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1. しあわせな孤独
流石にこのままでは誰からもそっぽを向かれると判断したのか、ドグマ95の方針転換を示したと思われる新しい(?)ドグマ映画(清貧の十戒に則っていない本作を認定するに当たって、ドグマから何かアナウンスはあったんでしょうか?)。本作も手持ちオンリーの撮影ハンデはそのままですが、ドグマらしからぬ比較的落ち着いたカメラワークとしっかりとした心理描写で、登場人物達の心の機微を丹念にあぶり出していきます。これ以外には無い結末だとは思いますが、人間の持つあらゆる感情が渦巻いた後、全員が鰥寡孤独へと散ってしまう幕切れは切ない。確かに事故の刑事上・民事上の責任の部分に「?」はつきますが、映画のテーマはそこではないので、私はこれはこれで良かったと思います。という訳で、7点献上。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-14 00:11:05)
2. 白くまになりたかった子ども
動く絵本とは正にこのこと。超シンプルなラインで描かれたキャラクターと、淡い水彩で表現された背景が、デジタル技術を最大限に駆使して動く動く。特別高度な技術ではないんでしょうけど、センスが素晴らしいと思います。また、BGMも壮大な神話的楽曲とイヌイットの民族音楽っぽいものが使われ、非常に雰囲気を盛り上げてました。【山岳蘭人】さんもお書きの通り、ストーリー的には少しほろ苦く、血縁を重視する日本人の目から見ると腑に落ちない点もありますが、中々考えさせられるファンタジーです。テーマは「生みの親より育ての親」ってことなんですかねぇ…、6点献上。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-06-15 00:02:50)
3. 幸せになるためのイタリア語講座
幸せに縁遠い暮らしを送ってきた男女6人が織り成す、ほろ苦いロマンティック・コメディ(?)。これは完全に手法が物語をスポイルしてる良い例だと思う。「ドグマ」及び「幸せ」繋がりで言えば、「しあわせな孤独」みたいに登場人物の不条理な心理に迫っていく様な作品の場合は、手持ちカメラによるクローズアップの連続も効果を発揮すると思いますけど、こんなに甘い物語を荒い画質のスタンダード画面、そしてお決まりのブレまくりカメラで見せられても、物語に入って行けない。それに本作の登場人物達の「幸せ」は、周りの人間が死んでいくことによって訪れる訳です。こんなの、もっとファンタジックにコメディ色を強調して演出して欲しい。だから私は、最後まで登場人物達に対する違和感が残ってしまいました、4点献上。[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-03-13 00:33:39)
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