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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. アキレスと亀 前二作に比べれば遥かに分かりやすい映画でした。これってある意味『HANA-BI』に次ぐ二度目の総決算映画じゃないでしょうか。自作の絵が大量に出てくるからというだけでなく、屈折した愛のかたち、微妙なギャグ、芸術というものに対するスタンス、そして生と死の問題など、『HANA-BI』以降の作品の要素が随所に見られます。しかし辿り着いた結末は『HANA-BI』とは全く正反対。何と言うか、これほど生きることに対して肯定的な北野映画を観ることができるとは想像もしませんでした。ラストシーンも本当に最高です(あの空き缶の蹴り方がまた絶妙!)。[映画館(邦画)] 8点(2008-10-26 18:37:21) 2. 歩いても 歩いても 実に怖い映画でした。他の是枝作品同様、どこまでが素でどこからが演出なのか分からないごく「普通」のシーンの連続だからこそ、突然ポロっと出てくる家族の「闇」の部分が何とも恐ろしい(特に終盤の、樹木希林の衝撃の告白など)。でも所詮家族だって人間。楽しいことばかりじゃないし、腹にイチモツのひとつやふたつぐらい誰でも抱えてて当然。そんな当たり前のことを劇映画というフィクションの中で限りなくリアルに違和感なく描いたところにこの映画の凄さがあると思います。個人的には、是枝作品の中では『ワンダフルライフ』以来のヒットでした。[映画館(邦画)] 8点(2008-10-26 17:36:12) 3. アヒルと鴨のコインロッカー 《ネタバレ》 この話、根本的にプロットがおかしくないですか? 特にボーリング場での一件、「奴」があの後すぐにシャバにいるわけないと思うんですけど(現場には警官がいたんだからその場で現行犯逮捕だろう)。もうひとつ気になるのが、種明かしの回想シーン。詳しくは書けませんが、ミステリーの観点からしたらありゃ完全に反則技。これが許されれば、観る側の謎解き作業なんて何の意味もなくなってしまう。考えるだけ無駄。以上の2点が非常に気になりました。[DVD(邦画)] 4点(2008-08-06 22:35:42)(良:2票) 4. 青い山脈(1949) 戦後の新しい恋愛観や価値観を問うた作品のようでしたが、正直イマイチです。「学校の名誉のために」とか何とか言いながらどんどん事をややこしくしていく女学生に全く共感できないし、事の発端となった新子の態度にも納得がいかない。街の権力者がしゃしゃり出てくる程の事件とも思えないし、理事会の後の展開が有耶無耶になっているのもちょっと消化不良。前後編合わせて3時間というのもちょっと長過ぎる気がします。特に後編はもっと切り詰められたと思うのですが…。[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-06-22 13:48:51) 5. アフタースクール 前作『運命じゃない人』同様、これも非常に良く練られた作品だと思います。ただ前作より話が大掛かりで複雑なため、集中して挑まないとラスト30分で「???」ってなる可能性大。伏線自体はあちこちに張られているのでお見逃しなく。で、『運命じゃない人』より減点したのは、このプロット自体のリアリティに疑問があったから(ふつう民間人にあんなことを……って、こういう映画は感想書きにくいなぁ)。ちょっと今回はテクニックありきで物語自体に前作ほどの面白みがない気がします(登場人物も前作の方が脇役も含め個性的で輝いていたような気がするし)。[映画館(邦画)] 7点(2008-05-25 11:58:39)(良:1票) 6. 赤ひげ 三船敏郎が出演した最後の黒澤映画であり、最後のモノクロ作品でもある。確かに集大成的な感じはあるけれども、どこか説教臭いところがあってちょっと困った。特に佐八の臨終とかおとよのエピソードなんかは、過去の黒澤作品に比べてもちょっとお涙頂戴な感じがします。[DVD(吹替)] 7点(2005-11-20 20:00:58) 7. あの、夏の日 ~とんでろ じいちゃん~ 尾道を舞台に、ヘンなじいさんとその孫が織りなす心温まるファンタジー…なのか? 映画自体はそれほど面白いとは思わなかったけど、これを観たあと無性に尾道に行ってみたくなり、数日後つい出かけてしまった。不覚。観たあとしばらく「巻き巻き巻き巻き…」って呪文が頭から離れず困ったもんだ。[CS・衛星(吹替)] 6点(2005-11-20 15:01:49) 8. ACRI まず人魚という題材が取っ付きにくいうえに、一般的な人魚のイメージとは全然違うクリーチャーにいきなりつまずいてしまった。そのうえ肝心の人魚がやけにグロテスク。この時点で前作『河童』のような楽しいファンタジーなど期待しようがない。結局印象に残っているのは、オーストラリアのきれいな海と空、そしてヘンな泳ぎ方の浅野忠信のみ。[CS・衛星(吹替)] 4点(2005-11-20 14:32:01) 9. アポロ13 そりゃ月に行ってる最中に酸素が漏れだしたら大変だろうけど、なんせ当事者が3人だけというのが微妙なところで、イマイチ盛り上がりに欠けてしまう(むしろ1人きりだった方が面白かったかも)。NASAの部分の話がなかったら相当退屈だっただろうなぁ。[ビデオ(吹替)] 5点(2005-11-19 20:54:14) 10. 阿弥陀堂だより 確かに映像はきれいでよかったんだけど、僕には長野県の観光PRビデオにしか思えなかった。寺尾聰は一日中釣りをしたり子供たちと遊んでばかり。まるでこうやって自然の中でのびのび生きるのが理想的だと言わんばかり。でもそれって田舎をただの「自然がたくさん残っててきれいな所」ぐらいにしか考えてない都会人のエゴなんじゃないの、って僕なんかは思ってしまう。[DVD(吹替)] 5点(2005-10-27 23:49:39) 11. 雨あがる 今は亡き黒澤明が書いた脚本だが、『影武者』や『乱』に比べるとずっとシンプルでまとまった脚本だったと思う。普通に面白い映画だったんだけど、延々とカメラ目線で素振りを続ける伊兵衛になんか違和感を感じました。もっといろんな角度から撮ればいいのに。ま、違和感と言えばやはり殿様ですけどね。[DVD(吹替)] 7点(2005-10-27 23:41:41) 12. あずみ 《ネタバレ》 序盤の仲間殺しは彼らに取って初めての殺人のはず。ここで『バトル・ロワイアル』並の葛藤とかがあったらよかったのに、これが意外にサラッと終わってしまう。この「軽さ」が最後までたたってしまい、深みも何もないただのチャンバラ映画にしか映らなかった。[DVD(吹替)] 2点(2005-10-27 22:53:18) 13. 赤目四十八瀧心中未遂 凄く陰気くさくてジメジメした映画でした。どいつもこいつもクセ者…というより変人ばっかで感情移入のしようもない(タケシ君人形怖すぎ!)。でもちょっとだけあの瀧に行ってみたい気もしたり。[DVD(吹替)] 2点(2005-10-27 21:54:37) 14. あの夏、いちばん静かな海。 マイ・ベスト・キタノ。北野映画特有の激しい暴力描写(少なくとも表面的な)がないから、非常に気持ち良く観られる。文字通り圧倒的に静かで何もない映画なのだが、逆にこの何もなさがいい。また、ラブストーリーとしても実に秀逸だと思います。毎年夏になるとついつい観ちゃいますね。[ビデオ(吹替)] 10点(2005-10-26 20:46:02)
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