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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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21.  雲の上団五郎一座 戦後喜劇史の本によく出てくる三木のり平の「切られ与三」は、現在この映画でしか見られないらしい。その記録としてだけでも重要な映画となった。で、もちろん三木のり平はいいのだが、のり平の笑いを引き出す八波むと志(こうもり安)のキレの良さにうなった。脇でじれったがって悶える八波のツッコミが素晴らしい。初期の渥美清にもあった凶暴さを秘めた魅力。のり平と八波の芸質の違いが見事に噛み合って、掛け合いの笑いとはこうでなければならない、という見本のような出来だった。あと佐山俊二も懐かしかった。田舎から出てきて都会で戸惑ってるおとっつぁんというような、オドオドした笑い、この種の笑いを受け継いでいる人はいないのではないか。というより喜劇人という人種が表舞台から消えてしまっているんだな。由利徹はあまり出番がなく勿体なかったが、西部劇のならず者タイガーがまあまあ。これらベテランに対してフランキー堺も頑張ってはいたけど(弁慶でデタラメ言う、旅の衣はスズカケの~、がスズカケの小径になったり)、やはり長年舞台で鍛えた喜劇人の粘度と比べると、サラサラして感じられる。切られ与三とドドンパ・カルメンでは落差ありありだった。舞台上で十分に練り上げられた時間の蓄積の違いもあろう。劇中の一座の芝居のあまりのひどさに、小屋主のアチャコがヨイヨイになってしまう。「笑わせようとしてないのに客を笑わせてしまう笑い」を、芸達者な人々が見せるから芸のある笑いになるのであって、現在はこれがそのまま通っちゃってるからなあ。とにかく喜劇人俳優名鑑のような映画で、エノケンからフランキーまでの豪華な顔が一堂に揃って見られるだけでも、お得な作品です。 [映画館(邦画)] 7点(2009-05-31 12:11:13)《改行有》

22.  ぐるりのこと。 一方に20世紀末の世間を騒がせた事件史があり、一方に無名の夫婦の歴史がある。でもこうして裁判所での事件を並べてみると、個性的に見えたそれぞれが同じ「社会からの逃走」という病いの別の症状の現われに見えてくる。また、妻の母に認められるまでの夫婦史を眺めていると、世の夫婦というものは同じようでいてそれぞれの特殊を生きてるんだな、と思わされる。普遍と特殊がスルリスルリと交替しあっているような世界観。それらを貫いているのは「人生から逃げない」ということ。別に歯を食いしばって抗うことでなく、柔軟に、しかし逃げないということの大切さ、そんなテーマの周辺を回っていたような気がする。「とにかく面倒なことからは逃げよ」という人生訓を守って生きてきた者にとっては、粛然とさせられる。法廷スケッチという一日だけ有効な絵と、寺の天井画という永く残る絵、でもそれらが等価に支えあって夫婦になっており、また社会が成り立っている、そんなことを見ながら考えていた。夫婦のいさかいなど、長回しで場の雰囲気をそっくり捉えるところが、うまさ。ただ親戚連中は、時代の変化を見せるために動員されたような感じで薄っぺらい。それと天井画ってのがやや唐突だったような。[DVD(邦画)] 6点(2009-05-29 12:07:23)(良:1票)

23.  黒い画集 あるサラリーマンの証言 《ネタバレ》 児玉清が学生役、当時は小玉と表記していたのか。日本映画がお得意とした小市民ものの陰画のような作品で、小市民がそのささやかな地位を保身するためには、他者に対して最も残酷になれる、ってな話だ。あの男は真犯人が見つかれば助かるけど、こちらは浮気がバレれば破滅だ、と主人公小林桂樹が破滅の場面を妄想していくあたりの心理は、だれでもぐっとリアリティを持って迫ってくるのではないか。小市民映画は、そうそう、と自分たちの暮らしを微笑ましく振り返るものが多かったが、これは、あるある、とぞっとしながら振り返る小市民映画。小林がアリバイづくりのために映画を見たことにする訓練、インディアンが駅馬車を狙っておりました、と内容を頭に叩き込んでおくと、客の入りを訊かれてドキッとさせられたりする。そうまでしても、けっきょく彼はささやかな一家団欒の多摩動物園へは行けないのであった。東宝の名脇役、織田政雄が、その“影の薄い実直さ”を充分に発揮した代表作でもある。[映画館(邦画)] 8点(2009-01-06 12:23:14)(良:1票)

