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プロフィール
コメント数 1698
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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【製作国 : 韓国 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234
投稿日付順1234
変更日付順1234

1.  ラスト・プレゼント 《ネタバレ》 売れないコメディアンと不治の病に侵された妻。 甲斐性なしの夫のために、陰で奔走する妻がいじらしい。 不器用でうまく愛情表現できず、憎まれ口を叩く二人。 ベタベタの話だが、すれ違いながらも互いを一番に思いやる気持ちに打たれる。 素直に観れば泣ける映画で、涙腺のゆるい人なら号泣必至。 ユーモアもあって、ほのぼのするところもあるので、暗く重苦しくはならない。 悪に徹しきれない2人組の詐欺師が、人助けするハメになるのが可笑しい。 細かい部分でのリアリティはなく、ドラマティックにするために予定調和的。 そこに引っかかるなら、話に入り込めないだろう。 この映画はリアリティをあえて無視している。 そこは確信犯で、だから病名さえも明らかにしないし、病院の手順や常識からも外れている。 それは、もっともらしく誤魔化そうとしてもかえってボロが出るからと開き直っているようにも見える。 だから、おとぎ話のように、あくまで「物語」として味わうのがいい。 例えば、演芸場には、笑うために行く客と、笑わせるものなら笑わせてみて、という客がいる。 この映画は、そういう意味では、泣きにいく人のための映画だ。[ビデオ(字幕)] 10点(2012-12-16 23:52:14)《改行有》

2.  永遠の片想い 《ネタバレ》 よくあるお涙頂戴ラブストーリーだと思っていたら、意外な展開もあって最後はちゃんと感動もできた。男一人に女二人の三角関係で話は進むが、女二人(ソン・イェジンとイ・ウンジュ)がどちらも魅力的。ヒロインと引き立て役が実は逆だったのは面白かったが、イ・ウンジュに病気の影がまったく見えなかったことはちょっと都合が良すぎるか。それでも、写真の送り主の正体を謎にしながら、切ないラブストーリーに仕上がっていた。 そのイ・ウンジュが実生活で自殺していたことを鑑賞後に知ってビックリ。あのキュートで溌剌とした笑顔を思うと、つくづく惜しい。[DVD(吹替)] 8点(2016-10-06 21:19:40)《改行有》

3.  シルミド/SILMIDO 《ネタバレ》 犯罪者を集めて特殊部隊に鍛えあげ、金日成暗殺計画を企てる。ところが、犯罪者集団ゆえの跳ね返り者もいて、強姦事件を起こすあたりが生々しい。 684部隊の実話は知らなかったが、そこから結構フィクションの部分もある模様。北と南の戦いは韓国映画の素材としては臨場感、リアリティがあるのでよく使われる。韓国映画によくあるあざとい演出はあるが、なんだかんだで迫力に飲み込まれて最後まで見てしまう面白さがある。[DVD(字幕)] 8点(2016-08-03 01:52:33)《改行有》

4.  おばあちゃんの家 《ネタバレ》 都会育ちでわがままで生意気なガキをぶん殴りたくなる。でも、口のきけない田舎のおばあちゃんは優しくガキの言うことを聞いてやる。貧乏なおばあちゃんがあくまで孫を優先する思いには泣ける。さすがのクソガキも、そんなおばあちゃんの優しさに最後はほだされて。 二人の心のふれあいに感動。サンウが渡した絵葉書のラストも良い。[DVD(吹替)] 8点(2016-08-01 19:17:06)《改行有》

5.  トガニ 幼き瞳の告発 《ネタバレ》 韓国の聴覚障害者学校で実際に起きた事件が基になった作品。 事件発覚後も加害者は処罰を受けず、教壇に立ち続けていたというのが恐ろしい。 この映画が上映されて加害者への批判が高まり、「トガニ法」と呼ばれる法改正まで行なわれるほどの影響があった。 実話ではない部分も加えられてベタであざとい展開が少し気になるが、子役の演技がとにかくすばらしい。 加害者がこれ以上ないほど卑劣に描かれていることもあって、加害者への憎悪が掻きたてられる。 結局、弱者の味方になるべき検事も加害者に抱きこまれて、証拠を握りつぶされるあたりはフラストレーションも絶頂に。 揃いも揃って吐き気を催すほどのクズばかりで、極めて悲惨な内容だが、ラストでわずかな光が感じられるのが救い。 「私たちの闘いは世の中を変えるためではなく、世の中に変えられないためにある」 子供達を支え続けるユジンの手紙が、無力感に打ちひしがれていた主人公の癒しとなっている。[DVD(吹替)] 8点(2013-05-14 01:44:34)(良:1票) 《改行有》

