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【製作国 : ドイツ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
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1.  バリー・リンドン 《ネタバレ》 よく映画の宣伝で「感動のあまり席を立てませんでした」ってのがあるが、そうそうあるもんじゃない。私の人生では2回だけ。キートンの二本立て(『セブンチャンス』と『蒸気船』)観たとき「もっかいもっかい」と半日映画館から出られなくなったのと、あとこれ。こっちは幸い最終上映で観てたので、掃除のおばさんに追い出されたが、そうでなかったらこっちも映画館から出られなくなったに違いない。人の世の愚かしさとそれゆえの厳粛さを描いて完璧だと思った。一つ一つの画も完璧と言わざるを得ず、観終わった途端にもう一度ひたりたくなった。監督は「ナポレオン」を撮りたかったそうだが、成り上がって没落していく物語としてはもうこれが完成しているのだから、気合いが抜けてしまったのだろう。いちいちの感動シーンについて記すのは面倒なので省く。第三者の眼で語られ、視点は誰にも加担せず、誰も結論めいたことを言わない(ただ文章が出るだけ)。しかしここには地球上に一時期存在した人類という種族の典型が精密に記録された、しかもその愚かな人類はなんと美しい世界を織り成してきたことだろうか。この作品では美が愚かさと必死で拮抗している。母親や家庭教師など、脇役の顔の選択も見事だ。そして音楽。バリーの運命が大きく変わるときに流れ込んでくるヘンデル、それと対になるようなレディ・リンドンのテーマとしてのシューベルト、どちらも的確。完璧という言葉は軽々に使いたくないが、この映画の美にかけた執念には、その言葉を使って褒め称えるより仕方あるまい。[映画館(字幕)] 10点(2011-06-23 10:04:39)(良:2票)

2.  蜂蜜 《ネタバレ》 どもる少年というとタルコフスキーの『鏡』が思い出され、そのせいか後の展開でも、タルコフスキーの空気をベースに感じていたみたい(テーブルにミルクのコップが置かれていると、静かに振動しだすんじゃないか、と思ってしまったり…)。どんな文化圏でも、ああいう過度に目を凝らさずにはいられない映画が生まれているってのは嬉しいことだ。目だけでなく耳も澄まさなければならない。最後のタイトルのとこでは、読めない言語の国のでは倍速にしてしまうこともあるのだが、今回はずっと耳を澄ましながら森の音に聞き入っていた。鳥や虫の声、風が葉を揺するささやき、遠雷、そして遠くの枝のしぜんに折れる音、それらを縫って少年の息が聞こえている(たぶん)。これはこの映画のエンディングとして完璧な装置で、作品後半で湧き上がった興奮をゆっくり沈澱させてくれているような心地よさがあった。トルコの生活にうとい私は作品にちりばめられているあれこれの寓意をほとんど理解できていないだろうが(ミルクと蜂蜜はイスラム教と関係がありそう)、そんなことはどうでもよくなる。一つ一つのカットの光と影に、意味以前の陶酔が備わっている。どもる少年もただ弱者なだけではない。宿題のノートを隣の子と交換してしまうずるさも持ち、褒美のバッジを貰えば嬉しがる普通の子どもだ。父の不在の不安を、電気を点けたり消したりするいたずらでまぎらしている普通の子どもだ。その子が父の死をこれから受け入れていく前に、しばし森の自然のどもらない音の中に逃げ込んでいる、というラストと見たが(肩をかすめて飛ぶ鳥!)、そこに聖なるものが包み込むように感じられてくるのが素晴らしい。[DVD(字幕)] 8点(2012-03-03 12:29:16)

3.  バスを待ちながら 《ネタバレ》 ボリス・ヴィアンの小説「北京の秋」のアタマを思わせる出だし、またブニュエルの『皆殺しの天使』もヒントになってるようで、あちらはシュールレアリズムがごく自然に日常につながっている。通過地点であるバス停が、巣となって住処に変わっていくファンタジー。前半は、アメリカにもロシアにも頼らずに自力でバスを動かそうっていう政治的メッセージが感じられるが、しだいに純粋なファンタジー性が濃くなる。いちおう夢落ちなのだが、その夢を皆が共通に見てるってとこが大事で、生理現象としての夢と希望としての夢とが重なっている。強欲な缶詰男は夢に参加できなかったし。どうでもいいことだけど、あちら方面の映画の主人公って日本人から見るとすごくニヤケて見えるんだよな(子どもの時「怪傑ゾロ」のガイ・ウィリアムスを見てそう感じたのが最初)。文化によっていい男の基準が違うよい例だろう。[映画館(字幕)] 7点(2008-07-02 12:16:26)

