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1. ドッグヴィル
《ネタバレ》 ニコール・キッドマンってこんなに美人だったっけ?とまず驚いた。作品見る度に違う顔に見える。すごい女優だ。その美しい闖入者であるキッドマンに関わる村人たちが、とにかく言動がリアル。自分自身の過去の言動を嫌でも思い起こされてとても沈んだ気分になる。甘えや欲望に正直ならまだいい。もっとも正視に堪えないのは「本当はこんなことしたくないんだ」という変な言い訳。最低の行いをしながら、まだ表面的にはいい顔をしていたい、嫌われたくない、自分は悪くない、という最悪のエゴ。ラストのキッドマンが自分一人の正義のために断罪する時の最も重い罪状は、偽善ではないかと思った。[DVD(字幕)] 8点(2005-01-11 00:50:45)
2. 奇跡の海
ダンサーインザダークのヒロインには嫌悪感しか感じなかったけど、この作品のヒロインには余計なプライドが無い分、純粋さが素直に伝わった。狂気的ではあるけれども。どうもこの監督は、人間結局最後は自己満足だ、という諦観した考えを持っているように思える。で、その自己満足観をヒロインの内面の中心に据える。当然社会的には精神病棟に収容されるような扱いを受ける。社会的なものは、極論すればどうでもいいのだけど、一つ悲しいのは、本当に自分を心配してくれる人の気持ちに気づけないところ。見ている世界が違うという厳しい現実がヒロインをますます自分の世界に孤立させる悪循環。歯がゆい。手ぶれするようなカメラは、現実感を出して感情を伝えやすくするためかな、と思いますが、その割りにセリフだけは妙に芝居がかっていて、その辺りの違和感が妙に気持ち悪かった。それも狙いなのか、と疑ってしまう。やはりこの監督の頭はどこかおかしい。10点(2004-03-12 18:43:04)
3. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 こんなに見てて不快になる映画は初めてだ。この監督は、見てる人間を不愉快にさせてほくそ笑む悪趣味の持ち主としか思えない。見てる途中、ヒロインに対する強烈な不快感と怒りが湧き起こり、なぜだろうと考えてみたところ、この女が自分主演のドラマの中でのみ生きている精神病患者なのだな、と納得。だから親切な友人の行為にも、自分が理想とする筋書きと違ったら拒絶してるし。妄想癖に虚言癖、困ったら他人に頼り(男は足代わりに利用する)、ここ一番ではオロオロ泣くだけで何もせず、自業自得でどうしょうもなくなったら脳内ミュージカルに逃避。よくここまでクズみたいな人間を創作できたものだと感心した。ビョークの顔からしてすでにイラつくタイプの不細工だし。何より最大の穴は、あんな自己中のロクデナシ女に周りの人々が無償の親切をし続けるところが現実的にありえない。0点にしようかと思ったけど、カトリーヌ姐さんと鉄橋のミュージカルシーンは良かったので3点で。ラストまでずっと「何だコイツ」と引き続け、ラストで「さっさと死ね」と思った私は冷たい人間なのだろうか。3点(2004-02-15 14:38:53)(良:3票)
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