンターテイメントとして楽しい。 中盤の『プリズンブレイク』⇒バイオハザードっぽくて凄く楽しい。 ラストの『アルカディア』⇒いらん。 エピローグの『ジル・バレンタイン featuring アンブレラ社員』⇒これ見せちゃったら映画じゃなくて連続テレビドラマでしょ。 とゆーことで、文句はあるけど、楽しい映画です。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-06-29 23:46:07)(良:1票) 《改行有》 8. バイオハザードIII 《ネタバレ》 こんなのバイオハザードじゃない。 こんなのクレア・レッドフィールドじゃない。 アルバート・ウェスカーにいたっては論外。 『感染は止まりませんでした。瞬く間に全米へ、そして全世界へ広がりました。』 いやいやいや。広がっちゃだめじゃん。バイオハザードシリーズっていうのは、限定的な空間、水面下での陰謀・パニック・生還ってのが面白いのに。挙句の果てに、『川も湖もなくなりました。』ってどんな理屈。数年で砂漠化するってどーゆーこと? 仮にT-ウィルスが原因だとしても、植物がめっちゃ成長してジャングルになるなら百歩譲ってわかります。だってそーゆーウィルスだもん。だからバイオハザードのイメージっていうのは、擬音で表すと『じめじめ』だと思うんですよね。『水っぽさ』『カビ臭さ』。そーゆー得体の知れない生命力の脅威。それがこのシリーズ特有の『恐怖感』。なに、この『サラサラ』感。そんな乾いた世界じゃないんですよ。マッドマックスじゃないんだから。北斗の拳じゃないんだから。バイオハザードはバイオハザードの世界観を大切にしてください。 『1』や『2』はバイオハザードへの愛を感じます。ですが『3』はバイオハザードのネームバリューを金儲けのために利用したようにしか見えないのが凄く悲しいです。アンブレラ社とやってることが同じです。全世界のバイオハザードファンはこの作品を見たときどう思ったのでしょう。この作品自体が何かのウィルスに冒されているのではないかと疑ったのではないだろうか。 映画としてもつまらないですよね。『ゲーム』でも、『1』『2』でも、皆それぞれの『目的』『使命』のために動いています。この作品にはそれがない。しかもすでに『ゾンビありき』の世界になっています。パニックものとしての醍醐味は失われます。このストーリー、設定だと『バイオ』ではなく、『死霊のえじき』のほうが近いです。とは言え、『閉鎖性』『脱出のカタルシス』において、やはりあの映画よりも数段劣るのです。 憤り、落胆、失望、様々な思いを胸に、結局『4』を借りに行く僕。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2017-06-21 15:23:45)《改行有》 9. バイオハザードII アポカリプス 《ネタバレ》 前作に引き続き、素晴らしい。 ゾンビ、ゾンビ犬、リッカーに加え、今作では『ネメシス』登場。ゾンビサバイバルから、ホラーアクションへ。そう、これがバイオハザードなんです。 『見捨てられる隊員』『ゾンビと特殊部隊との市街戦』『狭い通路を追ってくるネメシス』きてる、きてますね。間違いなく、この映画製作に携わっている人達は、みんなバイオをプレイしていますね。それも『1』『2』『3』『コードベロニカ』あたりまで、やってんじゃないのー?バイオハザードが世界の架け橋に。何が架け橋になるかわからんもんですね。 そしてジル・バレンタイン。ついにキター。レベッカ・チェンバース、クレア・レッドフィールドと並ぶバイオシリーズの3大ヒロインの一人。更にはS.T.A.R.S、待ってましたー。テンションマックスからの、ネメシスに瞬殺。そりゃないよー。バイオが誇る精鋭部隊を何だと思ってんのー。ジル・バレンタインも、登場シーンこそかっこよかったものの、アリスがパーティーに加わってからは見せ場らしい見せ場がなくなっちゃいましたね。そこはちょっと残念。 ついでに言うと、『アリスとネメシスのタイマン』『墓の下から起き上がる死体たち』は、バイオハザードとは違うと思いまーす。その辺は全部減点。 それにしても、個人的にバイオハザード・ゲーム版のストーリーテリングの良さっていうのは、『悲劇』だと思うんですよね。数々の悲劇。それでも生きるためにプレイヤーをせっせと動かす。