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1. 仁義なき戦い 代理戦争
《ネタバレ》 極道さんの世界も「政治」の世界もやってることは全く同じ、但し、
裏目に出ると「的」にされて「たま」を獲られてしまうのでシビアさ
は政治家の比ではなさそうだ。冷戦時代の米ソ対立になぞらえて
アイロニーたっぷりに描かれたやくざ抗争は、1作目に比べて笑える
場面が多く、特に山守のキャラが益々パワーアップしており楽しめる。こういう国際関係的見地で、現代版「仁義なき戦い」をつくるとすれば時代は変わり、冷戦構造は崩れ、圧倒的な力の親分(米)による
一極支配になると思いきや、そうは問屋が卸さない。老舗の親分集(欧)のメンツもたてねばならず、弱小組織の局地抗争(テロ)に結構手を焼いていたりして、しかも急速に力を付け始めた新興組織(中など)の動きも予断を許さないといったあらすじになるのだろうか。
そんな中で日本はというとちょっと心許ない気がする。日本の政治家も
山守組長くらい才覚があればなあと暗い感慨を抱いてしまった。
ということで、特に小泉首相以下政治家の皆さん必見の作品。9点(2003-11-21 18:22:20)《改行有》
2. 仁義の墓場
パワーのある映画。渡哲也が熱演していますが、端整さが災い
して、小川力夫の狂気をいまひとつ伝えきれなかった気がする点が残念。どんどんディスペレ-トしてゆく力夫が、レイプして自分の女に
した多岐川裕美を結核で死なせる前に入籍していた話も、戸籍を撮るだけのぶっきらぼうさによって却って哀しみが伝わってくる。
親分の前で妻の骨壷を開けて無言で骨を喰う場面は、鬼気迫るものあり。
8点(2003-11-12 10:13:02)《改行有》
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