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【製作国 : イラン 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
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1.  午後の五時 これがどの程度サミラ・マフマルバフ本人の実力に拠るものなのかは判りませんが(個人的には父親の力がかなり大きいと思う)、とにかく、非常に良く出来た映画なのは間違いない。脚本が見事。帰国した難民に、主人公一家がその都度住処を追い出されてしまうことによって、全体は一種のロード・ムービーの形になっている(これがアフガニスタンの今の姿を縦断的に描き出す)。そして、ちょっとしたロマンスの雰囲気も漂わせながら物語が描くのは、女性が虐げられてきた地に芽生えるフェミニズムの意識。しかし写真屋(タリバン時代は禁制。即ち、彼の地では最も先進的、若しくは不信心な商売の代表)でさえ、女は家にいるのが当然という考え方。そう、女性を虐げるのは何もイスラム原理主義者だけじゃない。これは世界中の男性社会に共通する問題。やがて現実は死に行く者への弔いの詩の如く、女性の権利どころか、国全体を絶望で覆って行くのです、8点献上。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-07-27 00:07:36)

2.  カンダハール シュール、唯々シュール。日本人の私には、全てのシーンがSFの様にまるで現実感がない。しかし、これが一年前までのアフガニスタンの紛れもない現実。神の国家を標榜したこの地に神は存在しなかった。存在するものは飢餓、貧困、無知、不徳、抑圧、色とりどりのブルカ、紛争、肢欠損、そして生と死。だからと言って、退屈な社会的・政治的映画を想像したら大間違いです。サスペンスフルなロード・ムービーとして面白く、芸術的に息を飲むほど美しいショットも多数。とにかく、アフガニスタンの一日も早い正常化を願って、必見の8点献上。8点(2002-09-26 22:16:14)(良:1票)

3.  ハナのアフガンノート 問題山積を描くメイキングとしては、「ロスト・イン・ラ・マンチャ」とか「メイキング・オブ・ドッグヴィル/告白」なんか比じゃない面白さ。アフガニスタンで映画作る…てか、アフガン人をキャスティングすることの苦労がヒシヒシと伝わってくる。もちろんアフガンに「俳優」なんていない訳で、出演者は素人。しかも相手の立場を理解する余裕なんてこれっぽっちも無い人達。サミラ・マフマルバフ監督を始めとしたスタッフ達が、なだめたりすかしたり、褒めたり脅したりしながら、必死で出演者を探していく。着けまつ毛をバッチバチに決めたサミラが、態度の決まらない俳優候補者達に対してヒステリックに捲くし立てる様子が、不謹慎ながら可笑しすぎる。この状態から「午後の五時」を完成させたんだから、こりゃ大したもんです、7点献上。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-07-27 00:06:53)

4.  私が女になった日 モフセン・マフマルバフの絡んだキシュ島を舞台にしたオムニバスということで、もしかしたら「キシュ島の物語」のシリーズなのかもしれない。「ハッワ」は、「男女七歳にして席を同じうせず」という我が国の嘗ての封建思想を思い起こさせる、イラン女性が最初に通過する差別の儀礼を描く。「アフー」は、差別から逃れようとしながら、結局社会に絡め取られてしまう女性の姿を自転車レースに見立てて描く。真っ黒なチャドルに身を包んだ無数の女性レーサーが、一心不乱に美しい海岸線をひた走る姿は、とにかく異様で圧倒される。「フーラ」は、物質的豊かさに囲まれながらもイラン女性の抱える喪失感を一人の老女が代弁する。砂浜に並べられる家具調度品、そこに欠けているものこそ「家」なのです。という訳で、7点献上。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-07-28 00:09:16)(良:1票)

5.  運動靴と赤い金魚 ここまでの貧乏暮らしは経験ありませんが、ほんの30年前は日本でも服一着、靴一足買うのは中々大変でした。1950~60年代の邦画にも、名も無く貧しく、しかし美しく健気に生きる子供達は多数登場しています。当時はユニクロもABCマートも無かったし(地方にはユニクロはあったかな?)、馬鹿親(しつこいようですが親馬鹿ではない!)がブランド子供服を買うのに109-②に並ぶなんてのもあり得ません。最近の人は本作を観て目から鱗かもしれませんけど、日本もこんな家庭が珍しくない時代を経て現在に至っているのです。とにかく、物は大切にしましょうネ、7点献上。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-05-09 00:37:09)

6.  白い風船 イランの首都テヘランで、7歳の女の子が傍から丸見えのガラスの金魚鉢にお札を入れて買い物に行くと、どーゆー目に遭うのかを描いたイラン版「はじめてのおつかい」。私的な印象としては「あの子を探して」に近いものがある。それは人間のサヴァイヴァルであり、生きることの正しさ。その前では、我々が常識だと思い込んでる甘っちょろい「善行」など意味を成さない。全くもって【ひのと】さんの書かれてる通り。それにしても、「運動靴と赤い金魚」と全く同じ設定なのには驚き。貧しい家族の住む集合住宅の中庭には池、そこには金魚が飼われ、主人公は幼い女の子と兄。これは何かのシリーズなんでしょうか? あと、タイトルの「白い風船」というのも解らない。コーランに登場する何かを象徴してるんでしょうか? 7点献上。[地上波(字幕)] 7点(2005-05-09 00:36:45)

