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プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  朝の波紋 《ネタバレ》 当時この映画、「高峰秀子フランスからの帰朝第一作(!)」と、大々的に銘打たれ公開されたらしいです。「東京のえくぼ」(6点)同様、彼女の長い長い映画出演歴の中でも、ひときわふっくらふくよかな、貴重なお姿を拝見することができます。彼女の自伝「わたしの渡世日記」によると、この半年間のフランス渡航前後っていうのは、周囲で色々なゴタゴタやら「波紋」があった時期だったにもかかわらず、そんな混乱した背景を一塵たりとも感じさせない、普段通りの魅力的な高峰秀子を観る事が出来、もう自分はそれだけで感無量。英会話を自由自在に操れる、キャリアウーマン的役どころっていうのも新鮮。映画自体は淡々とした運びで「煙突の見える場所」(8点)しかり、いかにも戦前からの松竹の名匠五所監督らしい作品です。自社の切れ者のイケメン同僚(岡田)とライバル会社のヌーボーとした営業マン(池部)との狭間で揺れ動くヒロインの心情も、意外にあっさりスッキリで、それほど恋愛に比重を置かずに描かれ好感を持ちました。ラスト近くになって、唐突に尼僧姿で登場してきた香川京子にはびっくり。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-05 09:03:09)

2.  秋立ちぬ 「杏っ子」と二本立て。こっちの方が断然面白かったです。当時の銀座の表通り裏通り、デパートの屋上、晴海あたりの当時の風景が克明に描かれていて、古い町並み好きな自分はそれだけで興味津々わくわく。あっという間の79分。ただ、残念ながら肝心の子役二人の使い方については正直イマイチ。『二十四の瞳』等、数々の作品で子役の使い方が抜群に巧かった木下恵介監督に1日の長あり、と思いました。後半、埋立地へ遊びに行くシーンとか、二人だけの芝居になるとちと場が持たない箇所が幾つか散見。ストーリー云々よりもこれは真夏から初秋への季節感、空気感を感じさせてくれる、ありそうでなかなかない作品だと思います。成瀬作品としての世評はあまり高くないのかもしれないけど、この作品自分は好きです。『池袋文芸坐成瀬巳喜男特集』にて鑑賞。[映画館(邦画)] 8点(2016-09-08 23:10:56)

3.  杏っ子 《ネタバレ》 口元にやたら野卑な雰囲気が漂う木村功さんって、誰かに似てる誰かに似てるって、ずっと思いながら観てました。鑑賞後、よく脇役でドラマに出てる相島一之さんに似てることが解り自己解決。それにしても、ホント暗い暗い映画でした。他の女優さんにない香川京子独特の持ち味である「まるで彼女の周囲2メートル四方に高原の風が吹いている」ような清冽な魅力が、この映画ではあまり発揮されていない。せっかく舞台も箱根仙石原高原あたり、絶好のロケーションのはずなのに。当時の社会事情から鑑みても、このヒロインに「離婚」という選択肢はなかったんでしょうか?ダンナに三行半を突き付けて、颯爽と最後は自立していくヒロイン像を香川さんで観たかった。このままズルズルと元の生活に戻っていくのではあまりに救いがない。演出もガッチリ力のこもった作品ではあるが、登場人物に共感が湧かないので高評価は出来かねる。香川さんの成瀬作品の単独主演ものってこの作品だけなのが残念。『驟雨』や『稲妻』、準主役か脇役で出た作品は良いんだけどな~。『池袋文芸坐成瀬巳喜男特集』にて鑑賞。[映画館(邦画)] 6点(2016-09-08 22:49:47)

4.  愛染かつら 総集編 よく比較される、戦後のメロドラマ「君の名は」での、ただただ流されっぱなしの受動的ヒロイン岸恵子より、実は戦前のこの「愛染かつら」のヒロイン田中絹代の方が、ずっと自立心旺盛な能動的女性像を先取りしていたことにまずびっくりしました。自己主張をしている割に、あまり生意気そうな感じに見えないのは、田中絹代という女優さんが、あまりに小柄で頼りない風情ゆえ、観客に「守ってあげたい」願望をそそられていたせいかと思われる。[インターネット(字幕)] 6点(2013-12-14 23:47:51)

