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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. CURE キュア 《ネタバレ》 自分は、ちょっと前に流行った”癒しブーム”が嫌いでした。だって、お香からCDに至まで”癒”の文字が入った商品がでたりしたし、TVでも「癒されますねー」って連呼してたり・・癒しって言ったら個人の感覚だから、向こうから癒しですよ来られるのは嫌だなーと。でも、このタイトルはニヒリズムと言うかアイロニカルというか、究極に解放(癒)された人が起こすのが殺人とは・・。いくつかの謎が消化不良だけど、自分なりに考えたのはこうです。佐久間(うじき)は本当に自殺。すでに暗示にかかり自分が殺人衝動に捕われる事が怖くなって自分を拘束、のちに自殺した(佐久間の死が尊厳あるものだったと思いたいから)。妻を殺したのは高部(役所)。ラスト、ウエイトレスがナイフを持ったのは、新しい伝道師となった高部の”癒し”によるものだと思います。・・そう推理した上で、誰が誰を殺したかなんてどうでもいいことにも気付きます・・「アンタダレ?」・・「小学校の先生」「警視庁本部長」・・そういう言わば社会的な「記号」でしか自身を表現する事ができない事実。親しい者同志でさえ、気持ちの衝突はあり、それが何の抑制もなく行動すると殺人になるとしたら・・あの続きを想像すれば世界に殺しが満ち溢れるのかも知れません。間宮(萩原)が「あんたはすごいよ」と言ったのも「あんたは、おれよりもすごい伝道師になれる」という意味かもしれません。。一番ゾッとしたのは劇中食事も喉に通らなかった高部が殺人を犯したあとの食事では、皿を舐めたかのようにきれい食べていたところ(空の洗濯機も効いたな・・)。全体的にロングショットが多く淡々と見せているのに、時間の経過と共に、陰うつな空気が絡み付いてくる感じ、胸騒ぎと言うかザワつく感じをうまく演出していると思った。個人的には間宮にもっと説得力(魅力?)があればということと、癒し(魂の解放)=殺人というのがちょっと乱暴かなと感じました(この基本設定が飲み込みきれなかったので大きく3点減点しました)。7点(2005-03-06 17:54:21)(良:2票) 2. 凶気の桜 情熱や暴力を持て余す若者の、狂気や哀しみを描きたかったのかも知れないけど、幼稚で感情移入できない主人公達では説得力がなく、言葉遊びの乱痴気騒ぎ。現代日本の”時計仕掛けのオレンジ”には程遠い。雰囲気とノリだけは伝わって来るだけに辛口な評価になっちゃう。3点(2003-11-27 01:04:59) 3. キル・ビル Vol.1(日本版) まず、音楽面白かったです、またレアな音源ですね。映像はアイデアは面白くて、章立ては今の所、生きてないと思った。ストーリーは・・・ないに近い・・自分の知名度や人気を十分にわかってないとできない、豪華キャストで2作に渡って綴る脳内妄想B級愛映画なんですね、びっくり。自分もB級映画は好きで、子供の頃マカロニウエスタン、B級アクション、ホラーたくさん見たから随所に面白みはあったけど・・・うーん10代の時に見たかったかな。ただ、細かい所のセンスにしても、バイオレンスにしても、タランティーの以外にこれができるか?って考えると・・天才なのかなー。今回は自分の好みじゃなかった。 <追記>見て2日後、何気なく口笛をふいてしまって『何の曲だったかな?』って思ってたらダリルハンナが吹いてたメロディーだった・・・うーん刷り込まれた。ブライドの名前XXXXもパルフィクションの”ミア”なんじゃないのかとかの噂もでてるし・・なんかまた気になりはじめた・・初見(4点)に一点追加(笑)5点(2003-10-28 00:41:54) 4. 鬼畜大宴会 タイトル通りの気分の悪くなる映画でした。連合赤軍リンチ事件をモチーフに、極限状態、狂信状態の人間の恐ろしさを、吐き気をもよおすほど生々しく描いています。閉鎖された状態での理不尽な理論がまかり通るさまは、子供の理論や、いじめの心理とも通じていて怖い。やりすぎな演出がむしろ、『これは映画だ』と気持を逃がすのにひと役かってくれてます。7点は、この映画の持つ熱量、破壊力に対してです。人に薦めてるわけではないです。7点(2003-10-26 12:50:18)
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