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1. ラン・ローラ・ラン
《ネタバレ》 昔は女が囚われてて男が助けに走ったものだが、いまは逆になってしまった。どちらにしろ人が走るってのは、見ていて気持ちのいいものだ。趣向頼りの映画ってしばしば薄っぺらになってしまうものだけど、ここまで徹底すればそれが全体の味になる。上映時間80分てのもちょうどよかった。『羅生門』に始まる変奏曲形式映画。ヤクザの車を回避したかと思った3回目で正面衝突してしまうのがおかしい。3回目では男も走り、そうするとメデタシメデタシになる。もちろん2と3は死にぎわのローラが見た束の間の夢かもしれないのだが。ただこのラストは物足りない。こんなつまらん男は捨てて、ローラは別角度を向いて走り出すべきではなかったか。[映画館(字幕)] 8点(2008-11-16 12:10:09)(良:1票)
2. ラッキーナンバー7
《ネタバレ》 (カタカナ部分はとりわけネタバレ)この後味の悪さは、東野圭吾「容疑者Xの献身」の読後感を思い出させる。最盛期のアメリカ映画は出来不出来はあっても、少なくとも見終わってさっぱりした感じは残ったものだが、そういう最低のラインさえなくなってしまったのか。出だしはいいの。テンポよく次々と引っ掛かりを発生させながら引っ張っていって、これですっきり解決したら傑作だぞ、と期待してたら、ぜんぜんすっきりしない話になってしまった。クビノホネヲオラレルムカンケイノシャッキンマミレオトコハ、アンタノトウサントドコガチガウトイウンダ。映画をゲーム感覚で押していくならゲームに徹し、変な復讐の正義なんか出さなきゃいい。そりゃ無関係の者に平気で迷惑かける正義はアメリカの特技だけど。[DVD(字幕)] 6点(2007-12-20 12:20:04)
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