恐怖だけでなく、絶望だけでなく、悲しい真実も体験しながら、それでも自分の力で道を切り開いていくから、このゲームは世界中でヒットしたと思うんですよね。 つまり何が言いたいかっていうと、『アリスをかばって代わりにヘリを撃ち落としてあげるネメシス』っていうのは、このシリーズの本当の良さが理解できていないんじゃないかってことです。 まあちょっと批判的なコメントが続いちゃいましたが、私の評価は8点。 なぜかと聞かれても、『好きだから』としか答えられないです。 『好き』という気持ちは理屈じゃないのよね。『好き』だからこそケチもつけたくなるわけです。 『好き』という感情は、すべての理屈を凌駕する。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-06-14 04:09:21)(良:1票) 《改行有》 10. バイオハザード(2001) 《ネタバレ》 まず、私はこのゲームのファンです。 とは言え、『初期』の、です。『1』~『3』、そして『アウトブレイク』ぐらいまで。 この作品は、そのゲームの雰囲気が感じられる作品です。 例えば、『レッド・クイーン』の電源を落とした瞬間のシーン。施設内のロックが次々とはずれていく様子を、短いショットで見せてくれます。これ、ゲームと同じなんです。『新しい場所へ行ける。』と同時に、『新たなる恐怖の始まり』でもあるこの瞬間。目的を達成したはずなのに、皮肉にもそれが惨劇の幕開けとなる。そう、この期待をはらんだ独特の緊張感こそ、バイオハザードの面白さなんです。 『ゾンビ』に加え、『ゾンビ犬』や『リッカー』など、ファンにはおなじみのクリーチャーを出してくれたことも嬉しい。そして出しすぎなかったことはもっと嬉しい。製作者のみなさんがもし原作のファンであるならば、登場させたかったクリーチャーはもっといたはず。それをぐっとこらえてくれたので、今作では『ゾンビ』、『ゾンビ犬』、『リッカー』を存分に堪能することができました。これには感謝。そして他のクリーチャーは、きっと続編で出てくれるのでしょう。 また、主人公グループが『エージェント』だったり、『特殊部隊』だったり、極めて戦闘能力が高いので、ゾンビやクリーチャーと対等なバトルを繰り広げるのが楽しいです。 その中でも、圧倒的な強さを見せるアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)。アリスが強ければ強いほど、ホラー的緊張感が損なわれるのは事実ですが、それを補ってあまりある爽快感を感じられます。 また、普通のゾンビ映画であれば、味方の感染者を除いて、『ゾンビ』は初めから『ゾンビ』。それをこの作品では冒頭で『生前』を見せています。これは従来のゾンビ映画にはなかった新しい試みだと思うのです。ゲームで言うなら、『日記』のような演出にあたると思います。『マットの妹』にしろ、『水死体の女性研究員』にしろ、エンターテイメント色の強い本作において、悲劇のドラマをブレンドするこの演出は、大変効果的かと思われます。 結果この作品は、『アクション』『ホラー』『ドラマ』『スパイサスペンス』『ミステリー』各ジャンルのバランスが完璧にとれた傑作となっています。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-06-04 22:57:25)(良:1票) 《改行有》 11. ハリー・ポッターと秘密の部屋 《ネタバレ》 前作同様、今作でも次々繰り広げられる魔法ワールド。『空飛ぶ車』『瞬間移動』『変身薬』。魔法世界の住人達も次々登場。『屋敷しもべ』『暴れ柳』『アラゴグ』『マンドレイク』に『バジリスク』。『いたずら妖精』なんかもいましたね。 正直これだけでファンは大満足。正直終盤くらいまではずっと画面を見入るほどの面白さ。 だからラストのバジリスク戦。あれだけは何とかならなかったのかと思うくらい、結構残念な出来です。原作読んだときは、『嘆きのマートル』の種明かしに、『トムの正体』、『バジリスク退治』から『日記の消滅』まで息もつかせぬ展開だったのに、映画ではもうなんかダラダラ。演出がダメなのか、編集がダメなのか、演技がダメなのか、何が悪いのかもうよくわかりません。 『不死鳥が来てバジリスクの目を潰してくれた』→『武器が無いと思ったら、帽子の中から出てきた。』→『バジリスクにかまれた!もうだめだ!