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1. 花とアリス〈劇場版〉
《ネタバレ》 同じ脚本、出演者、スタッフを使っても、岩井俊二でなければこの映画は撮れないと思います。
こういうのがオンリーワンの才能というのでしょう。
ただただ脱帽でございます。[DVD(邦画)] 10点(2017-05-31 00:11:00)《改行有》
2. 花とアリス殺人事件
《ネタバレ》 日常系というのでしょうか、ふわふわとしたシャボン玉の中を覗いているような、不思議な浮遊感のある映画でした。
猪突猛進タイプのアリス。ひねくれていながらも純真な花。キラキラと輝く彼女たちを取り巻く軽やかな日常の表現が見事。
サブエピソードも愛おしいものばかり。
特に平泉成演じるおじさんとアリスのやりとり。
「40年、短かったなぁ」
「長いよ」
「そうか。そうだなぁ」
この2人の感覚の違い、どちらも解るだけに妙にもの悲しく、微笑ましい。
いつまでもこの世界に浸っていたいと思えるほど、素敵な空気に満ちた映画です。[DVD(邦画)] 8点(2017-01-19 14:56:49)《改行有》
3. バケモノの子
《ネタバレ》 観ている最中、赤川次郎のコメントを思い出していました。赤川の小説作法は、大まかな流れのみを最初に考えておいて、犯人や動機などを決めずに書き始める。中盤に差しかかったところで改めて最初から見返して、犯人になり得る人間を見つけ出し、終盤は動機付けなどに費やす。読者に先読みをさせない工夫だといっていましたが、お察しの通り行き当たりばったりで説明的、無理のある薄っぺらい話が量産される所以でしょう。この映画も同様で、終盤の唐突な一郎彦の暴走からの下りはまさにとってつけたよう、一郎彦の掘り下げがまったく足りていないので唐突に暴走されても白けるばかり。友達A程度の扱いだった人物が突然ボス化されてもねぇ。他にも多々雑でとってつけた展開が見受けられたのが残念でした。[インターネット(字幕)] 6点(2016-03-03 10:51:43)
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