6.  猟奇的な彼女 冴えない男が気の強い女に振り回されるだけかと思いきや、だんだんステキなカップルに見えてくる。 スカーレット・オハラのワガママ自己中は嫌悪感を催すけど、彼女のは愛しく思えてしまう。 その辺りの匙加減がよかったし、なにより脚本が伏線をうまく張りながらよくできていた。[ビデオ(吹替)] 8点(2013-01-18 23:24:48)《改行有》

7.  オールド・ボーイ(2003) 《ネタバレ》 誰が何の目的で15年間も監禁したのか、謎を追究する主人公に自然と思いを重ねてしまい、最後まで引っ張られる。 その謎を解くキーはなぜ解放したかにあったというのが、意表をつく展開で良かった。 日本の漫画が原作だけに、劇画的な部分もあちこちに感じられる。 15年間の監禁生活で体を鍛えイメージトレーニングを重ね、大勢の敵を金槌で倒せる格闘の達人になるなんて、いかにも漫画チック。 少年の頃に持つような空手の通信講座で達人になる空想を、そのまま映像化したかのよう。 リアリティはまったくないけど、これはこれで楽しい。 ただ、犯行動機と手段が近親相姦も関わってあまりに衝撃的でシリアスなもの。 なので、時折り混ざっていたギャグタッチの描写とのギャップに違和感はあった。 そういうのもないと重くなりすぎるのかもしれないが。 アラを探せば、主人公が解放後に一番気になるはずの娘の消息を追わなかったのはおかしい。 また、万能薬的なアイテムともいえる催眠術を使っているのも引っかかる。 ただ、そうしたことをさほど気にならなくさせるだけの勢いがこの映画にはある。 ウジンの犯行動機は理不尽な逆恨みに近く、これほど苛酷な復讐はありえないと思われるかも。 でも、イカレた人間の逆恨みのターゲットになる怖さは今の社会なら常に潜在しているので、絵空事とまでは思えない。 タブーを恐れないアンダーグラウンドの臭いがして面白い映画だった。[DVD(吹替)] 8点(2013-01-17 21:55:48)(良:1票) 《改行有》

8.  復讐者に憐れみを 《ネタバレ》 腎臓売買で騙されたリュウと、娘を失ったドンジンの復讐劇が交錯するストーリー。 暴力と血にまみれた救いのない映画なんだけど、なんだか切ない。 どちらも殺したくなる動機は十分に共感できる。 悪意はないのに事がどんどん悪い方向に転がって、こんなはずではなかったという嘆きが聞こえてきそう。 ドンジンはリュウに共感を覚えながらも、どうしても許せず報復せずにはいられなかったことが悲劇を招いた。 ヨンミ(ペ・ドゥナ)がリュウに警告した実態のない組織の報復が、ラストで腎臓売買の組織にすり替わって実行されたのがシニカルで面白い。 ヨンミのナレーション通りに組織が実在していたともとれるが、あの連中はどうみても革命家には見えない。 ヨンミの台詞の回想は、ドンジンが相手をヨンミの属する組織と思い込んだにすぎないのではないか。 つまりは、勘違いやすれ違いが生んだ悲劇の連鎖がラストまで続いたとも言える。 ペ・ドゥナは独特の存在感があって魅力的。 ベッドシーンも大胆で思い切りがいい。[DVD(吹替)] 8点(2013-01-11 19:53:42)(良:1票) 《改行有》