4.  パラダイス・ナウ 《ネタバレ》 両論併記的な結末となるが、ぎりぎりに絞った果ての結論なので安易さは感じられない。自爆テロは結局イスラエルに殺す理由を与えてしまうだけだ、が一方。それはそうなんだけど、なら圧倒的な軍事力の差の前で何か具体的な打開策があるのか、がもう一方。どちらも相手の言い分を否定し切れない辛さが、現在パレスチナが立たされているまさにその地点の辛さなのだろう。この映画、自爆テロリストとなっていく青年の心情には同情を寄せながら、送り出していくシステムの非情さはくっきりと描いている。「君は選ばれたんだ」と口では持ち上げておきながら、殉教ビデオを撮るときはナンみたいなものを食べながら見ているいい加減さ。そして殉教ビデオはレンタルされて別途収入になっている。日本だって、さかんに特攻をあおった上官の多くは戦後軍人恩給で楽しながら天寿を全うした。大義は、いつでも若者ばかりを死なせていく。[DVD(吹替)] 7点(2008-03-13 12:24:21)

5.  春にして君を想う 《ネタバレ》 荒涼とした風景が見もの。かえってああいう風景の中での生活をリアルに見せてくれたほうが、ファンタジックになったかもしれない(と思うのは、そこで暮らしていないせいかも)。かつての村が生き生きしてた時代の場に、味わいがあった。セリフのない冒頭。犬の埋葬はラストの伏線であった。埋葬で始まり埋葬で終わる仕掛け。ジープでのホームからの脱走、ふっと消滅してから幻想が入り込んでくるのか。労働者を逮捕できない警察のエピソードは、あれは不法出稼ぎ外国人労働者かなんかなのか。死んだステラの脇を流れる砂が美しい。風土と幻想性が互いに相殺してしまっているような気がした。風土そのものの幻想性をもっと掘り起こせたのでは。[映画館(字幕)] 6点(2011-03-03 09:28:16)

6.  パリ、ジュテーム 《ネタバレ》 18もあると、短編集というより俳句集で、なんだかよくわかんないうちに、え、これだけ? で次に移ってしまうのもある。何だったんだろう、と考えてる暇はない。ということで、けこう疲れる。私は途中で休み、二度に分けて見た。記憶に残っていることを列挙すると、1移民の話が多かった、今現在の切実な問題なのだろう。2チュイルリーを描くのに、ずっと地下鉄の駅構内ですますコーエン兄弟の皮肉。3ムラカミの小説は、ああいったニュアンスで受容されているのか(ムラカミの小説だったら、男が内心で「やれやれ」と言うところ)。4パントマイムのやつで「一緒にしないでくれ」と叫ぶ同囚に笑った。5イライジャ・ウッドは「シン・シティ」といい、暗いイメージがけっこう合う。6豪華配役陣ではジーナ・ローランズの貫禄が一つ抜けている。7ラストのおまけで、全体がオムニバスからアルトマン的群像劇にも見える仕掛け。8これを複数人で見た場合、見終わってから一つずつ思い出していくゲームができると思った。最後の方まで出てこないのは、あれかあれか。[DVD(字幕)] 6点(2008-02-02 12:23:57)(良:1票)

7.  パーフェクト ストーム 《ネタバレ》 実話に基づいてって言っていながら、生き残りがいなかった船の話が描かれてる。ヘンなの。あんまり感情移入ができないから、ただデキゴトとして眺めるしかなく、でも嵐だもんだから映像も吹き降りでよく見えない。現代のエイハブたらんとして人を死に誘い込むというほどの皮肉な視点もなく、なんとなくゴクローサンという映画だった。自然災害映画ってのは、このころ竜巻とか噴火とか流行ったけど、まず面白くなかったな。人為的な事故だとビル火事でさえ面白いのに。ドラマというものは、原因に人間がいないといけないのだろうか。ところどころ、広い海における心細さを感じさせるあたりは、ちょっと良かった。[映画館(字幕)] 5点(2008-09-22 12:09:11)

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