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プロフィール |
コメント数 |
238 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
のんきなレビュアーです。よろしくです。 |
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1. 悪い女(1998)
残念ながら18禁なものの、多くの人に観てもらいたい。今私が追っている監督、韓国の鬼才キムギドク監督の第3作目。
地方の民宿にて、売春する女。たぶんにして売り飛ばされた感じがあるが、女はその運命を受け入れている感がある。
その旅館を経営する夫婦と娘と息子。娘は女と同じ年の大学生。女を毛嫌いし、ことあるごとにキツくあたる。この民宿は女を買う男たちが来ることによって成り立っている。
私はこの民宿の娘が主役だとしか思えない。娘は丁寧にドラマの過程を踏んで変容する。
相変わらずキムギドク監督の描く人間ってのは最下層の人間なんだなと思いつつ、またしてもその心理描写の的確かつ大胆な描写にやられてしまう。そしてその人間たちは世間一般でいう幸せをつかむのではないが、魂を昇華させていく。鰐も、本作も、嘆きのピエタもそうだった。これから他の作品も観るが、キムギドク監督の映画作品全体がまるで一つの世界の中での群像劇に感じる。これはスティーブンキングのそれとは違う。テーマや人間を描く哲学としてのキムギドクを痛烈に感じるといったところか。
つまり、私は魅了されている。[DVD(字幕)] 8点(2015-07-26 23:45:46)《改行有》
2. 鰐~ワニ~
天才がこの世に誕生した映画。キムギドク監督処女作。観た人なら絶対に忘れないラストシーン。監督のこだわりの愛の形の原点を思い切り見せつけられた。
鰐と呼ばれる男。汚い川の水の中を自在に泳ぐ。橋から飛び降りた自殺者の財布などを頂戴するホームレス。ともに暮らす少年にガムを街頭売りさせ売り上げをはねる。金はギャンブルと酒に。じいさんも一緒に暮らす。機械に強く、まっとうな感覚を持つじいさん。3人の元に身投げした一人の女が。鰐は女を犯すが、女は少年やじいさんの人となりに感じるものがあったのかともに生活を。
そしてドラマは始まる。
絵・水・亀・手鎖。
キムギドク監督は、今後の作品でも続く「暴力と性愛」表現をこれでもかと詰め込み、究極のラブストーリーを紡ぎ出す。芸術的な映像をはさみながら、物語は平坦に進む。しかし、けっして画面から目を離すことはできなかった。荒削り、それもまたとんでもないまでの魅力に。映画を観る喜びを私に与えてくれた。
鰐は謝ることを覚えた。女は本当の意味での愛と決別を。
少年はこの後いったいどうなるのか。[DVD(字幕)] 8点(2015-07-26 23:43:53)《改行有》
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