9.  サスペクト 哀しき容疑者 《ネタバレ》 邦画にはあまりないスタイリッシュで迫力のあるアクションもの。ボーンシリーズを彷彿させるカッコよさ。ボーンシリーズが好きなら、これも結構気に入ると思う。 主演のコン・ユはイケメンだし、大佐役のパク・ヒスンも不敵な面構えがいい。ただ、カーチェイスにあまり興味はないのでそこは長~く感じた。 アクションだけじゃなく、ストーリーやキャラクターもしっかりしている。事件を終えての北と南の結末は、北が食料確保できたお返しに核を放棄するという夢物語的なものに。現実を冷静に見ると思わずツッコミを入れたくなるけれど、はかない願望をドラマや映画に入れこむのはこの作品に限らずよく見かける気がする。 主人公の最大の目的となった娘との再会シーンは、主人公とお腹の大きな妻の会話が前フリになっていたので予想がついたけれど、セリフのない演技が良くて印象的なものになっている。 韓国映画には極悪人がよく出てくるが、ここでも敵役である室長の人非人ぷりはいかんなく発揮されている。 悪役が憎々しいほどに、それが打ち倒されるカタルシスはあるのだけれど、そこに特化している印象。[DVD(吹替)] 7点(2020-10-04 22:56:07)(良:1票) 《改行有》

10.  霜花店(サンファジョム) 運命、その愛 《ネタバレ》 結構スケールの大きな宮廷もの。激しい濡れ場は何度も出てくるが、しっかりしたストーリーもある。 男色家の王が跡継ぎ問題に悩んだ末に出した答えが、愛人である護衛隊の隊長ホンナムの子種を王妃に与えること。 心ならずも王妃とホンナムは床を共にすることを強いられるが、本物の愛情が芽生えてしまう。 子供の頃から王に囲われていたホンナムにとって、初めての女に夢中になるのは無理からぬところ。 二人の逢瀬に気づいた王が一度はホンナムを許すものの、ホンナムは王妃を忘れられない。 王は二人の純愛を邪魔する悪者にもとれるが、当時としては首をはねられて当然の裏切り行為をホンナムはしている。 一度は許した愛する者の更なる裏切りに、王はその情欲の源を断つとして最大の恥辱をホンナムに与える。 あっさり殺してしまうより、屈辱を与えたまま生きながらえさせる宮刑のほうが厳しい罰に見える。 愛憎紙一重。燃え盛る嫉妬と裏切りへの憎悪から復讐に走る王の姿はどこか哀れ。 一度でも自分を愛したことはあるかとの最後の問いに、一度もないと聞いたときの絶望感は少し気の毒にもなる。 一番気の毒なのは、ホンナムの巻き添えを食らってさらし首になったホンナムの部下たち。 無慈悲に殺したのは王だけど、ホンナムが王妃への愛で他が見えなくなっていたため起きた悲劇。 ホンナム自身の悲劇は自分が招いたことともいえるが、自分を慕ってついてきてくれた部下を守れなかったのは隊長としてどうなのか。 初めての愛に殉じたとはいえ、それに巻き込まれた人達にとっては災難でしかない。 王妃役のソン・ジヒョは中谷美紀に似た美人。スタイルはモデル体型だが貧乳なのが残念。 ホンニムのチョ・インソン、王のチュ・ジンモを始めイケメンがたくさん。 ボーイズラブ好きの女子ならたまらないかもしれないが、男同士の濃密なベッドシーンはいくら美形でも見てられない。[DVD(吹替)] 7点(2018-02-04 21:17:35)《改行有》