7.  酔っぱらった馬の時間 クルド人の手で作られた初めてのクルド語の映画ということですけど、本作ではクルド民族「特有」の事情は一切描かれていません。極貧を必死に生き抜く子供達の映画は世界中で作られており(要するに、世界中が貧困に喘いでいるのです)、物語的にも珍しいものではありません。しかし、極めて映画的な演出や画作りがなされており、それらのジャンルの中では非常に優れていると思います。大地の張藝謀、砂漠のモフセン・マフマルバフ、そして山岳の新人バフマン・ゴバディといった感じでしょうか。特に、身体の小さな不具の長男と理想の身体を持つボディ・ビルダーのポスターの対比に、監督の冷徹で深い洞察力を感じました(並の監督ならこんなこと出来ない)。本作は単なるお涙頂戴映画ではありません、7点献上。7点(2004-09-14 23:14:52)(良:1票)

8.  太陽は、ぼくの瞳 《ネタバレ》 同じイランの監督でも、盲目の少年の「聴覚」に視点を置いたのが「サイレンス」なら、本作はあくまでも「視覚」にこだわる。それを端的に表しているのが、全くイメージしていなかったイランという国の田園風景の美しさ。溢れる光、色とりどりの花々、瑞々しい緑…。主人公の少年が決して見ることの出来ないそんな自然の美しさを、映画はこれ見よがしに、そして残酷に映し出す。美を創造したのも神ならば、それを取り上げたのも神。ラストの奇跡も救いにはならず、あの世でしか報われない少年が悲しく、この世の無情が切ない。「運動靴と赤い金魚」同様、何故この作品にノスタルジーを感じるのかと言えば、これまたほんの数十年前までの日本の姿だからです。私は少し瞽女さんを思い出しました、6点献上。[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-10-26 00:01:26)(良:1票)

9.  キシュ島の物語 イランのリゾート地・キシュ島を舞台にした三話構成のオムニバス映画。「ギリシャ船」は、文明の象徴・グローバル企業のロゴ入り段ボールと、神秘の象徴・シャーマニズムを対比させ、抗いきれない文明の洪水を描く。深刻なのかふざけてるのか判らない暮らしぶりがユーモラスで楽しい。「指輪」は、とある青年の商魂とその目的を描く。ありとあらゆる方法で金を稼ぐ青年の暮らし振りに、イランの現実が垣間見えます。「ドア」は、ドアを担いで砂漠を行く老人と、黒い仔ヤギを連れたその娘を描く。これは何を表現したかったのかさっぱりと理解できませんでしたが、砂漠を進むドア、そのドア越しに交わされる会話、進むのを嫌がるヤギを無理矢理引っ張り回す美しい娘と、そのシュールさで一番面白かったです。合算6点献上。6点(2005-03-16 00:06:24)

10.  一票のラブレター 反目し合う男女が旅を通して惹かれ合っていくという典型的なロード・ムービーのスタイルを採りながら、そこで出会う人々が形作るのはイランの現実。必死になってデモクラシーを捲し立てる女の子が直面する、地方が抱える近代化との軋轢と宗教の壁(同じ国の同じイスラム教徒ですら、これだけ説得が困難だとすると、彼らは他国の異教徒の話なんか絶対に聞かないでしょうネ)。でも、映画の時間はほのぼのと過ぎていきます。ラストに忽然と現れる軍用機のシーン等、ビジュアル・センスも抜群(こういう長回しなら大歓迎)。ところで、最後のあれは「ラブレター」だったんでしょうか。島の全員の説得に失敗した女の子が唯一宗旨替えに成功した人間が、このガチガチの兵士だったんじゃないですかねぇ…。ということで、6点献上。6点(2004-09-14 23:15:15)

11.  サイレンス 話的にはイランの話だと思うんですけど、同国での検閲を嫌い、本作は全編タジキスタンで撮影されたのだそうです。しかも巨匠モフセン・マフマルバフと言えど、予算も潤沢じゃない様子。だから風景を撮影することが出来ない。出演者も素人ばかりで、動きのある難しい演技が出来ない。さあ、どーする? きっとそれで、ヤン・シュワンクマイエルばりの接写映像ばかりになってしまったのだと思います(確証無し)。従って映像からは全く空間的広がりを感じることは出来ませんが、イメージと文化の広がりは十二分に感じることが出来ました。それにしてもお母さんを除けば、ほんの一瞬映るだけの人も含めて、本作には美女と美少女しか出てきませんねぇ…。こんなトコも含めて、マフマルバフの映画は非常に私好みです、6点献上。6点(2004-09-14 23:14:29)

12.  少女の髪どめ クルド人の現実を描いてるから、迫害されるパレスチナ人を描いてるから、イラン国内のアフガン難民を描いてるから、それらが即良い映画だとは全っ然限らない。私には本作の青年の行為が無償の愛とは思えなかったし、むしろ庇護者を気取った馬鹿なストーカーにさえ思えた。そもそも彼が何故、アフガン少年が少女だと判った途端に態度を豹変させたのかが解らない。本作にはそのきっかけと共に、青年の内的変化が決定的に欠けている。そんな青年の視点を通した物語なので、監督が伝えたかった筈のアフガン難民の現実が、私には全く伝わってきませんでした、4点献上。4点(2004-10-22 00:06:28)(良:1票)

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