5.  あにいもうと(1953) 《ネタバレ》 東宝作品のイメージが非常に強い成瀬監督が大映で撮った2作品のうちのひとつ。傑作「稲妻」には及ばないまでも、この作品もなかなかの秀作だと思います。平成の、今年のこの猛暑の中、この時期に鑑賞するのにぴったりの映画でした。昭和20年代のニッポンの真夏の風景が、丁寧に丁寧に描かれています。「あにいもうと」というよりも「あねいもうと」というタイトルでも良かったんじゃないかと思うくらいに、家族の中での唯一のしっかり者、傍観者でもある、次女久我美子の微妙な感情の揺れ動きが、最も巧みに点出されていました。これは「稲妻」だと高峰秀子のポジションの役ですね。私の中ではインテリやくざのイメージが強かった森雅之という役者さんが、こういう荒っぽいホワイトカラー的な役どころで観るのはなんだか凄く新鮮でした。が、でもやっぱりミスキャストかな(笑)京マチ子は適役。浦辺粂子も言わずもがなの好演。かき氷、ラムネ、子供たちの川遊び、歓声、うちわ、よく冷えたスイカ、手ぬぐいで拭う流れる汗、日傘・・・ひとつひとつの夏の小道具が映画にアクセントを与えています。鑑賞しながらこの時代は「熱中症」なんて言葉はなかったんだなあとしみじみと。[DVD(邦画)] 8点(2013-08-26 21:28:46)(良:2票)

6.  Undo “アンドゥー” 《ネタバレ》 自他ともに認めるVIVA!変態な自分ですら、これは理解出来ない世界。壊滅的につまんなかった~って印象しか残らなかったです。あ、ちなみに変態度数では同じくらいの、江戸川乱歩原作、増村保造監督作「盲獣」には高得点8点付けてるワタクシですが・・・(汗)こういった、オサレ映像美的変態世界がそもそも苦手なのかもしれません。変態道究めるならとことんやって下さい。[ビデオ(邦画)] 2点(2012-12-16 11:07:21)

7.  あゝ野麦峠 骨太な力作。「青春の門」の織江役と並んで、若き日の大竹しのぶの、いかにも純朴無垢な一面が、一番自然に引き出されている映画だと思います。ここに出てくる男どもは、しのぶ兄チイチイ氏以外、み~んなエゴイストで嫌なヤツばっかりで同じ男ながらアタマに来ますね。この頃活躍していた若手女優さんたちって、皆さん一様に体型系に女工の格好が似合いますね~。今、この映画をリメイクしても、おそらく何の説得力がないだろうって思われるのは、ニッポン女性の体型がここ30年で飛躍的に成長を遂げたせいかと。地井さんのご回復を心からお祈りしています![地上波(邦画)] 7点(2012-03-14 13:05:56)(良:1票)

8.  青い山脈(1963) 当時盛んに映画化された、一連の石坂文学のヒロインには、顔パンパンで演技もセリフも一本調子の吉永小百合よか、芦川いづみの方が絶対似合ってたと思います!(←キッパリ断言!)「乳母車」「あいつと私」「陽のあたる坂道」「あじさいの歌」・・・彼女が画面に現れるだけで、映画にどれだけ石坂文学独特の、たおやかで優しい雰囲気が流れたことか・・・。実際この映画も本当は寺沢新子役で、「若い人」の江波恵子役も芦川いづみ主演で観たかったなあ・・・というのが自分の本音。旧作では原節子が演じた、この島崎先生役も魅力充分でいいんです!いいんだけどねぇ・・・。[ビデオ(邦画)] 6点(2010-08-14 11:57:13)(良:2票)

9.  愛人 「足にさわった女」「恋人」「あの手この手」といい、この時期の市川監督は、当時の日本映画全般に見受けられた泥臭い情緒、ジトっとした湿りっ気を払拭しようと躍起になっていたようなフシが伺える。ずっとずっと以前から、この映画は「市川映画の中でも最高にソフィスティケイトされた作品」という前評判を聞いていたので、期待していたんですが・・・。ちと期待が大きすぎたかな(笑)当時はさぞかしハイカラな映画として、観客に受け取られた事であろう事は想像に難くない。だって畳の部屋なんかワンシーンも出てこないんですもん。あーだこーだと、みんなが早口でまくしたてるように言いたい事を言いあって、サクサクとどんどんお話が進んでいく。愉しき戦後民主主義万歳!と褒め称えたいところなんですが・・・。今の視線で観ると、万事が西洋式というのが逆に泥臭く見えてしまう。小津映画の、純日本式にこだわった作品の方が逆にポストモダン和風的で新鮮に見えてしまうのが皮肉です。若き日の三国の男臭さ、有馬稲子の屈託のない茶目っ気ぶりにプラス1点。(←池袋文芸座「久我美子・有馬稲子・岸恵子にんじんクラブ3大女優特集」にて鑑賞)[映画館(邦画)] 7点(2010-03-20 11:58:52)

