みんなのシネマレビュー
なんのかんのさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2336
性別

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

21.  愉しき哉人生 まるで安部公房の「友達」の設定を、皮肉でなくそのまま描いたような作品で、だから戦後の今見ると、「友達」と同じようなグロテスクなものに見えてくる。柳家金語楼の不気味さが遺憾なく発揮された映画に見える。冒頭なんか垢抜けてる。狂って鳴り出した時計を合図のように、風が起こり、主人公たち相馬一家の引っ越し荷物が向こうから現われてくる。全体としてアメリカ映画のスモールタウンものの味がある。中ごろでは桶屋のリズム、タンタンタンタン、タタータータタン、に合わせて唐突に山根寿子が歌を歌ったり、主婦たちのおしゃべりを、処理した音声でやってみたり、成瀬の奇妙な面をたくさん見られる。しっとりした成瀬ではなくて、乾いた成瀬。テーマは「気の持ちようで明るくなるさ」という、いかにも戦局が悪化している背景をうかがわせるもので、この登場人物たちの朗らかさがカタストロフの近づきをかえって動かしがたいものに感じさせてくれる。[映画館(邦画)] 6点(2009-04-11 11:59:23)

22.  太陽の墓場 大島作品でベテラン俳優をこれだけ脇に揃えたのは珍しい。ドヤの親玉が伴淳三郎、元軍人が小沢栄太郎、小池朝雄が戸籍買い取り人、藤原釜足が戸籍を売ってしまうノンベエ、その妻が北林谷栄、これに常連というかこれから常連になっていく渡辺文雄、佐藤慶、戸浦六宏らも加わって、たぶん一番豪華なキャスティングであろう。おっと忘れてならない、川津祐介の死体を朝の川に淡々と捨てにいく左卜全もいた。もしかするとこういう方向の一般映画を作り続けるその後もあり得たかも知れないな、とちょっと空想してみる。でも藤原釜足が大金で飲んでしまう呑み屋での長回しの場や、津川雅彦にうながされ歌い出した佐々木功が歌いやめない場など、普通の映画に収まらないシーンは多く、強盗を手伝ってしまう佐々木の罪の意識は、以後の大島作品で繰り返し現われるモチーフでもあり、やはり方向はすでに決定されていたのかも知れない。 /追加 これは『日本の夜と霧』と対にして考えたほうがいい作品なのかもしれない。あのインテリたちの徹底した討論の世界の対極がここにある。精神よりもまず肉体があり、ギラギラと脂っこく常に汗が光っている。あちらは「目覚めた人」ばかりが出てくるが、討論するだけで何も出来ない。こちらには「目覚めた人」は出てこないが、全篇沸騰している。監督はこの二つの世界に橋を架けたかったんだろうな、と思う。そういう橋がないことへの苛立ちが、大島作品を貫いている。『日本の夜と霧』のスパイ容疑で監禁された少年は、おそらくこのようなドヤ街から忍び込んでいったのであろう。[映画館(邦画)] 6点(2008-08-11 10:20:30)

23.  魂萌え! 《ネタバレ》 シニア料金にとうてい見えない風吹ジュンをあえて使った、って意図は分かる。寂しい笑顔をやらせると右に出るものがない人で(次点が樋口可南子かな)、林隆三の目に映る「自信なげな慎ましい奥さん」像にピタリなわけ。で、そういう彼女の内側から徐々に胎動してくるものを描けたら、そりゃ成功だったんだけど、どうもそうは思えなかった。内側からというより、付け焼き刃で張り切ってしまってるって印象なの。中央線での窓外への凝視なども、私には段取りが弱いように感じられた。空回りした果てにどうかなっちゃう第二幕が来るのかな、と思ってしまう。風吹ジュンはテレビドラマ黄金期に、倉本聡・向田邦子・山田太一の三大ライターに重宝され、しばしばドロドロから一歩引いたところで生きる女性を好演してきた、その記憶が強すぎるのかもしれない。役者が芸域を広げようとするのは大事なことだが、どうしてもその人のニンという限界はあるもので、加藤治子・三田佳子が出番は少なくても強烈な印象を残すのに対し、これは風吹ジュンの役どころではなかったのではないか。そう思うこと自体が、ホラ林隆三の目になってる、って言われると返せないんだけど。この世代の女性を主人公にした映画が作られたことには大賛成。[DVD(邦画)] 6点(2008-01-29 12:24:43)

