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1. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 壮大な復讐。オ・デスは口数が多すぎるんです、という罪か。15年の監禁が復讐だったのではなく、解放の後に復讐が仕組まれてるの。アルバムをめくっていくときのサスペンス。口数が多すぎた罪の罰として、己れの舌を切り取る。復讐者のユ・ジテののっぺり顔が怖い。復讐の正体が映画のキモのすべてで、このねちっこさをすごいと褒め称えるか、きもちわる~いと顔をそらすか、微妙なところだが、こういう遠大な計画そのものの迫力ってのはあるわな。それが善きことであれ悪しきことであれ、真剣なことであれつまらないことであれ、途中で挫けずにやり通していたってことの凄味。けっきょくそこがこの映画の・この犯罪のキモ。[DVD(字幕)] 6点(2014-02-12 10:14:25)
2. オアシス
ソル・ギョングを強烈に印象づけた一本だった。これ本当に『ペパーミント・キャンディ』の人? と疑ったもんね。インテリの苦悩という純文学的主人公をじっとり演じたあの人が、強姦未遂の前科持ちという大衆文学の脇役的人物を、本当にそれらしく演じる。こういうのいるよ。へらへら笑ってて、洟を始終すすってて、なんか落ち着きがなくて、映画で似たのと言えばパゾリーニ映画の常連だったニネット・ダボリをちょっと思い出す。でもニネット・ダボリはおそらくインテリの苦悩は演じられない。恐るべき俳優だ。疎外されたもの同士のいたわりあい、というと、日本だともっと弱者性が前に出て、見物するには心地よい悲劇の舞台を作ってしまうのだけど、この映画はこっちを挑発してくる。この主演二人の凄味が大きい。[映画館(字幕)] 7点(2008-05-05 12:20:54)
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