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1. 火垂るの墓(1988)
なんだかなあ。「反戦映画にはだまされないぞ!たとえ悲惨でも世の中には必要な戦争もあるんじゃい!」って反応が昨今多いようだけど、評価の内容じゃなく見方そのものが間違っているのでは。ごく個人的な作品だと思う。
これは、自分のおろかさから妹を餓死させてしまったおぢさんの懺悔が原作でありましょ?だから主人公がおろかなのは当たり前。現実にああいう子供がいる。今もいる。戦争中に理想の行動は取れずに野垂れ死んだ多くの子供たちの一例だと思う。主人公を立派な少年に描いて、悪いのは戦争しかあるまい、というあざとさには持っていってない分のリアルさが自分には悲しかった。画面も動きも話の運びも丁寧。よく作られているけど、だからどうしろってんだというような切なさではちきれそうになるのでとても好きとはいえません。外国で上映するとどこでも涙の嵐になるそうですね。馬鹿な子供の行動の是非を問う前にそうしてただ涙を流す人々が世界中にいることに安堵を覚えます。7点(2004-11-28 01:23:00)(良:2票) 《改行有》
2. 僕らはみんな生きている
おもしろかった。まず、着眼点がいいですね。
日本という、世界でもまれな箱庭的平和が約束されてる先進国のゆりかごから出て、
常識もプライドも木っ端微塵の理解不能な国で
悪戦苦闘する「ニッポンのサラリーマン」。
いろんな意味での、さじ加減が上手い。
いろいろ笑えて考えられて、役者よしセンスよし。
こういうのに出会うと、日本映画捨てたもんじゃないと思えるなあ。[映画館(字幕)] 8点(2003-12-31 21:55:06)《改行有》
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