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1. トゥモロー・ワールド
《ネタバレ》 期待せずに観たら、予想をやや下回る面白さで、残念な印象でした。
最大の欠点は、「子供がいなくなった世界」を全く表現できていない点だと思います。セリフやニュースで語られるだけじゃなく、もっと「子供がいないこと」に悩み、苦しみ、寂しさや絶望を感じる人々の感情や生き方を見せなくては、観客には実感をわかせることはできないと思います。
また、人類が急に(2年程度で)すべて不妊化してしまう理由に全く触れられていないのも、面白さを削いでいる原因だと感じました。なぜなら、終盤に赤ん坊が生まれたということが、未来への希望につながるかどうかはっきりしないからです。
例えば、病原菌による症状ならば、妊娠した女性から耐性を持つ薬を作り出すことができる、というように「物語」のなかでは、原因と解決策は表裏一体であると思います。原因が明らかでないために、解決もおぼろげになっているのではないでしょうか。
上記二点が、本来この映画の見せ場であるべき 1.劇中で女性が妊娠しているのを明かすシーン 2.出産のシーン 3.皆が赤ん坊を目撃し、息を呑むシーン のカタルシスをすべて奪い去っているといえるでしょう。
「×××が○○○な未来だったら…」というシチュエーションSFとしては、アイデア倒れの作品といえるのではないでしょうか。
本来のテーマと外れたところですが、緊張感のあるシーンを長回しのカットで撮影しているのは効果的で、銃撃戦はへたなアクション映画よりも迫力がありました。[DVD(字幕)] 3点(2007-07-25 17:11:02)(良:2票) 《改行有》
2. 東方見聞録
ポスター(ジャケット)のイラストの出来の良さに惑わされて、見てしまうと後悔する一作。まず全体的にタルいです。印象の薄い俳優たちが、何やらゴチャゴチャやっているという展開だけで、時間がゆ~っくりと過ぎていきます。もちろん見ているほうは苦痛です。
冒頭の城攻めのシーンがやや見せ場といえる程度で、ストーリーには全く興味が沸きません。ラストは…本当にヒドイです。
劇場未公開の理由は、撮影中にオープンセットの人工滝で事故があり、人が亡くなってしまったためです。当時の新聞でも扱われていました。
それが原因なのか、途中から井筒監督本人はノータッチで、監督不在で撮影が進められていたらしいです。
亡くなった方は無念でしょうが、結果的に「映画」として成立できなかった作品といえるのではないでしょうか。評価対象外という意味で、0点とさせて頂きます。[DVD(邦画)] 0点(2006-12-30 00:06:26)《改行有》
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