24.  太陽のない街 ちょっとでも弱音を吐こうとすると、すぐ裏切り分子的に見て、採決もせず団旗を奪い、意気揚々と前進していくらスト、これは困る。「今ここで敗れたら、今までの犠牲者たちは浮かばれない」っていうの勇ましいけど、戦争後半での日本軍の考えそのものでもあるわけで、指導者にこういうのがいると迷惑するんです。原作はプロレタリア文学の古典だが読んでなく、作品の発想の責任がどこにあるのかは分からないけど、少なくともこの映画を作った人々は戦争後半の異常な「勇ましさへの熱狂」が国民の中にあったことを知ってるわけで、それを承知の上で「軍の興奮はけしからんけど、労働運動の興奮は正しいんだ」と思ってるんだったら、救いようがない(そうか、ソ連の水爆はきれいという発想につながってるな)。どんどん勇ましい考えのほうへ熱狂し興奮していくシステムをこそ突いてほしいのに、すぐ敗北主義とか裏切りとかいう言葉で捻じ伏せられちゃう。そりゃね、資本や官権の悪辣さはひどかっただろうが、こういう展開で描かれると「それならもう何度も聞いた」ってつい思っちゃう。もっと争議団内のゴタゴタやスト破りする人たちの苦衷こそが、新鮮なテーマだったはずなのに…、と不満を募らせたが、昭和もまだ20年代なら仕方ないか?[映画館(邦画)] 5点(2013-03-31 09:30:30)(良:1票)

25.  大病人 いつもの情報映画ではなく、フツウの映画を志したようだが、そうすると一本の作品としてのうねりが出せない。唐突な臨死体験、ラストの般若心経も浮く。やはりこの人は情報を陳列していくのが向いている。逆に脚本を他人に任せてみれば良かったかも知れない。作者にとっての中心ポイントはどうも医者の改心らしいんだけど、これがあまりにも「文章的」でこなれていない。中の映画もなにか全然別の方向から死にアプローチするものをはめ込むべきだったんじゃないかな。顔の皮膚が破けてトウモロコシが出てくるところなんか、丁寧に見せたら面白そうだったんだけど。この人、皮肉家かと思ってると平気で俗に走り、群衆の扱いが粗雑だったり、感情表現が大雑把だったりで、困る。[映画館(邦画)] 5点(2011-10-18 10:02:27)

