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【製作国 : 中国 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 《ネタバレ》 正直、この映画より「演義」に沿ってたNHK人形劇での赤壁の戦いの方が複雑で深くて演技も細かくて(人形なのに・・・)全然面白かったと思うんです。けれども、本作の紅蓮の炎に包まれる大船団の映像は、This is 赤壁といった感じで、子供の頃から頭の中で描いてきた光景を見事にビジュアル化してくれたように思えて感激です(1800年前あんなゴージャスな戦闘やってたとはとても思えないんですけど・・・)。/本作は無理矢理反戦の主張が入り、女性が活躍し、現代に引きつけた「ハリウッド的スーパーアクションラブロマンス」もどきの三国志といったところでしょうか?。したがって「義」や「侠」の世界にラブ&ピースが混じり、ややヘンテコな泣かせ方とオチになってるような気がします。でも、なぜか自分は結構ジ~ンとしちゃったり満足したんですよ。これ、映画的には脚本も演出も技術も通の人からけなされまくるダサい作品だろうし、三国志マニアからは叩かれるに違いないと思うんですけど、お祭りイベント的な性質もあると思うし、私はただ楽しみたいです。正史では赤壁の戦いは簡単な記述しかなく、伝承などを基に千数百年に渡り人々が想像の翼を広げ続け、その一つの到達点として明代の「三国志演義」の権謀術数渦巻く大決戦が存在します。つまり、三国志とは勝手にイメージを膨らませてみんなが集い楽しむ広場のようなものだと思います。思いっきり楽しめる場所を提供してくれただけで本作には感謝したいです。私はただ小学生の頃から好きなだけで、ゲームはしてないし全然マニアじゃないですけど(値の張る正史の邦訳を買うくらいのことはしてますけど)、やっぱ三国志っていいですね。なんでこんなにいつまでたっても面白いんだろ?。三国志の超豪華な映像化というだけで本作好きです。きっとこれを自己満足と言うのでしょうけど・・・。ところで、中村獅童が元海賊(倭寇を連想?)で特攻する役割なのは、やっぱり日本人俳優だからでしょうか?・・・。 [映画館(邦画)] 8点(2009-04-11 21:55:04)《改行有》 2. 紅いコーリャン 私がこの映画を観終わって館内が明るくなったときのこと。一人の5~60代?の中国人男性の観客がスクリーン前に立ち、作品中の歌を叫ぶように大声を張り上げて歌い始めました。驚いたと同時に映画の世界をちょっとだけ生々しく感じて少し感動しました。/この映画に反日洗脳映画的な側面があるのは間違いないでしょう。制作当時、中国ではおそらく日本をこんなふうにしか描くことができなかったのでしょう(今でもあまり変わらないかもしれませんが)。本作の背景には、体制維持のため反日を利用しているような、思想信条・表現の自由の保障に問題がある非民主的な政治体制というものがあります。しかし、そうした相手側の歪んだ状況、さらにはこの映画のような非道な行いが実際にあったか否かということなどはともかく、少なくとも過去我が国が中国を侵略したという事実があり、およそ少なからず過去の日本は国際的にこんなふうに見られている(本作がベルリンで金熊賞を獲ったことから推して知るべしでは?。)ということは本作を観て認識すべきなのでは?と思います。/政治性はともかく本作は見事に芸術的に感じられました。ちょっとした衝撃さえありました。目に焼きつくような鮮烈な色彩で躍動感あふれるストーリーを展開させたこんな映画を作れる人々の国とは仲良くしたいと思ったもんです。[映画館(字幕)] 7点(2009-03-09 00:55:24) 3. 初恋のきた道 《ネタバレ》 本作はいまやチャン・ツィイーのアイドル映画的に語られることが多いみたいですが(たしかに本作の彼女は新鮮な衝撃だったですけど)、映画館でボロ泣きした私としてはただそれだけの軽い映画ではないと声を大にして言いたい!(単なる思い込みですけど・・・)。思うに、人間誰しもかけがえのない想いというか、心の中でずっと大切にしているようなものがあると思います。それはもしかしたら独りよがりの誇大妄想や他人から見ればくだらないものである場合も多いでしょう。たしかに本作の一途な恋というのはストーカー的に痛いと私は思うし、ベタベタな恋模様には失笑する要素があるかもしれません。しかし、チャン・ツィイーの姿が滑稽なほど真剣であるからこそ彼女の姿は愛すべきものです。そうした一途な想いを他人に理解してもらうこと以上の喜びはなかなかないでしょう。自らの想いが自閉・自己完結せず他人に理解された様子を描いたのが棺を運ぶ行列のシーンであり、息子の授業シーンではないでしょうか。あれは泣けます(泣く自分こそナルシーで滑稽でしょうけど・・・)。自分はとくに最後の授業のシーンで滅茶苦茶泣いちゃいました。一人の人間を人生かけて愛しぬく姿・・母親のそういう姿を理解し、母の想いを大切に守ろうとする息子。こうしたいまやありえないと思えるような人間関係にかけがえのなさを感じ、それは眩しいほどに美しかったです。世代を超え過去や未来に連なる人間の営みというものが美しく描かれています。えせフェミニストの自分は「こういう男女の描き方(そしていかにも男が喜びそうなヒロイン)はどうもなあ・・」とも感じますが、それはともかく本作は決して古臭い映画ではなく、現在から未来へ向けた社会や人間関係についてのメッセージであると思います。私は本作をあまり恋愛映画的に見てないかもしれませんが、まあ、チャン・ツィイーに萌えたのは確かです。カワイイ。本作は我らの時代の愛すべき傑作としてもはや古典でしょう。褒めすぎ?。[映画館(字幕)] 10点(2003-11-27 19:08:06) 4. 鬼が来た! 《ネタバレ》 凄い映画だと思いました。例の壮絶な殺戮シーンが凄いのはもちろん、日本軍兵士が「敦盛(だったかな?)」を舞う中国映画なんて・・。外国映画で日本の美とその狂気をあんなシーンで見せられるなんて・・。僕はあの舞の雰囲気が日本を戦争に突っ込ませた推進力のようなものだと思いますし、それを嫌悪しますが、それは確かに美しいのです。日本軍がひたすらインベーダーのように鬼、悪魔となっている「紅いコーリャン」で主演のチアン・ウェンがこういった作品を作っているのに感心しました。剣の達人のじいさんのとぼけたギャグも個人的にグッド。エンタメとしても十分な作品。えらく気にいってます。 。(追記、10点インフレ化調整のため減点)9点(2003-11-27 01:14:46)
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