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【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  山びこ学校 資本主義社会では貧乏は恥ずかしくないんだよ、って言われたって、あんた、そりゃ理屈ってもんだ。それでも恥ずかしさを感じてしまうところが、先生方のおっしゃるプロレタリアートのいじらしさじゃないんですかい。だいたいね、そういった論理に向けて現実を引上げ啓蒙してやろうって先生方の姿勢が、カチンとくるんでさ。そりゃ立派かもしれませんが、ああアッケラカンと己れに自信を持って朗らかに笑ってられると、馬鹿かと思うんでさあ。友だちのために働いて遠足に連れてってやろうってのは、たしかにいいことかも知れませんが、連れてってもらう側の恥ずかしさが、ただ古い考えだってだけで割り切れるもんですかい? そういった恥ずかしさと論理の間でもっと悩んでもらうのが先生方の役割りじゃないんですかい。作文出すのを嫌がる子どももいたじゃないですか。あれ、まだ思想が成熟してない山奥の地域だからって見下してたでしょ。好意的に見れば、こういったガムシャラの時代だったとも言えますな。岡田英次にやや批判させてましたね。理論や作文よりも手紙の書き方のほうが重要じゃないかって。一応気にはしてたんだ。子どもたちはトンコ節のシーンが一番イキイキしてましたな。[映画館(邦画)] 5点(2012-11-14 10:11:32)

2.  やくざの墓場 くちなしの花 カメラが動きすぎる。人間の体全体を収めたいので、動き回って倒れるまでを画幅に合わせたいのだろうが、疲れる。むかしはもう少し節度がなかったか。作品のモチーフは居心地の悪さ、っていうようなことね。『仁義の墓場』と同じ不器用な人間の鬱屈。主人公に対して共感は湧かないが、不器用さに対する作者の思い入れは納得します。金子信雄の警察側と藤岡琢也のヤーサン側との宴会。主人公がそこに不快を感じるのは、何も腐敗に対する正義感ではなく、境目のない曖昧さに対する気持ちの悪さ・居心地の悪さなんだろう。だいたいやくざなんて社会の曖昧さが苦手でハッキリとした組織に付いたんだろうに、そこも社会の縮図で曖昧さが満ちていたって訳。だから善悪をハッキリさせてしまったラストは、ちょっとしぼむ。大島渚はけっこう長ぜりふだった。成田三樹夫を初めやくざ常連が警察側。けっきょくキャラクターとしては同じなんだ。[映画館(邦画)] 6点(2012-10-02 10:31:45)

3.  鑓の権三 三宅邦子はキートンに似ているという発見はあったが、それはさておき。一つ一つのカットはたしかに美しく、日本美の写真集といった趣はある。ただそれがリズムになってくれないのよね。そこが崑との違い。でも前半はけっこう良かった。権三がヒョロッと結婚の約束をしてしまったあたりから、逃げていく朝にかけてのあたり。あっという間に自ら悲劇に飛び込んでいってしまう、その勢いのよさに、一種の爽快感すらある。つまり泰平の世で、槍よりも茶の時代、おさゐの娘との婚約を決めちゃうのは、権三にとっては一勝負でもあったということ。泰平の世に対して、人々が何かイライラチリチリしてる感じ、ってのがずっと底にある。おさゐの縁側での長いモノローグなど、リアリズム離れするとこはいい。[映画館(邦画)] 6点(2011-06-05 10:04:17)

4.  野獣の青春 記憶の中でひときわ美しく残っている「夢のようなシーン」てのは私の映画受容史で二つあって、一つはムルナウの『サンライズ』の夜景、もう一つがこれの、ヘンタイの会長が嵐の外へ女を追いかけていく黄色い風のシーンだ。しかし記憶の中で磨かれて実際以上に美化いているような気もし、どちらも再見はしていない。ほかの多くの「美しかった名シーン」とは別次元の、息を呑んだ体感の記憶になっていて、この印象を壊したくない。こういうのはこちらの体調やら何やら好条件が重なった一度きりの体験であって、とくに本作のほうは褪色したフィルムで観たカラー作品なので、現物はまたかなり違っていた可能性もあり、たとえばDVDで見ても、あの「夢のような」感じはもう訪れない気がする。とにかくそういうワンシーンが際立って記憶されている映画です。スクリーンの裏側の事務所なんてのも面白かった。上映されている映画のほうの銃声で慌てたりするところもあって。あとプラモデルの飛行機がたくさんぶら下がっている部屋とか、そういう異様な空間設計で面目躍如の監督。話を円滑に進めようという気など全然ないもんね。[映画館(邦画)] 8点(2011-02-12 11:00:00)

