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1.  バベットの晩餐会 《ネタバレ》 静かだけどすごい映画だ。ついつい2回連続で見てしまった。 ユトランド。海と草原しか無い寂しい土地。常に灰色の雲の掛かった重たい空。そこで育つ美しい姉妹。高貴な士官との恋愛や、パリの大舞台の歌姫を夢見ることもあっただろうけど、人生を謳歌すること無くただ年老いていく。姉妹も村人も、まるで生まれた時から死ぬ準備をしてきたような敬けんな信者だ。干したヒラメと乾いたパンを、水に浸して戻して煮るだけの質素な食事。この質素な食事が、まるで彼らの味気ない人生のように見える。 そんな村人も、普通の人らしく浮気をしたり人を騙したりもしていたようだ。年老いて人生の幕引きを間近に控えて、お互いにいがみ合う。質素で敬けんな彼らの歩んだ人生は正しかったんだろうか? 野心のまますべての夢を叶え将軍にまでなったローレンスは、人生に虚しさを感じていた。かつて喝采を浴びた歌手パパンは世間から忘れられ、寂しい老後を過ごしている。フランス随一のレストランの料理長だったバベットは、革命で夫と子を失い辺境のユトランドに流れ着いた。華々しく夢を実現してきた彼らの人生の末路。自分の選んだ人生、その選択は正しかったのか? 宝くじはバベットにとって、フランスとの唯一の繋がりである。一晩の晩餐会にその全額を投じたバベット。 村人にとって生涯たった一度であろう豪華な料理が、彼らの心を開かせ、過去の罪を許しあい、輪になって神への感謝の歌を歌う。 かつて無言で村を立ち去ったローレンスは、あれからおよそ50年ののち、マーチーネに告白する。その気持ちを受け入れるマーチーネ。 ヨボヨボだったレーヴェンイェルム婦人が最後、杖も使わず背筋を伸ばし、馬車に飛び乗る。 ローレンスのスピーチ、神の恵みに条件など無い。選択したものは手に入った。拒否したものさえ与えられた。 デザートのいちじくを手掴みで頬張る村人も、丁寧にナイフで切って口にする将軍も、口に広がる味は同じ。どちらの人生も正解だ。 自分で選んだ人生なら、どんな人生にも間違いはない。 タイトルの晩餐会、-Gæstebud=Feast-は“入念に準備したごちそう”だそうな。その晩餐会にバベットは顔を出さない。 この映画のタイトルは、料理を食べることではなく、創ることを表しているんだろう。料理は目で見て味わう芸術を作ることであり、人生も芸術。 神のもとに逝くのが人生の集大成=テーブルに出されるごちそうだとしたら、この長い人生はキッチン=入念な準備と丁寧な調理なのかもしれない。 キッチンで格闘して、料理という芸術作品を作り出す姿こそが、バベットの人生そのものなんだろう。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-11-03 10:40:29)《改行有》

2.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 -Dancer in the Dark- “暗闇で踊る人”。 また-in the Dark- には“見当がつかない”“何も知らずに”“秘密に”って意味があるようで、単純にセルマの視力のことだけでなく、アメリカ社会、息子のジーン、ビルとの関係とも関連してるような感じにも思えます。 劇場予告を見て、汽車のミュージカルシーンに圧倒されて“おぉ!コレは観なくてはっ!”って思って、速攻サントラ買って聞きまくってたんだけど、当時よっぽど忙しかったのかな?結局レンタルビデオで金曜深夜に観たんだよ。思ってたのと違う方向に向かう映画で、叩くことも、称賛することも出来ず、ただ口をへの字にして寝込んだっけ。ちなみに兄は、日曜の朝に茶の間のテレビで観ていたわ… ハンディカメラで撮ったような色褪せたセピア調の映像は、ドキュメンタリーのようにリアル。ビルを殺すシーン。死刑執行のシーンは「もうやめて…」って思うくらい長く感じられて、目を背けたくなるくらい生々しい。 一方でセルマの妄想、ミュージカルシーンは色鮮やか。面白いのは妄想のセルマがどんどん美しく、女らしくなっていく。工場のミュージカルシーンでは、ほぼ普段どおりの地味なセルマのまま、メガネも掛けたまま。それがジェフとの仲が良い感じに進み、メガネを取り、髪を振り解いて踊る。憧れのノヴィとのダンスでは彼の膝に乗り、107歩では囚人を魅了して回る。 “子供の目の治療に人生のすべてを捧げる母”という彼女が自分で敷いた人生のレール。それがビルの手で狂わされ、リアルに死が迫るにつれ、彼女の中の生きたい気持ち、やりたかったこと、女としての願望が強く出てきたように思えて、こちらもまた生々しく感じた。 トリアー監督。子を思う母親の気持ちを描いた映画なんだけど、監督の意図がイマイチわからない。ビルを殺した場面のミュージカルを最後に登場しなくなるジーン。後半ジーンの気持ちには一切触れず、セルマの描写のみで進むのも意図的。 セルマの一人称表現で撮られてるからか?と思えば、セルマが知らないジェフが診療所を探し当てるシーンは入れる。 ジーンの目は治ったのか?母親の犯罪をどう飲み込んだのか?私たちは事件後のジーンについて、キャシーの行動や言動をもとに想像するしか出来ない。 時代設定がハッキリわからないけど、マッカーシズム・冷戦真っ盛りの時代。共産圏のチェコ移民で白人警官を殺したセルマに、アメリカ社会は冷たい。劇中の設定はわからないけど、キャシーはフランス系、ジェフはスウェーデン系、医師はドイツ系、看守女性はアイルランド系(?)と、セルマに味方するのはアメリカでは力の弱い移民たち。…と、デンマーク人の監督は考えたのかもしれない。 ビョーク。一般人の理解を超えた行動、独特な作風、政治的な言動が目立つアーティスト。でもメジャーで売り出した当時は“可愛らしいビジュアルの実力派シンガー”という印象で、この映画の頃が一番脂が乗っていたかもしれない。真偽はともかく監督からセクハラを受けたというのも理解できる。 プレス機、機関車、足音。聞き慣れた日常の音をキッカケにセルマの妄想世界・鮮やかなミュージカルシーンに繋がるのは素晴らしいけど、最後の音はセルマの首の骨が折れる音と、ジーンのメガネが落ちる音。 この映画の好きな部分はビョークの歌唱力や演技力で、監督の表現したかった映像や社会の生々しさは、私には合わないみたい。[ビデオ(字幕)] 4点(2022-03-06 13:31:02)《改行有》

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