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プロフィール |
コメント数 |
565 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。 ※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。 ※管理人様、お世話になっております。 ※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。
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1. 四川のうた
《ネタバレ》 インタビュー形式のドキュメント風ですので虚実が気になるところですが、この映画の魅力はリアリティよりも面白さを重視しているところにあります。というのも登場するインタビューを受ける人々は誰もが話し振りを心得ていて、ニュースなどで流れるようなものでは全くなく、まるでタランティーノの映画に出てくる小話のように聞こえるからです。それどころか、話者の息遣いや抑揚、背景の構図や物の位置まで綿密に計算されているようであり、この出来過ぎさは一歩間違えれば不信感を招きリアリティを放棄しているかのようにすら見えます。つまり、白けない程度の真実味を保ちながら虚構で魅せる。これこそまさに映画ではないかと思い知らされます。最後の話者である新世代の若い娘が、新世代の街を背景に労働者である両親について語る場面では、もはや本当か嘘かなどは関係無く語る姿に感動してしまいました。[DVD(字幕)] 8点(2012-02-17 18:37:15)
2. 女帝〔エンペラー〕
『ハムレット』と言えば優柔不断な王子を思い浮かべますが、これは不透明なハムレットの母、王妃ガートルードを主役に大胆なアレンジを加えた〝中国版〟であり、なかなかド派手で面白い視点だと思います。・・・が、騒々しい音楽をはじめ大部分が過剰に思えます。そして良くも悪くもチャン・ツィイーの起用が作品に多大な影響を及ぼしています。まず良い点として、やはり彼女が登場すると妙な化粧をしていようがしていまいが画面が華やぎます。さすが今アジアで最も勢いのある女優さんです。一方の悪い点としては、ツィイーは傾城傾国の美女としては満点なのですが、権謀術数の悪女にはまだ無理があります。もちろん熱演なのですが、どうしたって威圧感のようなものは欠けますし、サービスカットのつもりなのか必要性が感じられない吹替えヌード(おそらく)な入浴シーンもいただけないですし、官能的であろうシーンも扇情的ではなく、こんな悪女な役でもまだアイドル映画の香り漂います。例えばこれをコン・リーあたりが演じていればもっと違った趣になったのではないでしょうか。それにせっかくの豪華絢爛の美術もしっかり見せてくれません。ただ、ワンとウールアンの憎しみあいながらも心の通じ合いを思わせるような、戦いながらシンクロするアクションシーンはとても美しく一つの見せ場となっています。
ところで「女帝〔エンペラー〕」って跪きたくなるような妙な邦題はどうなんでしょう?そりゃ確かに女帝なんだけどさぁ。[映画館(字幕)] 5点(2007-06-22 18:38:28)(良:2票) 《改行有》
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