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自己紹介 |
今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。 物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。 備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。
10 至高の殿堂入り 9 心に残る傑作 8 もう一度観たい佳作 7 面白い 6 そこそこ面白い 5 普通 4 それほど面白くはない 3 面白くはないが見どころがなくはない 2 全然面白くない 1 酷い駄作 0 呆れ果ててもはやネタレベル |
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1. 八月のクリスマス(1998)
《ネタバレ》 韓国の映画やドラマは表現が直接的でややもすればどぎつくオーバーな印象を持っていたが、この映画は抑制が効いていてどこか日本的。
主人公も感情の起伏の激しい韓国人っぽくはなく、柔和で優しくにこやかなタイプ。
なので、ストーリーは淡々として盛り上がりには欠けるが、後からじんわりとくる感じ。
死を迎える男を説明言葉を極力省いて静かに映像で描き、うっかりすると見逃してしまいそうなさりげないきめ細かなシーンを積み重ねている。
なんだか小津監督にテイストが似ているなと思ったら、ホ・ジノ監督は小津監督を崇拝し影響を受けたとかで、妙に納得。
ただ、本作は何の事件が起きるわけでもなく終始淡々としすぎて、特に前半は眠気を誘う。
昭和のノスタルジーを感じるような日本的要素があるからだろうか、日本でもリメイクされている作品。[ビデオ(字幕)] 6点(2014-07-15 00:04:01)(良:1票) 《改行有》
2. 母なる復讐
《ネタバレ》 良い意味でも悪い意味でも、いかにも韓国映画らしい作品。よく鬼畜のような悪人が描かれるのだが、少女をレイプして反省もしない少年たちが、どうしようもないクズで怒りを駆り立てられる。その反面、極端なステレオタイプとして描かれる傾向があり、過剰演出に感じられる。捕まって裁判まで起こされた後で、わざわざ証拠となる暴行現場の映像を送信するなんて考えられない。犯罪に慣れた人間は、少年といってももっと狡賢いものだ。鬼畜さを強調しようとしてありえないことまで付け加えている。より刺激的にインパクトを与えるために、やりすぎと思えるようなあざといところがいたるところに見られる。事実に基づいているとはいうが、フィクション部分も多い。
ただ、そうした過剰ともいえる演出が、わかりやすくダイレクトに情感に訴えかけてくる面もある。かわいい娘を蹂躙された母の怒りに共鳴し、少年たちへの復讐を応援してしまう。加害者を守り、被害者や遺族を傷つける少年法の理不尽さにも怒りを禁じえない。[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-06-12 22:48:20)《改行有》
3. 母なる証明
《ネタバレ》 ストレスと嫌悪感、不快感を覚える映画。母性の心温かくなるような慈愛に充ちた面ではなく、盲目的でエゴにまみれた凍りつくような負の面を突きつけられる。結局は自分の子供さえ良ければいいという、現在増殖中の社会的に問題を起こすモンスターの類。隠蔽のために殺された廃品回収業者や、無実の罪を着せられた障碍者が不憫でならないし、母に対して怒りと嫌悪を感じる。
どうにも引っかかるのが、トジュンが自分の重大な行為を忘れるほど知能が低いようには、その容姿や言動からは見えないこと。仮にトジュンの言動が全部計算された演技とすると、それだと辻褄の合わないところがでてくる。
ストーリーは伏線の回収等よく練られているのだけれど、幾つか不自然だったり反則気味に感じるところも。トジュンが女子高生に石を投げられた時に、明らかにそのまま立ち去っているように描いているのは、ミスリードの手段としてはずるいしスッキリしない。レベルの高い監督だというのはわかるが、作り込みすぎてご都合的だったり、技に溺れてやりすぎの感があった。ポン・ジュノ監督は「殺人の追憶」のほうが良い。[DVD(吹替)] 4点(2016-03-27 01:00:47)《改行有》
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