11.  オアシス 《ネタバレ》 ラブストーリーのヒロインが障害者の設定というのは今までに何度もあった。耳や目が不自由だったり、車椅子だったり。 でも、重度の脳性麻痺患者というのは記憶にない。描き方がとても難しいし、タブー視されてきたことに踏み込んだチャレンジ精神は素晴らしい。日本でなら企画段階で通らないに違いない。 脳性麻痺の患者は知能まで低いと思われることもあるが、全然そんなことはない。以前に一度、将棋が趣味の脳性麻痺患者と将棋をする機会があり、あまり負けたことのない私は内心困った。勝っても気まずいので手加減しようかどうしようかと迷いながら指し始めたものの、めちゃくちゃ強くて完敗。ビックリしたと同時に、自分の無知と偏見を思い知らされた。 コンジュがいるのに性行為を始めた隣室の夫婦は、コンジュを知性のある人間と見なしてなかったからこそそんなマネができたのだろう。 コンジュの兄夫婦は、コンジュのための住居の優遇措置を利用して、自分たちだけでその新しい家に移住。コンジュを古いアパートに残し、その世話は隣人にお金を払って任せている。 ジュンドゥの兄も自分の轢き逃げをジュンドゥに身代わりになってもらいながら、出所したジュンドゥに偉そうに説教している。 どちらも厚顔無恥で、心の不自由な人達。これが世間を代表しているように見える。韓国らしいシンプルに二極化した描き方とも言えるが、現実には障害者にも某有名人のような裏の顔を持つ勘違い野郎はいるし、健常者にも偏見のない純粋な人はいっぱいいる。 そういうことも含めてニュートラルに描いている映画もあるのだが、わかりやすさでいうとシンプルに二極化したほうが効果的なのかもしれない。 ジョンドゥも身体こそ健常だが発達障害を抱えているように見える。落ち着きがない、人の話を聞けない、空気は読めない、周りが見えない、自分のやりたいことしか頭になく他人の気持ちがわからない。前科持ちで家族からも厄介者として嫌われて、義姉にも面と向かっていないほうがいいようなことを言われている。 実際こんな奴とは絶対関わり合いになりたくないと思わせるくらい、嫌悪感を催すシーンが続いて大嫌いになる。 この誰もに嫌われる厄介者が、コンジュにとってだけは違う。コンジュを人として見てくれたのはジュンドゥだけ。 コンジュを強姦しそうになったのには呆れたが、コンジュにとってトラウマにならなかったのは幸いだった。とはいえ、それも結果オーライだっただけで、自分勝手な強姦未遂と変わりはない行為。 その報いか、愛情で結ばれた性行為が障害者に対する強姦として逮捕されたのは皮肉な結末。 それでも暗いラストにならなかったのは、二人が互いに必要としていることが確かな光明として見えるからだろう。 どんなに周りから厄介者扱いされても、誰かに必要とされる、居場所があるということは、それだけで大きな救いになるのだから。 時々コンジュの願いをイメージにしたようなシーンが挿入されるが、微笑ましいカップルの姿が印象に残る。そして、役者も上手い。[DVD(字幕)] 7点(2017-10-14 23:33:54)《改行有》

12.  新しき世界 《ネタバレ》 ギャングの跡継ぎ問題に、警察の潜入スパイが暗躍する。警察サイドで絵を描くチェ・ミンシクの手段を選ばない非道っぷりが見事。クセのある役をやらせれば本当に存在感がある。 韓国の俳優の中では、キム・ユンソク、ソン・ガンホと並んで、主役も張れるおじさん三人衆の一癖も二癖もある役の演技はいつも凄味を感じさせる。日本の俳優であえて探すなら香川照之のイメージか。 その上司に終始振り回される潜入捜査官のジャソン(イ・ジョンジェ)。捕まった同僚の女スパイを自らの手で射殺したのは、なぶり殺しにさせるのが忍びなかったから。 その辺りまではマフィアものとしてとても面白く、めちゃくちゃ期待値も高まったのだが、その後付いていけず失速。 警察官だとバレたのに、チョンが見逃したのがどうにも腑に落ちない。見逃したのには深謀遠慮があるのかと思いきや、若い頃から一緒にやってきたという友情が理由。それならばその堅い絆を築く過程を見せてくれれば感情移入もできたのに。ラストでちょこっとそれを見せられても響かない。 それにいくら友情があったとしても、相手がスパイで今まで騙してたとわかれば見逃すわけがない。 主人公ジャソンのキャラもブレてるように感じた。若い頃はチャンよりイケイケだったなら、葛藤している姿はすべて演技だったのか。 いろいろ振り回されたり葛藤してたりするわりには、最後の皆殺しの割り切り方が人格豹変のように見えてついていけない。意表を付いた展開というのにありがちな、不自然さを感じてしまった。「ゴッドファーザー」のマイケルのように、説得力のある過程が描かれていればついていけたと思うのだが。もったいない。[DVD(吹替)] 7点(2017-09-27 20:11:49)《改行有》

13.  王になった男 《ネタバレ》 賎民と王様がすり替わった物語は『王子と乞食』にもある。それ以降、容姿の似た物が入れ替わるストーリーは手を変え品を変えいろんなバージョンで作られている。エンターテイメントとして水準以上のものを作りやすい設定なのだろう。本作も安定感があって楽しめた。本物の王がそんなに簡単に改心するかといえば疑問だけれど。 クスッと笑えるシーンにセンスを感じる。おどおどした偽王をコミカルに演じるイ・ビョンホンもうまい。[DVD(吹替)] 7点(2017-04-29 19:39:32)《改行有》