5.  屋根裏の散歩者(1992) 古びた鏡の上を這っていくデンデンムシ。プリズムの光の反射する廊下。ものうげに流れるタイスの瞑想曲。それぞれの部屋の痴態はそれぞれの部屋で閉じていなければならないはずで、裸で廊下に出てきたりしてはいけない。これはいわゆる「愉快犯」のハシリですな。殺したい積極的な意志があるわけではなく、殺せる状況を確認したいという感じで、スーパーの飲み物に毒物を入れたりするアレと同じ動機。見るだけでなく、関わることもできることを確認したい天井裏の男。斜めの構図は無理して入れてる。窮屈感ってことか、普通使われる不安感とはちょっと違う。昔のこの人の構図の凝りようは、それなりの納得に通じるものがあったが、このころはもうそれが自己目的化しているようで、味わいとしては薄い。[映画館(邦画)] 5点(2011-02-01 09:54:45)

6.  山の音 《ネタバレ》 若いときに一度観ていて、チンプンカンプンだった。こちらもヨワイを重ね、そろそろ作品の滋味がしみじみ堪能できるようになったかも、と観てみたが、まだ駄目だった。ポイントは、舅と嫁の、思いやり以上・恋情未満の心の揺らぎなんだろうが、なんか作り手がそこに焦点を当てないように当てないようにしているみたい。それがデリケートな味わいを出すためというより、別のモチーフを隠すために撹乱しているような気もして、どうも素直に観られない。「つんけん」とか「鬱陶しさ」とか「不和」とか、成瀬のモチーフは遍在している。いつもならそれらが「納まるべきところに納まらない」我々の世界への微苦笑へと解消されていくんだけど、これは苦いだけ。成瀬作品では珍しく上流階級が舞台になっていることと関係があるんだろうか。男たちは東京に通勤していてもその世界は鎌倉と会社に閉じており、かえって出戻り娘や上原謙の愛人ら女たちが、外の世界の荒々しい風を作品に導いている。その現代の戦後女性群に対し、嫁の菊子だけが古風な戦前女性として設定されていて、その彼女が中絶するところに当時はもっと衝撃があったのかも知れない。山村聡が杉葉子と路地を歩くあたり(原作によると本郷)に成瀬の味が匂いたち、やっぱり鎌倉よりこっちのほうが似合う監督なんじゃないか。[DVD(邦画)] 6点(2010-10-19 09:57:49)

7.  闇の子供たち 《ネタバレ》 この設定なら、病児を抱えた日本の家族で一番ドラマが膨らんだだろう。身内が生死の問題を抱えているとき、街を行く他人たちが普段の暮らしをしていることを理不尽に思うものだ。その気持ちを増幅させ世界規模に拡大していけば、この家族の残酷は誰にでも無関係ではない。この家族の葛藤を軸にすれば、われわれの日常と世界の南北問題とが大きくつながる映画になったはずである。なのに映画はそのように徹底して社会と切り結ぶことを避け、取って付けたような銃撃戦のあと、取って付けたような推理ドラマ風の結末でお茶を濁してしまった。なんとももったいない。まあ彼に現在の日本の縮図を見ることが出来なくはなく、自分の暗い部分から目をそらして好奇心いっぱいで世界を見て回り、ちょっと突かれるとモロいという自画像にはなった(でも、外から見えるとこで首吊るか? 被害者の子どもの写真ならともかく、つかまった犯人らのを部屋に貼っとくか? 自分への戒めとして貼ってたってこと? 心理がサッパリつかめない)。ただ逃げ腰ながらも社会に向いた映画は今の日本では貴重で、それを人気俳優を揃えて完成させてくれたというところは有り難い。このままでは「社会派映画」というジャンルそのものが消え去ってしまうのではないかと思っていたもので。[DVD(邦画)] 6点(2009-09-17 12:03:46)

8.  野獣死すべし(1959) 気分としては『太陽がいっぱい』に近いが、こっちのほうが早いのか。完全犯罪志向の青年。一番画面が緊張するのは、バーで花売り婆さんの三好栄子に、主人公の仲代達矢が金で歌わせ踊らせる場。この三好栄子の痛々しいみじめさがうまくて。センチメンタルを憎むってことを、眼をギラギラさせ渾身の力を込めて描かなければならない時代だった。仲代のクールもどこか必死、血圧の高めなクールなの。それだけ世間に蔓延しているセンチメンタルへ、新しい世代が苛立ってたってことなんだろう。映画のなかで警官が「目つきが気にくわなかったからと人を殺す時代になった」と言っていたが、でもまだクールになるためには若者も必死にならなければならなかったのだ。主人公にも、父親の自殺や貧困といった経歴が必要とされていた。犯罪者も、現代のようにノッペリとしていなかった。科学捜査とカンの捜査の対立ってようなことも描かれていて、犯罪も捜査も、質が転換しつつある時代だった。そんな時代の感触がよく分かる作品。[映画館(邦画)] 7点(2009-06-01 11:57:21)

