|
プロフィール |
コメント数 |
210 |
性別 |
男性 |
ホームページ |
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=8512182 |
年齢 |
49歳 |
自己紹介 |
映画は娯楽である。笑ったり泣いたり学んだり、空想という鑑賞時間を過ごす「芸術作品」である。実際に映画づくりを体験していない人間に、映画批評が出来るとは思えない。プロの批評家でもなく映画を作った経験も無いのだから、作品のシナリオや背景など、基本設定に理屈っぽくケチをつけるようなナンセンスな行為はなるべく止めにしたい。映画好きのハシクレとして、作家が作った作品を、素直に楽しみ、感動できる姿勢を何よりも大事にしたいと思う。 |
|
1. 千と千尋の神隠し
我欲を満たすため思うがままに飲み食い、限りなく増大する欲望を満たすごとにその姿は醜悪となり、自分以外の人間に嫉妬し巻き込もうとする。「カオナシ」は心の拠り所を失った(文字どおり「顔」がない)人間自身の暗い部分の姿のように感じた。大人はそんな伏線を思い、子供はまた美しい絵と幻想的な世界にどっぷりハマり、広くも深くも楽しめる。両親が豚に化けてしまうシーンは純粋な子供には本当にショッキングな場面のようで、泣き出してしまった子供もいたそうだ。日本固有のヤオヨロズの神々が訪れる銭湯という設定や、そこで働かされるという物語も斬新で凝っていて、分かりやすくも大変内容の濃い作品だったと思う。湯婆婆は当初完全なゴウツクバリの悪人かと思ったが、開放するという約束はキッチリ守り、良い仕事はそれなりに評価する点で、最後にはプロの「商売人」に見えてしまって可笑しかった。やはり宮崎氏の作品にはムスカを除いて完全な悪人は存在しない。「ハウル」をこの作品と比較してしまうと、個人的にはどうしてもこの作品に比べて薄っぺらなものに見えて仕方がない。7点(2004-12-16 13:13:49)
|