14.  アジョシ 《ネタバレ》 質屋の元特殊部隊要員に扮する主人公のウォンビンが、文句なしにカッコいい。 ロワンとのタイマン対決は昔ながらの男と男の決闘という感じ。ロワンは拳銃を使えば簡単に殺せた場面で、あえてナイフでのタイマン勝負を挑んだり、少女を最後でイカれた医師から救ったり、敵だけれど憎めないキャラ。 少女も殺戮に慣れたテシクやロワンの心を動かすだけの何かを持っている。少女が臓器売買の餌食に…というそのまま終わっていれば後味が悪すぎるグロテスクなシーンもあったが、ラストはちゃんとカタルシスもある。 結局あの目玉は?と最初はピンと来なかったけど、見返してみると伏線は張ってある。子供を犯罪の手先に使ったり、臓器売買で殺してしまうマンソク兄弟の極悪キャラも、主人公を引き立てていた。 血生臭いシーンがテンコ盛りだが、それが嫌いじゃなければ楽しめる。『レオン』とまではいかなかったけど、これはこれで面白い。[DVD(吹替)] 7点(2017-02-24 20:00:47)(良:1票) 《改行有》

15.  後宮の秘密 《ネタバレ》 権謀術数が渦巻き、魑魅魍魎が跋扈するドロドロした世界。後宮がそっくり日本の大奥のイメージと重なる。 ファヨンの産んだ子が実は王の子ではなかったり、大妃が自分の息子を王にするために王を毒殺したり。肉親の間でもやるかやられるかという殺伐としたものもあり、日本の戦国時代を思い起こさせる。 岡本夏生に似た大妃が悪の根源で、対するファヨンはか弱く美しくて清純な王妃というよくある構図かと思えば、ラストは意外だった。クォニュが毒と知りながら飲んでファヨンと我が子を守り、死に際にファヨンに伝えた言葉。「俺たちの子を守ってくれ」それに対するファヨンの言葉に戦慄する。「俺たちの子? 私の子よ」この時、第二の大妃、モンスター妃が誕生した。 結局ファヨンも幼い我が子を王にするために、手段を問わず邪魔者は抹殺する。また同じような権力闘争の歴史が繰り返されることを暗示している。勧善懲悪ではない、なかなかブラックなストーリー。 お人形さんのような顔のチョ・ヨンジョが思い切りのよい脱ぎっぷりを披露。B級お色気もののようなタイトルだが、エロシーンはしっかりあるもののストーリーは意外と骨太で十分楽しめる。[DVD(字幕)] 7点(2016-10-16 20:20:36)《改行有》

16.  風の丘を越えて~西便制 《ネタバレ》 詩情あふれる映像美。朝鮮民族の恨の精神はとても好きになれないけれど、この映画ではそれを超越していた。 求める芸術のために、娘ソンファの目を奪う父の愚行。それを知っても父に恨みをぶつけるでもなく、唱い続けるソンファが健気で美しい。 さほど美形とは思えなかったソンファが、生き別れた弟と共演するシーンでは、限りなく崇高で美しく感じられた。[DVD(字幕)] 7点(2016-10-05 23:09:44)(良:1票) 《改行有》

17.  悪魔は誰だ 《ネタバレ》 ネタバラシで意外な真相。でも、少し冷静に考えるとおかしな点に気づく。 誘拐されたボムは真相を知っているわけで、祖父が犯人だとされることに孫が黙っているわけがない。これはストーリーの致命的な欠陥。観客の意表をつくことを最優先して、孫の動向を無視した印象。 特徴的なのは時間軸が頻繁に前後しているところ。意識的にそうすることで、ミスリードに生かしている。 初見ではわからなかったが、犯人が誘拐する子供を物色して男の子を捕まえるのを諦めたシーンがあった。孫が誘拐される事件の直前にあったシーンだったために現在のシーンだと勘違いしていたが、よく考えるとあれは15年前の事件を起こす直前のものだろう。 テロップを使うとこのミスリードはできないので、テロップはついていない。そのために時系列がわかりにくく少し混乱してしまうのだが、それをうまく利用したわけだ。 このミスリードは上手かったが、やり方がずるいところもある。祖父がカバンを持って走るのがあれでは速すぎる。とても老人の動きではない。 また、15年前の事件ではあるが、子どもが誘拐されて死んでいる未解決事件なのだから大きなニュースになっていたはずで、担当が違うとはいえ他の刑事が知らないのもおかしい。よほど韓国の警察が無能なのか、同様の事件が多発して覚えてられないのか。日本でも警察の不祥事はあるが、韓国は警察への不信感が強烈なのか、映画ではひどく出来の悪い警察官が多い気がする。 サスペンスとしてどうなるのかと惹きつけられて面白かったけれど、すっきりしないところは幾つか残った。ただ、ラストはキレイに意表をつかれた。取引で冤罪をあえて被らざるを得なくするとは、罰の与え方が巧い。 監督のチョン・グンソプからは非凡なものを感じるんだけど、今のところ他に作品が見当たらない。 緻密で凝ったストーリーを書く脚本兼監督はどうしても寡作にならざるをえないが、この監督もそうなのだろうか。 一発屋で終わらないよう、次回作が見てみたい。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-09-24 20:12:16)(良:1票) 《改行有》

