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【製作国 : 中国 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  紅夢 普通シンメトリーの構図ってのは、ここぞというところでバンと置くと効くので、あんまり使いすぎちゃいけないものなんだけど、この作品はそれがテーマだからね。シンメトリーの安定した重苦しさ、人を発狂させるほどの、整然とした堅苦しさ。シンメトリーの息苦しさをここまで徹底して追求した映画も珍しい。あとは音の響き。作者によって選択された音しか響かない。それも幽界に響くような雰囲気で、嫉妬によって残響を与えられ心にエコーを掛けられているというか、灯篭を消す竹吹きのブボッという音も腹に響く。遠くから聞こえる第三夫人の歌声、若主人の笛。きっちりした画面に選ばれた音のみがキラッキラッと閃く感じが実にスリリング。昔の中国映画だったら、もっと目覚めたヒロインが反抗する設定になったんだろうが、もうそうはならない、プロレタリアートの部屋にまでレッドランタンは侵入してしまっているのだ。画面に現われているのは「八方ふさがり」の嫉妬渦巻く世界なのだけど、ネチネチという感じはあまりなく、荒涼の風が「八方吹き抜け」ていたのではないか。白・黒・赤の物狂いの世界が魅力的。[映画館(字幕)] 8点(2012-10-13 09:56:42)

2.  子供たちの王様 固定カメラを通して時間を置いた風景の変化をしばしば描く。堂々とした感覚。遠景は自然描写というより地形描写。ときに墨絵のような美しさもある。近い光景では、窓や戸の四角い枠を据えて、そこに外側にいる主人公のタバコの煙や、下から起こる煙を捉える。遠景の霧と近景の煙。あるいはラストの牛の気配の高まり。牛は夜の戸外に不意に現われたりし、授業を受けられない牛飼いの子どもへの負い目へとつながっていたか。牛のイメージが近景と遠景をつないでいたようでもある。あの牛飼いの子どもと、字引を写すワン・フー君とが対比されて感じられた。貧しい環境下で自分なりの字引を作っていくワン君は、普通の物語の中でなら間違いなく「立派な少年」なのだが、この作品ではその外にさらに文字を学ぶ機会すら与えられていない少年を置き、さらに一段遠くから状況を眺めているよう。より多くの文字を覚え、手製の字引を厚くすることが学習だろうか、という疑問の提示? これは文革下の雰囲気を知ることができるいい映画だが、同時にその中にいた者たちの隠語に彩られていて、なかなかストレートには通じにくくなっている。仲間でハヤす「お寺の和尚がどんな話をした?」なんてのは、部外者には分からない。牛に小便を飲ませる話とどうも関係があるらしいのだが、先生が記した牛の下に水の字の意味は? 同じ体験をした者にとっては、深く沁み入ってくるのだろうが、あまりあからさまにはまだ語れない・語りたくない、といったためらいも感じられるのだ。その「もってまわった」ところに文革の傷の深さがある気がした。「上学(学校へ行く)」の作文のシーンがいい。教科書や字引を写すより、まず知ってる言葉で語っている伸びやかさ。けっきょく青年の敗北が描かれたのか、それとも彼の熱意がこれから野焼きの火のように広がっていくと言っているのか。言いたいことよりも、描かれた映像に圧倒される作品だ。『黄色い大地』と『大閲兵』は、まず中国映画差の一編として公開されたが、この作品からちゃんとロードショーされたと記憶している。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-06 10:05:25)

3.  心の香り 《ネタバレ》 『冬冬の夏休み』を思い出させるイデオロギー色のない(政治的な意味に限らず)中国映画。ストーリーよりも、状況として・風景としてシミジミさせる映画もあの国で生まれるようになったんだなあ、という感慨があった。老人と子どもの世間から遠ざかった環境での暮らし、けっこう町っぽいけど、川のほうへ行けば田園という境のような環境。どうせ父親に悪口を吹き込まれてるんだろう、というお祖父さんと、最初からおっかない孫。隣りの娘とで京劇とバレーが対比される(柵越しにメイキャップするシーン)。またその配置は、男二人の暮らしに、それぞれ女性の相談相手がいることになる。蓮おばさんの仏像を割ってしまうことが彼女の死につながり、その葬式費用がきっかけとなって、老人と孫とが京劇において和解する段取り。風景のみのフェイドイン・フェイドアウトのカットがいい。スン・チョウ孫周監督。[映画館(字幕)] 7点(2012-01-20 10:19:52)

