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1. BROTHER
「北野流・普通のヤクザ映画」って感じ。そのため、指を詰めたり腹を切ったり、自分が苦手なタイプの「痛そう」が多かったのがちょっと。「北野組」俳優陣は相変わらずいい演技。寺島進がものすごい良かったのに、早々に消えてしまったのが悲しい。ラストシーンは蛇足だなぁと思いつつ、ちょっとホロッとしてしまうのは日本人だからか。全体的には、説明不足な箇所があったり、意味不明なカットがあったり「ソナチネ」や「HANA-BI」の繊細さがどっか行っちゃったかんじ。まあ「カッコイイたけし」シリーズで「ソナチネ」以上のモノを望むのは難しいのかな。6点(2003-01-31 03:00:49)
2. 武士道シックスティーン
兎にも角にも成海璃子演じる磯山がどうにも受け付けなかった。おそらくこれが漫画や文章上であれば、自分も「ちょっと変わった子」程度に受け入れたのだと思うんだけども、こうして実写で現出されるとあまりにも奇矯さが際立って、「年相応の瑞々しさを見せない世間知らずの変人」という、「いかにも記号化された漫画的女性剣士キャラ」(漫画原作じゃないらしいけど)の気持ち悪さが増幅されて、もう勘弁してくれというほかない。これは第一にキャラの要旨を押さえた上で、実写なりに描かなかった監督なり脚本なりが悪い。竹刀で素面を思いっきり殴られて「いった~」で済んでしまう(まず間違いなく大出血ですよ)辺りにもいえるけど、リアルになると許容できなくなる描写というのは少なからずある。
で、そんな感じだから物語があんまり頭に入らなかった(断片的に入ってくる話も「くっだらねぇ」と思うようなありきたりなものだった)。それから剣道のシーンがグズグズだったり、そういう説得力のうえで大事な部分を疎かにする辺りに製作者の杜撰さというか、作品への愛の無さが垣間見えるのも不快だった。ジュブナイル映画なんてこんなもんでいいでしょ、みたいな。[地上波(邦画)] 3点(2015-09-22 23:52:26)《改行有》
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