18.  ファイ 悪魔に育てられた少年 《ネタバレ》 韓国映画は、加害者と被害者、善人と悪人がハッキリ極端に描かれるものが割と多い。この映画もそう。これが国民性なのか、白か黒か、百かゼロかのようで、度を越した反日思想(日本=悪、韓国=善)とも根底で通じるものがあるような。 映画としてはわかりやすくインパクトも強いのだけれど、あざとくやりすぎてリアリティを損なう面もある。一長一短ではあるけれど、問答無用の迫力はある。 結局、リーダー格のソクテがファイを殺さずに育てた理由がピンとこなかった。サイコパスの殺人鬼なので、ソクテの思考回路がわからなくて当然なのかもしれないが。 ソクテの過去を見れば、施設育ちゆえに恵まれたヒョンテク(ファイの父)を妬んで、ヒョンテクと好き合っていたヨンジュをレイプ。おまけに、その現場に駆けつけたヒョンテクの片足を斧で切断。それでも飽き足らずに、その後、幸せな家庭を築いたヒョンテクの息子ファイを身代金目的に誘拐。挙句の果てに、何の瑕疵もないヒョンテクをその妻ともども殺してしまうのだから、これでもかというような悪魔の所業。ヒョンテク夫妻にとっては悪魔にとりつかれた災難としかいいようがない。夫妻が立ち退きに応じなかったのも、誘拐された子供が帰ってくるのを信じてのことだから、一層哀れを誘う。 ソクテは子供の頃から内なる怪物に苦しめられてきた。「恐怖と怒りで心が汚れている。祈れば怪物は消える」敬虔なクリスチャンであるヒョンテクの言葉を信じて祈ったが、怪物は消えなかった。神への怒りが、ヒョンテクへの逆恨みとなったのだろう。神を信仰する者を徹底的に踏みにじることが、神への復讐となる。 自分の境遇や社会に対する恨みつらみを、やつ当たりのように執拗にぶつけるさまは気味が悪く恐ろしい。自身が怪物となることで、怪物の姿に脅えることもなくなった。演じるキム・ユンソクが、静かな中にも狂気をリアルに漂わせて上手い。日本を代表する役者の一人でもある役所広司が『渇き。』で見せた大仰で嘘っぽい浮いた演技とは段違いで、悪魔のような狂気や憎悪を演じさせれば韓国には到底かなわないという印象。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-12 22:50:24)《改行有》

19.  息もできない 《ネタバレ》 お話としてはよくできているが、良くも悪くも韓国映画によく見られるあざとさで、ストーリーの先が見えてしまう。 サンフンは因果応報の殺され方をすると前半でもう予想がついてしまうが、彼女と一緒に歩んでいくためにも今日で仕事を辞めると決めて最後の取り立てに行く時点で、悲劇のフラグがはっきりと。 幸せを掴む直前でぶち壊しにされるのは、あまりにも王道すぎるパターンだから。 そんなわかりきった展開でも退屈しなかったのは、演技が上手いからか。 特に、ヨニ役のキム・コッピが良かった。 サンフン役で監督・脚本も兼ねているヤン・イクチュンも良かったけど、フジモンにそっくりと感じてしまったのがずっと尾を引いて…。 日本でいうなら長渕剛がよくやっていたような役なのに、フジモンが浮かんでは微妙な感じに。 主人公のチンピラに感情移入できれば感動もできたかもしれないが、哀れな奴だとは思えてもまったく同情はできず。 こういう人間は好きになれないし、主人公に惹かれないとどうしても作品の印象は下がる。 不幸な生い立ちなのはわかるが、恨みを晴らすのなら自分を酷い目に遭わせた相手にだけすればいい。 激情的で恨みがましく、八つ当たりのようにだれかれ構わず暴力を振るいまくるさまは、迷惑なクズ以外の何ものでもない。 よくある凶悪犯の弁護で不幸な環境のせいにするのと一緒で、甘ったれるなと反吐が出る。 そんなものは被害者には何の関係もないし、不幸な身の上でも歯を食いしばって真面目に生きている人は山ほどいる。 いい年をした大の男が、いつまでもグレた中学生のようでは情けない。 その点、同じような息もできないほど閉塞的で劣悪な環境にありながら、女子高生の真っ直ぐに澄んだ瞳と健気さが眩しくて、彼女にだけは同情してしまう。 心はボロボロになっているのに、荒みきった男の心を溶かすほどの芯の強い優しさは、聖母のようだ。 そんな心優しき女子高生が呆然と立ち尽くすラストはやりきれない。 ヨニの母に暴力を振るって殺した取立て屋が実はサンフンら一味だと、最後まで気が付かなかったのが救いだろうか。 暴力は新たな暴力を生む。 戦争が止められないのと同じ類の虚しさが、余韻として残る。 同時に、韓国社会や国民情緒の負の一面も感じてしまう。 ※追記 二度目に見ると、フジモン似は気にならなくなって映画の内容に入り込めたので5→7に印象アップ。 サンフンは嫌いだが、やっぱりヨニが健気で良い。[DVD(字幕)] 7点(2015-02-07 00:04:31)(良:1票) 《改行有》

20.  チェイサー (2008) 《ネタバレ》 犯人の異常性にジュンホがようやく気づいていく演出が巧い。姉家族の脳に障害を負った子供を観たとき、ジュンホは弟の仕業だと察してその異常性を初めて実感する。ゴミと携帯に登録されていたほどクズ男に見えたジュンホが、だんだん変わっていくのがいい。最初はミジンが逃げたと思って捕まえるために探してただけだったが、ミジンの娘に心を動かされてからは、捜索する動機がまったく違ってくる。子供のためにミンジ救出に暴走する姿はカッコいい。 犯人のアジトでの格闘はまさに死闘。ミンジの悲惨な姿もあって、グロとバイオレンスのクライマックス。 ラストは病院でミンジの子供の幼い手を握るジュンホの抜け殻のような顔が余韻を残す。病気で渋るミンジに無理に仕事に行かさなければこんなことにはならなかった。ジョンホはその十字架を一生背負って生きていかなければならない。 その一方で犯人を釈放させた検察は何の責任も取らないだろうことが、余計にやるせなさと腹立たしさを募らせる。権威主義で無能な検察、警察、市長への皮肉がいたるところにこめられている。韓国の警察事情がどんなものか詳しくは知らないが、殺人事件の容疑者があまりにも簡単に釈放されている。警察の無能っぷりがひどくて、まるでザルのような捜査に力が抜ける。市長への糞投げを最優先するような体制への批判も込めて、徹底した無能に描いている。 この映画には生々しい韓国がところどころに顔を覗かせるのも面白い。狭い路地での違法駐車の列。風俗チラシだらけの繁華街。市長への人糞テロ。警察の権威主義。極度の警察不信。韓国社会が抱える暗部を詰め込んだような映画。華麗な韓流映画やK-POPとはまた違った側面を見せてくれる。 サイコパスを描いたら、韓国映画は凄みを見せる。憎々しいほどにリアルで生々しい。ハ・ジョンウは前にドラマ「H.I.T」で観たときは印象が薄かったが、こういう悪人のほうがハマってる。それと、韓国の子役の上手さには感心する。日本とはレベルが違う。 キム・ユンソクは最初は次課長の河本に似てるという印象だったが、カッコよくなってからはまったく別人に思えた。 他の誰かにも似てると思ったがなかなか思い出せない。甲斐よしひろにちょっと似てると気づいて、どうでもいいけどなんだかスッキリ。[インターネット(字幕)] 7点(2015-01-17 01:54:41)(良:1票) 《改行有》

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