と思ったら不死鳥の涙で大丈夫だった』って、そんな次から次に何でもOKになるんだったら、50年前に何とかできたでしょーに。とか、思っちゃうんですよねー。 それに、あくまで魔法使いですから。ひたすら肉弾戦やって、剣でブスっ、はないでしょーよ。 そこは魔法と機転とアイデアで乗り切ってくださいよー。 とまあラストがぐだぐだだった点を除けば、おおむね満足度の高い本作。 何しろ好きなシリーズ、好きなジャンルの映画ですから。どんなにひどいクライマックスでも、これより低い点数はつけられません。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-03-01 03:24:27)(良:1票) 《改行有》 12. パトリオット 《ネタバレ》 独立戦争のストーリーですので、時代背景を知っていればより楽しめそうな作品ですね。 当然ラストは勝利することがわかっているわけですが、そのプロセスにおいて凄惨な内容、描写が多いのが本作の特徴でしょう。 もうひとつの特徴としては、歴史スペクタクルの体裁をとっていながら、その世界観が、かなり個人的で限定された枠内に収められていることでしょう。つまりはメル・ギブソン演じるベンジャミン・マーティン物語でもあるわけですね。 最初は『パトリオット=愛国者』というタイトルに違和感を感じたものですが、ベンジャミンの国が、=家族であり、友人であり、同じ国の人々であるとするならば、このタイトルは大変しっくりきそうです。 大義名分を掲げながら、実際のストーリーは復讐ベースになっているため、それ相応のカタルシスを得られるこの作品。 ですがそのためには犠牲が必要で、そのための生贄として本作に用意された息子のトマス、ガブリエル、ガブリエルのお嫁さんファミリーは本当にお気の毒です。それゆえ、決してハッピーエンドという結末はありえないのが、私としては苦手なところです。 まあ、少々反戦の主張を感じさせる示唆もあるのかもしれませんが、こういう作品にありがちな説教臭さや哲学的、宗教的な面というのが必要最低限に抑えられているのは本作の良いところですね。個人的にはこれくらいのほうが映画として純粋に楽しめます。 なぜなら、この内容であれば、ベンジャミンに肩入れしながら、大変主観的に物語に入り込めるからです。 本当は主観的に戦争映画を見るなんて間違っているのでしょうが、本来戦争とは大変主観的なもの。自分がメル・ギブソンになったつもりで鑑賞すると、今作はエンタメ作品としては高いクオリティを保っていることは間違いないと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-09-03 13:49:07)《改行有》 13. 8mm 《ネタバレ》 傑作に成り得たのに、傑作になることを自ら放棄したような惜しい作品。含みのあるサスペンスにしている一方で、ストーリーには何のひねりもありません。ミステリーめいたサスペンスには、必ずあるはずの『サプライズ』がこの作品には無いのです。 悪い人は最後まで悪い人だし、味方は最後まで味方だし、奥さんは最後までただの奥さんだし、依頼者は最後まで依頼者です。 ホラー的な雰囲気や、何かを予感させるようなドキドキ感は楽しいのですが、結果、そんなたいした事は起こらないっていう感じです。 ただ私は、あのハゲちゃびんが好きで、彼が出ているだけでたいていの映画は面白く感じてしまうので困ったものです。なんか応援したくなるハゲなんですよね。 ラストの決着のつけ方は、動機の面で考えれば、ちょっと強引でしたね。 確かに、もう証拠も残ってないわけだし、暴力をもって悪を成敗するという結論を非難する気はありません。ただそれをニコラス・ケイジがやるってことには違和感を感じます。すでに依頼者からは報酬をもらっているわけですし、愛する家族がいるにも関わらず命の危険を犯してまで復讐を肩代わりすることの説得力が、このストーリーからは感じられないのです。 これだとまるで、映画のため、お客さんのために無理矢理決着をつけちゃったみたいです。そこはもう少し、ストーリーや脚本に説得力をもたせてほしかったです。[DVD(字幕)] 6点(2015-07-22 15:06:34)(良:2票) 《改行有》
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