9.  山のあなた 徳市の恋 これ元の映画を見ていないので、純粋に新作映画として鑑賞できるな、と思っていたら、DVDの最初にオリジナルの『按摩と女』の宣伝が流れ、しっかり高峰三枝子と佐分利信が頭にインプットされてしまった。すると作品中でヒロインがしゃべっても途端に高峰三枝子が出てきてしまい、おそらくしゃべり方も意図的に似せているのだろうが、気が散って困った。女が徳市をかわしてフラフラと後方に逃げるあたり、とてもいいシーンなのだが、清水版ではどんな感じなんだろう、と余計なことを思ってしまう。現在こういうリメイクを作る積極的な意味が、もひとつ見つけづらいところにも問題がありそうだ。一番はっきりしているのは色が着いたことで、緑のさわやかさ、ハイキングする娘たちのまぶしさなどが描けたことはある。話としては温泉宿とワケアリの都会の女ということで『簪』(これは見てる)の姉妹篇みたいな作品で、退屈している少年の絡ませかたも申し分なく、楽しめた。草彅君は川辺のシーンで着衣を脱ぎかけたが、全裸にはならなかった。[DVD(邦画)] 6点(2009-04-28 12:04:15)

10.  やくざ絶唱 《ネタバレ》 この監督の世界では、感情過多の人間が狭いところへ押し込められ、そのせいで傷つけあってしまっている。この兄と妹なぞまさにそれで、兄の過剰な愛と、それに対する妹の過剰な反応。雄渾に成りうる神話的構造を、極端に狭い場所に押し込めていく。冒頭の街の雰囲気、四ッ谷署とチラリと出たが、荒木町界隈だろうか、高低差がいい。やくざの“一家”と“家庭”と、どちらも閉じていて、大谷直子が結ばれる田村正和も、つまりは兄弟みたいなもの、さらに閉じて煮詰まっている。主人公の最期も風呂場の隅っこの狭いところだった。太地喜和子とやりあうとこも隅。みんながみんな、狭いところへ、隅っこの方へと追いつめられるように導かれていく。[映画館(邦画)] 6点(2008-12-19 12:10:12)

11.  弥太郎笠(1960) 映像のリズムの良さに、ほれぼれする。ひょっとこ面の連中が祭りの囃しにのって、ヨイヨイと手を振りつつ大河内伝次郎を連れ出していくあたりの凶々しさ。あるいは通り過ぎた弥太郎のあとで、ワラワラと三度笠が現われてくる場のリズム感など、これしかないという間合いで。ほとんど音楽を感じさせるのは、カタキのとこの土間口での殺陣。弥太郎がひとくさり喋ってはひと太刀浴びせ、と緊張をためては放つその緩急のリズムが絶妙。そして全体の構造としても、ラストにまた祭りとひょっとこが反復される大きなリズムとなる。アウトローものでありながら、実はいいとこの侍であった、ってのにはちょっとガッカリさせられたが、「おとっつぁん、弥太郎さんがいじめます」とか「冥土へ行くんなら静かに行ってくれよ」などもキメぜりふがピタリとハマってる。[映画館(邦画)] 7点(2008-08-09 12:04:04)

12.  山猫令嬢 脚本は依田義賢だ。この題は山猫のような母親にも令嬢の娘ってことか。母親の醜業によって学校へ通える娘、自分の存在そのものが娘を不幸にしていると気づく母、負い目と負い目がジメジメと不幸感を盛り上げていく、という戦前からある型だが、戦後らしいところは、身を引こうとした三益愛子を、学生服を着た(!)小林桂樹が「そんな悲劇はもう古いですよ」とたしなめるとこか。でも本作をきっかけとして、その古い「母もの」が量産されていくわけで。対比がくっきりしたドラマ。田舎の青空・自転車・セーラー服・農業で育った三條美紀が、京都・車・キンキラの服・花街へと移し替えられていく。一方に女声合唱があり、一方に“さのさ”がある。先生の高田稔が実は…、ってとこでは場内に少なからぬ笑いが起こった。若き朝比奈隆が関西交響楽団を指揮した「エグモント序曲」が、けっこう長く収められているので、日本クラシック演奏史にとっては貴重な映像資料になるだろう。[映画館(邦画)] 6点(2008-04-18 12:18:35)

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