26.  たそがれの東京タワー 《ネタバレ》 昔1時間ぐらいの中篇映画が大量に作られてて(大島や今村の初期にもあり)、ああいうのがあんまり映画史の本には出てこないんだけど、なんだろう、助監督の昇進試験とか、新人俳優のテストとかを兼ねてたのか。たぶん時代の映像記録の宝庫ではないかと思うんだけど、ちゃんと保存されているのだろうか。でたまたま観られた大映のこれについて、ちょっと語る。主演女優が仁木多鶴子って人で、ロングで出てきたときは若尾文子に見えたがアップになったら財善直見だった(ないと思ってたらこのサイトに人名登録されてた。大したものだ。『猫は知っていた』でヒロインをやってる。そこから採った芸名だな。未見だがメロドラマのヒロインより少女探偵役のほうが合ってただろう)。主演男優のほうは川地民夫似の小林勝彦って人(こっちも登録されてた。おもに時代劇の脇役と声優で活躍)。この無名の二人によるメロドラマ(知ってる顔は三宅邦子と市田ひろみだけだった)。洋裁店のお針子が孤独のあまり夜な夜な店の服を着て都会に出没し、男と出会う。いいとこの娘と嘘をついてしまう。男は車関係の職工だと言う。募る恋心と今さら本当のことを言えない後悔にさいなまれて、苦悩煩悶。しかし実は男は大きな車の会社の社長のせがれで、最後はうまくいき、東京タワーの展望台で愛を誓うのだった、って話が1時間ほどの間に展開する。あまり映像記録としては得るものがなかったが、それでも当時の映画が観客にどういう夢を提供しようとしていたのかが分かる。ヒロインは孤児という設定で、時代的におそらく戦災孤児だろう。そこらへんの世代が就職していた時期だった。そしてモータリゼーションの波がやってきつつあった時代で、まさか世界中を日本の車が走ることになるとは思ってなかっただろうが、最先端の企業として車があった。身分を上にごまかしたのと下にごまかしたのとが、うまくいくという設定に、たぶん当時の時代の夢が織り込まれている。最先端のものが底辺のものを引き上げていってくれるだろうって。そんなとこでも、昔の映画はその時代の記録としての価値があるんだ。」[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-06-14 10:04:50)

27.  竹取物語(1987) なんで原作の面白さを生かさないんだろう。なんでかぐや姫に恋などさせるんだろう。あれは「細雪」の雪子なわけでしょ、もっと男どもを軽蔑しなきゃ。現代風への親切のつもりなのだろうか、“軽蔑”があの物語の核心だと思うんだけどなあ。なんでかぐや姫に「生存者」なんて言葉を使わせる。なんで眼が青い。恥ずかしい恥ずかしい20世紀風の空飛ぶ円盤は、もう見なかったことにしておく。満月の恐れが出てないのもいけない。日に日に月が満ちていく怖さ、それこそ一番の映画向き見せ場になるはずなのに(タヴィアーニの『カオス』!)あっさり跳んじゃうんだもん。この監督、『雪之丞変化』とか「金田一もの」とか、リアリズムを脱したしかし現実世界を描くとすごくいいんだけど、『火の鳥』とか『つる』とか、完全なファンタジーになっちゃうと失敗するんだ。監督論を考えるときの重要なポイントかも知れない。いいところをひとつぐらいあげとくと、若尾文子がフシギをすぐ信じてしまうのが、実にそれらしくてよかったこと。[映画館(邦画)] 5点(2010-03-23 11:58:13)

28.  大学の若大将 そうか、このシリーズも最初のころは加山雄三オリジナル曲を歌ってなかったんだ。まだ東宝は彼にそういう才能があるのに気づいてなかった。タイトルのときに、なんかマヌケな感じのコーラスが流れて驚いた。中で加山が歌ってるのはドドンパだったし。60年安保の翌年の学生像と見ると、かなり落差を感じるが、案外大多数の学生はこんなもんだったんだろう、またサイレント時代の鈴木伝明などの大学生ものからつながっている伝統のジャンルの型だからしょうがない。もっとも戦前は学生ってのは尊敬される特殊な階級だったから微笑んでヤンチャぶりを見られたんだけど、時代が近づいてくるとちょっと微妙にはなる。レジャー産業が学生に標的を定めだしたころ。上原謙に「いまどき珍しい好青年だ」なんて言わせる楽屋落ちもあった。団令子が「MMK」と言うのは「もてて・もてて・困っちゃう」のことだそうだ。時代を懐かしむ材料として以外にはつらい作品で、唯一見せ場になりそうだったのは水泳大会リレー会場へ駆けつけるシーン、あそこは走りながら脱いでいって、そのままタッチと同時に止まらずに飛び込む、ってのが映画としては正解であろう。へんにリアリズムにこだわってはいけない。[地上波(邦画)] 5点(2008-12-06 12:15:16)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS