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プロフィール |
コメント数 |
210 |
性別 |
男性 |
ホームページ |
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=8512182 |
年齢 |
49歳 |
自己紹介 |
映画は娯楽である。笑ったり泣いたり学んだり、空想という鑑賞時間を過ごす「芸術作品」である。実際に映画づくりを体験していない人間に、映画批評が出来るとは思えない。プロの批評家でもなく映画を作った経験も無いのだから、作品のシナリオや背景など、基本設定に理屈っぽくケチをつけるようなナンセンスな行為はなるべく止めにしたい。映画好きのハシクレとして、作家が作った作品を、素直に楽しみ、感動できる姿勢を何よりも大事にしたいと思う。 |
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1. 墨攻
《ネタバレ》 儒教を説き専守防衛を旨とし、知略に長けた「墨家」という思想集団の存在を初めて知ったのは原作の漫画だった。血で血を洗う中国の戦国時代に、そんな集団が実在したのは驚きだ。……漫画はコンビニでちらりと立ち読みした程度だったが、一人砦へとやってきた革離が反感を持っていた民衆から信頼を得ていく過程が省かれていたのはちょっと物足りない気がした。しかしそれでも、大軍(10万もいるとは思えないけど)を迎え撃つ迫力のあるシーンの連続にグイグイ引き込まれてしまう。人海戦術にモノを言わせるのではなく、少人数のキャストでも丁寧に撮られているせいだろうか。……人道と現実の間で苦悩する主人公・革離に比べて一国の王様たる梁王の何とミミッチくて器の小さいこと。革離演じるアンディ・ラウの無骨な渋さは役柄にぴったりだったし、何より最後の最後まで飽きさせないスピーディーな展開。声が出せずに溺れてしまった可哀相な逸悦には助かってほしかったけど、コンパクトで充実した筋書きは面白かった。[映画館(字幕)] 7点(2007-02-18 00:54:10)
2. グエムル/漢江の怪物
《ネタバレ》 印象に残ったのはふたつ。ひとつは、今までに無いパニックのオープニング。毒薬をタレ流したり、釣り人が怪物(の赤ちゃん時代?)を目撃したりとワザとらしい複線はあるが、ある日突然始まる怪物騒動のショッキングなところだ。何気ない日常の風景、見慣れないものを見て集まる呑気な市民達、そして(ジョーズの様にBGMなどで「恐怖の下準備」をさせる間もなく、)全く唐突に始まる怪物の襲来。こっちが心の準備をはじめる間もない勢いで続く襲来パニックには本当にドキドキした。……もうひとつは、物語の随所に見られるどこかコミカルなシーンの数々。エンドロールのテーマも、まるで蒲田行進曲のようだったし、怪物の犠牲者となった人々の合同葬の場でも、号泣している家族の姿に思わず噴出してしまう。朝鮮半島には昔の葬式の「泣き女」のように悲しみや怒りなどの感情を表に表現する文化があるけれど、このコミカルなシーンはきっと監督の意図するところなのだろう。……恐怖を演出するのに、「血」な映像を極力控えてあるところにも監督の手腕が見える。スプラッターに頼るのではなく、怪物の巣からの脱出を試みるシーンの様に心理戦を重要視しているので、安っぽい残虐CGよりもよっぽど心臓に悪い。モンスターパニック映画のお手本のような、きれいに仕上がった良い作品だったと思う。[映画館(字幕)] 7点(2007-01-01 16:35:31)(良:1票)
3. シルミド/SILMIDO
《ネタバレ》 犯した罪は決して消えるものでもなく、シルミドに行く前に彼らがやったことは肯定できるものではない。それでも反乱の直後に一人が口走った「自分の墓標に、自分の名前を書けないってことだろ!?」という言葉が彼らの気持ちを象徴している。許されない罪で刑務所送りになった犯罪者達、そんな彼らでも自分の存在した証を残し、自分は自分として生き、死にたかったのだ。最初は刑を免れるための行動であったが、それがやがて、彼ら自身の存在の意味そのものになっていく。北の首領を暗殺して栄光を手に入れる、そんなことよりも、刑の執行により一度は存在を消されかけた彼らはこの任務の遂行に自分達の存在の証という悲願を立てた。共産ゲリラのレッテルを貼られようとも、バスの中に血染めの名前を残した彼らの行動からは、自分の存在意義を確認し、かの国に生きていた証を残したいという、悲惨なまでに切ない気持ちが伝わって来た。犯した罪は、犯した罪。しかしたとえ罪人としてであれ、彼らの存在が世に公的に認められることを願ってやまない。……蛇足だが、音楽が「ザ・ロック」にとても似ていた気が…。8点(2004-06-13 03:45:59)
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