4.  香魂女/湖に生きる このころの中国映画は売買婚ものがはやってて、「またか」という感じで見始めたが、これは被害と加害を照らし合わせていて、広がりを見せた。その辛さを知っているヒロインが、息子への盲愛から加害者に転じていってしまうってとこがミソ。いままでの詠嘆的なストーリーから、未来を展望していくような(嫁への思いやり)展開になっているところが救いだ。完全に女のドラマで、男は情けない。出世のために恋人を捨てたりして。まぶしい存在として日本人の女社長も脇で出る。話はヒロインの不倫が唐突にスクリーンに現われるあたりから面白くなって、ヒロインに陰の部分が出来、立体的な存在になった。息子の嫁とりで、いろいろ企み出すあたりの展開。まあ基本は詠嘆だけれど、でも底に「女性のありよう」というテーマが、より広がってきている気がした。[映画館(字幕)] 6点(2011-04-23 09:54:49)

5.  呉清源 極みの棋譜 年譜がときどき小さく画面に出る。最初のうちは読んでやろうと、サササとテレビに走り寄ってまた戻るということを繰り返してたが、そのうちやめた。そのことによって得られる情報より、そのことで失われる心の平静の損失のほうが大きそうだから。この映画の最大の魅力は静けさだ。外に暴力が吹き荒れている中で、小さな盤面の宇宙の静寂をなんとか守り続けようとした人たちの物語だ。石による戦いではなく、石による会話なんだな、碁って。たとえ一方がぶっ倒れるような苛酷なものであっても。だから映画を見ているものも、息を詰め体を動かさず、その静けさに加担したくなる。屋外シーンも美しいが室内の美しさは格別で、静けさを守ろうとする者たちの張りつめた空気がその美しさを際立たせていた。呉清源の伝記映画ということで、璽光尊事件をどう扱うかが興味あった。どちらかというと戦後の混乱期のちょっとしたコミカルな挿話として語られることが多かった事件だが、ここではかなり真面目に扱っている。思えば日本の国家神道も、本来の日本の多神教的伝統とはかけ離れた一神教的な新興宗教だったわけで、あの戦争時の興奮とこの新興宗教の興奮とがパラレルに見られる。これは外国人監督の目を通したことで得られた新鮮な視角だ。もしかするとここに中国の法輪功問題やさらにチベット仏教の弾圧をも意識していたのかも知れない、そういえば田壮壮のデビュー作はチベットを舞台にした『盗馬賊』だったっけ。[DVD(字幕)] 7点(2008-10-26 12:22:41)

6.  こころの湯 個室シャワーのアイデアで始まり、当然その対極としての銭湯の社交場が持ち上げられる。中国でもこういう後ろ向きというか懐古趣味というか、前進的でない映画が堂々と作られるようにいつのまにかなっていて、社会が成熟したあかしであろうか。コオロギを戦わせたり(ちょっと落語の笠碁的展開あり)将棋をさしたりと、人と人とのつきあいはただただなごやかで麗しく、ここにもう少しザラリとしたものを加えられれば薬味として効いただろう。滅びも、静かに諦めとともに受け入れられていく。土地を離れたコオロギは鳴かなくなるそうだ。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-31 10:24:40)

7.  ココシリ 《ネタバレ》 自然を保護するために自然の猛威と戦う男たち。チベットカモシカを保護する組織を運営していくために、密猟されたその皮を売らねばならない皮肉。いくらでも膨らませられる矛盾を蔵しながら、それらがどうも立ち上がってこない。追う者も追われる者も生活感がないので、隊長のエイハブ船長的執念は抽象的に研ぎ澄まされて描かれたかもしれないが、生活感のなさは全体を「自然の脅威」の観光映画にもしてしまった。生活感のない人物はブリザードに取り残されても、心細さがもひとつ迫ってこないのだ。人の匂いのしない地形に、すんなり溶け込んでいってしまう。[DVD(字幕)] 6点(2007-11-25 12:21:26)

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