10.  赤穂城断絶 25年程前、年末に日テレが放映した「忠臣蔵」を観て以来、自分は「赤穂浪士」ものジャンルの大ファンです。日本映画黄金時代の松竹・東宝・東映・大映の作品を観てきましたが各会社の特色が出ててそれぞれ比較するのが面白かった。若き日の錦之介氏も出ていた東映オールスターキャスト作品は、特に華やか且つお祭り気分満載で楽しかったですね。同じ会社、錦之介氏主演にもかかわらず、20年も経過すると、同じ題材でこうも肌合いの違う渋いトーンの作品になってしまうんですね・・・。まずしょっぱなからいきなり「松の廊下刃傷シーン」から始まるのが不満。「一晩畳み替え」や、吉良のネチネチした嫌がらせのシーンもないので、そもそもがお坊ちゃん風殿様浅野にちっとも共感出来ず。だからその後の、赤穂浪士たちの行動の動機付けが弱いものになってしまっている。「南部坂雪の別れシーン」もないし。その代わりに、討ち入り後から全員切腹までが結構長いんですよね・・・。別に切腹シーンまで引き伸ばさなくても・・・と自分は思うんですが。やっぱりオーソドックスな作りの方がこの題材は一番光ると思うんですがね。なんだかんだ言っても製作されたらきっとまた観てしまうはず。[DVD(邦画)] 5点(2010-02-14 10:29:19)

11.  歩いても 歩いても 《ネタバレ》 とにかく脚本が秀逸。一見ダラダラした日常会話のようにも聞こえるけど、それぞれが今置かれている環境、立ち位置、キャラクターまでちゃんと計算されているので、ついつい台詞に聞き入ってしまう強い力がありますね。男ってホント居場所がなくなってしまうんですよ、こういう時って。あちこち家の中ウロチョロするか、じっと部屋に閉じこもるか。YOUが演じた阿部ちゃんの姉ちゃんが、すごくリアルというか自然体でした。並み居る実力派役者の中、まるで自分の姉貴を見ているかのような彼女が僕は一番良かったと思います。(追記)後からジワジワ効いてくる映画ですよね~これ。フツー凡百の映画の内容なら、最近健忘症ゆえすぐ忘れてしまうタチなんですが、この映画はいぶし銀のように静かに光を放ちつつ記憶の中に残ります。めっきり減った日本映画の『良心』がこの映画からは強く感じられます。ゆえに1点追加。[DVD(邦画)] 9点(2009-12-18 12:03:26)

12.  青空娘 ・・・なんとも不思議な感覚ですね。これまでもう「したたか」で「妖艶」で「一筋縄ではいかない」複雑なキャラクターを演じている若尾文子を、後年の数多くの作品で見てしまっているので、この映画の明るく健気な彼女を観ていると、「何か絶対裏があるに違いない!」「後できっとあの底意地悪い兄姉どもに仕返しするに違いない!」って考えてしまうんですよ。困ったもんだ。まるで「鬼畜」のすぐ後に「秋刀魚の味」の岩下志麻様を観てしまったような感覚とでもいったらいいか(笑)(←ちょっと違う)増村監督作品は大映現代劇特有の、ねとっとした湿りっ気が払拭されているのがまず何より。同じ会社で一見近寄り難い美貌の山本富士子に比し「低嶺の花」と称された時期の、庶民的な若尾文子の魅力が一番出ているのがこの作品ではないでしょうか。とは言っても、どうしても上記のような「一発逆転若尾ちゃん一人勝ち!」を、ついつい愚かにも期待して観てしまった私はこの点数に留めさせて頂きます。出来る事なら、同時代に順々で溝口→増村→吉村→川島作品で演技的に成長していく彼女を観たかったですね。[DVD(邦画)] 7点(2009-08-23 10:24:10)(良:2票)

