|
1. キープ・クール
手持ちカメラをわざと揺らしまくって香港インディーズ風に撮り上げた、全くチャン・イーモウらしからぬ都会派コメディ映画。構図や色彩にこだわって重厚な「中国」文芸映画を作ってきた人が、思い切りフラストレーションを発散させた様な仕上がり(本人としては、余程「香港」風に撮ってみたかったんでしょう)。それにしてもカメラを動かし過ぎ。静止した人物を撮るのにも、前後左右に動くのはもちろん、斜めに傾けてみたり人物の周りをグルグル回ったり、とにかくカメラがじっとしてない。カメラマンが「どれだけカメラを動かせるのか」ということに挑戦したかの様。全編こんな調子だから、物語に関係なく、凄くせわしない印象の映画になってしまってます。私としては本作のカメラワークに「キープ・クール!」と言ってやりたい、5点献上。[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-07-27 00:12:54)
2. きれいなおかあさん
障害を与えてしまったことと、離婚して父親を奪ってしまったことが息子への負い目となり、彼女は頑なになっている。息子は他人と違わないんだと思い込むことで、自分もまた他人と同じだと思いたいのです。彼女がありのままの息子を受け入れたことは、自分の不完全さを受け入れたこと。これでようやく、彼女も「普通のお母さん」になれたのです。良い話ではありますが、中国の近代化等のファクターを除いたら、個人的に話自体は結構月並みだと感じました。それに、レイプの真相を意味も無く最後まで引っ張ったり、やたらBGMを流したりしたのもマイナス効果です、5点献上。[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-09 00:37:32)
3. 金玉満堂/決戦!炎の料理人
「食神」と比べれば、かなりオーソドックスな料理対決モノとなってますが、ストーリー自体が無茶苦茶なのは同じ。全てのエピソードが唐突に始まり、映画は強引に推し進められていきます(が、弾け具合は「食神」の比ではありません)。しかし、美人女優にブス・メイクを施して、後半一気に美女へ変身させるのは、香港では一種の流行だったんでしょうかね? 引く一歩手前のギャグにも独特のものがあります。また、満漢全席勝負の審査委員長が日本人なのは、日本マンガへのオマージュなのか、パクってばかりいることへの償いなのか…。ということで、私的には惜しくも5点献上。5点(2004-09-14 23:14:06)
|