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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 樺太1945年夏 氷雪の門 南に「ひめゆりの塔」あれば北に「氷雪の門」あり、か。 1945年8月、日ソ中立条約を無視しソ連軍が樺太を侵攻。ソ連の攻撃を受けた住民たちの逃避行と、最後まで通信を守ろうとした女性電話交換手たちの悲劇を描く。 旧満州では、ソ連軍によって悲惨な境遇を送った日本人たちの話がよく知られている。当時の苦難は宝田明など映画人の証言でも見聞きした。それに比べると樺太での苦難はあまり知られていないように思える。 概ね史実に沿った演出であり、樺太が地理的に戦地から離れているため当初は住民が楽観視していたことがよくわかる。次第に戦火が近づく中で葛藤する交換手を演じる女優陣の演技は当時の緊迫感を漂わせている。交換手たちも早く逃げれば済むことであるが、いざという時に使命感をみせる人はいつの世にもいる。たとえば天災の時など。 海上の戦闘シーンは特撮がしょぼくて残念。ラストの平和へのメッセージはとってつけたような印象で心に響かない。[映画館(邦画)] 5点(2023-09-24 14:33:46)《改行有》 2. カメラを止めるな! 《ネタバレ》 「桐島、部活やめるってよ」映画部員の後日談を観るような思いで楽しんだ。が、肝心の「ワンカット・オブ・ザ・デッド」40分間の映像は退屈(それも計算済み?)。その後の展開は青春ドラマありホームドラマの要素もありで、現実と虚構が入り混じって独特の面白さがある。また、映画制作の舞台裏を見せる楽屋落ちとしても楽しめる。[地上波(邦画)] 6点(2019-05-19 13:51:01) 3. 家族(1970) 《ネタバレ》 石炭から石油へのエネルギー革命を背景に、長崎から北海道へ新たな仕事に向かう家族の葛藤、挫折と再生を描くロードムービー。 ドキュメント風の演出で、生き生きとした方言が印象深い。反面、中標津の歓迎会はプロの俳優陣と素人さんの会話が少し浮いている感じ。 万博の開催で日本中が浮き足立つ中、公害や都会の冷徹さなど高度成長のひずみも見逃さない。東北本線の列車内で交わされる減反の会話は、さりげなく農政の転換まで描き、開拓に向かう家族ともども時代に翻弄される庶民の思いに共感を寄せる。 長旅の末、中標津で最後の生の輝きを見せる祖父に人生讃歌を見た。祖父の死後、再起を期す民子の瞳の輝きが印象的で、2つの新しい命が一家の再生を象徴している。 欲を言えば、ラストは「北の大地の春は花々が一斉に咲く」場面を観たかった。[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-03-31 11:51:37)《改行有》 4. 影の車 自身の幼い頃の殺意がブーメランとなり、子供から殺されるという妄想を抱いて疑心暗鬼になる青年。その内面を描く心理サスペンスが秀逸。 善人然とした加藤剛が、じわじわ迫りくる恐怖に追い詰められる主人公を好演。自らの過去に苦しめられ破滅に至る男の姿は強く印象に残る。主人公を心理的に追い詰める子役の表情も怖さを増す。[映画館(邦画)] 7点(2018-11-04 14:01:37)《改行有》 5. 蒲田行進曲 カツドウ屋魂あふれる展開でテンポが良く、銀四郎とヤスのはじけっぷりが楽しい。小夏の愛しさ・一途な女心も花を添える。騒々しいのが玉にキズ。 人生においては一瞬であれ長期間であれ誰でも場の主役になる時がある。その意味ではひとつの人生讃歌と言える。階段落ちは見ごたえがあり劇中劇の面白さも味わった。ラストの大団円は爽快で後味が良い。主題歌もいいね。[映画館(邦画)] 7点(2018-02-25 12:40:49)《改行有》 6. 怪獣大戦争 「少年ブック」江原伸作画の漫画版とともに忘れられない映画。レディガードも面白いアイディアだったし、X星人役土屋嘉男のラストのセリフ「我々は未来に向かって脱出する、まだ見ぬ未来に向かってな」は、滅びゆくものの美学も込めた、負け惜しみの名セリフだ。だが、怪獣映画はこれで行き詰まりではないか。怪獣が宇宙人や地球人に操られるようになったら、その魅力も半減してしまう。ゴジラの「シェー」は、可もなし不可もなし。[映画館(邦画)] 6点(2012-12-22 23:39:33)
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