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1. メゾン・ド・ヒミコ
《ネタバレ》 少女とゲイの友情を描いた映画・・・昔観た「非バランス」という映画を思い出した。
まぁそれは置いといて、ゲイのやさしさは、無防備な少女と相性がいい。
しかし、やさしいゲイたちは、実は現実の過酷さに向き合えない。
それが施設の一人が脳卒中になったときにあらわれる。
柴咲コウは、そんなやさしいゲイ演じるオダギリと寝る機会がある。
しかしその時の一言「触りたいとこ、ないんでしょ」
その後、身勝手な男の専務に抱かれるが、彼女の涙が意味するものは・・
ゲイのエゴと、女を食い物にする男のエゴ。
この両者を経験する柴咲演じる女性の涙は、一体・・
ダレがちな展開を、母親の写真の謎で引っ張る。
商業映画を巧みにこなす犬童監督の巧さである。
(それにしても侍のような田中泯が伝説のゲイバーのママとは・・)[DVD(邦画)] 7点(2020-12-27 20:33:23)《改行有》
2. mellow メロウ
《ネタバレ》 一見、可愛らしい映画。
女性の表面上の可愛さもきれいに掬い取ってる。
恋が熟するまでの淡い時間を描いてる。
心地よい時間が続く。
女性からの告白といい、女性の時代の作家、今泉氏の
真骨頂のようだ。
ただ「愛がなんだ」で描いた世界も彼の作品世界。
恋愛について、すべて描こうという野心からか・・
一歩、間違えると、表面上だけを描いた作品ばかりになる危険性もある。[DVD(邦画)] 7点(2020-10-24 23:03:00)《改行有》
3. 眼の壁
《ネタバレ》 清張映画。
聞き取りやすい口調で、話が無駄なく、進む。
パズルのピースがひとつひとつはまっていく快感はあるが、
ストーリーを追うのに必死で、主人公に感情移入しづらい。
なのでラストのロマンスは、付け足しに感じた。
ある大企業が、手形パクリ(?)詐欺にあい、
ついには自殺者まで出て、真相追求に乗り出すのが、佐田啓二。
政界とのからみがイマイチ描けてなかったが、面白かった。
もっと大物が出てくるかと思えば、陶芸の町のある親族が中心になって
やっていたという日本ならではのサスペンス。
最後の硫酸風呂はすさまじい。
こんなん世界の映画を見渡しても見たことないよ〜。[ビデオ(邦画)] 7点(2018-10-29 11:47:42)《改行有》
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