13.  あの手この手(1952) 森雅之と水戸光子夫妻の家に突如として姪の久我美子が押し掛け、家の中をシッチャカメッチャカにかき回して・・・あれれれ?これって、どっかで観た事がある展開じゃん?と思ったら、川島雄三監督「女であること」(6点)の焼き直しみたいなシチュエーション。もちろんこちらの方がずっと製作は早いし、あちらは予想に反して意外にシリアス、こちらは終始軽いコメディタッチなので、作品としての印象はまるで違うんですけどね。でも似てる事に変わりはない。でも自分はこの映画の、変な下心のまるでない茶目ッ気一杯のアコちゃん=久我美子の方にずっと好感を持ちました。恐妻家の森雅之を心配した彼女が「あの手この手」を使い家庭内優位に立てるよう奮闘するという内容は一本筋が通っていて非常に解かりやすい。「奥さん、奥さん」を連発する森雅之、「また逢う日まで」で一躍有名になったガラス越しのキスシーンパロディが一番可笑しかったです。テクニシャンの市川監督、ここでも小技「あの手この手」を使って観客を楽しませてくれてます!DVDの画調がイマイチだったのが残念。[DVD(邦画)] 7点(2008-12-15 12:02:00)(良:2票)

14.  穴(1957) 《ネタバレ》 自分の市川崑監督の追悼レビューは大映時代のこの小品で。この時期の市川監督って、果敢に既存の日本映画作家が誰もやらなかった映像表現、キャラクター造りを率先して行っていたっていう印象があります。常に時代の一歩先を見据えていた作家的高揚期といったら良いか。しかもそれら実験的作品の殆どが結果的には成果を収めている、これは物凄い事だと思います。この小品も一見プログラムピクチャーを装いつつ、アングルや各ショットに意匠を凝らし、様々な冒険が施されていて面白い。ただ一連の「大映現代劇」の例に漏れず、どこか重っ苦しい暗鬱な雰囲気がこの作品にも覆われている。ヒロインの京マチ子も百面相的大奮闘の好演だけれど、豊満な肉体ゆえの鈍重さが仇となっているシーンも幾つか見受けられた。ラストの船越英二の飛び込み○◎の決めポーズ、あれって笑うトコなんですよねえ・・・?これがもし東宝で製作されていたたら、もっと軽快な感触の作品になっていたかも。う~ん、初期東宝時代の市川監督コメディ作品群がもっと観たい![DVD(邦画)] 7点(2008-02-22 13:39:36)(良:1票)

15.  悪魔が来りて笛を吹く(1979) 「女王蜂」とこの作品に限っては絶対テレビ版古谷一行のがキャスト、演出ともに出来はずっと上ですね。横溝原作の中では一番自分にとって愛着があるものだけに、この出来は大いに不満。西田敏行にこの時点で金田一を演じさせたのは大きなミス。ホントに身をよじらせながら「ナンコウさんよぉ~あんたが犯人じゃねえのかよお~」なんて言い出しかねないような雰囲気だったなあ・・・。ちなみにテレビ版の新宮利彦役は長門裕之でしたが。[地上波(邦画)] 3点(2007-11-30 13:33:03)

16.  ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 自分が映画監督溝口健二という人物を知ったのは、映画を観るずっと以前に読んでいた、新藤兼人氏著「小説・田中絹代」がきっかけ。ここに書かれていた数々の暴君的振る舞いと奇矯なエピソードとは裏腹に、残されている写真等では薄く笑みを浮かべ一見「好々爺」にも見える。一体、この人はどういう方なんだろうかと、いまひとつ人物像が掴み難く、実際つい最近まで映画自体も敬遠していた次第。このドキュメンタリーに登場してくる皆さんって、溝口映画の常連としてのみならず、日本映画黄金時代の土台を支えてきた錚々たるメンバーの方々ですよね。「俺たち(私たち)が日本映画を支えてきたんだ」っていう、他の何事にも変え難い自負と誇り高いプライドが、溝口監督の思い出を語ることで生き生きと各々の顔に浮かび、また更に輝きを増しているようにも見えます。凄っげえなあ・・・、ここまで彼らを心酔させた溝口健二っていう人は。中でも圧巻はやはり田中絹代本人の証言でしょう。彼女の老いても尚、凛とした語り口を聴いていると、もちろん「小説・田中絹代」はフィクションには違いないのだけれど、ああ、もしかしてあの中に書かれていた事はかなりの割合で真実が含まれていたんじゃないかって思えてきます。それだけにこの小説の映画化、市川監督吉永小百合主演「映画女優」の出来が意外と平凡だったのが悔やまれます。でも小説の方は読む価値充分に有りです、興味が有る方は是非!近年再評価が著しい個人的日本映画ベストワン監督、成瀬巳喜男のこの種のドキュメンタリーも製作されないもんかなあ・・・。[ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-29 12:44:24)(良:2票)