24.  沓掛時次郎 遊侠一匹 《ネタバレ》 股旅ものの根本思想には、組織は悪くて個人はつらい、ってのがある。渥美清はバカを通して殺され、心が通じあう個人と個人は対決せねばならない。一旗あげたい農村青年が「やくざは虫けらだが、百姓はもっと虫けらだ、どうせ死ぬなら羽根を広げて死にてえ」という言葉が重い。さらに家庭という組織もからんできてるわけだ。股旅ものならではの寂寥感が随所に見られるいい映画だとは思うんだけど、錦ちゃんの長谷川伸三大名作の中では、作品のうねりに不整脈みたいなギクシャクしたものが感じられて、私はちょっと不満が残るの。これよりは『瞼の母』のほうが、さらに『瞼の母』よりは『関の弥太っぺ』のほうが純度が高いように思え、私は好きです。[映画館(邦画)] 7点(2008-12-20 12:15:59)

25.  口裂け女 なんで今さら口裂け女かと思ったが、以前流行した親の世代と子の世代との30年の差を置くことで、親の子への虐待というモチーフを潜ませる深い企みがあったのだった。母の子である男教師と子の母である女教師との冒険を通し、ローレンツの動物行動学が、愛と攻撃とは同じ根を持つと指摘しているような、そういう母性の根源的な衝動の両面を探ろうとした意欲作なのである…って感じなのかな、とうっかり最初のうち思ってしまった私を笑ってくれ。だってこいつらへんなんだもん。男教師は己れの幻聴に導かれて車走り回ってるし、女教師は女を刺殺してその子を憐れんで、でも一緒に車で走り回ってる。こいつらの行動に確からしさの裏打ちが出来てないので、観客は置いてきぼりを食い、その間もドラマはただただ陰惨に進行する。もう途中で製作者が観客にどういう反応を期待しているのかすら分からなくなっちゃった。呆然とするにもけっこう体力がいるらしく、ラストでは疲れきってすっかりウツロ、サトエリに向かい「そうですか、ハイ、分かりました、どうもご苦労様でした」と弱々しく呟いて電源を切った。[DVD(邦画)] 4点(2008-02-25 12:21:50)(良:1票)

26.  クレージー大作戦 《ネタバレ》 ハナ肇は植木等や谷啓に比べ、コメディセンスではやや劣るところがあるのだが、本作ではけっこうおかしかった。実直に勤めてきた刑務所所員で、もうすぐ表彰されるというときにクレージーの他のメンバー演じる囚人たちに脱獄されてしまう。経歴に傷がつかないよう、脱走した面々を穏やかに連れ戻そうと説得しているうちにずるずる深入りして、強奪計画に加担してしまうという役割り。その愚直さがハナのキャラクターに合って、このずるずる感がなかなかおかしい。もっとも金庫破りするときの谷啓の手つきや首の曲げ具合などのほうが、よりストレートに笑わされたけど。[映画館(邦画)] 5点(2007-09-29 12:22:47)

27.  暗いところで待ち合わせ 《ネタバレ》 男は、誰も信用せず、いじめられるきっかけを与えないようにと気配を消して働いている。女は、外に出ると人に迷惑かけるからと、世間に対して気配を消して暮らしている。その女の家に、男が気配を消して住みついてしまう。被害者意識と加害者意識の同居。人生持ちつ持たれつ、もっとこう気楽にいけないですか? と見てるこっちが言いたい気分になったところで入る外出シーンだから、けっこうグッと来てしまった。初めて男に食事を提供するシーンなども含め、気配を消しているスリルの場面より、気配を消すことをついに突破する場面でこの映画はいい。[DVD(邦画)] 6点(2007-09-17 09:29:50)(良:2票)

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