17.  赤線地帯 当時天才と謳われた音楽担当黛敏郎氏、挑戦的というか実験的といおうか、この作品でも賛否両論を巻き起こしそうな音楽を作曲されてますね~。小菊さんや↓他多数の賛同者の方と同じく、私もどちらかといえば否定派。まるで怪談映画のような♪ヒュ~ドロドロドロ~♪確かにインパクト大だけど、果たしてこのストーリーとリンクしてるかどうか甚だ疑問。この黛氏、小津安二郎監督「小早川家の秋」のラストでも荘厳な音楽を流し観客の不安をやたら煽っていましたけど。(←この作品では効果的でした)80年代に五社監督の映画等で、女優さんが娼婦や芸者を嬉々と演じていた映画が数多くあったけど、何か「娼婦を演じる事が演技賞への早道」みたいな悪しき慣習がこの作品あたりからすでに出来上がっていたような気がしてちょいと歯がゆい・・・もちろん女優の質も演技も、この頃の方が段違いに上なのは間違いないけれど。ミッキー=京マチ子の「八頭身やっ!」では場内一斉に笑いの渦。同じタイミングで他のたくさんのお客さんと笑えるって、映画館ならではのすごく幸福な気分。京マチ子は楊貴妃じゃダメ、ミッキーみたいな役どころこそが本筋だと思います。今回はスケジュールが合わず見逃しましたが、同監督同系列作品「夜の女たち」も機会があれば映画館で観てみたい。[映画館(邦画)] 7点(2007-09-22 11:23:11)

18.  嵐を呼ぶ男(1957) 近藤マッチ先生のリメイクを昔片手間に観た記憶があるけど、あっちが『嵐を呼ぶやんちゃなアイドル少年』なら、こちらはまぎれもなく「嵐を呼ぶ男」には違いない。でも仮に、今現在の近藤真彦(でもいいしスマップの誰かでも構わない)がこの役を演じたら、「男」になる得るのだろうか?はなはだ疑問。少年→青年→いきなりオッサンっていうパターンが特にジャニーズ系には多いような気が。自分の事はさておき。裕次郎相手役専門以前の、女優北原三枝主演映画(『青春怪談』とか『月は上りぬ』)をもっと観てみたい。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-05-25 14:20:15)

19.  あじさいの歌 原作石坂洋次郎=日活映画化主演裕次郎のコラボ、実は自分結構好き。中でも秀作は「陽のあたる坂道」(←これは原作自体も名作)、この作品もなぜかあまり有名ではないけど、気持ち良い出来の佳作だったと思います。カラーだし、お相手役は麗しの美しき芦川いづみだし、裕次郎のワルぶってるけど実は好青年っていうキャラクターももはや何本か観てれば定番で、安心して鑑賞出来ます。確かこの映画だと彼は芸術家肌の売れない画家って役どころじゃなかったかなあ・・・。主題歌は「♪あじさいのう~た♪」(←何となくうろ覚え)[地上波(邦画)] 6点(2007-02-04 15:26:02)(良:1票)

20.  足にさわった女(1952) コメディエンヌ越路吹雪と池部良が、市川監督が目指していた「日本映画の軽妙洒脱さ」を映像体現しようと必死に頑張ってる映画。このセンスは当時から二十年先を確実に行っていたはず。これ観た後だと越路+市川コンビ最高作といわれている「愛人」がたまらなく観たくなってくる!ほんのチョイ役で出てくる岡田茉莉子が可愛い。[地上波(字幕)] 7点(2006-03-25 14:24:09)

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